中学生の平均勉強時間は?高校受験・定期テストに必要な勉強時間や時間の有効活用法も紹介
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「中学生の平均勉強時間はどのくらい?」
「高校受験と定期テスト、それぞれに必要な勉強時間の目安は?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
中学生になると小学校よりも学習内容が高度になり、定期テストもあるので、より多くの勉強時間が必要になります。
しかし、中学生は部活などで忙しいので、時間を効率的に使うこともまた必要です。
今回は中学生の平均勉強時間について、高校受験や定期テストに必要な勉強時間や時間を有効活用する方法と共にお伝えします。
これを読んで、1日にどのくらい勉強するかを考える上での参考にしてください。
中学生の平均勉強時間についてざっくり説明すると
- 中学生の平均勉強時間は113.7分
- 定期テスト直前は平日3時間、休日8時間程度勉強するべき
- 高校受験を控える3年生はより長い勉強時間が必要
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中学生の勉強時間はどれくらい?
中学生は一体どのくらい勉強しているのでしょうか。以下では中学生の勉強時間の平均と最適・理想と思われる勉強時間の目安をお伝えします。
中学生の勉強時間の平均
ベネッセ教育総合研究所の調査によると、中学生の1日の勉強時間は平均で113.7分となっています。
また、学年別の1日の平均勉強時間は以下の通りです。
学年 | 平均勉強時間 |
---|---|
中1 | 105分 |
中2 | 103分 |
中3 | 134分 |
時間別の割合で見ると「1時間以上1時間30分未満」が最も多いというデータもあります。
また勉強時間が1時間未満の割合は40%程度なのに対し、2時間以上の割合もまた40%程度です。
さらに全体の10%強は3時間以上勉強しているとアンケートに回答しています。
中学生の勉強時間の目安・理想は?
以下では中学1・2年生の勉強時間の目安・理想について解説します。
中学1・2年生
中学1、2年のうちは部活などで忙しい生徒が多いため、平日は2時間程度勉強できれば理想的と言えるでしょう。
しかし、それだけではやや不十分と考えられるため、夏休みや冬休みなどまとまった時間が取れる際には、1日4時間程度の勉強時間を確保するのがおすすめです。
そうすれば周りと差をつけることができるでしょう。
定期テスト直前
定期テスト直前は部活も休みになることが一般的なので、平日の勉強時間を3時間に伸ばすと良いでしょう。また休日は8時間程度勉強するべきです。
特に休日の勉強時間はかなり長くなりますが、集中力には限界があるので、勉強の能率を良くするためにも、適度に休息をとるようにしましょう。
高校受験を控えた中学3年生の勉強時間の理想とは?
部活が終わり、高校受験対策に専念できる中学3年生なら、平日は3時間、休日なら6時間程度勉強するのがおすすめです。
また長期休暇や受験直前期の休日には、5〜8時間ほど勉強するのが望ましいと言えます。
さらに志望校の難易度と自分の実力に合わせて、勉強時間を調節することも大切です。
新学期~夏休みまで
3年生になっても4月〜7月の間はまだ部活がある生徒が多いので、勉強時間は1時間程度であることが一般的です。
そのため、周りと差をつけたいなら、この期間に2時間程度の勉強時間を確保すると良いでしょう。
2倍の学習量で4ヶ月も勉強すれば、周りと自分とでは学力に相当の違いが出るはずです。
また早いうちから学習を進めておくことで、余裕を持って受験対策ができるというメリットもあります。
夏休み中
夏休みになると、もうほとんどの生徒は部活を引退しているため、とことん勉強に集中することができます。
部活の引退と同時に学習塾に入塾し、一気に勉強のペースを上げる生徒も多いです。
勉強時間としては1日に6〜8時間ほど勉強するのが良いでしょう。ただし、長丁場になるので健康に留意し、時には息抜きを設けることも大切です。
9月~12月
夏休み明けからは一気に受験ムードが高まるので、周囲の勉強時間も増えてくるでしょう。この時期には平日で4時間、休日で6〜8時間程度の勉強時間を設けるのが理想的です。
これ以降は1日に長時間勉強することが常態化しますが、ただ長く勉強すれば良いわけではありません。
勉強で重要なのはむしろ能率なので、長時間勉強する中でも集中して効率よく学ぶことを意識しましょう。
冬休み中
冬休みは入試前にまとまった時間が取れる最後の長期休みです。そのため、この期間で総仕上げを行うのが良いでしょう。
具体的には自らの苦手分野の克服に努めるべきです。勉強時間としては1日8時間くらいが望ましいでしょう。
ちなみにこの時期になると、塾でも特別講座や模試が実施され、やはり総仕上げという雰囲気が出てきます。
1月~受験直前
追い込みの時期がやってきたら、平日は5時間、休日なら8時間程度勉強するのが良いでしょう。
なお、この時期には特定の苦手分野の克服に執着するよりも全体的な総復習を行い、得点力のブラッシュアップを図るべきです。
また過去問演習を徹底的に行うこともおすすめできます。
すでに授業は終わり、自分の好きな勉強が選べる時期なので、自身に最適な学習法を考えるべきです。
時間をたっぷりかけて、最後の仕上げに取り組みましょう。
中学生の一日の流れの例
以下では部活がある1・2年生と受験を控えた3年生、それぞれの1日の流れをご紹介します。
部活がある1・2年生
部活がある1・2年生の1日の流れは以下の通りです。
時間 | やること |
---|---|
6時 | 起床 |
6時~7時 | 朝の勉強 |
7時~7時半 | 朝ごはん |
8時~4時 | 学校 |
4時~6時 | 部活 |
6時半~8時 | 帰宅・夕食 |
8時~9時 | お風呂 |
9時~10時半 | 夜の勉強 |
10時半11時 | フリータイム |
11時 | 就寝 |
1、2年生のうちは部活などで忙しく、勉強時間が満足に確保できないことが多いので、朝と夜に分けて勉強するのが良いでしょう。
早朝は静かで集中しやすく、睡眠によって脳の疲労も取れているので、勉強には最適の時間帯と言えます。
また脳には睡眠時に記憶を整理するメカニズムがあるため、夜の勉強、特に就寝直前には暗記学習を行うのがおすすめです。
受験を控えた3年生
一方で受験の控えた3年生は以下のような1日を過ごします。
時間 | やる事 |
---|---|
6時 | 起床 |
6時~7時 | 朝の勉強 |
7時~8時 | 朝食と学校準備 |
8時~4時 | 学校 |
4時~8時 | 塾 |
8時半~10時 | 帰宅と夕食・お風呂 |
10時~11時 | 夜の勉強 |
11時 | 就寝 |
3年生になると、部活をしていた時間は塾の時間に替わることが多いです。
また部活がなくなることに加え、勉強時間が長くなるので、どうしても運動不足になりがちです。
しかし、運動には脳を活性化させる効果もあるので、就寝前に軽いストレッチをしたり、時々息抜きに筋トレやジョギングをするのも良いでしょう。
中学生の勉強時間を増やす方法
中学生になると部活などで何かと忙しくなるため、勉強時間の確保に苦労する生徒もいます。勉強時間が足りないと感じる場合は、以下の内容を参考して勉強時間を増やしてください。
きちんとした生活リズムを心掛ける
生活リズムを整えることは勉強の能率を上げるためにも重要です。ただし、人によって朝型・夜型があるので、調整方法は人それぞれで構いません。
例えば朝に集中できるという人は就寝時間を早めるのがおすすめです。一方で夜の方が頭が冴えるというなら、朝はゆっくり目に起きて少し夜更かしするのも良いでしょう。
ただし、あまりにも夜遅くまで勉強するのは睡眠不足を招くため、健康上の理由からおすすめできません。
勉強する環境を整える
勉強の能率を上げるには、学習環境を整えることも大切です。図書館など自分が集中できる場所に行ったり、勉強机から集中を阻害するような物を取り払うなど、勉強に没頭できるような環境作りを行いましょう。
集中力アップのために音楽をかけるのも良いですが、流行りのJ-POPなど歌詞が明瞭なものは気が散ってしまう可能性もあるため、おすすめできません。
またテスト時には音楽はかけられないことから、基本的には静寂の中で学習するのが良いでしょう。
無駄な時間を削る
勉強以外の余計な時間を削れば、その分勉強時間を増やすことができます。
例えば1日2時間ゲームをするのが習慣になっているなら、ゲームの時間を1日1時間にすると良いでしょう。そうすれば勉強時間は1ヶ月で30時間増加します。
毎日少し勉強するだけでも1ヶ月間続ければかなりの蓄積になるので、頑張って余暇の時間を削ってみましょう。
得意・苦手科目を交互に勉強する
苦手な科目ばかりを長時間勉強するのは困難でしょう。そのため、勉強する際は得意科目と苦手科目を交互に学習するべきです。
まずは得意科目から勉強し、調子が出てきたところで苦手科目に移行するのが良いでしょう。
また長時間ダラダラ勉強しても能率は上がらないので、特に苦手科目は短時間で集中して終わらせるべきです。
体を動かしながら勉強する
同じ体勢で長時間勉強すると血流が悪くなるので疲労の原因になりますし、眠くなることもあります。それだと勉強時間を増やすのは難しくなるので、時々体勢を変えることを意識しましょう。
時々立ち上がって少し歩いたり、たまには立って勉強するのもおすすめです。また文章を声に出して読めば脳が活性化するので、眠気対策としては良いでしょう。
高校受験に必要な勉強時間や、時期別の勉強法に関する情報が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
一日で勉強する科目数について
1日で5教科全てを勉強しようとする人もいれば、1教科に絞って勉強したいという方もいるでしょう。
脳は一度記憶しただけではすぐに忘れてしまうので、基本的には1日に複数科目勉強することをおすすめします。1日1科目だと、次に同じ科目を勉強するまでに4日間のブランクができてしまうからです。
ただし、特に平日はたくさんの科目を勉強するのは難しいでしょう。そのため、1日1〜3教科を目安にするのがおすすめです。休日など勉強時間を十分に確保できる時は、5教科全てを勉強すると良いでしょう。
なお、生徒によって最適な学習スタイルは異なるため、1日1教科の方が明らかに勉強が捗るというのであれば、無理して複数科目を勉強する必要はありません。
勉強時間について考える際に気を付けること
ご自身に最適な勉強時間を考える際には、以下の内容に注意しましょう。
勉強時間を増やせば良いという訳ではない
勉強時間の長さに比例して成績が伸びていくとは一概には言えません。長時間勉強しているのにもかかわらず成績はさっぱり伸びない生徒もいれば、全然勉強していないのに成績が良い生徒もいます。
ちなみに勉強しているのに成績が伸びない生徒の特徴は以下の通りです。
- 間違えた問題を復習せずに放置している
- 集中力に欠ける
- 理解が不十分なまま先に進んでしまう
つまり、いくら長時間勉強したとしても、勉強方法が悪ければ成績は伸びないということです。
睡眠時間を削って勉強することはやめよう
人間の脳には睡眠時に記憶を整理し、定着させようとする仕組みがあります。そのため、睡眠が不十分だとその作業が捗らないので、知識が効果的に定着しません。
また成長の途上である中学生の時期に睡眠を削ってしまうと、心身の発育にとっても悪影響があります。
特に高校受験を控えた中学3年生には夜更かしして勉強する生徒が目立ちますが、夜は早く寝て、早朝に勉強するスタイルに切り替えるのがおすすめです。
短期間で集中することが大切
同じ勉強量をこなすなら、ダラダラ長い時間をかけてやるよりも、集中して短時間で済ませた方が効率的です。
そのため、勉強する際はある目標(勉強量)に対して、終了時間を設定すると良いでしょう。
時間内に課題を終わらせないといけないとなると緊張感を持って勉強できるので、勉強の能率は上がります。よって記憶も効果的に定着するでしょう。
中学生の科目ごとの勉強法
ここからは中学生におすすめの勉強法を科目ごとに紹介します。
国語
国語ができるようになりたいなら、日頃から本や新聞を読み、読解力を鍛えるのが良いでしょう。
その際は筆者が言いたいこと(つまり結論)や物語の展開を意識しながら読むべきです。
大人が絵本を簡単に読めるように、ハイレベルな文章に慣れておけば、それより簡単な文章は容易に読みこなせるようになります。
そのため、読書をするなら教科書の文章よりも難易度の高い文章を選ぶのが良いです。
また漢字は覚えれば確実に得点できる分野なので、練習帳に書き写すなどしてきちんとマスターしておきましょう。
英語
英語を理解するのに必要なのは、なんと言っても単語と文法です。単語に関しては毎日就寝前に単語帳を見るようにして、確実に暗記してしまいましょう。
また文法学習の際は例文を記憶しておくのがおすすめです。例文のストックを持っておけばそれを応用して英文が作れるので、ライティングやスピーキングに役立ちます。
また教科書や参考書についているCDの音声を真似して音読するのもおすすめです。
数学
中学レベルの数学は公式さえ頭に入っていれば、それを応用して大抵の問題は解けるので、まずは公式を覚えることに努めましょう。
なお、公式はただ暗記するのではなく、背景にある考え方なども含めてきちんと理解しておくのがおすすめです。そうすれば応用力が身につきます。
また問題演習を行う際は、発展的な応用問題ではなく、教科書レベルの問題を繰り返し解くべきです。基礎レベルの解法を組み合わせれば応用問題は解けるので、とにかく基礎を徹底して固めることをおすすめします。
中学数学の解法パターンはある程度決まっているので、それを軽くノートにまとめるのも良いでしょう。
社会
社会は暗記事項が多いので、語呂合わせを使ったり、赤シートを活用したりして覚えやすいように工夫しましょう。
ただし、理想を言うならそうした工夫なしに素直に覚えてしまうのがおすすめです。
特に歴史はそれぞれ事柄が密接に連関しているので、用語単体を別個で覚えてもあまり役には立ちません。本質的な理解をベースに大まかなストーリー全体を記憶するのが望ましいと言えます。
言うなれば、好きな漫画の登場人物や設定を覚えるのに語呂合わせを使う人はいないのと同じです。
一方で地理に関して言えば、具体的なイメージを湧かせるために地図帳を有効活用するのがおすすめです。
また公民では時事問題がテストに出ることがあるので、ニュース番組を見たり、新聞を読む習慣をつけると良いでしょう。
理科
中学の理科は暗記事項が多いので、教科書や参考書の図やイラストをよく見て、具体的なイメージを持ちながら用語や現象の内容を記憶するのがおすすめです。
理解が難しいところは声に出して読んでみるのも良いでしょう。
また計算問題に関しては公式を使いこなせるようになることが重要です。問題演習を繰り返して、公式の使い方を体に染み込ませましょう。
勉強時間を効率的に使うには通信教育もおすすめ
忙しい中学生が限られた勉強時間で効率的に勉強するには、通信教育を活用するのもおすすめです。
いつでもどこでも勉強できる
通信教育であれば時間や場所を選ばず、好きなタイミングで勉強することができます。
塾であれば毎週決まった時間に通わなければいけませんが、忙しい中学生にとっては通うのがきつい日もあるでしょう。
通信教育であれば自分の体調や都合に合わせて予定を調整できるので、マイペースに勉強したい方には非常におすすめです。
勉強するハードルが下がる
学校から疲れて帰ってきた後に参考書を開いて勉強するのはハードルが高いと言えるでしょう。
一方で通信教育ならスマホアプリやタブレット教材で勉強することができるので、勉強を始めるハードルが幾分か下がります。
ついついスマホやタブレットを触ってしまうという方であれば、そのタイミングで勉強が始められるので、悪い習慣を良い習慣に変えることも可能でしょう。
アプリなどで学習管理ができる
事前に学習スケジュールを立て、それに沿って計画的に勉強するのが理想的と言えますが、なかなかそんな余裕はないという方も多いでしょう。
通信教育ならスマホアプリや専用タブレットの中に学習管理ツールが組み込まれている場合が多いので、日々の学習状況に応じてスケジュールを調整してくれます。
それに合わせて最適な教材の提供もしてくれるので、基本的には指示に従って勉強していれば、自然と成績は伸びていくでしょう。
どこに住んでいてもプロ講師の授業が受けられる
できれば高校受験に向けて学習塾に通いたいが、家の近くに良い塾がないという場合もあるでしょう。
特に大手の進学塾は都市圏にしかないことが多いので、地方に住んでいる方にとっては通学が困難です。
そうした方には通信教育をおすすめします。通信教育なら通信環境さえ整えれば、全国どこでもプロ講師の映像授業を受けることができるので、近くに良い塾がなかったとしても難関校を目指すことができます。
高校入試に強い通信教育も
多くの通信教育では学校の定期テスト対策はもちろん、高校入試対策まで一貫して行えるようになっています。
通信教育の中には会員の志望校合格率が90%を超える講座も珍しくないので、通信教育でも十分な高校入試対策が行えることが伺えます。
日々のテスト勉強だけでなく高校入試の成功も見据えているのであれば、ぜひ通信教育をチェックしてみてはいかがでしょうか。
中学生の平均勉強時間まとめ
中学生の平均勉強時間まとめ
- 中1・中2のうちは一日2時間勉強できれば理想的
- 受験勉強では1日8時間程度の勉強が必要になることもある
- 効率よく勉強するには通信教育がおすすめ
中学生の1日の平均勉強時間は87分です。ただし、3年生は高校受験を控えているので、これ以上の勉強が必要になります。
まだ部活などで忙しい中1・中2に関しては、1日に2時間も勉強できれば理想的と言えるでしょう。一方で3年生の夏休み以降になると、学校がない日は1日8時間程度勉強するのが望ましいです。
ただし、勉強時間が長くなったからといって、必ずしも成績が伸びるわけではありません。成績を伸ばすには効率的に勉強することも重要です。
以上を参考に、ご自身の勉強時間及び勉強法を見直してみてください。