小学生のスマホ利用の実態は?持ち始める年齢や注意点・おすすめスマホも紹介!
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「小学生のスマホ利用の実態は?」
「何歳から持ち始めるのが一般的?おすすめのスマホは?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
昨今は小学生の半数近くがスマホでインターネットを利用しているというデータがあります。実際、スマホを持たせようか考えている家庭も多いはずです。
今回は小学生のスマホ利用の実態について、持ち始める年齢や注意点、おすすめのスマホなどを解説します。
これを読んで、小学生のお子さんにスマホを持たせる際の参考にしてください。
小学生のスマホ利用の実態をざっくり説明すると
- 小学生のスマホ利用率は約50%
- 小学6年生から持ち始めるケースが多い
- 低学年にはキッズケータイがおすすめ
小学生はどれくらいスマホを使ってるの?
まずは小学生のスマホ所有率や初めてスマホを持つ年齢などを解説します。
小学生のスマホ所有率
内閣府が令和元年度に実施した青少年のインターネット利用環境実態調査によると、小学生のスマホによるインターネット利用率は49.8%でした。
つまり小学生の約半数がスマホでインターネットを利用しているということです。
また同調査における「機器の専用率」のデータを見ると、スマホでインターネットを利用する小学生にうち、40.1%は自分専用のスマホを持っていることが分かりました。
これらのデータを総合すると、令和元年度の段階では少なくとも約20%は自分専用のスマホを所有していることになります。
子供のインターネット利用率は例年上昇しているので、将来的にはさらに多くの小学生がスマホを所有するようになるでしょう。
ちなみに中学生のスマホによるインターネット利用率は75.2%でした。
初めてスマホを持ったのはいつ?
MMD研究所が2019年以降に子供にスマホを持たせた保護者に対して実施した調査によると、子供が初めてスマホを所有した学年の割合は以下のようになりました。
学年 | 割合 |
---|---|
小学生未満 | 2.8% |
小学1年生 | 7.2% |
小学2年生 | 3.9% |
小学3年生 | 5.1% |
小学4年生 | 4.7% |
小学5年生 | 7.1% |
小学6年生 | 12.1% |
中学1年生 | 11.3% |
中学2年生 | 7.7% |
中学3年生 | 16.3% |
高校1年生 | 7.1% |
高校2年生 | 3.8% |
高校3年生 | 7.7% |
大学生以上 | 3.1% |
上記を見ると、小学生では小学6年生からスマホを持ち始めた子供の割合が最も大きいことが分かります。
中でも塾や習い事に通い始める際の連絡手段として所有するようになるケースが多いようです。
小学生のスマホの利用目的
先述した内閣府の調査によると、小学生におけるスマホの利用目的には以下のようなものがあります。
内容 | 割合 |
---|---|
ゲーム | 76.2% |
動画視聴 | 62.0% |
コミュニケーション | 35.2% |
音楽視聴 | 35.1% |
情報検索 | 33.0% |
勉強・学習・知育アプリやサービス | 16.5% |
ニュース | 8.7% |
地図・ナビゲーション | 6.4% |
ショッピング・オークション | 1.7% |
電子書籍 | 1.4% |
その他 | 2.0% |
上記を見ると、小学生がスマホを利用する2大目的はゲームと動画視聴であることが分かります。
塾や習い事の際の連絡手段として持たせることが多いスマホですが、実際にはSNSよりもゲームや動画視聴に利用されている点は注目すべきです。
小学生のスマホ料金の相場はどれくらい?
小学生のスマホに対しては、月額3,000円ほどなら出しても良いと考える親が多いようです。
しかし、2019年時点で子供のスマホの約75%は大手キャリア契約で、格安SIMの利用者は25%にとどまっています。
以下は子供のスマホにおける月額料金の割合をまとめたものです。
価格帯 | 割合 |
---|---|
2,000円未満 | 23.6% |
2,000円以上3,000円未満 | 18.7% |
3,000円以上5,000円未満 | 27.8% |
5,000円以上10,000円未満 | 21.1% |
上記を見ると、半数近くが子供のスマホに3,000円以上を支払っていることが分かります。
大手のキャリア契約した場合は、どうしても月額料金が高くなりがちです。場合によって月に8,000円以上になることもあるので、費用を抑えたいなら格安SIMを検討するのが良いでしょう。
格安SIMの料金はキッズケータイと同水準であり、月額1,000〜3,000円程度で利用できます。
データ通信の量が多くないという欠点がありますが、子供の使い過ぎを防げるという点ではむしろメリットです。
ただし、格安SIMには以下のようなデメリットも存在するので、事前に把握しておくと良いでしょう。
- 大手キャリアからの乗り換えについて調べるのが面倒
- すでに大手キャリアの契約をしている場合、キャリア更新までの残りがある
- 大手キャリアには家族割があるので、複数人で利用すると格安SIMに近い価格になる
小学生がスマホを持つメリット
小学生にスマホを持たせることには、以下のようなメリットがあります。
友達との連絡手段になる
スマホがあれば、遊びの約束などの行うための連絡手段になるので便利です。特に友達の間でライングループなどがある場合は、付き合いのためにもスマホが合った方が良いでしょう。
また小学校でスマホゲームが流行すれば、遊びや話題に入るための手段としてスマホが必要になる場合もあります。
保護者としてはゲーム目的でスマホを与えるのは不服かもしれませんが、遊びや話題に入れるかどうかは子供にとっての死活問題です。
勉強に支障をきたさないか心配なら、時間制限などのルールを決めるのも良いでしょう。ゲームで程良い息抜きができれば、むしろ成績が向上する可能性もあります。
使い方によっては勉強になる!
スマホアプリというとゲームを想像する方も多いでしょうが、中には英語のリスニングなど勉強に役立つものも存在します。
また通信教育では、補助教材としてスマホアプリを提供しているサービスもあります。
こうしたアプリで息抜きがてら勉強すれば、成績向上にも有用でしょう。
自分で調べる癖がつく
スマホがあれば、勉強などで分からないことをすぐにインターネットで調べることができます。
自分で調べて問題を解決する癖がつくのは良いことだと言えるでしょう。
勉強においては疑問点を即座に解消することが重要なので、スマホを上手く使えば学力アップにも役立ちます。
子供の安全が確認できる
昨今は小学生でも夜遅くまで塾や習い事で家に帰らないというケースが増えています。そのため、スマホは子供の安全のためにも有用です。
GPSで位置情報が分かるため、子供がどこにいるかを把握することができます。
また電話やメールなどですぐに連絡が取れる状態が作れるので安心です。塾などの送り迎えをする際は、スマホを持たせておいた方が便利でしょう。
さらに災害など緊急時には離れ離れになってしまうこともあるので、スマホで連絡を取り合える方が心丈夫です。
実際、安全のために小学生にスマホを持たせる家庭は多いので、塾や習い事などを始める際は、スマホを持たせることを検討するのも良いでしょう。
小学生がスマホを持つデメリット
緊急時の連絡手段になることなど、いくつかのメリットがある小学生のスマホ所有ですが、当然デメリットも存在します。
スマホに夢中になってしまう
スマホゲームなどに熱中してしまい、宿題をしなくなったり、親の話に返事をしなくなる小学生は大勢います。
先ほどのデータの通り、小学生は連絡手段としてよりも、ゲームや動画視聴のツールとしてスマホを利用することの方が多いです。
そのため、スマホを与えてみて勉強を含めて日常生活に支障が出そうなら、利用時間の制限などの工夫をする必要があるでしょう。
スマホ依存は大人にも見られる現象なので、小学生がスマホに夢中になってしまうのは仕方ないとも言えます。
よってスマホが子供の健全な発育に悪影響を及ぼさないように、保護者がきちんと管理してあげるべきでしょう。
生活リズムに影響
ゲームや動画視聴、SNSなどスマホの使い方は豊富に存在します。そのため、小学生にとっては飽きることがないツールと言えるでしょう。
ネットサーフィンも容易にできるため、夜遅くまでスマホを使い、朝起きられなくなることも考えられます。
よって、生活リズムが乱れないように、やはり親がしっかり管理をしなければいけません。
特に就寝前のスマホ使用には注意が必要です。ブルーライトの影響で概日リズムが崩れてしまう可能性があります。
夜型の生活になれば、朝起きれず小学校に行けなくなるという事態にもなりかねないので、寝る前はスマホを触らせない方が無難です。
危ない人と繋がってしまう
小学生にスマホを持たせれば、SNSなどで危ない人と繋がりを持ってしまう危険もあります。
そのため、物事の判断がある程度つく年頃になるまでは、SNSの利用を制限するのも良いでしょう。
LINEなど別段問題ないと考えられますが、Twitterなど見知らぬ人と容易に繋がれるツールはトラブルに巻き込まれるリスクが高くなります。
またSNSの危険性について教えたり、定期的にスマホ利用について話し合うなど、子供のICTリテラシーを高める工夫をするのもおすすめです。
大人でもネットでトラブルに巻き込まれることはあるので、子供なら尚更きちんと守ってあげなければいけません。
お金がかかる
小学生にスマホを持たせるにはお金がかかるというデメリットもあります。先述した通り、半数近くの家庭が子供のスマホ代に月々3,000円以上を支払っています。
またWi-Fi環境がないところで動画をたくさん見てしまったり、水没させて交換が必要になったり、予想外の出費が発生することもあるでしょう。
そのため、小学生にスマホを持たせるなら、ある程度の出費は覚悟しなければいけません。
料金を抑えたい場合は、格安SIMを使ったり、電話は使わずLINE電話を使うなどの工夫をするべきです。上手く使えば1,000円台で済む可能性もあります。
スマホを使い過ぎてしまう場合の対策は?
子供がスマホを使い過ぎないか心配という場合は、以下の内容を参考にしてください。
中学年以下ならキッズケータイにする
小学3年生以下に持たせるなら、キッズケータイを選ぶのも良いでしょう。キッズケータイは防犯目的に持たせる携帯やスマホのことで、GPSや防犯ブザーなどの機能がついています。
インターネット機能やSNS機能、アプリなどが使えないものも多いため、スマホを使い過ぎるという心配はないでしょう。
また調べ物ができる場合でも、強いフィルタリングがかかるため、トラブルに巻き込まれる可能性も低くなります。
キッズケータイは費用も安いため、出費を抑えたい方や安全が確認できさえすれば良いという方におすすめです。
利用時間を制限する!
iPhoneの場合、設定の「ファミリーメンバーを追加」から子供のアカウントを作れば、利用時間などをチェックすることができます。
アプリなど特定の機能を制限することもできるので、使用状況に応じて上手に活用すると良いでしょう。
またiPhoneでない場合も、予め利用時間を決めておき、それを超えたら注意するなどの工夫をすることは可能です。
さらにスマホ使用を制限するアプリもあるので、不安な場合は活用すると良いでしょう。アプリで制限すれば、直接注意する必要も減るでしょう。
使って良い時間を決める
親子でスマホ利用に関するルールを決めるのもおすすめです。例えば、以下のようなルールが考えられます。
- その日の宿題をやらないとスマホは使えない
- 夜8時以降はスマホ使用禁止
スマホの利用を制限されると、友達と連絡が取れないなどの事態も起こりうるので、子供は否応なしに自己管理するようになるでしょう。
節度を持って物事に取り組む練習にもなるので、この方法はおすすめできます。
勉強していれば放置するのも良い
スマホに夢中で勉強しない、成績が明らかに下がっているというならまだしも、きちんと勉強しているのに利用を制限する必要はないでしょう。
スマホを使用することが、必ずしも勉強ができなくなることも原因になるわけではないため、何のために利用を制限するのかをよく考えるべきです。
ただし、スマホの長時間使用は視力低下などの健康被害に繋がる可能性もあるので、度が過ぎる場合には成績が良くても利用を制限した方が良いケースもあります。
小学生におすすめのスマホは?
小学生向けのスマホ選びには以下の内容を参考にしてください。
低学年にはキッズケータイ
低学年には以下のようなキッズケータイがおすすめです。
- キッズケータイ(ドコモ)
- マモリーノ(au)
- キッズフォン(ソフトバンク)
ドコモのキッズケータイでは、保護者のスマホから子供が使える機能を選ぶことができます。また学年や成長に合わせて漢字の変換候補が増加するのも魅力的です。
またauのマモリーノは、100dBという大音量の防犯ブザーが特徴の携帯になります。セコムにも対応しているため、防犯目的としては最適です。
さらにソフトバンクのキッズフォンでは、100種類以上のスタンプや漢字学習アプリが使えます。
中学年以降は通常のスマホで良い
小学校中学年以降は、iPhoneやAndroidといった普通のスマホを持たせるのも良いでしょう。
ただし、トラブルに巻き込まれないように、特にネットやSNSの利用には気をつけなければいけません。
適宜時間制限や利用制限を行うのも良いでしょう。
小学生のスマホ利用の実態まとめ
小学生のスマホ利用の実態まとめ
- 勉強や生活リズムに影響しないように注意
- 中学年以降ならiPhoneやAndroidでも良い
- スマホ利用に関するルールを決めるのもおすすめ
小学生のスマホ利用の実態について解説しました。
内閣府の調査によると、約半数の小学生はスマホでインターネットを利用しています。小学6年生から持ち始めるケースが多いようです。
スマホは友人との連絡手段や防犯目的には役立ちます。一方で勉強や生活リズムに悪影響を与えたり、トラブルに巻き込まれる危険性もあります。
そのため、スマホ使用のルールを決めたり、キッズケータイを持たせるなどの工夫が必要です。
今後はより多くの小学生がスマホを所有するようになると予想されるので、これを機に子供のスマホ利用について考えてみてはいかがでしょうか。