定期テストに徹夜はおすすめ? メリット・デメリットからオールするコツまで解説!
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「定期テストまであまり勉強をしてこなかったけれど、どうしても短時間で点数を伸ばしたい」
「残り時間は少ないけれど、徹夜をしてでも成績を上げないとまずい状況に置かれている」
こんな悩みを抱えた中学生の方はいらっしゃいませんか?
勉強をしてこなかったのは決して良いことではありませんが、それを責め立てても点数が上がるわけではないですよね。
この記事ではそのような危機に直面した人に向けて、正しい徹夜の勉強方法やコツ、また受験生に向けた学習方法も合わせて解説しています。
切迫した状況の打開策として、この記事を読んだらすぐに正しい方法を実践してみてください!
定期テストに徹夜はおすすめかについてざっくり説明すると
- 定期テスト前の徹夜はデメリットのほうが多いが、暗記物など一部では有効
- 徹夜をする際には、やり方や環境を工夫するべき
- 受験生は徹夜よりも朝型生活で学習しよう
定期テストを徹夜で勉強するメリット・デメリット
部活動などで忙しいと、「定期テストは徹夜で何とか乗り切ろう」と考えたくなるかもしれませんね。ですが、徹夜だけで簡単に良い成績が収められるほど、定期テストは甘くありません。
徹夜のメリット・デメリットそれぞれについて見ていきましょう。
徹夜のメリット
「徹夜」というと、どのようなイメージがあるでしょうか。一般的にはネガティブなイメージの多い徹夜ですが、メリットもなければやる人はいないはずですよね。
まずは、徹夜のメリットから紹介していきましょう。
勉強時間をたくさん確保できる
第一のメリットとして、勉強時間が多く確保しやすい点が挙げられます。
中学校の部活動が終わった後に帰宅する時間が19時だとしましょう。すると、食事や入浴などの時間もありますから、実際の学習時間が確保できるのは3時間半から4時間程度ということですね。
一方徹夜をした場合は、深夜の時間帯も勉強時間に充てられるので、8時間以上の学習時間が確保できる計算です。深夜は家族も寝静まっていたり、LINEなどSNSの更新も行われにくいので、雑事に煩わされずにすむでしょう。
テスト直前まで暗記できる
暗記科目では、あまりテストまで間が開くと覚えた内容を忘れてしまい、せっかくの学習が徒労に終わることもあります。
ですが徹夜に暗記を組み込むと、覚えたことを忘れないまま試験に臨むことができるので、社会や英単語の暗記などでは効果を発揮しやすいでしょう。
危機感を持って勉強できる
徹夜をするというのは、テスト前の十分な学習時間が確保できておらず、かなり切迫した状況だと言えるでしょう。そのため、適度なストレスがかかってアドレナリンが分泌されやすくなり、集中しやすくなる場合もあります。
徹夜のデメリット
もちろん徹夜にはデメリットも数多くあります。徹夜のデメリットは耳にすることも多いかもしれませんが、改めてそれらを確認してみましょう。
テスト本番の集中力が欠ける
徹夜のデメリットとしてよく取り上げられるのが「集中力に欠ける」という点です。勉強中にアドレナリンが分泌されていたとしても、それは「ランナーズ・ハイ」のようなもので、ずっと続かないことは想像ができるでしょう。
また、通常よりも睡眠不足になりがちですから、テスト本番で睡魔に襲われることもあります。頑張って学習したのに、肝心のテストで眠いと感じているうちにテストが終了してしまい、十分に解答できなかったということがないようにしましょう。
脳が正常に働かない
気力が充実しているつもりでも、睡眠不足が重なると疲労感が抜けず脳の働きも悪くなってきます。その結果として注意力が散漫になったり、記憶力が低下しやすくなったりするのは、よく指摘されますね。
「眠い」と感じたら、危険信号です。また、頭で考えていたことと実際にした行動が全く異なる「アクションスリップ」を起こしやすくなります。
何日も連続で徹夜をするような真似は避けて、勉強するようにしましょう。
徹夜の効果が高くなるのは2パターン
徹夜は、メリットよりもデメリットのほうがはるかに多いと言えるでしょう。しかし、例外的に効果を得やすいケースが2つだけ存在します。
また、本番で絶対に失敗できない受験勉強の場合には、徹夜はできる限り避けるべきです。受験生の学習方法については後述しますので、まずは徹夜が功を奏する場合について見ていきましょう。
テスト最終日の前日にあたる場合
中学校の定期テストの日程はさまざまですが、実技科目のペーパーテストなどがある場合は、3日間など長期に渡る場合もあるでしょう。この場合は、最終日の前夜のみ、徹夜をしても差し支えないと言えます。
試験日程の序盤から徹夜をすると、テストの疲労も相まって帰宅後に深く眠ってしまいがちです。そのため、翌日のテストに向けた学習時間を確保しにくくなってしまうのです。
逆に最終日の前日に徹夜をした場合は、翌日のテスト終了後に長時間睡眠に切り替えても差し支えありません。そのため、テスト最終日の前日のみ、例外的に徹夜をしても良いと言えるでしょう。
テスト勉強をしていない範囲が多い場合
テスト勉強はある程度事前準備をしてから臨むのが基本ですが、部活動などで忙しい時期は、その時間の確保すらままならないかもしれません。テスト範囲の学習が不十分な場合は、徹夜での勉強を視野に入れても構わないでしょう。
ただし、テスト範囲のうち8割以上の学習が終わっていたら、無理に徹夜する必要はありません。むしろ徹夜をすることで、試験本番で実力が十分に発揮されないリスクの方が高いです。
ある程度試験勉強をしていたのならば、良い点数を確保するためにも徹夜は避けましょう。
徹夜と朝型での勉強の比較
また、まだ暗記するべき箇所が大量に残っている場合に限って、徹夜は有効と言えるでしょう。ですが、メリットよりもデメリットのほうがはるかに多いのは、既に述べた通りです。
そこで、「静かな環境での勉強時間を確保したい」という希望をかなえるのにオススメなのが「早起きの勉強」です。
特に受験生は、入試直前になるとつい夜遅くまで頑張りがちですが、本番で失敗しては今までの苦労が無駄になってしまいます。ですので、徹夜は最小限にとどめて、こちらの学習方法をお勧めします。
テスト前日にオールするときの勉強のコツ
さて、実際にオール(徹夜)をすると決めたらどのように勉強を進めたら良いのでしょうか。徹夜をするコツについてまずは、徹夜の準備の仕方から説明しましょう。
徹夜に必要な準備を行う
徹夜をうまく行うためのコツの一つ目としてはまず勉強に取り掛かる前に、徹夜をするために必要なものを用意しておきましょう。
具体的には
- 学校の教材やワーク
- 筆記用具、ノートや定規、コンパスなど
- 学習中にお腹が空いたときのための夜食や、気分転換用の飲み物など
などを準備します。
また、眠気覚ましのためにガムを用意しても良いでしょう。
ガムを噛む際の咀嚼動作は、交感神経活動を活性化すると言われています。気軽に口にできて集中力も持続しやすくなるので、徹夜のお供としておすすめのアイテムです。
計画を立てる
徹夜をするためのコツの二つ目は、オールをする際には、簡単で良いので計画表を作成しましょう。
徹夜で使える時間は有限です。効率よく学習するためにも、次の点を確認してください。
- テスト範囲
- 目標点
- 目標点に向けて学習するべきポイント
これらを書き出したら、使える学習時間を科目や単元ごとに追記します。
例えば、社会で重要用語を覚えていなかったとしましょう。この場合、「あらかじめ教科書の重要語句を穴埋め形式にしておき、1時間以内に正答率が80%になるように暗記する」といった具合に立案します。
さらに、計画をToDoリスト形式にして完了したものにチェックを入れるなどの工夫をしておくと、学習成果が可視化しやすく達成感を得られるでしょう。
勉強する順番を決める
徹夜をするコツの三つ目としては学習科目の順番です。
思考力が重視される数学や英語の文法問題などの複雑な学習をした後に、疲労感に襲われた経験を持つ人も多いでしょう。頭を使う教科はまだ気力や体力に余裕があるうちに着手し、その後に英単語や社会の重要語句、理科の用語の暗記などを行うと効果的です。
何もしていない場合は暗記から
ただし、どの学習もほとんど手つかずのまま徹夜に臨もうとする人もいるかもしれませんね。その場合は、何とかなりそうな部分の基礎知識を詰め込んでしまうのが先決です。
数学の文章題などは基礎的な計算力に加えて、問題の本質的な理解が求められますから暗記には不向きです。したがって、英単語や歴史の事件名、漢字など暗記だけでも得点源になる部分から着手しましょう。
眠い時には音読がおすすめ
深夜になると静かな学習環境になり集中しやすい反面、油断すると眠くなりやすいかもしれませんね。そこで、英単語の暗記などに取り組む場合にオススメなのが、「音読」です。
口を動かすので眠気覚ましになるのはもちろんのこと、耳からも情報が入ってくるので暗記効果が倍増します。また、英単語だけでなく教科書の本文も音読しておくと、文脈の持つリズムや音に慣れますから、リスニング問題などにも対応しやすくなるでしょう。
徹夜でやってはいけない勉強法
徹夜に臨もうとするのは焦りがあるからですよね。そんな負担を少しでも減らすために、徹夜ではNGの勉強方法もご案内しましょう。
無茶な勉強量を設定する
まずは、できる勉強量には限りがあることを認識しましょう。
例えば、普段から予習復習の習慣が身についていないにも関わらず、「テストで全科目80点以上取ろう」といった目標を達成するのが無理なのは、想像できますよね。
また、数学の証明問題や関数の応用問題などの論理的思考が試される問題は、たとえ配点が高くても、一晩でどうにかなるものではありません。徹夜でカバーできるのはごく一部の基礎的な問題だけですから、目標点数や勉強時間はある程度妥協しましょう。
同じ科目を長時間勉強する
苦手科目などはどうしても学習に時間がかかるため、何時間も向かい合う人も多いかもしれません。ですが、これもほどほどにしておきましょう。
同じ教科を長時間連続して学習していると、どうしても疲れてきて思考力が鈍ってきます。苦手科目の場合は、特にそれが顕著だと言えるでしょう。
また、逆に10分や15分などの短いスパンで勉強科目を切り替えてしまうのも、記憶が定着しないままで終わってしまうのでNGです。一般的に、集中力の持続は90分が限界と言われていますから、それを目安にしてみるのもおすすめです。
集中力がいる科目の前日の徹夜
国語の文章題や数学などは、集中力がないと解けない問題が盛りだくさんです。仮に徹夜で頑張ったとしても、本番で集中できなければ意味がありませんね。
では、これらの問題を回避しながら少しでもテストの点数を上げる方法はないのでしょうか。その答えは、「オール中に学習するよりも、テスト当日の朝に早起きして勉強すること」です。
理由は、以下の通りです。
- 起床後3時間はドーパミンやアドレナリンが分泌されやすく、思考力や論理力を問う問題の学習にも適している
- 登校までの制限時間があるため、集中力を上げやすい
思考力が要求される科目や分野は、後述する最低限の睡眠を取った後の時間帯に回しましょう。
徹夜をする上で気を付けること【休息篇】
次は、休息の取り方について説明します。
運動などでも休憩を挟まないで続けていると、次第に思うように活動ができなくなりますね。勉強でもそれは同じです。
適度な休息を挟んで、限られた時間の中で効率よく学習成果を上げるようにしましょう。
眠いときは仮眠をとろう
徹夜をしていると、どうしても眠くなるのは避けられません。そのような場合は我慢するのではなく、思い切って「仮眠」を取りましょう。
重要なのは、仮眠の取り方です。深く眠るためには「布団やベッドに入って眠る」「部屋を暗い環境にする」などの方法が一般的ですが、これを仮眠で実行すると本当にぐっすり眠ってしまい、勉強する時間がなくなってしまいます。
従って眠いと感じたら、「机に伏せたまま軽く練る」「明るい部屋で仮眠を取る」などの注意点を心がけてください。
休憩もこまめにとろう
勉強時間のタイムリミットが迫る中で、休憩を取ることに罪悪感のある人もいるかもしれませんね。ですが、テストで少しでも良い結果を出したいのならば、休憩を適度に挟んで効率を上げるのも大切です。
先に述べたように「90分」ごとに区切りをつけるのが難しいようであれば、学校の授業時間に合わせて「50分+10分」のスパンで休憩を挟んでも良いでしょう。
また、休憩中についスマホを触りたくなるかもしれませんが、これも我慢しましょう。スマホの小さな画面を眺めていると目が疲れやすいだけでなく、スマホ画面からの情報が目に飛び込んでくるので、結局は脳の休息につながらないからです。
休憩中は目を閉じたり仮眠したりする程度にして、集中力の維持を心がけましょう。
徹夜でも最低限の睡眠はとる
オールというと、一睡もせずにテストに臨むイメージを持つ人もいるかもしれませんが、これは避けてください。なぜならば、適度な睡眠を挟むことによって、暗記した学習内容が定着しやすくなるからです。
もちろん全く睡眠を挟まないと、疲れたままテストを受けることになり、十分なパフォーマンスが期待できないのは言うまでもありません。
また、早朝学習も合わせて取り入れましょう。例えば5時半に起床して数学の課題に取り組んでから朝食を取るなどの工夫をすると、苦手箇所の復習もできるので、落ち着いてテストに臨めるでしょう。
どのタイミングで睡眠をとるか
睡眠を取るタイミングは一概には断言できませんが、例えば、日付が変わる前に眠くなったら仮眠を取り、日付が変わった後に眠いと感じたら、本格的な睡眠に切り替えるなどの工夫をしてみましょう。
そのかわり早朝に起床して残りの学習時間の確保をしてから、そのままテストに臨むのがベターです。
確保するべき睡眠時間の長さですが、深い眠りの指標となるノンレム睡眠の時間は90分が目安とされています。この間は脳も休憩していますから、最低でも3時間~4時間半は確保するように心がけてください。
徹夜明けの目の覚まし方
徹夜後は、まずは眠気を吹き飛ばすようにしましょう。そのために簡単に実行できて、かつ効果的な方法は「朝日を浴びること」です。
日光を浴びると睡眠ホルモンの別名を持つ「メラトニン」の分泌が抑制されると言われています。したがって、まずはカーテンを開けて朝日を十分に浴びましょう。
次に、シャワーを浴びるようにします。熱めのシャワー3分と冷たいシャワー1分を1クールとして、合計4分のシャワータイムを3セット(12分)も浴びると、かなりスッキリするはずです。
完全に目覚めたら残り時間をテスト勉強の続きに充てて、本番まで集中力を維持しましょう。
徹夜明けの睡眠時間
徹夜明けは、心身共にかなりの疲労が溜まっているはずです。徹夜で寝不足になっていますから、本来の生体リズムに合わせて十分な睡眠時間を取るようにしましょう。
テストが終わっているのですから、遅くても11時には布団に入り、8~9時間は眠るようにします。
寝不足が続くと頭痛や吐き気、めまいなどの体調不良を招きやすく、生活習慣の悪化の引き金になることもあります。仮に帰宅後に昼寝をするとしても、夜にスムーズに寝付けるように、布団に入らないようにするのがベターです。
スマホは部屋に置かない
休憩中についスマホをチェックしたくなることもあるかもしれませんが、勉強に集中するために部屋から遠ざけておきましょう。理由は次の2つです。
集中力を阻害する
「スマホの電源を切れば、問題はないのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、たとえ電源を切っていても、目の前にあるだけでついSNSの更新などが気になり電源を入れたくなる人は多いものです。部屋に置いておくだけでも勉強への集中力を阻害されますから、あらかじめ部屋の外においておきましょう。
ブルーライトの弊害
先に述べたように「メラトニン」が分泌されていると睡眠を誘発しやすいのですが、ブルーライトも太陽光と同じように睡眠を阻害します。仮眠前や睡眠前にメラトニンが分泌されているにも関わらずブルーライトにさらされると、うまく寝付きにくくなります。
ブルーライトを遮断する観点からも、スマホは遠ざけておきましょう。
徹夜をする上で気を付けること【食事篇】
徹夜をする際には、良いコンディションでテストに臨むためにも、夕食の時間帯や夜食のメニューなどにも気を配りたいものです。
食事する時間に気を付ける
夕食は、できるだけ早目の時間にゆっくりと食べるように心がけましょう。急いで夕食を食べようとするとよく噛まないまま食べてしまうことも多く、血糖値の急上昇を招いて眠くなってしまいがちです。
夕食の時間が遅いと、時間的な要素も加わって眠気を誘う要素が追加されてしまいます。「早目の食事を心がける」「早食いしない」の2点については、食事の用意をしてくれる人にも対策をお願いしてみましょう。
また、油っぽい食事は胃腸に負担をかけやすくなるので、消化の良い食事を用意してもらうのもおすすめです。
徹夜におすすめのお供
オールをする際にはどうしても勉強中にお腹が空きますから、あらかじめ夜食を準備しておくのがベターです。その際には、果物やおにぎりなどの複合糖質を含む炭水化物の食品を用意しましょう。
逆に、中学生が小腹を満たすために好まれるカップラーメンやお菓子は、夜食には向いていません。消化が悪い上に、「栄養素が乏しい」「単純糖質や添加物など集中力をなくす要因が詰まっている」など、空腹の一時しのぎにしかならない食品だと言えます。
夜食を用意する際には、「消化が良く、栄養価の高い食品」を心がけましょう。
カフェインを摂取すべし
カフェインが眠気覚ましによく効くのは、中学生でも聞いたことがある人が多いでしょう。カフェイン飲料は徹夜のマストアイテムであり、コーヒーやモンスターエナジーなどのエナジードリンクは、愛用者も多いかもしれませんね。
ですが、エナジードリンクはカフェインだけでなく添加物も多く含まれています。添加物の過剰摂取は成長の阻害を招く可能性もありますから、できるだけ控えましょう。
また、カフェインを真夜中に摂取すると寝付きが悪くなってしまい、テスト中の集中力を阻害します。コーヒーなどを飲むのは早い時間帯にしましょう。
受験生は早起きするのがおすすめ
「徹夜」は勉強不足の受験生が手を出したくなる手法ですが、受験生であれば尚のこと徹夜は控えるべきです。高校入試は範囲が広いので一夜漬けの対応は不可能であり、本番に悪影響しかもたらしません。
徹夜でカバーするよりも、入試対策も兼ねて早朝に自宅での学習時間をシフトし、学校に行くまでの時間帯に勉強しましょう。
ストレスが少ない
早朝学習の第一のメリットは、ストレスが少なくなることです。
早朝であれば生活の雑事に煩わされにくい点は徹夜と同じですが、先に述べたように集中力を要する科目や分野にも取り組みやすいところが、徹夜とは異なります。もちろん、睡眠時間が十分に得られるので記憶が定着しやすくなり、入試でも大きな強みになるでしょう。
また、入試当日は試験時間よりかなり早めに起床しなければなりません。早朝の希少に慣れて本番に備えておくと、入試を想定した生活リズムに慣れるメリットも得られます。
慣れるまでは大変かもしれませんが、連日の徹夜よりも成績アップにつなげやすいので、ぜひ取り組んでください。
健康被害がない
早寝早起きの習慣を身につけると、必然的に無理のない生活リズムになってきます。早目の就寝を守っていれば睡眠時間や質の向上も確保できますので、寝不足がもたらす体調不良とは縁遠くなるでしょう。
また、睡眠不足は免疫力低下の引き金になるので、徹夜をしていると風邪を引きやすくなったりインフルエンザなどにもかかりやすくなったりします。
これらの感染症予防の観点からも、できるだけ早く朝型の習慣を身につけるようにしましょう。
生活の質が向上する
早い時間の起床を心がけていると、勉強時間だけでなく朝食を取る時間も確保できます。
朝食を食べる習慣が身についていると、学力の向上以外にも次のようなメリットがあります。
- 一日の活動に備えて必要なエネルギー源や栄養素が確保できる。
- 生活リズムと連動しているので、夜食の取り過ぎによる肥満などが避けられる。
- 「集中できない」「イライラする」というような心の不調を回避できる。
また、余裕を持って登校できますから、遅刻など内申点に響くような失態も避けられるでしょう。
早起きに慣れることで生活の質を向上させ、より良い受験生ライフにつなげましょう。
徹夜は原則回避すべき
徹夜はデメリットのほうが多いことは既に触れていますが、特に受験生は「徹夜を回避するのが原則」と心得ましょう。
受験生であっても、定期テストは避けられません。定期テストの点数はギリギリまで内申点に反映されることもあるため、今まで頑張りが不十分だった人は気合を入れて徹夜をしようとするかもしれません。
ですが、せっかく朝型に切り替えつつあったのにここで徹夜をしてしまうと、朝型の生活リズムを崩す原因になりかねません。受験まで残り少ない日数の中でまた一からやり直す羽目になります。
目の前のテストで無理に内申点を上げようとするよりも、受験本番を見据えて朝型の生活習慣をキープするように心がけてください。
徹夜をしなくても済むように、定期テストに向けたおすすめの勉強法については以下の記事で解説していますので参考にしてみてくださいね。
良質な睡眠時間を確保するためにやるべきこと
朝型生活に切り替えると多くのメリットがあることは理解できましたね。次に解決しなければいけない課題は、良質な睡眠時間の確保です。ここからは、良質な睡眠につなげやすい方法をご紹介しましょう。
湯船にゆっくり浸かる
まずは、入浴タイムで一工夫してみましょう。日頃はシャワーで済ませる人も多いかもしれませんが、湯船に20分~30分浸かって全身を温めるとリラックスできて、入眠しやすくなります。
この際に、お湯の温度にも気を配ってください。「ぬるめのお湯」がリラックスしやすいと言われており、自分の体温から+2~3℃(38℃~39℃)くらいの温度に設定すると、おおむねくつろぎやすい適温になります。
逆に、40℃~41℃など高温の湯船に浸かってしまうと眠気覚ましになってしまうので、熱めのお風呂は避けるようにしましょう。
スマホやテレビは避ける
先述の通り、スマホやテレビはブルーライトを発しています。繰り返しになりますがブルーライトは強い覚醒効果があるので、眠る前にスマホやテレビの画面を見つめていると、良質な睡眠を妨げる要因になります。
また、部屋の電気をつけっぱなしにして眠る人もいますが、これも光が脳に刺激を与え続けていることには変わりありません。どうしても寝落ちしてしまう人は、家庭用のタイムスイッチを設置してもらうなどの工夫をして、強制的に電気が切れるような工夫をしても良いでしょう。
寝る部屋の環境を改善する
質の良い睡眠を確保するには、寝室の環境を見直すのも一つの手です。
たとえば、眠る際にはカーテンを閉めておくのが普通でしょう。ですがその際に、ぴっちりと閉じてしまい、起床時も部屋が薄暗いということはありませんか?
この場合は、カーテンの合わせ目に少し余裕をもたせて、合わせ目の隙間から朝に光が差し込むようにしてみましょう。このようにちょっとした工夫することで、目覚めの時間に朝日が入ってきて覚醒しやすくなります。
また、寝室の空気がほこりっぽかったりよどんだりしていても、敏感な人は寝付きが悪くなるかもしれません。寝室はこまめに掃除し、場合によっては空気清浄機を入れて安眠しやすい環境を整えましょう。
成績のいい人は睡眠時間を削って頑張っているの?
「成績の良い人は、睡眠時間を削ってでも頑張っているのでは?」という疑問はありませんか?
これは大きな誤解と言えるでしょう。実際には、受験直前期でもしっかり睡眠時間を確保している場合が多いという東大生の意見が見られます。
たとえば東大生の場合ですと、次のような調査結果が発表されています。
1. プレ受験期
高3の5月くらいまでは、高校生も部活動で忙しい時期です。この期間の平均睡眠時間は6~7.5時間と言われています。
2. 受験期序盤
部活引退後の6月から9月にかけては、高校受験よりも早く受験勉強に着手する人がほとんどです。この時期の平均睡眠時間は7~7.5時間と発表されています。
夏休みも挟むため、極端に睡眠時間を削る人は少数派だと言えるでしょう。
3.受験期中盤
10月~11月になると、大学受験は受験シーズンの一歩手前です。ここから徐々に睡眠時間は減少していますが、それでも平均時間は7時間ほどと報告されています。
4.受験期終盤
12月以降はいよいよ受験シーズンに突入します。この時期の平均睡眠時間は6時間半と報告されていますが、反面、風邪やインフルエンザを警戒して7時間以上の睡眠時間を確保する人もいます。
ただし共通しているのは、本番前はほとんどの人が本番前には体調管理のため、7時間程度は寝ているという事実です。
東大生が十分な睡眠を確保していることからも分かるように、睡眠時間を削るよりも十分に確保するほうが、成績アップに直結しやすいと言えるでしょう。
早期からの対策が肝心
上記で徹夜のメリット・デメリットについていくつか紹介していきましたが、基本的には徹夜はおすすめできません。
徹夜をしないためにも早期からの定期テスト対策がおすすめになりますが、部活や習い事などで普段勉強時間を確保する事がなかなかできないという中学生も多い事でしょう。
そのような人には、通信教育の活用がおすすめです。
通信教育であれば、電車に乗っている時など隙間時間をうまく活用して勉強の時間に充てる事が可能です。
また、通信教育によっては主要5科目のみならず、副教科も含めた9教科の対策を行う事ができます。
以下のページで中学生向けの通信教育を各社比較しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「定期テストに徹夜はおすすめか」についてまとめ
定期テストの徹夜についてまとめ
- 定期テスト前の徹夜はメリットよりもデメリットのほうが多いので、基本的には避けるべき
- どうしても徹夜しなければいけない状況であれば、効率良く負担の少ない方法を実践しよう
- 受験生は徹夜に頼るのではなく、できるだけ早い時期に朝型生活に切り替えるべし
中学生同士では、いかに勉強を頑張ったかの証明として「徹夜」が語られることもあるかもしれません。ですが、基本的にはデメリットが多く、あくまでも最終手段であることを忘れないようにしたいものです。
今までは徹夜に頼って定期テストに臨んできた人たちも、次回からはぜひ朝型生活に切り替えて少しでも成績アップに結び付けられるように頑張ってくださいね!