中学生のための数学勉強法!定期テスト・高校入試対策のコツを東大生が伝授!

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「中学生は数学をどのように勉強すべき?」

「定期テストや高校受験対策のコツは?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

数学に対して苦手意識を持っている中学生は非常に多いです。

しかし、中学レベルの数学なら正しい勉強法を実践することで誰でもできるようになるので、高校受験に向けて勉強法を見直すのが良いでしょう。

今回は中学生のための数学勉強法について解説します。東大生が実践していた定期テストや高校受験対策のコツを伝授しますので参考にしてください。

中学生のための数学勉強法についてざっくり説明すると

  • 学校の授業はきちんと聞くべき
  • まずは定期テストの高得点を目標に勉強を始める
  • 証明問題は解き方のパターンを覚える

中学生の数学の勉強法は?

上を見る犬

「数学ができない」「勉強の仕方がわからない」と悩み、数学に対して苦手意識を持っている中学生は非常に多いです。

しかし、中学生レベルの数学であれば、正しい勉強法を実践することで成績は間違いなく上がるので、誰でも苦手を払拭することができます。

数学が苦手でも得意な人を参考に!

数学ができる人には以下のような特徴があります。

  • 数学は暗記科目ではないことを理解し、十分な演習量をこなしている
  • わからない問題を放置しない
  • 間違えた問題に関しては繰り返し復習を行う
  • 一度で正解した基礎問題関しては無駄に時間をかけない

数学ができる人はこのような特徴があるからこそ、数学が得意なのです。そのため、数学が苦手でもこれらの事柄を実践すれば、成績を上げることができます

まずは定期テストから対策

定期テストは学習範囲が狭いため、成功して自信をつけるには絶好の機会です。特に中3の後半などすぐに結果が欲しい場合は、定期テストで良い点数を狙うことから始めるのが良いでしょう。

定期テスト対策で各単元の内容をきちんと理解しておけば、後の受験対策にもつながるのでおすすめです。

そもそも数学が苦手になるきっかけが定期テストである場合も多いので、それなら尚更定期テストを攻略するべきでしょう。

高校受験を見据えても数学は重要

高校受験においては数学が最重要科目と考えることもできます。数学は社会のような暗記科目ではなく、自分で考えて解かないといけない要素が強いからです。

高校受験レベルでは理科も暗記学習が中心ですが、一部の計算問題では数学の知識が必要になります。よって理科を攻略するためにも、数学は重要なのです。

受験勉強では社会や英語などの暗記学習を行いつつ数学を勉強し、ある程度数学が仕上がってから理科の演習を行うことになるので、かなりの勉強時間が必要です。

そのため、受験勉強を始める時点で、少なくとも数学が苦手ではないというレベルにはなっておいた方が良いでしょう。その方が受験勉強をスムーズに進めることができます。

なお、中学数学は基本的には頻出の解き方のパターンを暗記するだけでも乗り切れるので、暗記学習をコツコツ継続すれば誰でも得意科目にすることが可能です。

数学を得意にするために意識すべきポイント

親指を立てる少年

ここからは数学を得意にするために意識すべきポイントをいくつか紹介します。

まず学校の授業はきちんと聞く!

教師との相性や学校の雰囲気によっては授業を聞きにくいこともあるでしょうが、基本的に学校の授業は基礎学習としては有用です。

学校の授業をしっかり聞き、与えられた課題をきちんとこなすというのが基礎を固めるには最も効率的な学習スタイルと言えるでしょう。

特に授業で扱った例題や配られたプリントに登場する問題は、基礎学習にとっては大変重要なので、最優先で取り組むべきです。

証明問題はパターンがある

中学一年生のうちは証明問題はありませんが、中2では合同の証明、中3では相似の証明をマスターしなければいけません。

どちらの証明においても、解答に必要な根拠となる条件を覚えておくことが大切です。証明問題では以下のような条件から、証明の根拠を探さなければいけません。

条件 特徴
仮定 問題文に書いてあることは正しいこととして使うことができる
共通 辺や角がぴったりと重なり合っているものを指す
対頂角 二直線が交わってできる4つ角の中で向かい合った角は必ず等しい
平行線の錯角・同位角 平行なら錯角・同位角は必ず等しい
図形の性質 平行四辺形や正三角形には辺や角に関する様々な性質がある

なお、証明問題とこれらの条件を別個で覚えるというよりは、証明問題の解法パターンとセットで覚える方が効率的です。

証明の流れは決まっているので、十分な演習を積めば誰でもできるようになります

偶然の正解を放置しない

わからない問題を何となく解いたら偶然正解することもあるでしょう。テストなら「偶然当たってラッキー」で良いですが、練習の際はきちんと復習するべきです。

問題演習の際にわからない問題が出題された時は、先に丸つけをして解答解説を見るか、その問題に印をつけておき、後から復習するのが良いでしょう。

いずれにせよ、その日のうちに見直しを行い、疑問点を解消しておくべきです。

どんな計算ミス・書き間違えで失点したか記録

ケアレスミスが原因で大きく失点しまう生徒も一定数存在します。ミスが多い場合はどんなミスをしがちなのか、傾向を分析してみると良いでしょう。

同じケアレスミスでも計算ミス、書き間違い、書き落としなど様々な種類があり、それぞれによって対処法も異なります。中3であれば、模試ごとにミスのタイプを記録するのもおすすめです。

なお、数学に関しては特別字を綺麗に書く必要はありませんが、字の汚さがミスの原因となっているようなら、改めた方が良いでしょう。

ノートの解いた履歴を残しておく

問題集は繰り返し使いたいので、基本的にはノートで問題を解くのが良いでしょう。なお、効果的に数学力を伸ばしたいなら、ノートの書き方にもこだわるべきです。

ノートで問題を解く際は、余白を十分に作り、後で見直しがしやすいような書き方を心がけましょう。計算問題は余程単純なものでない限り、暗算をせずに途中式を書くべきです。

ノートを見やすく書くことで、解いた履歴を正確に残すことができるため、上記で解説したミスの分析もしやすくなります。

公式は必ず暗記する

数学の基本は公式を覚え、それを応用して問題を解くことです。公式に関する原理的な理解ももちろん重要ですが、テストの点数を上げるためには公式を暗記することの方が役に立ちます

中学数学ではそれほど多くの公式は登場しないので、暗記学習は比較的容易です。そのため、まずは公式を完璧に暗記してしまうのが良いでしょう。

単に丸暗記しても良いですが、公式の原理や用法を含めて覚えておくと、万が一忘れた時でもすぐに思い出すことができます。それによって理解が深まることもあるのでおすすめです。

演習量は点数に結びつく

数学の問題にはそれぞれ決まった解法パターンがあるため、演習を重ねてそれらを体得することが重要です。

問題演習をより有意義にするには、間違えた問題を中心に復習を繰り返し行い、苦手を確実に克服することが大切になります。

苦手をきちんと克服すれば大抵の問題は解けるようになりますし、反復練習によって解法への理解が深まれば応用力も身につくのでおすすめです。

学年別でつまずきやすい点をチェック

成功の看板

ここからは中学数学でつまずきやすいポイントを、学年別にチェックしていきましょう。

中学一年生

中学一年生になると、負の数など小学校の算数では扱わなかったような高度な概念が登場するようになります。

負の数自体は線分図などで理解すれば良いですが、負の数を含んだ掛け算となると具体的に理解するのは困難です。追加のルールを丸暗記することで対処するしかないでしょう。

また小学校では□を用いて表されていた計算が、中学になるとxやyによって表現されるようになります。この変化にも戸惑う生徒がいるので、その場合は図や絵などを使って丁寧に説明してあげるのが良いでしょう。

中学二年生

中2の数学でつまずきやすい単元は以下の3つです。

  • 連立方程式
  • 一次関数
  • 図形の証明問題

連立方程式と一次関数に関しては、中学一年生のうちにxとyの使い方を重要に理解できていないことがつまずきの原因となるケースが多いです。その場合は中学一年生の内容に遡って復習するのが良いでしょう。

まずは中1の文字式の問題をやらせてみて、上手く解けないようなら文字式の単元を問題集や参考書を用いてよく振り返るべきです。

さて、図形の証明問題でつまずく場合は、先述した証明に必要な条件が暗記できていない可能性があります。三角形が合同なら辺と角の条件が等しいことなど、基本事項をきちんと確認するのが良いでしょう。

また条件自体は暗記できていても、それを上手く活用できていないというケースもあります。その場合は演習量が不足しているので、演習をこなして問題のパターンに慣れることが大切です。

中学三年生

中3の数学では以下のような単元でつまずくことが多いです。

  • 二次関数
  • 三平方の定理
  • 相似

二次関数に関しては一次関数の応用なので、理解が捗らない場合は中2の内容に遡って学習する必要があります。まずは一次関数の復習を通して、関数におけるxとyの関係性に慣れるのが良いでしょう。

また三平方の定理も中2の図形問題の応用なので、つまずく場合は中2の図形問題を見直す必要があります。

さらに相似の証明も中2で扱う合同の証明と形式は変わらないので、さっぱりわからない場合は中2の頃に演習が不足していたことが原因でしょう。

総じて、中3で扱う単元を攻略するには中2の内容が重要であると言えます。中3でつまずかないためにも、中2のうちからコツコツと勉強を積み重ねておく必要があるでしょう。

数学で重要となる考え方や得意になるためのポイントを解説した記事は、以下を参考にしてください。

定期テスト・高校入試を見据えた数学対策法

飛び移る女性

以下では定期テストや高校入試を見据えた数学対策法を解説します。

学習スケジュールを立てる

定期テスト対策は、2、3週間前から学習スケジュールを立てた上で勉強を始めると良いでしょう。スケジュールを立てる際のポイントは、予定を詰め込みすぎないことです。

あまりにもきっちり全日程のスケジュールを決めてしまうと、すぐに破綻してしまうので、ある程度大まかで構いません。細かい部分はテスト勉強の進捗に応じて柔軟に決めていくと良いでしょう。

一方であまりにもゆとりがありすぎるスケジュールもおすすめできません。程よくタイトにしておくことで適度な緊張感が生まれ、本番までモチベーションを維持することができます

テスト前日はよく眠るべき

現役東大生や東大卒業生に聞くと、数学に関してはテスト前日に睡眠を十分にとった方が集中できるという意見がよく聞かれます。

テスト前日に一夜漬けをして定期テストに臨む生徒もいますが、基本的には2、3週間前から計画的に勉強し、テスト前日は早めに就寝するのが良いでしょう。

なお、どうしても一夜漬けをしなければいけないという時は、公式や解き方の暗記をするのがおすすめです。

中3の夏までには全単元を学び終えておくべき

受験勉強の場合、中3の夏までには全ての単元を学び終えておきたいところです。それ以降は入試対策に特化した演習に費やすと良いでしょう。

なお、入試対策に入る前に1・2年生の内容も含めて全てを総復習するのもおすすめです。基本的な解法を全ておさらいした上で入試対策に移行しましょう。

過去問は早いうちに触れておこう

入試対策では過去問演習が非常に大切です。特に私立高校を受験する場合は、高校によって入試問題に特色があるため、過去問を解くことで問題形式や出題傾向に慣れておくのが良いでしょう。

なお、過去問には早いうちから触れておくのがおすすめです。試験直前に過去問演習を始めたのでは焦ってしまうので、受験対策の中盤、季節で言えば秋頃から過去問を使った対策を始めましょう

試験本番は高得点を取ることが大切

テストで高得点を取るには、試験本番の振る舞い方も重要です。例えば、わからない問題が出題された場合は、一度飛ばして後から解くのが良いでしょう。

また焦ってパニックになりそうなら、一度深呼吸してみるのもおすすめです。

なお、高校入試では全問正解する必要はないため、非常に難解な問題に関しては「捨て問」と見なして放っておいても構いません

試験本番で冷静さを保つにはある程度の場慣れが必要な部分もあるため、特に本番に弱いタイプは模試をいくつか受けて本番のシミュレーションをしておくのも良いでしょう。

中学数学でつまづきがちな証明問題の解き方のコツや図形問題の対処法に関して解説した記事は、以下を参考にしてください。

どんな問題をとけば数学はできるようになる?

木製のクエスチョン

どんな問題を解けば、中学数学ができるようになるのでしょうか。ここからはおすすめの教材について解説します。

基本は学校のテキスト・問題集で十分

中学校では教科書に加えて問題集を1冊もらえるはずです。その問題集を完璧に仕上げれば、定期テストでは良い結果が期待できるでしょう。

定期テストで各単元をきちんとマスターしておけば、入試においても特別困ることはありません。そのため基本的には学校の教科書と問題集を使って、繰り返し学習するのが良いでしょう。

なお、中学校では必ずしも問題集に関する宿題が出るわけではないため、授業の進度に合わせて自主的に問題集を解き進める必要があります

試験直前まで問題を溜めてしまったら間に合わなくなる可能性もあるので注意しましょう。

応用が欲しい人は問題集を追加する

学校の問題集では簡単すぎると感じるなら、少しハイレベルな市販の問題集を購入するのも良いでしょう。また中3なら志望校の過去問を解くのもおすすめです。

そもそも学校の問題集すらままならない生徒も多いので、それが物足りないと感じるなら相当数学ができると考えて良いでしょう。

ちなみに市販の問題集では以下の2冊がおすすめです。

最高水準問題集

定期テスト満点や難関高校への進学を目指す人におすすめのハイレベルな問題集です。標準問題と最高水準問題が収録されており、2段階でレベルアップを行うことができます。

最高水準問題は難関入試レベルなので、学校の教科書や問題集が物足りないという生徒には良い刺激になるでしょう。

なお、本書は各学年のバージョンが出版されているので、該当する学年の問題集から始めるのがおすすめです。

基本情報 内容
出版社 文英堂
価格 1,045円(税込)
ページ数 80ページ
最高水準問題集 数学1年 (中学最高水準問題集)
1045円
最高水準問題集 数学1年 (中学最高水準問題集)
1045円

ハイレベル中学数学問題集(チャート式)

中学生向けのチャート式です。高校入試問題を厳選し、3つのレベルごとに実戦形式の問題を掲載しています。

単元ごとではなく、ランダムに問題が選定されているため、入試対策にも最適です。難易度が高い問題も混じっているので、過去問演習と並行して取り組むと良いでしょう。

基本情報 内容
出版社 数研出版
価格 1,320円(税込)
ページ数 255ページ
ハイレベル中学数学問題集―チャート式国立・難関私立高校受験対策
1320円
ハイレベル中学数学問題集―チャート式国立・難関私立高校受験対策
1320円

受験には塾もおすすめ

集団塾に通えば学校の予習・復習が捗るのでおすすめです。また受験対策も十分に行うことができます。

なお、一般的な学習塾では、中学校の学習範囲を早めに網羅していまい、後は受験対策を中心に行うというカリキュラムのところが多いです。

しかし、本格的に受験対策を行うシーズンになると日程が追加されたり、授業時間が増えることもあるので、その場合は料金もかなり上がることになります

また熱心に受験対策を行う塾では拘束時間も長くなりますが、部活をしている生徒は引退するまでは参加できないことも多いでしょう。

基礎の説明から発展まで通信教育で対応

学校の予習・復習や受験対策は通信教育でも行うことができます。

受験対策に関しては塾よりも劣ると思われがちですが、受験用の教材も追加されますし、大手は合格実績も高いので、クオリティは申し分ありません

また通信教育なら塾よりも安い必要で利用することができる場合が多いので、出費を極力抑えたいという場合にもおすすめです。ある程度の自己管理能力は必要になるものの、通信教育ならいつでもどこでも学習ができるので忙しい中学生にはぴったりの教材だと言えます。

さらに受験対策と学校のフォローアップを同時に行うことができるので、入試に向けて得点能力を磨きつつ、内申点対策にも気を配ることが可能です。

最近ではタブレット教材やスマホアプリで学習管理までサポートしてくれるので、手厚い学習サービスと言えるでしょう。

なお、通信教育なら一人で黙々と勉強することができるので、塾に行っても先生に自分から質問できないような大人しい性格の生徒は、塾よりも通信教育の方が向いている可能性があります。

中学生向けのおすすめ通信教育については、以下のページで詳しく紹介しています。

中学生のための数学勉強法まとめ

中学生のための数学勉強法まとめ

  • 学習スケジュールを大まかに立てて勉強するべき
  • 数学を得意にするためには演習量が重要
  • 進研ゼミなどの通信教育を活用するのもおすすめ

中学生のための数学勉強法について解説しました。

数学を得意科目にしたいなら、まずは学校の授業をきちんと聞くことから始めましょう。

また数学の点数を上げるには演習量をこなすことが大事です。公式や解き方を暗記した後は、ひたすら演習をやってそれらを習得しましょう。

ちなみに多くの中学生がつまずく証明問題は、解答に必要な条件を覚え、演習で解法パターンを覚えるという仕方で学ぶのがおすすめです。

なお、教材は学校の教科書や問題集を使うのが良いでしょう。追加教材としては通信教育もおすすめです。

以上を参考に、まずは定期テストを目標に、数学の勉強法を見直してみましょう。