モンテッソーリ・シュタイナー教育の違いとは?各教育の特徴や共通点も徹底解説!
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「モンテッソーリ教育とシュタイナー教育ってどう違うの?」
「各教育の特徴は?共通点はある?」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
モンテッソーリ教育とシュタイナー教育は、どちらも世界的に有名な幼児教育・子供教育に関する方法論です。
今回はそんなモンテッソーリ教育とシュタイナー教育の違いについて、それぞれの特徴や両者の共通点も踏まえて解説します。
これを読めば、両者がどう違うのかや家庭ではどのように実践すれば良いのかがわかるはずです。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違いをざっくり説明すると
- モンテッソーリ教育は自主性を尊重し、知能を高める
- シュタイナー教育では体・心・頭をバランスよく鍛える
- 家庭では両者をいいとこ取りするのがおすすめ
モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の特徴
まずはモンテッソーリ教育とシュタイナー教育、それぞれの概要を紹介します。
モンテッソーリ教育は自主性が尊重
モンテッソーリ教育は、子供の自主性を重んずる教育方法です。子供の自由を尊重し、大人主導ではなく、子供主導で身の回りの様々なことに取り組むことがよしとされます。
大人は子供が自立するためのサポート役です。
また子供の成長過程には、色々な物事に興味を持ち、それを自主的にしようとする敏感期(言語の敏感期や運動の敏感期など)というのがあります。
それら敏感期に合わせた遊びを取り入れ、子供にとって自然なタイミングで各物事を学ばせていく、これもモンテッソーリ教育の特徴です。
さらにモンテッソーリ教育をより良く行うには、整えられた環境が必要になります。これを作るのがサポート役である親の仕事です。
親にはスパルタな教育者ではなく、子供が自主的に行動するのを待ち、それを観察しながら、適切な補助をしていく存在となることが求められます。
シュタイナー教育は3つの要素のバランスを重視
一方でシュタイナー教育では、体・心・頭の3要素のバランスが取れた人間を育てることが目指されます。
なぜなら、それら3つのいずれかに特化した教育をすると、人間関係がおかしくなったり、持っていく能力を適切に発揮できないなどの弊害が生じると、この教育法では考えられるからです。
そのため、勉強するだけでなく、グラウンドで運動したり、美術品・芸術品に触れて感性を養う時間なども大切にされます。
なお、シュタイナー教育は他の教育法よりも一層心を重視するため、芸術科目が比較的多いです。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【発祥編】
ここからはモンテッソーリ教育とシュタイナー教育の発祥をそれぞれ確認していきましょう。
モンテッソーリは保育施設「子どもの家」から誕生
モンテッソーリ教育の創始者は、ローマ大学において女性で初めて医学博士の学位を取得したマリア・モンテッソーリです。
彼女はローマ大学を出た後、精神病院で知的障害を持つ子供に独自の教育法を実践し、彼らの知的能力を引き出すことに成功しました。
この経験に着想を得た彼女は、貧困層の児童が通う保育施設である「子どもの家」での指導に携わり、そこでモンテッソーリ教育を完成させるのです。
なお、この教育法は心理学や大脳生理学においても教育効果が実証されており、100年以上前に誕生したとは思われない優れたメソッドだと言えます。
哲学者のルドルフ・シュタイナー考案
一方でシュタイナー教育の創始者は、オーストリア人の哲学者であるルドルフ・シュタイナーです。
神秘思想家でもある彼は、意識を進化させる感覚を超越する人間の内なる霊性を認識し、それを通じて近代的物質主義の超克や新たな社会秩序の構築を目指す「人智学」を作ったことで知られています。
また人智学にも通ずるような彼の教育理念を実践するために、1919年には「自由ヴァルドルフ学校」を作りました。
この校名の由来ともなった「自由な人間を育成する」という彼の精神は、現在もシュタイナー教育という形で全世界に受け継がれています。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【理念編】
続いてはモンテッソーリ教育とシュタイナー教育の理念についてそれぞれ解説します。
自己教育力を前提に成長を促すモンテッソーリ教育
モンテッソーリ教育では、子供は自己教育力、言うなれば自分自身を育てていく力を有していることが前提とされます。
その力を最大限発揮できるような自由や環境を与えてやり、自主的な活動を通して自ら成長してもらう、これがモンテッソーリ教育の理念です。
なお、究極的には自立的かつ有能で、責任感や思いやりの心、生涯学び続けようとする姿勢を持ち合わせた人間を育成することが目指されます。
芸術作業にも比重を置くシュタイナー教育
シュタイナーは教育理念について以下のように述べています。
「子どもの魂の中にあれこれいろいろなものを注ぎ込んではなりません。そうではなくて子どもの精神の前に畏敬の念を持つのです。この精神は自分自身で成長していきます。私たちの責任は子どもたちの成長を妨げる障害物を取り除き、その精神が自分自身で成長するきっかけをつくってあげることなのです」 東京賢治シュタイナー学校公式サイトより
この理念を受け継いだシュタイナー教育では、子供それぞれの個性を尊重し、一人ひとりが持つ能力を最大限に引き出すことが目指されます。
ちなみにシュタイナーは、教育という行為はすなわち芸術であると考えていました。それは自由に自己を決定できる子供を産み出す補助行為であるからです。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【伸ばすもの編】
以下ではモンテッソーリ教育とシュタイナー教育では、それぞれどんな能力を伸ばすことが重視されているのかということについて解説します。
モンテッソーリは知能を伸ばしていく
先述した通り、モンテッソーリ教育は創始者が知的障害児に実践した独自の教育法に端を発しています。
元々は知的障害を持つ児童の知能水準を高めることが目的であったため、その流れを汲む現在のモンテッソーリ教育も、子供の知能向上に特化したような内容です。
なお、モンテッソーリ教育では主に手先の動きなどの感覚を養うことによって、知能を高めていくことが目指されます。
シュタイナーは感性を重視
上で引用したシュタイナーの教育理念にもあったように、シュタイナー教育は子供の精神(心)を尊ぶ教育法です。
そのため、シュタイナー教育では知能よりも心で感じること、つまりは感性が重視されます。
知能が軽視されているわけではないですが、脳を鍛えるための訓練は7歳未満では行われないので、モンテッソーリ教育とは対照的だと言えるでしょう。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【活動編】
ここからはモンテッソーリ教育とシュタイナー教育の活動面での違いについて解説します。
モンテッソーリの活動は主に3種類に大別
モンテッソーリ教育には主に3種類の活動があります。
一つ目はこの教育の代名詞でもある教具の練習です。教具は主に木製のおもちゃで、それぞれには先ほどの敏感期も踏まえた5種類の目的が設定されています。
二つ目は日常生活の練習で、これは子供に自分で身の回りのことをしてもらうことです。
しかし、一般的なしつけとは違い、モンテッソーリ教育では子供が自主的に様々な生活習慣を獲得していけるように工夫を凝らします。
最後は社会性の獲得で、ここでの社会性とは年齢や立場の異なる色々な人とうまく協調することです。
そのため、モンテッソーリ教育を実践する保育施設では、年齢ごとにクラス分けがなされることはありません。年上と年下が共存することで様々な教育効果が生まれ、真の社会性が得られると考えられています。
シュタイナーは12年間の一貫教育が特徴的
シュタイナー教育では、初等教育と中等教育を区分せず、12年間の一貫した教育が行われます。
またその12年の中に積極的に芸術活動が取り入れられているというのも特徴です。
例えば、シュタイナー教育独自の方法である「オイリュトミー」が象徴的で、音楽とともに体を動かし、様々な表現をすることで感性を磨きます。
なお、独自の教育法にはもう一つ「フォルメン」というのもありますが、これは直線や曲線、図形などを描く作業によって集中力を鍛えるものです。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【家庭での導入編】
続いてはモンテッソーリ教育とシュタイナー教育のそれぞれが、どのように家庭に取り入れられるのかを見ていきましょう。
モンテッソーリは幼児が作業できる環境を整える
先述した通り、モンテッソーリ教育は子供の自主性を尊重し、自ら学ぶ姿勢を育成することを基本理念とした教育法です。
よってそれを家庭で取り入れるなら、まずは子供に干渉しすぎないことを意識すると良いでしょう。「あれしなさい、これしなさい」と一々言ったり、甲斐甲斐しく手伝いすぎると子供の自主性は育まれません。
また自主的に色々なことに挑戦してもらうには、快適な環境を整えてあげることも大切です。
一人で作業に没頭したり、様々な物事に興味・関心を持てるような家庭の空間作りを工夫してみましょう。
シュタイナーは自宅で温かみのある環境を構築
心を重視するシュタイナー教育では、環境に温かみを持たせることが大切にされています。
ではシュタイナー教育における「温かみ」とは何かということですが、簡単に言えば「自然主義(アンチ人工)」です。
例えば、シュタイナー教育を実践する保育施設では、木や布など自然素材でできた教具が主に用いられ、プラスチック製のおもちゃは使われません。
自然素材には特有の素朴な温かみがありますし、素材そのものをおもちゃ(木の棒や実など)にするのであれば、遊び方が一様に決まらないものが多いので、発想力や創造性を養うのにもうってつけです。
そのため、家庭でシュタイナー教育を実践したいなら、まずは自然素材のおもちゃで遊ばせてみるのが良いでしょう。
また「キャラもの」のグッズを与えすぎないというのも有意義です。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【親と子の関係編】
以下ではモンテッソーリ教育とシュタイナー教育のそれぞれにおける、親子の関わり方について紹介します。
モンテッソーリは子ども・大人・環境の3つが関連
モンテッソーリ教育の実践においては、子供、大人、環境の3要素が密接に連関します。つまり大人は子供と環境のそれぞれに働きかける必要があるということです。
子供に対しては、先述したように干渉しすぎない、手伝いすぎないということを意識してください。
また子供に自由に遊んでもらうためにも快適な環境作りに取り組み、陰ながら子供の成長をサポートしましょう。
シュタイナーの子どもは大人の真似をして育つ
一方でシュタイナー教育においては、大人により積極的な役割が求められます。端的に言えば理想的な人間であることが必要です。
シュタイナー教育では「子供は大人の真似をして育つ」と考えられるため、大人は子供が真似をすべきお手本としても役割を演じなければなりません。
そのため、日常生活の所作や人と話す時の口調、社会との関わり方など、あらゆる面で立派であることが必要なのです。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【幼稚園編】
続いてはモンテッソーリ教育とシュタイナー教育のそれぞれを実践する幼稚園の様子を比較してみましょう。
モンテッソーリは自主的にお仕事をこなす
モンテッソーリ教育を実践する幼稚園では、基本的には各自が好きな「お仕事(=遊び)」を行います。
ちなみにモンテッソーリ教育のお仕事としては、三項式やピンクタワーなどが有名です。
三項式は立方体のブロックパズルのことで、小さな立方体3個と直方体24個で大きな立方体を組み立てることで、代数の三項式を直感的に理解することができます。
一方でピンクタワーは、1〜10cm四方の立方体を積み重ねたり、並べたりする教具です。物の大小の感覚や観察眼、数学的思考力などを養えます。
なお、三項式もピンクタワーも「感覚」を研ぎ澄ますための活動ですが、モンテッソーリ教育を実践する保育施設では、他にも様々な活動が行われます。詳細は以下の通りです。
分野 | 活動内容 |
---|---|
数 | ○0〜9が印字された砂数字板を声を出しながらなぞって数字を記憶 ○切手遊びやヘビ遊びなどで足し算・引き算の基礎を作る |
言語 | ○五十音が印字された玩具を並び替えに取り組んでひらがなの読み方や字形を覚える ○「鉄製はめ込み」という教具で幾何学図形をなぞり書きして鉛筆の使い方を覚える |
文化 | ○土と水の作用で作られた対象的な地形を見せて関心を引き出す ○地球儀やはめ込み式の世界地図で大陸や海洋を覚える |
感覚 | ○上述した「三項式」や「ピンクタワー」を使ったお仕事 ○目隠しして多種類の雑穀を手で触って識別する |
日常生活の練習 | ○線に沿って紙を裁断して綺麗な模様の作品にする ○水に浸したタオルを絞っておしぼりを作ることで手首のコントロールを覚える |
シュタイナーは自然や芸術活動に触れる機会が豊富
シュタイナー教育を取り入れる幼稚園は、一般的な幼稚園に比べて芸術や自然に触れる機会が多いというのが特徴です。
先述したオイリュトミーやにじみ絵など、毎日様々な芸術活動に取り組み、感性を育みます。
また春の柏餅作りや夏祭りなど、季節ごとに行事が行われるため、四季の移り変わりを感じることが可能です。
さらに毎週お散歩に出かけ、そこでも自然の風景に親しみます。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違い【おもちゃ編】
以下ではモンテッソーリ教育とシュタイナー教育のそれぞれで使われるおもちゃについて、具体例も提示しながら解説します。
モンテッソーリは「教具」を主に使用
先述した通り、「教具の練習」はモンテッソーリ教育における3大活動の一つなので、教具と呼ばれるおもちゃの役割は非常に大きいです。
なお、そんな教具を選ぶ際は、まずは子供の自主性を尊ぶモンテッソーリ教育の理念をきちんと理解した上で、お子さんの年齢(敏感期)に合ったものを手に取るのが良いでしょう。
また教具はそれぞれで目的や伸ばせる能力が決まっているので、お子さんのどんな能力を伸ばしたいのかによって教具を選び分けることも大切です。
以下では代表的な教具を2つ紹介します。
型はめパズル
1〜3歳を対象にした木製の立体パズルで、多種類のパーツを組み合わせて生物を作ります。
様々な生き物の名前を覚えられますし、パズルに取り組む中で想像力や創造性を育むことも可能です。
なお、塗料は無害・無毒であり、遊びの最中に怪我をしないように角も丸く磨かれているので、安心して遊んでもらうことができます。
ピンクタワー
先ほども紹介しましたが、一辺の長さが1〜10cmの間で1cmずつ変化する10個の立方体を積み上げたり、並べたりして遊ぶおもちゃです。
徐々に細くなっていく塔を作ることで、3次元的なものの大小を視覚的に理解することができます。
シュタイナーは自然素材のおもちゃ
先述した通り、シュタイナー教育では自然素材の玩具を使って遊び、プラスチック製の玩具やキャラクターグッズなどは用いられません。
シュタイナー教育の玩具の具体例は以下の通りです。なお、シュタイナー教育では玩具だけでなく、木の実や布などの素材そのものを使って遊ぶこともあります。
蜜ろう粘土
蜜ろうとワックスを混合して作った「良い匂いがする粘土」です。粘土は比較的硬いですが、触っているうちに手の温かみで柔かくなっていきます。
なお、自然素材である蜜ろうには滅菌作用があるので、細菌やバクテリアを消すことができ、常に衛生的に使うことが可能です。
お山の積み木
四角や三角などの形をした普通の積み木ではなく、自然に存在していた形のまま木片をコーティングした積み木です。
原生的・非幾何学的な形をしているので、一般的な積み木で遊ぶよりも、一層発想力や創造性を養うことができるでしょう。
モンテッソーリ・シュタイナー教育には共通点も
ここまでモンテッソーリ教育とシュタイナー教育の違いにばかり着目してきましたが、両者には共通点も存在します。
両方とも自由を重んじた教育法
モンテッソーリ教育とシュタイナー教育は、どちらも子供の自主性を尊重する教育法です。
モンテッソーリ教育では子供が自ら成長していくことが理想とされますし、シュタイナーも「(子供の)精神は自分自身で成長していきます」と言及しています。
ただし、自主性に対するアプローチは異なっており、モンテッソーリ教育では子供に自己教育力があることを認め、親は環境を整えるなどのサポート役に徹しなければなりません。
一方でシュタイナー教育では、自然素材でない玩具を排するという環境作りを行います。また親はサポート役でありながらも、子供が真似をするお手本になるという積極的な役割も与えられます。
成長の最適なタイミングを定めている
モンテッソーリ教育とシュタイナー教育は、教育のタイミングを重視するという点でも共通しています。
例えば、モンテッソーリ教育は6つの発達段階である「敏感期」を重視し、それぞれの敏感期に適したお仕事をすることでより良く知能を伸ばしていくという教育法です。
一方でシュタイナー教育では、0〜7歳は「体」を鍛えて意志の強さを培う期間、そして7〜14歳は「心」、14〜21歳は「頭」 を鍛える期間というように、7年周期で教育内容が決まっています。
各教育で影響を受けた有名人
以下ではモンテッソーリ教育やシュタイナー教育の影響を受けた有名人を紹介します。
モンテッソーリは世界の著名人が多数ラインナップ
以下の人物はモンテッソーリ教育の影響を受けて育ったと言われています。
- 藤井聡太(プロ棋士)
- ビル・ゲイツ(マイクロソフトの創業者)
- マーク・ザッカーバーグ(Facebookの開発者)
- ジェフ・ベゾス(Amazonの創業者)
- ラリー・ペイジ&セルゲイ・ブリン(Googleの開発者)
上記の通り、世界的な著名人の多くがモンテッソーリ教育を受けています。
なお、藤井棋士なら将棋、ビル・ゲイツならプログラミングなど、興味を持ったことに自らのめり込んでいくような姿勢は、モンテッソーリ教育の理念に通ずると言えるでしょう。
また知能を鍛えるモンテッソーリ教育を受けているだけあって、頭が良い人が多いようにも思われます。
シュタイナーは芸能関連の有名人が多い
一方でシュタイナー教育の影響を受けた有名人は以下の通りです。
- 斎藤工(俳優)
- 村上虹郎(俳優)
- 黒柳徹子(タレント)
- ミヒャエル・エンデ(児童文学作家)
- サンドラ・ブロック(女優)
- ジェニファー・アニストン(女優)
- フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ(カーデザイナー)
上記を見ると、シュタイナー教育を受けた有名人には芸能人やアーティストが多いことがわかります。
これは芸術や自由を重視するシュタイナー教育が奏功した結果とも考えられるでしょう。
それぞれの教育のメリットを取り入れて行くのがおすすめ
モンテッソーリ教育とシュタイナー教育には、それぞれに確固たる理念や方法論があるため、両者ともある意味偏った教育法です。それゆえ、どちらも完璧とは言えないでしょう。
例えば、モンテッソーリ教育では知能を積極的に伸ばすことができるものの、シュタイナー教育のように芸術的な感性を磨くことはできません。無論逆もまた然りです。
よってどちらか一方の教育法に強烈な魅力を感じるのでない限り、両者の良いところや気に入るところを取り入れていくのが良いでしょう。
またどちらも教育方法も世界的に一定の効果が認められてはいますが、子供によって合う・合わないがあることも事実です。
加えて一つの教育法の中でも、メソッドによってお子さんにマッチする部分とマッチしない部分があるでしょう。
よって、良いと思った教育法や個別的なメソッドは一度お子さんに試してもらい、反応を見ながら相性の良いものだけを残していくというのもおすすめです。
モンテッソーリ教育・シュタイナー教育についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違いまとめ
モンテッソーリ・シュタイナー教育の違いまとめ
- モンテッソーリ教育は幼児の自己教育力を重んじる
- シュタイナー教育は芸術や自然にも触れて感性を養う
- どちらも子供の自由や教育のタイミングを重視する
モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の違いを解説しました。
モンテッソーリ教育は子供に自己教育力があることを前提に、子供の自主的な活動を促す環境作りによって知能を伸ばしていく教育法です。
一方でシュタイナー教育では、心・体・頭をバランスよく鍛えることが目指され、中でも芸術や自然などにも触れながら感性を養うことが重視されます。
なお、理念やメソッドなどは異なるものの、子供の自由を尊重することや教育のタイミングにこだわることなどは、両者の共通点です。
ちなみに家庭では、それぞれの良いところをかいつまんで実践していくのが良いでしょう。