高校受験の願書の書き方は?入学願書の提出方法から失敗しないための注意点まで徹底解説
更新
「高校受験の願書の書き方について知りたい!」
「絶対に高校受験の願書で失敗したくありません!」
このような疑問や不安をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
受験のシーズンが近づいてきて、いよいよ高校受験の願書作りに着手する中学生も多いのではないでしょうか。
願書はその人の第一印象にもなる非常に重要な書類なので、正しい書き方をした上で提出しなければなりません。
こちらの記事では、高校受験の願書の書き方や提出方法、また出願の際に失敗しないための注意点まで詳しく解説していきます!
高校受験の願書の書き方についてざっくり説明すると
- 楷書で丁寧に書き、必ずチェックしよう
- 自己推薦では具体例を出して自己アピール!
- 入試日は公立より私立の方が早い
高校受験の願書の書き方
こちらのトピックでは、まず高校受験における願書の書き方について解説していきます。
まず出願書類を入手する
出願をするためには書類を準備しなければなりません。
例年、9月末頃から願書の配布が始まるため、配布が始まったら高校に直接取りに行きましょう。
このときに悪い印象を残してしまうと非常に問題なので、礼儀正しく振る舞うようにしてください。
また、書き損じてしまったときに備えて2通取り寄せておくと安心です。
必要な書類を用意して出願書類を記入
高校によって願書の様式や書くべき内容が異なるため、募集要項をよく読みながら慎重に記入しましょう。
多くの場合は見本がセットになっているので、それに即して記入すれば問題ありません。
なお、必要になる書類は以下のようなものが挙げられます。
- 入学願書
- 調査書
- 志願理由書
- 自己推薦書等
いずれの書類も楷書で丁寧に書くべきなのは言うまでもありません。
出願書類を提出する
出願書類の提出方法については、直接持参する方法と郵送による方法があります。
持参する場合は願書を取りに行く際と同様に、失礼のない態度で提出しましょう。
提出が早いからといって有利になるわけではなく、提出のタイミングは合否に影響しません。
郵送で提出する場合はとにかく期限に注意しましょう。
ぎりぎりのタイミングで出願すると「期限内にちゃんと届いただろうか?」と余計な懸念が増えてしまいます。
そのため、勉強に集中するためにも余裕を持って発送するようにしてください。
また、高校によっては募集要項に「速達書留」などと指定のある場合もあるため、しっかりと読んで確認しておいてください。
提出前に一度確認しよう
提出する前に必ず必要書類はしっかりと揃っているかどうか、不備がないかどうかを確認してください。
例えば、写真は剥がれてしまっても本人確認ができるように、裏面に氏名が記入されているかは漏れがちなミスなので必ず確認しましょう。
また、面接では出願書類の記入内容について質問されることがあるので、コピーを取っておき質問を想定しながら対策しましょう。
また、書類不備や記入誤りがあると訂正を求められることもあるため、書類を直接持参する場合は印鑑と筆記用具を持っていくと安心です。
出願書類ごとの注意点
こちらのトピックでは、出願書類ごとに注意すべきポイントについていくつかご紹介します。
入学願書
入学願書とは志望者の基本的な情報を記載した書類です。
各高校で異なるものの、記入事項は氏名・住所・生年月日・中学校名・保護者名・連絡先などは共通して記入する事項です。
基本的な情報だけなので間違える可能性は低いですが、丁寧に誤字や脱字が無いように細心の注意を払いながら記入してください。
入学願書記入の際の注意点やポイント
入学願書を記入する際には、注意すべきポイントがいくつか存在します。
電話番号について
電話番号を書く際には、基本的に連絡の取れやすい番号を書くのが基本です。
スマートフォンを所有している中学生も多いと思いますが、直接中学生の携帯に連絡するのは不自然なので、なるべく固定電話の番号を使いましょう。
住所について
住所を書く際には、基本的に都道府県名から書きましょう。
たまに都道府県を省略してしまう生徒がいますが、これは印象が良くないためやめましょう。
また、番地以降はハイフンを使うのではなく、住民票に記載されているような正式な書き方で記入するべきです。
面倒でも正式名称で書くことで、誠実な印象を与えることができます。
日付について
日付に関しては、記入日ではなく学校から指示がある場合が多いです。
そのため、適当に書くのではなくしっかりと募集要項を確認し、もしそれでも分からなかったら学校に直接電話して書き方を確認しましょう。
記入時の筆記用具について
記入する際に筆記用具の指定がある場合は、その指示に従って記入してください。
特に指定が無いときは黒の万年筆か黒のボールペンを使用するの一般的です。
鉛筆や消せるボールペンを使用するのは不自然なので、気をつけましょう。
印鑑について
押印する際には、シャチハタなどの簡易的なものを使うのはやめましょう。
銀行印や三文判など、公的な書類に押すような印鑑を使用するのが無難です。
しっかりと朱肉をつけて、真っ直ぐかすれないように丁寧に押しましょう。
記入ミスについて
記入ミスを防ぐためにも、予め願書のコピーを取っておき下書きをしてから正式な用紙に記入しましょう。
とはいえ、人間は誰しもミスをしてしまうので、もし記入ミスをしてしまったら二重線を引いた上で訂正印を押してください。
また、三か所以上記入ミスをした場合は見栄えが非常に悪くなり一気に印象が悪くなってしまうため、新しい用紙を用意しましょう。
返信用封筒について
出願する際には、必要書類などを送り返してもらうための返信用封筒が必要となります。
学校指定の返信用封筒が無い場合は自分で封筒を用意することになりますが、白い封筒を使うのが一般的です。
また、入学願書の返信用封筒は記入すべきところを記入するだけで問題なく、「様」「御中」などを書き換える必要ありません。
調査書(内申書)
調査書とは中学校の先生に作成してもらう、自分の評価について書かれている書類です。
調査書は学校で記録されるもので、自分で何かを記入する必要はありません。
担任の先生に作成をお願いする類の書類なので、できるだけ早い段階で作成をお願いしておきましょう。
先生に調査書の記入を頼むときの注意点
調査書は先生しか作成することができないため、できるだけ時間的余裕を持たせてお願いしましょう。
進路指導や面談の機会があればそのときに入試日を伝えておき、具体的な期日を示してお願いすると良いでしょう。
また、必要部数も併せて伝えておくと安心です。
自己推薦書等
自己推薦書とは、自分の長所や実績をアピールするための書類です。
具体的には、中学校時代の部活動で残した実績やボランティア活動などの社会奉仕活動、また英検や漢検など取得している資格を書いていきます。
自分を魅力的にアピールするための書類なので、特に力を入れて書くべきです。
なお、自己推薦書には自己PRだけでなくその高校を志望した理由も併せて記入していきます。
そのため、高校の風土や方針なども必ず調べておきましょう。
自己推薦書記入時のポイント
自己推薦書を書く際には、中学時代のエピソードや工夫したポイントを具体的に記入することを意識しましょう。
高校側は当然のことながら、その生徒の中学生活について何も知りません。
そのため、抽象的な書き方ではなく実際のイメージまでできるような具体的な事例を挙げて、自分を魅力的にアピールしましょう。
また、書き方に困ったり悩んだりしたら中学校の先生に相談し、志望動機を書く際には高校の校風や進学実績、他の学校とは違う点を調べておきましょう。
その高校の校風と自分の性格や人柄がマッチすることを、上手にアピールしてください。
自己推薦書記入例
ここで、日比谷高校を実例に挙げて自己推薦書の記入例を紹介します。
<志望理由>
私は、中学生の時演劇部に入っていて演劇をがんばってきました。貴校は文化祭が全クラスがクラスごとに演劇を行うことで有名でそこに惹かれました。また、貴校は伝統ある高校で、校長先生もよくテレビでお見掛けします。その時の校長先生のお言葉で「~~~」という言葉に私はとても感銘を受けて本校を志望しようと思いました。さらに貴校は、進学実績も素晴らしいので勉強にも力を入れたいです。
<中学生活の中で得た事>
私は中学生の時に生徒会副会長として生徒会活動に取り組んでいきました。副会長として会長を支えるだけでなく、生徒会の役員ではない生徒と積極的にコミュニケーションをとり、生徒会で報告し生徒会活動に他の生徒の意見を取り込み活動の一部を先導しました。
また私は、学校の授業で英語の楽しさを知り実力を試すために英検3級を受けることにしました。2年生の冬に合格し、高校在学中に英検準1級獲得を目指し勉強に励みたいと思います。
<高校卒業後の進路について>
私は、英語が得意で語学に興味があります。将来は海外で活躍できるような人になりたいと考えています。そのために高校卒業後は大学の国際的な学部に進学し将来の職業につながればよいなと考えています。
以上のように、具体的に果たしていた役割や行った工夫を挙げることで、自分の長所や魅力をアピールできるようになります。
また、校風に関しても触れることで自分がその高校にマッチすることを上手に伝えています。
このように、自分の魅力と校風については常に意識しながら自己推薦書を作成してください。
高校受験の流れと時期・実際の入試日は?
こちらのトピックでは、実際に高校入試の志望校決定~入試本番までの具体的な流れを解説していきます。
高校入試の時期
公立や私立の入試の時期について表にまとめると、以下のようになります。
高校種類 | 入試携帯 | 時期 |
---|---|---|
私立 | 推薦 | 1月下旬~願書提出、2月初旬~入学試験 |
私立 | 一般 | 2月中旬~願書提出、入学試験 |
公立 | 推薦 | 1月下旬~願書提出、2月初旬~入学試験 |
公立 | 一般 | 2月中旬~願書提出、入学試験 |
以上のように、入試日は一般的に推薦入試の方が一般入試よりも早いです。
また、一般入試よりも推薦入試の方が必要となる書類が多いため、志望動機なども含めて早い段階から用意しておきましょう。
志望校決定までの手順は?
志望校の決定は学校の授業などで取り組む場合が多いですが、自分の意思をしっかり持つことも大切です。
なお、志望校の決定は以下のような手順で進んでいきます。
-
学校について調べる
-
気になる学校をピックアップする
-
自分の学力を確認
-
高校が主催のオープンスクールや説明会などに参加する
-
志望校を2.3に絞る
-
三者懇談で親と先生と相談
学力については、偏差値やテストの成績を参考にすると良いでしょう。
また、志望校を絞る際には入試倍率や過去の合格点なども参考にすると自分のレベルに合った学校を選べるでしょう。
偏差値と倍率
偏差値とは、受験者全体の平均との差を示す数字です。
偏差値を利用することで、受験者全体の平均を偏差値50と仮定した場合の自分の位置を測ることができ、偏差値50を上回れば受験者の中では上位にランクしていることになります。
なお、倍率とは簡単に言うと競争率を示しており、倍率が高ければ高いほどライバルが多いことになります。
単純計算で、倍率2倍の高校だと2人に1人は受かり、倍率10倍だと10人に1人しか受からない計算になります。
いずれにしても、倍率や偏差値のどちらかだけで入学のしやすさが決まるわけではありません。
志望校を決める上では、どちらも加味した上でベストな選択をする必要があります。
公立高校と私立高校の違いは?
公立と私立の高校では、学費だけでなく授業内容のレベルや進度にも大きな差があり、また運営主体にも違いがあります。
公立学校は地方公共団体が設置しており、都道府県・市町村が運営しています。
一方で、私立学校は地方自治体ではなく学校法人が設置しており、多くの私立学校で独自の教育カリキュラムが組まれています。
多くの私立高校では系列学校があり、多くの生徒は附属の大学に進学することになります。
しかし、外部受験することが不可能なわけではなく、高いレベルの大学を目指して附属以外の受験をすることも可能です。
受験対策の時期
受験対策をどのタイミングで始めるべきか悩む方は多いと思いますが、受験対策に着手するのはできるだけ早いほうが良いです。
志望校が決まる前から勉強をはじめておいて損をすることはなく、むしろ早い段階から勉強することでアドバンテージとなります。
また、受験においては内申点も加味されることから、トータルで考えてもできるだけ早い内から対策に着手するべきです。
モチベーションの維持や勉強の目標にもなるため、志望校を早めに決めておくメリットは大きいと言えるでしょう。
高校受験対策としておすすめなのが、通信教育の活用です。
講座によってはタブレット教材・紙教材両方を自由に選択して講座を受講することもできますので、快適かつ効率的に学習を進めることができるでしょう。
勉強面、志望校選び、メンタルケアなどあらゆる面で高校受験をサポートしてくれる通信教育に関する記事は、以下を参照にしてください。
受験までの手順は?
受験までの流れは、以下のようなステップで進んでいきます。
-
志望校の決定
-
出願
-
志望先の変更
-
試験
-
合格発表
-
入学手続き
なお、志望先の変更は公立校を志望する学生だけ行うことになります。
倍率を見た後に変更することが可能なので、自分が合格できそうか判断すると良いでしょう。
都道府県によっての入試制度
公立高校の入試制度は、都道府県ごとに違います。
例えば、都立高校の場合であれば自己PRカードを作成する必要があったり、また地域によっては面接の有無や小論文試験の有無などの違いがあります。
ご自身で各都道府県の入試情報をチェックできるので、ぜひ目を通しておいてください。
高校受験前日の過ごし方や不安な気持ちへの対処法に関して知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
都立高校の入試手続きについて
ここでは、参考までに都立高校の入試手続きについて解説します。
高校の種類によって入試手続きの方法は異なりますので、注意しください。
手続きの流れとその時期
それでは、実際に2020年の都立高校の入試日などについて説明していきます。
〈第1次募集〉
- 2月5日(水)・6日(木)
入学願書受付
- 2月12日(水)
入学願書取下げ
- 2月13日(木)
入学願書再提出
- 2月21日(金)
学力検査等
- 3月2日(月)
合格発表
- 3月2日(月)・3日(火)
入学手続
〈第2次募集・分割後期募集〉
- 3月5日(木)
入学願書受付
- 3月6日(金)
入学願書取下げ
- 3月9日(月)
入学願書再提出
- 3月10日(火)
学力検査等
- 3月16日(月)
合格発表
- 3月16日(月)・17日(火)
入学手続
注意点とポイント
都立高校の入試手続きの際に注意すべき注意点とポイントについては以下で解説していきます。
出願の際に必要な書類
出願の際に必要となる書類は、入学願書・受験料金の領収証書・調査書・自己PRカード・その他志望校から提出を求められている書類の5点です。
願書の受け付けは二日間ありますが、どちらに提出しても合否に関係はありません。
願書の入手方法については事前に調べておき、直前に慌てずに済むように気をつけましょう。
受験校の変更の方法
受験校の変更方法は以下のような流れで進んでいきます。
- 中学校長から許可をもらう
- 受験校変更前の都立高校に、志望校変更願と受験票を提出する
- 高校から出願時に提出した書類や調査書等が返却される
- 再度変更後の学校に入学願書を提出
一度受験取り下げを行うとその高校に出願することはできず、また変更先の学校でも出願のルールがあるため、入念に調べておきましょう。
このように、受験先の取り下げと変更についてはかなり手間がかかってしまうので、事前に必ずチェックしておいてください。
合格発表後
合格発表日に書類の受け取りや制服の採寸がある場合があるので、必ず諸手続きを済ませましょう。
また、別日には入学手続きを行わなければならないため、日程も併せて要チェックです。
もし不合格だった場合は二次募集に備えなければならないため、気持ちの切り替えも重要と言えるでしょう。
高校受験の願書の書き方まとめ
高校受験の願書の書き方まとめ
- 書類はできるだけ早い段階で準備しておくと安心です
- 偏差値や倍率なども考慮して志望校を決めよう
- 自己推薦書は特に力を入れて書き、自分をうまくアピールしよう
高校受験の願書はその生徒の第一印象にもなる重要な書類です。
そのため、単なる事務的な書類と考えるのではなく、自分が見られている意識を持って丁寧に書きましょう。
また、提出する前には必ずチェックし、誤字脱字がないか確認してください。
この記事を参考にして、ぜひ魅力的な願書を作成してください!