効果的な絵本の読み聞かせのコツとは?読み聞かせの効果や本を選ぶポイントまで解説!
「絵本の読み聞かせって効果があるの?」
「絵本の読み聞かせのやり方ってあるの?」
自分自身が読書をする感覚とは違い、絵本の読み聞かせは親や保育士になった時くらいしか経験がないのではないでしょうか。
いざ自分が絵本の読み聞かせをしようと思った時に、自分の子どもが興味を示さなかったり、本当に効果があるのだろうかと疑問に感じる場面があるかもしれません。
そういったお悩みや疑問に対してじっくりと解説していきます。
絵本の読み聞かせについてざっくり説明すると
- 絵本の読み聞かせにはやり方のコツがある
- 絵本の読み聞かせ後にもポイントがある
- 絵本の読み聞かせには知育において様々な効果がある
- 年齢によって読み聞かせの方法は異なる
絵本を読み聞かせる際のコツ【基本編】
幼児のうちは子どもに絵本の読み聞かせをする機会が大変多いです。
幼児にとってみるものすべてが新鮮であるため、目に映る絵や写真はもちろんのこと、書かれている漢字やひらがなまで印象に残りやすいものとしてどんどん情報を吸収していきます。
この際、何も考えずにただ読み聞かせをすると、その効果が減少してしまいお互い有意義な時間を過ごせないことにつながってしまいます。
よって、下記で紹介する絵本の読み聞かせのコツを頭に叩き込んで、それを意識しながら読むことで素晴らしい時間を作り出せます。
では早速読み聞かせのコツを見ていきましょう。
はきはきした声で読み聞かせする
絵本の物語は、読み手の声の大きさによってその伝わり方が異なります。
自信なさげに読んでも、子どもは何を言っているかわからずに集中できません。
よって、口をしっかりと開けてはきはき読むことが大切です。
注意点として、子供の人数が多い際は声が後ろを中心に届いていない恐れがあるため、読む前に事前に子供たちに自分の声が聞こえているか確認を取っておくことが必要です。
場面によって声の大きさを変える
全ての場面ではきはき読めばいいというわけではなく、メリハリをつけることが大切です。
これにより、その場面が暗いのか明るいのかを伝える役割を持ったり、登場人物の位置が遠いのか近いのかなど、物語に没入するための重要情報を子供に伝えられます。
例えば山に向かって
「やっほー!」
と言った後に跳ね返って聞こえてくるやまびこを全て同じ話し方をしたらやまびことして伝わりづらいですよね。
特に、場面転換が激しい場合は子どもの理解が追い付かない場合も考えられるため、声を変化させることで理解を促すことが大切です。
声に抑揚をつけてストーリーのねらいを子どもに伝える
読み聞かせの前提は、子どもが絵本を読んで理解することではありません。
子どもの頭の中で理解を求めてしまうと、効果があるのだろうかと不安な気持ちが読み聞かせをしている時に伝わってしまいます。
あくまで読み手は、その世界観を伝えるサポートをする役割です。
よって、物語や登場人物の心情を踏まえたうえで、抑揚をつけることが大切です。
本を持つ際の基本
絵本は全員が見えるように持ちましょう。
1人の子ども相手に対面で絵本を見せる時はテーブルの上で、 絵本全体を見えるようにします。
その際、親は絵本を覗き込むような形で読んであげると良いでしょう。
2人以上の子どもに親が立ちながら絵本の読み聞かせをする場合は、絵本を開いた時の中心下を持つようにし、もう片方の手で本が傾かないように本の端下を持つようにして、絵本全体が見えるようにします。
絵本全体から感じ取れる情報を全て入れられるよう工夫することが大切です。
絵本は動かさずに読む
絵本を動かすと、子どもは集中力が途切れやすくなります。テレビによる映像でも同じことが言えるかもしれませんが、集中して見ているものが揺れ動いてしまうと気が紛れてしまったり、船酔いのように感じてしまうかもしれません。
よって、嵐が来たり動物などから追いかけられているシーンで本を動かしたくなりますが、そのようなことはNGです。
また、しっかりと位置を固定して子どもの集中力低下を促さないように注意が必要です。
ただ、本によっては絵本を動かすことが効果的である場合もあります。以前にも読んだ本で今回は登場人物に合わせて劇的に読んでみようというように、はっきりとした目的があれば問題ありません。
臨機応変に対応して絵本に集中できる環境を整えていくことはとても大切です。
事前の読み聞かせの練習は必須
事前の読み聞かせの練習がなぜ必要なのか?
それは普段の読書を読むペースと読み聞かせのペースが違うからです。
幼児と歩くスピードを想像したら分かりやすいと思いますが、大人のペースに合わせて歩こうとはしませんよね。
幼児の歩くスピードに合わせて歩くと思いますが、絵本を読むときも同じで、大人の話すペースに合わせて話すと子どもは何を言っているのか聞き取れなくなります。
まずは話すスピードを子どもの話すペースに合わせる練習が必要です。
特に練習するときはもう一人大人の人にも聞いてもらい、話すペースがゆっくりかどうかを確認してもらうと良いです。
そしてもう一点、読書が好きな方は特に気を付けなければならないのがページをめくるペースです。
ページをめくるペースを速くしてしまうと、子どもがじっくりと絵本を見渡せないままになるので、読み終わってもすぐに次のページに進まずに、子どもの目線や雰囲気を確認しながらページをめくるやり方を身に付けていきましょう。
大人もしっかりと集中状態を保つ
大人が絵本の世界に入り込むくらいに集中して読み聞かせをする必要があります。
読み聞かせをしているときに、テレビやスマホの画面に気をそらしてしまうと、子どもは絵本を楽しめません。
子どもの成長は思っている以上に早いため、読み聞かせをしてあげる期間は極めて短いと理解し、読み聞かせをするときは集中して、その時間を大切にしましょう。
保育士は子供の視力に配慮して座る位置を工夫
保育士が読み聞かせを行う際には座席配置が重要になります。
前列の端から絵本を見るには子どもの姿勢を崩さなければならないため、座らせる際には絵本を中心に扇状に子供を座らせるようにします。
また、子どもは視力が未発達であるため、その点も考慮して座る位置はできるだけ本に近い場所にするのが鉄則です。
大勢でどうしても後ろの方に子供を配置しなければいけない場合は、以下の子どもの視力表を参考にして、配置を考えるのがおすすめです。
月齢・年齢 | 視力目安 |
---|---|
3カ月 | 0.02~0.03 |
6カ月 | 0.04~0.08 |
1歳 | 0.1~0.2 |
2歳 | 0.5~0.6 |
3歳 | 67%程度の子どもが1.0以上 |
4歳 | 71%程度の子どもが1.0以上 |
5歳 | 83%程度の子どもが1.0以上 |
※広島医師会 子どもサポーターズ 「眼科3歳児検診へのお誘い」参照
また、このような状態がよくある場合は大型絵本を準備して対応するのもありです。
子どもの意思をあくまでも尊重
子どもに読み聞かせを強制しないことが大切です。
大人が忙しい中、読み聞かせの時間を用意したにもかかわらず、子どもが集中しないからといって無理に絵本に集中するよう仕向けると、絵本そのものが嫌いになる可能性があります。
絵本に触れ合ことで語彙力や知識などを得られますが、嫌いになることでその機会を奪ってしまうのはあまりにももったいないです。
絵本に対する興味も子ども一人一人で違いますし、集中できる内容も違ってきます。
子どもの興味に合わせた本を用意して、強制しないように読み聞かせをしていくことが大切です。
読み聞かせのやり方の中で意識したいコツ
読み聞かせを行う上で、意識しながら取り組めるものがあります。
ここではそのやり方のコツをご紹介していきたいと思います。
早口で読まないようにする
無意識のうちに早口になることはよくあることです。
これは絵本に限らず、人と話をするときにも気が付いたら早口になっている人はいます。
これだと聞き取ることに集中してしまい、物語の内容に集中できなくなる可能性が高いです。
よって、早口が習慣化している人は特に、ゆっくりと読む意識をしてみるとよいでしょう。
子どもの反応を見ながら読むことが大切
子どもの成長はそれぞれ異なるため、子どもに合った読み方が大切です。
読み聞かせをしていて子どもが楽しそうにしているのかを確認しながら進めないと、途中で話を聞くのをやめるかもしれません。
また、絵本の絵をじっくり見て楽しんでいる時に次のページに進めてしまうと、それ以降の集中力も途切れてしまう可能性があります。
子どもには子どもの感覚とペースがありますから、その様子を毎回確認しながら読み聞かせしていきましょう。
大人が途中で質問するのはNG
子どもから物語や絵の質問をされることに対して答えていくことはOKですが、大人から話の途中で質問をするのはNGです。
理由は子どもが絵本の世界へ感情移入をしている最中に、質問をする事で突然現実世界に引き戻されてしまうからです。
もし、子どもがわからないかもしれないなと思われる言葉が出てきた場合、絵の中にヒントとなるようなものを指さしながら教えていき、読み聞かせを中断せずに理解できる環境を作っていけばOKです。
オーバーな表現は避ける
子どもは、あらゆるものに対して興味を示していきます。
絵本に対しても同じで、描かれた絵を見て子どもは自由に想像力を働かせます。
感情を込めて物語が分かりやすくなるように、気合を入れてオーバーに表現して見たくなるかもしれませんが、子どもは逆に集中力を失くしたり、絵本に対する興味を失うかもしれません。
子どもに対して分かりやすく丁寧に読み聞かせをしていくことを意識しながらも、優しい表現で抑揚をつけることが大切です。
アドリブは入れずに読む
絵本が面白いと思わせたいために、関係ないセリフを入れてもっと盛り上げようという心理が働くかもしれません。
しかし、絵本はあくまでもその中の絵と言葉で流れがかみ合うように作られているため、そこが崩れるとバランスが崩れてしまう可能性があります。
絵本に限らず、私たちが普段見るドラマやアニメにアドリブが挿入されていたら違和感を感じるのではないでしょうか。
よって、各絵本が持っている世界観をあくまでも尊重してあげながら読むことが大切です。
文章はカットせずすべて読み切る
次の活動に支障が出るからといって、内容をカットしたり言い換えて展開を速めてしまうことはNGです。
絵本はそれ全体で調和がとられているため、そこを崩してしまうと絵本の良さが失われてしまいます。
次の活動に支障が出るのはあくまで親や大人の都合であって、子どもには全く関係のないことです。
予め時間配分を考えて、このような事態をなるべく減らす努力が求められます。
読み聞かせ終了後にもポイントが潜んでる
読み聞かせ終了後はホッとするかもしれませんが、この後にも理解しておきたいポイントが潜んでいます。
この点について解説していきたいと思います。
裏表紙までしっかりと見せる
絵本の読み聞かせが終わった後に裏表紙を見せることも忘れずに行いましょう。
裏表紙には読み切った後の世界観が描かれていることがあります。
子どもにとっては続きに感じるかもしれませんし、物語によってはその後どのようになっていたかを想像させるものが描かれているかもしれません。
絵本は表紙から裏表紙まですべてを見せるものであると思って扱うと良いでしょう。
子どもに感想を聞かない
「どうだった?」
「面白かった?」
などの感想を求めることはNGです。
子どもは読み聞かせが終わった後に何をしているかというと、絵本の世界観に浸っている状態です。
読むペースや本をめくるペースを子どもに合わせていくことと同じく、絵本の世界観に浸る時間も子どものペースに合わせていくことが大切です。
感想を聞くと、子どもの中で解釈していた感情などがつぶされてしまい、余韻に浸る機会を奪ってしまいます。
もし、子どもが自発的な意見が出てきたら、子どもの世界観を潰すことなく柔軟に対応できるかが大切なポイントです。
あまりにも絵本とかけ離れた意見が出てきたら修正が必要になるかもしれませんが、多少のずれがあったとしても子どものイメージを尊重して、その世界観を受け入れていくことも必要です。
それ以上に読み聞かせをしたことで自発的な意見が出たことを喜びましょう。
繰り返し同じ本を読むこともおすすめ
あらゆる本に触れることで世界観も広がりそうだから、同じ本ばかり読むよりも良いのではないか、同じ本ばかり読んでいいのかと、疑問を感じている人も多いかもしれません。
この問いについては、OKであると研究結果からも断言できることです。
サセックス大学の研究で報告があり、同じ本を繰り返し読んだ方が、そうでない場合よりも子どもはより早く新しい物事を吸収していくことが分かっています。
2回目以降は、子どもは展開を知っているからこそより自分の感情発信をできるという効果もあることから、子どもの意見を聞くという観点からも大切であるといえます。
大人の観点からであれば、同じ物語を繰り返されたら飽きてしまうと考えてしまいますが、そうではないことを知ることはとても大切なことです。
また、繰り返し言葉を聞くことで語彙力の発達などが進んでいき、脳が発達するという効果もあります。
同じ絵本の読み聞かせは子どもにとって言葉の勉強に繋がるということが分かります。
読み聞かせによる効果はてきめん
絵本は子供にとって様々なメリットをもたらします。
もしかしたら想像以上の効果があることに対して驚かれるかもしれません。
ここでは絵本の読み聞かせによる効果をご紹介していきます。
感情豊かになる
絵本を通じて、子どもは登場人物の喜怒哀楽を含んだ心の変化を知ることができ、その結果として感情が豊かになります。
例えば絵本に出てくる登場人物の表情を見たときに、子どもは物語の流れで感じたことなどを汲み取り、絵本の物語の世界観に入った疑似体験を通じて、豊かな心が育まれます。
このような能力は将来人とうまく付き合っていくために必須ですが、子どものころに絵本からその力を培うことができるのです。
成人して社会人のマナー研修等で培う能力を、絵本から得られると思うとその効果の大きさが分かりますね。
語彙力アップの効果も
絵本の読み聞かせによって、子どもは知らない言葉をたくさん吸収します。
これによって、語彙力が急速にアップしていきます。
絵本を繰り返し読んで言葉を覚える→その言葉を自分の言葉として真似して使うようになる→語彙力アップ
の流れで子どもの語彙力がアップしていきます。
語彙力があると読解力アップにもつながり、最終的に国語力が上昇していくことになります。
また、語彙力が上がると読書をすることが苦にならなくなり、小説だけでなくあらゆる文面に対しても抵抗感なく文章を読むことができます。
絵本の読み聞かせは、人の心をおもんぱかれるようになることにもつながり、人間的な能力も育んでくれます。
読み合わせが語彙力アップにつながる事例
元お茶の水女子大学教授の内田伸子さんは、「幼児期の読み書き能力や語彙能力」 と 「家庭環境」 との相関関係について研究し、文字の読み書きについて下記のような結果を報告されています。
文字の読み書きは親の学歴や教育への投資、子どもへのしつけの方法などに連動をして3歳から4歳までは差が出ますが、5歳になればほとんど差が出なかったものが、語彙力は5歳になっても差となって現れたそうです。
また、内田教授は絵本の読み聞かせについて、言葉の獲得に大きな効果があると話されています。
子どもは文字を読むことができるようになっても意味を捉えていない場合が多くあるため、読み聞かせによる話し手の温かな声で子どもの想像がゆっくり広がることが大切であるとのことです。
物事への集中力が身につく
読み聞かせをすることで子どもに集中力が身につきます。
幼児のテレビ番組は5分から10分で終わるように構成されていますが、一つのことに集中する時間を考慮されているからです。
このことからも子どもの集中する時間は長くないことが分かりますが、読み聞かせを始めたときも長く続かないことが多いです。
しかし、読み聞かせを習慣化させていくことで、少しずつ集中力が身につき、最後まで話を聞いてくれるようになります。
子どもがじっと座っていることができないと悩まれる方にも、読み聞かせはオススメできます。
親子でコミュニケーションが取れる
親子で読み聞かせすることで、よいコミュニケーションの機会を作れます。
自分が座る足に子どもを座らせて、一緒に絵本を見ることで子どもは親との接触でぬくもりや一体感を感じます。
読み聞かせによって親子の信頼関係を結ぶことができ、親からの愛情を感じ取ることで自己肯定感を養うことにも繋がります。
両親共働きなどで子どもと触れ合う時間が少ないと言われる昨今、絵本の読み聞かせは親子が触れ合う貴重な時間となるでしょう。
想像力が育まれる
絵本の読み聞かせは想像力を育みます。
読み聞かせを始めた頃は子どもの頭の中で読み手の声と絵をマッチングさせていきますが、読み聞かせが習慣化されるにつれて子どもは言葉を聞いただけで想像することができるようになります。
想像力が身につくと人が話していることを理解でき、思いやりを持って人と関われます。
想像力がどんどん豊かになれば相手の痛みも分かるので、優しい人になれる可能性も高くなります。
また、想像力が豊かになることで仕事においても視野が広がり、誰もが思いつかないような新しい視点で物事を考えることが可能になります。
さらに、1歩、2歩先を想像することで、失敗を未然に防ぐこともできるようになります。
集団の読み聞かせも効果抜群
1人でテレビや映画を見るよりも、友人と一緒に見て面白さを共有できて、その後に感想を言いあったりして楽しい時間を過ごすことがあると思いますが、絵本の読み聞かせでも同じことが言えます。
集団での読み聞かせをした際に他の子どもに刺激を受けて、一緒に絵本の内容について理解しようとする積極的な動きが見えたという報告がとある研究でも見られたそうです。
子どものお友だちと絵本の読み聞かせを通じて意見を交わしている姿を想像しただけでもうれしくなりますね。
読み手にもメリットが
読み聞かせの読み手にもメリットがあります。
読み聞かせをしているときに、読み手の脳では思考力、創造力、コミュニケーション力、感情のコントロール力といった機能を司る前頭葉が活発に働き、脳の活性化に繋がります。
脳が活性化すると不安の解消やリラックスにもつながる効果が出てきます。
【月齢別】読み聞かせにおすすめ本を選ぶポイント
年齢に応じたおもちゃがあるように、絵本もその時に応じたものがあります。
ここでは年齢別に絵本を選ぶポイントをご紹介します。
0歳児への読み聞かせ
0歳児は視力も弱く、実際に読んだとしても反応が薄いです。
よって、ストーリーを理解することも難しいため、絵などで手軽に楽しめるものにねらいをつけて選びましょう。
具体的には、絵が大きくてシンプルなストーリー構成のものを選ぶと良いでしょう。
また、この際、カラーがあり視覚的にも反応を促しやすい本を選ぶことがおすすめです。
1歳児への読み聞かせ
絵や仕掛けなどで楽しめる本がおすすめです。
具体的には子どもの生活に身近に感じるもので、食べ物や動物、自動車などが描かれていたり、リズムを感じれるものにねらいをつけて選びましょう。
また、この時期には手足が動き始めることでじっとしていることが難しいため、絵本のページを破いてしまったりします。
特に仕掛けの絵本などは面白く感じて壊してしまう可能性が高いです。
そのような仕掛けがある絵本を購入する際には、壊れてしまう個所に手が届かないようにするなどの注意が必要です。
2歳児への読み聞かせ
2歳になると絵柄や音をメインに楽しんでいたことから、ストーリーを楽しめるようになっていきます。
そのため、選ぶ本も子どもが主人公になったつもりで感情移入できる絵本にねらいをつけて選んでいき、少しずつ取り入れていくと良いでしょう。
ただし、すぐには理解できないかもしれませんので、繰り返し同じ絵本を読んでいき、子どもと一緒に楽しみながら読み聞かせをしていくことが大切です。
3歳児への読み聞かせ
3歳になれば本格的にストーリー重視の絵本を中心に選んでいきましょう。
この時点で小学生向きの絵本を読む3歳児もいるそうです。
また、3歳になると個性も豊かになるために興味を示す絵本も出てきます。
読み手が面白いと思って選んだ絵本であったとしても子どもにとっては興味がないかもしれませんので、子どもと一緒に絵本を選んでいくことも大切です。
4・5歳児への読み聞かせ
4歳から5歳になると感情の機微が少しずつ分かるようになるため、ストーリー展開も把握できるようになります。
よって、少し長く複雑な物語本をねらいをつけて選びましょう。
これにより、知識や理解力がついてきた子どもへの刺激となり、成長を促してくれます。
また、本を選ぶ際に理解しておきたいポイントとして、年齢に最適な本ばかりを選ばずに、例えば小学生以上が読む本を選ぶことをオススメします。
これにより、脳に刺激を与えることへとつながり、さらなる成長を促すことにつながります。
6歳児への読み聞かせ
6歳になると識字能力が身につきます。
よって、絵ばかりの本だけでなく、文字が多めの本で内容をメイン にした本をねらいをつけて選びましょう。
これにより、場面想像力が身につきます。
また、幼児期のように抑揚をつけたり感情をこめたりと、物語をよりわかりやすくするための工夫は減らしても子どもは理解してくれるようになるため、そのような読み聞かせの工夫も減らしてもOKです。
各年齢の読み聞かせにおすすめの本
年齢に応じて絵本の選び方をご紹介しましたが、ここでは年齢に応じたおススメの絵本をご紹介します。
0歳児の赤ちゃんにおすすめ
『いないいない ばあ』
0歳児の赤ちゃんには「いないいない ばあ」がオススメです。
いろんな動物たちが「いないいない ばあ」を繰り返し問いかける内容となっており、これにより赤ちゃんが笑顔で楽しんでくれます。
読み聞かせのコツとして、遊びの一環として読み聞かせを取り入れることが重要です。
また、子どもが見える位置で、「いないいない ばあ」をすることが大切です。
この作品は、自然な気持ちで読むことで親子で楽しめる不朽の名作となっています。
1歳児におすすめ
『ととけっこう よが あけた』
1歳児には「ととけっこう よが あけた」をオススメします。
1歳児に適応しているとかんじる点が絵本に使われている色使いと、「おはよう」と皆を起こしていくニワトリを使っているところですね。
ニワトリとは日常生活で身近に接することはあまりないかもしれませんが、動物に対して親近感をもつことができます。
また、タイトルに書かれているのですがわらべ歌の絵本です。
歌のリズムが分からなくても、読むだけでその楽しさが伝わるように工夫されていますので、明るく読むことが親子一緒に楽しんで最大限に活用できるコツです。
2歳児におすすめ
『ぴょーん』
2歳児には、「ぴょーん」という本をオススメします。
ページをめくるごとにいろんな動物がジャンプする展開となっています。
一見ジャンプしないように見える動物までもがジャンプするため、思わず吹き出してしまう点に注目してください。
読み聞かせのコツとしては、動物のジャンプを下からめくることで表現し、また擬声語を読むことでより迫力が出ます。
注意点として、ビックブックの場合は重いので落ちることがないように気を付けましょう。
3歳児におすすめ
「はこぶ」
3歳児には、「はこぶ」という本をオススメします。
「運ぶ」という願いが籠を生み出し、牛舎を発明して、最終的には電車・車や飛行機まで発明していったという輸送の歴史をわかりやすく解説した1冊です。
お子さんの中には乗り物が好きという方も多いと思うので、特にそのような子に読んであげるのがオススメです。
読み方としては、乗り物1つ1つに指をさしながらリズムをつけて読んでいく方法がおすすめです。
4歳児におすすめ
「カマキリの生きかた さすらいのハンター」
4歳児には「カマキリの生きかた さすらいのハンター」をオススメします。
この本では表紙にもカマキリの写真が掲載されていますが、この絵本ではカマキリの一生を迫力のある写真で追っていきますので、他の絵本と比較をしても大変新鮮です。
リアルにカマキリの写真を使って交尾や脱皮などの難しい言葉が使用されていますが、写真を指差して説明をしていくことがこの本の読み聞かせのコツです。
5歳児におすすめ
「おおきなかぼちゃ」
5歳児には「おおきなかぼちゃ」をオススメします。
お話は「おおきなカブ」がヒントとなっていて、魔女が育てたおおきなかぼちゃをおばけや吸血鬼が引っ張ってもびくともしないというものです。
「おおきなカブ」と似た流れで物語が進むために、「おおきなカブ」を前後で読んでいると同じ物語を繰り返すような感じで頭に入りやすいため、集中しやすい点がオススメです。
話しそのものが大変魅力的に構成されていますから、引っ張る際の「ぐいっ! ぐぐぐいっ! うぐっうぐっ ういーっ!」の声を大げさに読まないようにしましょう。
6歳児におすすめ
「こころとしんぞう」
6歳児には「こころとしんぞう」をオススメします。
明日運動会があることを考えるとしんぞうがドキドキして眠れない、かけっこするときのことを考えてもドキドキする、と心がドキドキして緊張するときの鼓動に対して博士が詳しく説明してくれる、という内容です。
6歳児にもなるとどんどん物事に対して知りたいという欲求や疑問に対して追求したくなる時期ですし、絵本を通じて心臓の位置を確認したりドキドキしたことを聞いてみたりできる点がオススメです。
読み方はゆっくりを心がけ、はっきりとした口調で読みましょう。
知識の絵本だからと言って子どもが興味を持たなかったとしても焦る必要はありません。
理解させようとするよりも不思議に感じることや発見が楽しめることを意識して読むと良いです。
通信教育でも絵本は読める?
実際に、子供に絵本の読み聞かせをするとなった場合にどの絵本が良いのか悩んでしまう方もいらっしゃるでしょう。
また、絵本の読み聞かせの目的は子供の教育というのが根底にある方も多いのではないでしょうか?
そこでこどもちゃれんじでは、幼児教育も行いつつ豊富な絵本も活用して学習することができます。
こどもちゃれんじの絵本には、幼児におなじみの「しまじろう」が登場します。
しまじろうなど可愛いキャラクターとともに絵本を読むことで子供も楽しむことができるでしょう。
資料請求では、無料で絵本の体験もすることができますので、興味のある方は一度資料請求をしてみることをおすすめします。
絵本の読み聞かせについてまとめ
絵本の読み聞かせについてまとめ
- 絵本の読み聞かせのやり方の中で意識したいコツがある
- 読み聞かせによる効果はてきめんである
- 絵本の読み聞かせは年齢に応じて絵本を選ぶ
読み聞かせの時のコツについて様々な観点から解説していきました。
絵本の読み聞かせと言っても決して簡単なものではなく、やり方やコツがあることが分かりましたか?
だからこそ悩まれる方が多くいますし、最初は一つ一つ意識しながら取り組むのは難しいかもしれません。
しかし、焦らず習慣化していくことで子どもの集中力や語彙力アップの効果が大きいことがご理解いただけたのではないでしょうか。
また、読み手が楽しむことも大切であり、読み手に取ってもメリットがたくさんありますので、絵本の読み聞かせを通じて子どもとの有意義な時間を過ごされてはいかがでしょうか。