高校受験で浪人するとどうなる?高校浪人の割合やおすすめできない理由を徹底解説!
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高校受験に失敗した時に「浪人したいが、浪人するとどうなるのか?」と悩むこともあるでしょう。
中学生で浪人する学生はどのくらいいるかも気になりますね。
高校受験のために浪人する例は多くなく、おすすめでないとも言われますが、実態はどうなのでしょうか。
今回は高校受験での浪人をおすすめできない理由、浪人をしないための手段や勉強法をご紹介します。
この記事をご覧になれば、高校受験で浪人することの問題点、浪人しないための方法などがよく分かるはずです。
高校受験での浪人についてざっくり説明すると
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高校受験で失敗して浪人をする中学生は少ない
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志望校に不合格でも浪人はおすすめできない
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高校浪人をしないための手段と勉強法がある
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中学卒業後の高校(中学)浪人とはどんなものか?
最初に中学卒業後の高校(中学)浪人とはどのようなものなのか、見ておきましょう。
浪人と聞けば大学合格を目指してチャレンジする高校卒業生というのが、一般的なイメージでしょう。
高校浪人も受験に失敗して再チャレンジする点は同じですが、まだ中学を卒業したばかりなので、目指す学校は高校です。
しかし、中学卒業生が志望高校に不合格だったために浪人するという話は、あまり聞いたことがないかもしれませんね。
この章では、中学生で高校浪人する理由、浪人する学生の割合を具体的にご説明します。
なお、この記事では高校浪人と言いますが、中学浪人と呼ばれることもあります。
高校浪人する理由
大学合格を目指して浪人する理由は、大学でやりたい勉強がある、就職に有利など何となく見当がつきます。
しかし、高校受験を目指して浪人する理由はどんなことがあるのか、大学浪人の場合と違ってちょっと分かり難いかもしれませんね。
高校浪人をする理由は次のようなことが考えられます。
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「自分は実力があるのに不合格は何かの間違いだ」と失敗を受け入れられない
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志望校に受かると思い滑り止めをしていなかったため、ほかに選択肢がなかった
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高校の評判やブランドに親や本人がこだわり過ぎており、ほかの高校が目に入らない
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高校受験が人生の岐路と過大視してしまい周囲が見えない状態になっている
高校浪人する人の割合
それでは実際に高校浪人した中学卒業生はどのくらいいるのでしょうか。
文部科学省の学校基本調査によると、通信制を含めた高校への進学率は実に98.8%(2019年度)です(「高等学校教育の現状(2020年10月)」)。
進学しなかった人は残りの約1%ですが、大半は就職したか、病気や家庭の事情などのやむを得ない理由があったためと考えられます。
つまり受験のために高校浪人した人は1%にも満たず、極めてレアなケースと言えます。
中学卒業後に浪人する人が少ないのはなぜ?
先ほどの学校基本調査によると大学受験の場合の浪人率は約21%と比較的大きな割合を占めています。
それに比べて高校浪人が極端に少ないのは、高校進学がほぼ常識になっているからです。
浪人すると周囲から「何か問題がある」と見られかねません。世間体が気になり浪人し難いのが現実でしょう。
高校浪人をおすすめできない理由
苦労して浪人生活を乗り越えて希望どおり高校に進学できたとしても、その先に必ずしも良い結果が待っているとは限りません。
この章では、高校浪人をおすすめできない理由を具体的にご説明します。
そもそも来年合格できるとは限らない
まず浪人をしたからといって、翌年志望校に必ず受かる保証はありません。
高校浪人をする人は、自分が不合格になるはずがない、実力があるのだから次は間違いなく合格すると決めつけがちです。
しかし、現実はそう甘くはありません。実力を過信していると空回りしかねません。
今度は絶対に失敗できないと自分一人でプレッシャーをかけ続けることも厳しいことです。しかも、繰り返しますが1年間勉強し続けたからといって結果が出るとは限りません。
大学の学歴の方が重要だから
高校浪人する人は、高校の選択が先々の評価に影響すると信じ込んで過大評価している可能性があります。
しかし、どの高校を卒業したかは話題になることはあっても、社会的な評価にはほとんど影響ありません。
就職する際に参考にされるのは大学で何を学んだか、何をしていたかということです。
社会に出てからも出身大学が考慮されることはあっても、出身高校が影響することはまずありません。
たとえ有名な進学校を卒業したとしても、大学の勉強や社会での活躍の保証にはならないからです。
高校浪人するよりは自分の力で入れる高校に進み、大学受験を目指して頑張った方がはるかに効果的です。
世間体が悪いから
高校浪人は極めてまれですので、社会的に受け入れられているとは言い難いのが現状です。
周りから「何で浪人するの?」「変わってる」などと疑惑の目で見られかねないのは辛いことです。
高校浪人をしてでも志望校に合格したいと頑張っても、一旦抱かれた疑惑の目は容易に変えられません。
志望校に入れたとしても、好奇心や猜疑の目は続くおそれがあります。
ほぼ中学生の15・16歳には精神的に厳しい
高校受験生はまだ中学を卒業したばかりです。15・16歳は成長の真っただ中の年齢です。
そんな未成熟な中学卒業生が、大事な1年間を一人ぽっちで勉強し続けることは精神的にも辛く厳しいことです。
中学時代の友人は高校生活を楽しんでいるかもしれないのに「自分はひとり出遅れてしまった」とショックを受けるかもしれません。
このまま友人と離れ離れになってしまう危惧もあります。とても勉強に集中する気分になれない大きなプレッシャーを感じることもあるでしょう。
高校に入ってから友達を作りにくい
懸命の努力をして目指した志望校に無事合格できたとしても、ハッピーな高校生活を送れるとは限りません。
なぜなら、高校の同級生とは基本的に1歳違いになるからです。たった1つと思うかもしれませんが、この時期の1年の差は大きいです。
自分自身が「何で年下と一緒?」と思うかも知れませんし、周囲が特別扱いをする可能性もあります。
そのため、知らず知らずのうちに溝ができてしまい、新しい友達ができないことも往々にしてありうることです。
高校受験の失敗が大学受験やその後の人生に及ぼす影響に関して詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
志望校に落ちてしまったとき高校浪人をしないための手段
それでは高校受験で失敗してしまったら、どのようにすべきなのでしょうか?
志望校に落ちてしまったときに高校浪人をしないためにどんな手段がとれるのかを具体的に見ていきましょう。
滑り止め(併願)高校を受験する
どんなに優秀でも、どれだけ勉強をして万全の準備をしたと思っても、志望校の受験に失敗して不合格になるリスクはゼロではありません。
高校浪人を避けたいのであれば、不合格となった場合に備えて滑り止めの学校に出願しておいた方がよいです。
滑り止め校は、よほど自信があるのでなければ2校は選ぶようにしましょう。
1校は、自分の実力からすれば確実に合格できるレベルのまさに滑り止め校です。もう1校は、志望校と同レベルの併願校です。
定員割れの高校の二次募集に出願する
滑り止め校を用意しなかった、受かったと思って滑り止め校を受験しなかった、さらに滑り止めを含め受けた高校をすべて落ちてしまったという場合もあり得ます。
そのような場合は、二次募集がある高校を探すという方法があります。
二次募集は、受験者がそもそも募集数に達しなかった場合や合格者が定員割れになったときに行われることがあります。
ただ二次募集の日程は短いので注意が必要です。学校の先生などとよく相談してタイミングを逃さずに出願するようにしましょう。
定時制高校や通信制高校への進学
もう1つ定時制高校や通信制高校へ進学する方法もあります。
定時制高校は働きながら通う学校として作られたものです。授業時間は夜間だけなどと決まっています。二次募集もあるので、出願が間に合う可能性があります。
通信制高校は自学自習が基本で、インターネットやラジオなどで通信教育を行っています。入試は年に何度か行われることがあるので、受験のチャンスがあります。
ただ、定時制高校や通信制高校は自分の主体的な勉強が必要で、部活動などを含めた高校生活の過ごし方が全日制普通高校とは基本的に違います。
先々のことも考えると、自分が今入学できる普通高校に進んだ方がよかったと思う可能性が高いです。
その方が大学受験の準備を効果的に進められる環境が整いやすく、友人も作りやすいからです。
高校浪人をしないための勉強法
志望校に落ちたときの対策・手段などを解説してきましたが、そもそも志望校に合格できれば余計な心配をする必要はありません。
落ちた後のことをあれこれ悩む前に、まず効果的な勉強法をしっかり実践すればよいことです。
高校受験に合格するためにどのような点に気をつけたらよいのか、勉強の仕方のポイントを解説します。
計画的に勉強する
まず大事なことは、あれもこれもやらなければと闇雲に勉強をするのではなく、計画的に勉強することです。
高校受験の出題範囲は広範囲わたります。心配だからといって時間だけ費やしてみても効果は上がりません。
まず志望校の出題範囲を確認して、受験までの勉強の手順・計画をしっかり立ててから、勉強を始めることです。
もちろん計画通りに進まないこともありますので、計画のフォローアップ・確認も必要です。
学習スケジュールの立て方
具体的なポイントは、科目ごとに勉強範囲を決め、何をいつまでにどのレベルにするか明確にすることです。
このとき目標の達成状況を確認できるように具体的な数値目標を立てておくことが大事です。
例えば模試などでの点数や偏差値、テストの順位など自分で見て確認できる目標にします。
また、科目ごとの長期目標達成に向けた月単位・週単位の目標を作ることも大事です。
週単位や毎日の勉強は、勉強時間あるいはやる分量などすぐ分かる目標にするとよいです。
基礎固めを重視する
志望校にもよりますが、高校受験の出題範囲は基礎的な問題から応用問題まで幅広く出題される傾向があります。
試験対策としては、まず教科書レベルの基本問題を習熟して基礎をしっかり固めることが大切です。
基礎が確実にできていれば、その基本的な知識を活用して応用問題もラクに解けるようになります。
「やることが多過ぎて勉強時間が足りない」などと慌てずに、まず基礎固めを最優先しましょう。応用問題への取り組みは、その後でやった方が効率よく吸収できます。
アウトプット重視の勉強を心がける
受験勉強の目的は試験で結果を出すことです。
いくらインプットを多くしても、高校入試で必要な点数を取れなければ不合格になってしまいます。
インプットをアウトプットに変えられなければ、有効な勉強方法とは言えないのです。
逆にアウトプットを上手くできればインプットが着実に自分のものになります。勉強の成果が確実に身につきます。
ですから、問題を解いて答えをきちんと出すアウトプット重視の勉強を日頃から心がけることが大切です。
塾で勉強のつまずきを解消
中学3年間の広範な学習内容は、一生懸命勉強しても簡単には覚えられないこともあります。
どうしても取っ付き難いと感じる分野は出てくるものです。大事なことは、その問題を後回しにしないことです。
嫌な分野を一度放置すると、それが原因となり苦手な分野がどんどん広がりかねません。
苦手になりそうな学習・問題があるときは、早めに手を打つことが大事です。
例えば塾を活用すれば難解な問題も分かりやすく教えてもらえます。つまずきの芽を早期に解消できます。
通信教育で計画的な高校受験対策を
塾に通うメリットは多数ありますが、塾の場合は一般に結構高い学費がかかります。費用を抑えたい方におすすめなのが、通信教育の活用です。
カリキュラムにもよりますが、早いうちから計画的に高校受験対策が可能です。それにより高い合格実績を出している通信教育も多くあります。
高校受験対策にもなる通信教育に関する記事は、以下を参照してください。
高校受験での浪人についてまとめ
高校受験での浪人まとめ
- 高校浪人する人は1%にも満たない極めてレアケース
- 高校浪人するより今の実力で入れる高校に進み、大学受験を目指す方が効果的
- 高校浪人をしないために滑り止め(併願)高校を複数受験する
- 計画的に勉強する・基礎固めを重視するなど高校浪人をしないための勉強法を実践する
高校受験で浪人するとどうなるか、高校浪人の割合や浪人することをおすすめできない理由を説明しました。
大事なことは高校浪人のマイナス面を理解して浪人せずに入れる高校に進学することです。そしてより大事な大学受験に備えることです。
この記事を参考にして通信教育も活用しながら計画的な勉強に励みましょう。