中学生で塾に通う割合は私立と公立でどれくらい?入塾におすすめの時期や費用まで解説

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「中学生のどれくらいが塾に通っているの?」

「私立と公立でどのくらい塾通い率に違いがあるのか知りたい!」

こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

中学生の多くが塾に通っているのは確かですが、正確な割合を知っている方はあまりいないのではないでしょうか。私立中学と公立中学で塾通いしている子供の割合に違いがあるのかどうかも、気になりますよね

そこでこの記事では、塾に通っている中学生の割合について検証していきます。

私立と公立の割合の差だけでなく、入塾におすすめの時期や費用相場についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

中学生で塾に通う割合についてざっくり説明すると

  • 中学生全体で見ると4割前後の生徒が塾に通っている
  • 私立と公立を比べると、高校受験が必要な公立中学生のほうが通塾率が高い
  • 中3から塾に入っても間に合うが、できれば2年生までに入っておくと内申対策になる
  • 塾には集団、個別、大手、個人塾など色々な特徴があるので、自分に合った塾をしっかり選ぼう

中学生の塾に通う割合

塾の教室

中学生全体のうち、どのくらいの割合の生徒が塾に通っているのでしょうか。

通塾率の推移や、公立・私立別、学年別など、色々な角度から見ていきましょう。

通塾率の推移

ベネッセ教育情報研究所の調査によると中学生全体の通塾率の推移は以下のようになっております。

中学生の通塾率の推移

年代 通塾率
1990年 45.8%
1996年 47.5%
2001年 43.5%
2006年 42.7%
2015年 41.3%

上記の表を見ると、1996年ごろを境に中学生の通塾率は下がっていっていることがわかります

これは、インターネットの普及により通信塾や動画配信授業などの、いわゆる「オンライン形式の学び」が増加していることに起因すると考えられます。

とは言え、2020年現在でも4割弱の中学生が学習塾に通っているというデータも存在しますので、そこまで大幅に通塾率が減少しているというわけではありません。(ここに記載されている情報は執筆時のものです。)

公立・私立別の通塾率

次に、公立中学と私立中学では通塾率にどのくらいの差があるのかを見ていきましょう。

文部科学省の「子供の学習塾日調査」によれば、公立中学生の通塾率は約7割、私立中学生の通塾率は約5.5割というデータが出ています。これは、夏期講習などを含んだ通塾率です。(ここに記載されている情報は執筆時のものです。)

つまり、公立中学に通っている生徒のほうが通塾率が高いことがわかります

公立と私立で通塾率が違う理由

私立中学は、中高一貫教育を行っているところが多いです。こうした私立中に通っている生徒は高校受験の必要がありませんから、受験目的での通塾率は必然的に低くなります。

一方、公立中学生は高校受験を目指している生徒が圧倒的多数です

公立中学の生徒は3年生になると受験を強く意識します。多くの生徒が塾に通い始めるため、全体の通塾率も高くなっていると考えられます。

学年別の通塾率

中学生の通塾率について、学年別のデータもご紹介します。

「ベネッセ教育研究開発センター」の調査によると、中学生の学年別の通塾率は1年生が3割後半、2年生が4.5割、3年生が約6割程度となっています。(ここに記載されている情報は執筆時のものです。)

学年が上がるにつれて通塾率も上がっていることがわかります

1年生から塾に通う中学生は少数派ですが、それでも3割以上が通塾していると考えると、かなり多いと感じる方もいるのではないでしょうか。

それぞれの学年の通塾目的

中学1年生が塾に通う目的の多くは、「授業内容についていくため」です。

中学生になると、小学生の勉強よりも学習内容が難しくなります。急な授業の変化についていけなくなることを防ぐために、塾通いを始める生徒が多いです。

2年生の場合も、1年生よりも難しくなった授業に対応するため、もしくは定期テスト対策を目的に塾通いを始めると考えられます

3年生になればいよいよ受験対策となりますから、高校受験を目指して入塾する生徒が多いです

中学生が塾に通うのにおすすめの時期

自信のある子供

中学生が塾に通い始める場合、どのくらいの時期に入塾すれば良いのでしょうか。

2~3月がおすすめ

中学生が入塾する時期の目安としては、どの学年でも2月、もしくは3月がおすすめです

この時期は春休みですので、時間に余裕があります。また、ちょうど学年が変わる時ですから生徒が入れ替わり、カリキュラムのスタート時期になるため入塾しやすいでしょう。

特に集団塾の場合は年間のカリキュラムが決まっていますので、中途半端な時期に入塾してしまうとカリキュラムの途中からのスタートになります。

途中から入っても徐々についていくことは可能ですが、できれば全員一斉にスタートできる時期に入塾すると良いでしょう

1~2年のうちに塾に通うほうが良い場合

中学生から塾に入る場合、できれば1、2年生のうちから塾通いを始めることをおすすめします

もちろん3年生から入塾しても問題ありませんが、以下のような特徴のある生徒は早めに入塾しておいたほうが良いでしょう。

  • 学校の授業の進度に追いつけなくなった生徒
  • 内申点をあげたい生徒

それぞれについて詳しく解説します。

学校の授業についていけなくなったとき

中学の学習内容は、授業で一度つまずくとその後の内容もわからなくなることが多いです。もし学校の授業につまずいたら、早めに塾通いを検討したほうが良いでしょう

塾には集団塾と個別指導塾がありますが、どちらにするかは個々の特性に合わせて決めてください。

集団塾は、科目の内容やレベル別に授業をしてくれるところが多いため、理解しやすいと言われています。その代わり、1クラス複数人で授業が行われますので、個々に合わせた指導はあまり行われません。

いっぽう個別指導塾は、生徒一人ひとりの理解度に合わせて、かなり手厚く指導してもらうことができると言われています。その分苦手部分を克服しやすいですが、授業料は集団塾よりも高く設定されています。

また、塾によっては通っている中学校に合わせた授業を行っているところもあります。塾ごとの特徴をしっかり把握した上でベストな塾を選びましょう。

内申点をあげたいとき

高校入試では、試験当日の得点だけでなく、内申点も重要です特に推薦で高校受験をする生徒にとっては、内申は合否を分けるものとなります

中学1年生から塾に通うと、テストの点数や授業での評価がが上がる可能性が高いです。そのため、高い内申点がつきやすくなるでしょう。

推薦を意識する生徒は、できるだけ3年生になる前に入塾して、可能な限り内申点を上げるようにすることをおすすめします

3年生の夏以降に入塾しても大丈夫?

2年生までに塾に入りたくても、部活などで忙しくてどうしても3年生の夏以降にしか入塾できない生徒もいるでしょう。

もちろん、中3から入塾しても高校受験に成功している生徒は多数います

とは言え3年生の夏から受験対策を始めた場合、急に勉強が忙しくなりすぎて変化に対応するのが難しい可能性があります。

できれば中3の夏を迎える前に、1年生、2年生の夏期講習や冬期講習など、長期休暇を利用した講習に出ておくことをおすすめします

あらかじめ塾の雰囲気に慣れておくことで、本格的な受験対策が始まってもスムーズに適応できることでしょう

塾に行くときに気をつけること

腕組みする子供

中学生が塾に通う際は、以下のようなことに注意してください。

子供にあった塾を見つける

塾は、個別・集団を問わず、レベルの差や大手、個人など、それぞれに色々な特徴を持っています。

どの塾が最も良いということは一概には言えません。厳しい塾が合っている子もいれば、和気あいあいとした雰囲気が合っていて、どんどん成績が伸びる例もよくあります。

子供と塾の相性は非常に大切で、相性の合う合わないは成績にも影響します

ぜひ、無料体験授業やパンフレット、口コミなどを活用して、入念に下調べを行いましょう。

塾に通っても必ずしも点数が良くなるわけではない

塾通いをする人の一部には「塾に入れば必ず成績が上がるはずだ」と思い込んでいるケースがあります。

しかし、塾に入ったとしても本人が勉強しなければ成績が上がりません。もちろん塾は最大限のサポートをしますが、生徒本人に目的意識や目標がないと、塾側の熱意についていけず、成績も上がらなくなってしまうでしょう

もしお子さんが積極的に勉強をしてくれないと思ったら、塾の講師やアドバイザーに相談してみてください。お子さんのやる気を引き出していきましょう

親のサポートが大切

中学生の勉強においては、親のサポートも重要です

お子さんを塾に入れた後も、精神的なストレスのケアなどはご家庭でしっかり行っていきましょう。勉強しやすい環境を整えたり、家の中でくつろげるようにしてあげるなど、しっかり支えてあげてください。

特に受験シーズンの中学3年生は、精神的なストレスがかなり大きくなります。積極的なサポートが必要不可欠です。

塾の必要性や選び方のポイントを詳しく解説した記事は、以下を参考にしてください。

中学生の塾の費用

豚の貯金箱

中学生が通塾する場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。

公立中学生の塾の費用

中学生が1年間にかかる学習塾の費用を公立・私立別に表にまとめました。まずはこちらをご覧ください。

中学生の塾の平均費用(1年間)>

学年 公立平均費用 私立平均費用
1年 202,498 143,694
2年 162,548 140,492
3年 322,386 170,346

(文部科学省平成28年度「子どもの学習費調査」より)

公立も私立も、最高学年である中学3年生が最も通塾に費用をかけていることがわかります

また、私立よりも公立のほうが費用が高くなっており、中学3年では倍近くの差が出ています。

先ほども触れましたが、私立よりも公立中学のほうが高校受験に対する意識が高い傾向にあります。そのため、塾にかける費用が高くなっていると考えられるでしょう。

家庭教師・通信教育もおすすめ

笑顔の女性

ここまでは通学するタイプの「塾」について考えてきましたが、学習塾以外にも中学生の学習方法は色々なものがあります

近年はインターネットを活用した学習形式も増えてきていますし、通信教育などの選択肢も多く、それぞれ費用も大幅に異なります。

各学習方法の特徴を解説していきましょう。

家庭教師を利用している割合

中学生の中には、家庭教師を利用している生徒もいます

「ベネッセ教育総合研究所」から出ているデータを見ると、2015年において家庭教師を利用している生徒の割合は4.1%でした

家庭教師は一対一の授業ですので、わからないところをすぐに質問できます。先生が自宅に来てくれますのでいつもと同じ環境で勉強ができるのもメリットです。

その分費用は高くなりますが、通学コストがかからないことを考えるとお得と言えるでしょう

通信教育を利用している割合

中学生にとって塾の次にメジャーな学習方法と言えるのが、通信教育です。

こちらも「ベネッセ教育総合研究所」のデータですが、2015年において、通信教育を利用している生徒の割合は19.1%でした

近年の通信教育は、紙のテキストだけでなくインターネットを通じて受講できる環境も整っています。いつでもどこでも、好きな時間や場所で勉強することができるのはかなり大きなメリットと言えるでしょう

費用も学習塾より安いことが多く、有名なプロ講師の授業を動画配信で受けることもできます

塾はまだハードルが高いと思う方は、通信教育を検討してみてはいかがでしょうか

中学生で塾に通う割合まとめ

中学生で塾に通う割合まとめ

  • 高校受験を控えた公立中学生のほうが通塾率が高いが、私立中の生徒もある程度の割合で塾通いをしている
  • 中学2年までに入塾しておいたほうが内申対策になるのでおすすめ
  • 効率良く成績を上げるためには、それぞれの生徒に合った塾に入ることが重要
  • 塾以外にも家庭教師や通信教育などの選択肢もある

中学生の時期は、子供にとって非常に重要です。高校受験は将来を左右する出来事にもなりますよね

ぜひ、塾だけでなく家庭教師や通信教育などの選択肢も含めながら、お子さんにとって最も良い学習環境を整えてあげてください