中学生に塾は必要なの?入塾の時期や高校受験時のメリット・塾の選び方まで解説!
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「中学生になったら塾は絶対必要?」
「どんな塾を選べば失敗しないか知りたい!」
このようにお考えの方も多いのではないでしょうか?
中学生が塾に通っている姿は街中でもよく見られますが、本当に通う必要があるのか疑問に思っている人もいますよね。
そこでこの記事では、中学生には本当に塾が必要なのかをはじめ、入るとしたらいつからが望ましいのか、高校受験のために適切な塾を選ぶ方法などを詳しく解説します。
中学生に塾は必要かどうかをざっくり説明すると
- 中学生の約5割~7割が塾に通っている
- 公立中学は補講などのフォローが充実していないため、授業についていけない生徒が塾を頼りにするケースが多い
- 高校受験対策も学校より塾のほうが手厚い
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中学生に塾は必要なの?
文部科学省のデータによると、現状中学生はおよそ半数の生徒が塾に通っていることがわかります。
しかしながら、本当に中学生に塾は必要なのでしょうか。
無闇に塾に行く必要はない
結論から言うと、必ずしも塾に行く必要はありません。
勉強の手段は様々であり、学校の授業・市販の参考書・通信教育などがあります。
その中でもあえて塾を選択する理由や、子供が勉強に対してしっかりと意欲を持って取り組めるのかどうかが非常に重要になってきます。
子供のやる気がある場合には行くべき?
子供に勉強へのやる気がない場合には塾に行っても親が求めているような結果は出ません。
ですので、まずは子供の意欲をしっかりと親が把握して判断するべきです。
また、子供の性格や特徴によって塾ではなく他の手段である通信教育などを使用した方が効率的に成績を上げることができる場合も存在します。
塾に通う中学生の現状
ここでは、実際に塾に通っている中学生の現状について整理します。
後半では、どのような目的・理由で塾に通うことになったのかについてもまとめてみますので、ぜひ参考にしてみてください。
塾に通う中学生の割合
まずは、中学生がどれくらい塾に通っているのかを見てみましょう。以下は中学生の通塾の割合です。
学年 | 通塾の割合 |
---|---|
中学1年生 | 約57% |
中学2年生 | 約64% |
中学3年生 | 約70% |
上記の表を見ますと、中学1年生から半分以上の生徒が塾に通っていることがわかります。学年が上がるにつれて通塾の割合はさらに上がり、中学3年生になると7割前後の中学生が塾に通っています。
公立中学生の割合
文部科学省が発表した「平成28年子供の学習費調査」によると、公立中学生の通塾率はおよそ6割~8割となっています。
最高値の「8割」というのは中学3年生のデータです。
公立の中学校では教職員の数などの問題から、授業の補講や綿密な進路指導など、手厚い指導はなかなかできません。
公立中学の生徒の場合、授業につまずいたり進学指導を手厚く受けたい場合は、塾に頼る選択をするケースが多いです。上記のデータはそれを物語っています。
私立中学生の割合
上記と同じく「平成28年子供の学習費調査」を見ると、私立に通う中学生の通塾率は5.5割~6割弱となっています。
中3でも通塾率6割弱ということで、公立中学よりも少ない割合となっています。
私立中学に通う生徒は基本的に中高一貫教育のため、高校受験という概念がありません。また普段の授業についても、私立中学は補講などのフォローが比較的しっかり行われています。
そのため公立中学に比べると通塾率が低くなっていると思われます。
塾に通う時間は平均どれくらい?
中学生の通塾頻度ですが、最も多いのが「週二回」となっています。これは中1~中3全ての学年を通しての最頻値です。
中3になると高校受験が目前になるため、週3~週4で塾に通う生徒も増えます。
科目については、中1~中2の時期は英語と数学のみの生徒が多いです。中3になると国語、社会、理科といった科目を増やす生徒もいます。
塾に通う理由・目的
中学生が塾に通う理由や目的、いつから通うかなどは人によってさまざまです。一般的に多い理由としては、以下のようなものがあります。
中学の授業についていけなくなったから
中1~中2の時期から塾に通う生徒の場合、学校の授業についていけなくなったことで通塾を決断するケースが多いと言われています。
特に公立中学校の場合、授業でつまずいても学校からのフォローがあまり期待できないため、どんどん勉強が遅れてしまいます。
わからない部分を塾で補うことができれば学校の授業にもついていけるようになりますので、勉強が楽しくなることでしょう。
周りの友達が通っているから
これも中1~中2の時期に多いのですが、周りの友達が通っているので一緒に塾に行きたいという理由もあります。
学校で仲良くしている友達と同じ塾に通うことができれば、放課後も友達と一緒にいることができます。
同じ習い事を共有しているという意味でも連帯感が強まりますし、一緒に勉強するだけでモチベーションが上がる生徒も少なくないでしょう。
決して遊びに行くわけではありませんが、楽しく通えるというのは子供たちにとっては重要です。
定期テストの点数をあげるため
塾に通う際の切実な理由のひとつは、定期テストの点数対策です。
テストの点数が下がったことで塾通いを意識する生徒もいれば、上を目指しているのに伸び悩んでいるため、通塾を検討するケースもあります。
定期テストの点数は内申点にも響きます。生徒本人でなく親御さんが子供のテストの点数を見て、通塾を進めるケースもあります。
高校受験対策にむけて
中学生が塾に通う理由として最も多く挙げられるのが、高校受験対策です。
中1から意識している生徒もいますが、高校受験対策として通塾を考える場合、多くは中3の初夏~夏休みにかけて入塾します。
中学校でもある程度の進学指導はしていますが、生徒数に対する教員の数はかなり少ないですので、全員に手厚い指導ができるわけではありません。
塾であれば、全ての生徒にしっかりと進学指導をしてもらえます。そのため高校受験対策を学校外に頼る中学生は近年増えています。
塾に通うと勤勉性が高くなる?
実際、塾に通うことにメリットはあると言えるのでしょうか。
ここでは塾に通うことによるメリットを論文から読み解いていきましょう。
北海道教育大学出版の論文「学習塾への通塾経験と中学生・高校生の勤勉性との関係」では、勉強する目的で学習塾に通う子供は勤勉性が高いことが示唆されています。
さらに学習塾に通うことが子どものパーソナリティを発達させる可能性についても言及されています。
つまり、塾に通うことは子どもの成長においてプラスに働く側面が多いと言えるのです。
中学生の塾の費用はどれくらい?
中学生が塾に通う場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは塾の費用について大まかな相場をご紹介します。
年間に30万円弱が相場
文部科学省のデータによりますと、学習塾にかかる平均費用は、公立中学に通う生徒で年間約29万円、私立に通う生徒で年間25万円程度となっています。
公立、私立ともに約30万円弱が、年間の通塾費用の目安と考えてください。
私立よりも公立のほうが費用が多くかかるのは、先ほども触れたとおり高校受験があるからです。授業数が増えますから、費用も多くなる傾向があります。
また私立中学は普段の授業のフォローが比較的しっかりしています。そこまで多くの科目を塾で補う必要がないため、費用は比較的少なくなります。
中学生が塾に通う時期・タイミングは?
中学生が塾に通い始めるタイミングとしては、いつからが望ましいのでしょうか。
普段の授業対策を見据えるならなるべく早めに
塾に通う目的は個々それぞれですので、いつから入るのが最も適しているのかということは一概には言えません。
ただ普段の授業の対策をしたいと考えるなら、できるだけ早くから通ったほうが良いでしょう。
塾に慣れるにもある程度時間がかかりますし、切羽詰まってから入塾するよりもある程度余裕を持って入ったほうが良いと言えます。
具体的には、中1の夏~秋くらいに入塾しておくと、勉強が難しくなる中2以降に備えることができます。
高校受験対策を考えるなら遅くても中3の夏まで
高校受験対策として塾を考える場合、できれば中3の1学期直前から入塾することが望ましいです。
中3になると学校でも高校受験を意識した指導が始まりますが、受験対策をするなら学校の授業はなるべく先取りしておくことが望まれます。
最も良いのは、中3の2学期までに中学の学習内容を全て終わらせ、3学期からは入試の過去問などを練習していくことです。これを叶えるためには、遅くとも中3の夏までには入塾しておいたほうが良いでしょう。
多くの生徒は中3の夏休み前後には部活引退となり、時間に余裕ができます。通塾を考えるならここまでに決めるようにしてください。
個別指導塾と集団指導塾はどちらがおすすめか
近所にある塾を見渡すと、色々な塾があることがわかりますよね。
塾は、大きく分けて「個別指導塾」と「集団指導塾」の2つがあります。
個別と集団、どちらにもそれぞれ良い所と悪い所があります。最終的にはお子さんの性格に合わせて選ぶことが大事ですが、ここでは2者のメリットとデメリットをご紹介します。
個別指導塾について
個別指導塾とは、マンツーマン、もしくは1対2~1対3など、少人数での指導が望める塾です。
個別指導塾のメリット
個別指導塾のメリットは、主に以下のようなものがあります。
- 子供の理解に応じた学習が可能
- 講師と生徒の距離が近く、わからないことがあった時に質問しやすい
- 学習方法や進路についてなど、授業以外のことも相談できる
- 講師との相性が悪い場合でも、他の講師に変えてもらいやすい
個別指導塾は基本的に、講師が生徒の机の横について指導をします。大手個別指導塾のテレビCMに教室の内部が映っていますが、まさにあの雰囲気で授業が行われます。
わからないことがある時は横にいる先生にすぐ聞くことができますので、家庭教師と同じような距離感で学習を進めることができます。ある程度の雑談も可能ですから、先生との相性が合えば非常に楽しい授業になることでしょう。
もし相性が合わない場合も、他の先生に変えてもらうことが比較的簡単です。これは集団指導塾にはないメリットと言えますね。
個別指導塾のデメリット
個別指導塾のデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 人件費の分、費用が高い
- 講師はプロから学生バイトまで様々なので、授業内容にムラがでる
個別指導塾は、生徒1人~3人に対して1人ずつ講師をつける必要があるため、どうしても費用が高くなります。
また、講師には大学生のバイトも多いです。ある程度の研修は受けていますが、何年も指導経験のあるプロ講師ばかりではありませんので、その点は心に留めておく必要があるでしょう。
集団指導塾について
集団指導塾は、学校の授業と同じようにクラス単位で指導が行われます。
多くの塾では生徒のレベル別にクラス分けしていますので、同じくらいの学力の生徒どうしで机を並べて勉強することができます。
集団指導塾のメリット
集団指導塾のメリットとしては、以下が挙げられます。
- 費用は比較的安く済む
- 学校外の生徒と同じクラスになるため、友達ができやすい
- クラス内の生徒たちで問題を教えたり質問し合ったりして、協力して勉強できる
- テストの順位が発表される塾もあるため、競争しながらモチベーションを保てる
集団塾の大きなメリットは、やはり費用面です。クラス単位で講師がつきますので、人件費が少なくて済む分、授業料も低めです。
集団指導塾の多くは成績ごとにクラス編成が行われます。自分と同じくらいの学力の生徒と一緒に勉強していれば自然と競争心が生まれ、互いに意識し合うことでしょう。
個々の学習意欲にも良い影響が出る可能性が高いです。
集団指導塾のデメリット
集団指導塾にもいくつかデメリットがあります。
- 生徒の性格によっては授業中に質問しにくい
- ある程度カリキュラムが決まっているので、一度つまずくと授業についていけなくなることがある
- 年度途中から入塾する場合、中途半端なところから授業が始まってしまう
集団塾は先生がいつも隣にいるわけではありません。自分が質問することで授業を止めてしまう可能性を考えると、なかなか質問できない生徒もいることでしょう。
授業も全体の進捗に合わせて進められますので、一人がつまずいた状態でも先に進む場合が多いです。自分で勉強して補完できない生徒の場合、ここはかなり大きなデメリットになると考えられます。
中学生が塾に入ることの注意点
塾は、入ったらそれで終わりではありません。本人の努力だけでなく親御さんのサポートなども重要になります。
ここでは、中学生が塾に入る際に気を付けてもらいたいことをご紹介します。
塾に入っても必ず成績が上がるとは限らない
塾に入ったからと言って、何もしなくても成績が上がるわけではないです。
いくら良い授業を受けても、本人にそれを吸収しようという意欲がなければ、意味のないものになってしまいます。塾から出された宿題などもしっかりこなして、目的意識を持って勉強することが望まれます。
塾はあくまでも学習補助の手段です。何のために勉強するのかを常に心に留めて、積極的に勉強していきましょう。
親のサポートが大切
保護者の方も、子供が塾に行ってさえいれば大丈夫と思わないでください。あまり過干渉になるのも良くないですが、最低限のサポートはしていきましょう。
具体的には、以下のようなサポートが必要です。
- 子供の進路や学習方法の相談をされたら親身になって対応する
- 子供が環境しやすい環境を作る
- 受験前などは子供がストレスを抱えやすいため、心のケアも行う
親御さんにも、過去に高校受験をした時期があったはずです。受験前はイライラした記憶がある人も多いのではないでしょうか。
高校受験は多くの生徒にとって、人生で初めての「受験」となります。不安な気持ちをしっかり受け止めて、精神的な支えになってあげてください。
自分のレベルに合わせた塾を選ぶ
塾を選ぶ際は、ぜひ生徒の学力や目標に応じた選び方をしましょう。
塾によって指導方針はさまざまです。難関高校を目指す塾、個々の学力に合わせて臨機応変に対応できる塾など、色々な形態があります。
例えば、勉強があまり得意ではないのに難関高校対策を行う塾に入っても、効果がないどころか勉強がますます嫌いになってしまいますよね。
塾はどこも同じというわけではありません。塾側の説明もよく聞きながら、最も適した塾を選びましょう。
中学生の勉強時間、塾選びを含めた中学生教育全般に関して知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
塾以外のおすすめ勉強法
高校入試の問題は、基本的には学校で習ったことの中から出ます。
そういう意味では、塾に通うことは必須ではありません。塾に行かなくても勉強する手段はありますから、通塾が向かない生徒は自宅で勉強することを考えても良いでしょう。
ここでは、塾以外でのおすめの勉強法をご紹介します。
家庭教師を雇う
家庭教師は、先生のほうから自宅に来てくれるサービスです。自分で塾まで通う必要がありませんので、相性さえ合えば快適に学習を進められるでしょう。
親御さんにとっても送り迎えの手間が省けますし、生徒にとってはその場で確実に質問できるというメリットがあります。
わからないところは立ち止まってしっかりフォローを受けられますから、周りに置いて行かれるということもありません。
ただし1対1で授業を行うため、月謝は塾よりも高くなります。また家庭教師にも学生バイトからプロまでさまざまな先生がいます。先生の選び方については、塾選びよりも慎重になる必要があるでしょう。
親や兄姉などに教えてもらう
親御さんや兄弟姉妹など、ご家族が勉強を教えるという手段もあります。
家庭内で学習指導ができれば授業料はかかりませんし、近しい関係ですから質問しやすく、互いに気楽に勉強できるというメリットがあります。
しかし距離が近すぎるだけに甘えが出てしまうのはデメリットです。勉強が嫌いな子供の場合は余計に反抗的になる可能性もありますので、子供の学習意欲の有無についても考慮しながら検討してください。
YouTubeなど無料動画を活用する
最近はYouTubeなどの動画コンテンツでも、中学生の勉強を教える内容が配信されています。
基本的に無料ですし、自分の苦手範囲が明確にわかっている生徒は自分で動画を検索して、サクサク勉強を進めることができるでしょう。
趣味系の動画を見て脱線してしまうおそれがないなら、動画での授業は何回でも講義を受けることができますので、有効に活用してください。
通信教育ならタブレット等でも学習できる
塾に通う以外に、通信教育を活用する手段もあります。
通信教育は会員限定の動画を配信しているところも多く、それでいて塾よりも費用が安いです。
YouTubeの無料配信と違って、通信教育の授業動画は全てプロ講師が行っています。インターネットを介して質問することもできますので、有料ならではの利点をしっかり享受できるでしょう。
動画はタブレットやパソコンなどで見ることができます。生徒が好きな場所で学習できるのも大きなポイントです。
授業時間に縛られず好きな時間に勉強したい生徒にとっては、通信教育は最適の教材と言えるでしょう。
合格実績の優れた通信教育も
大手通信教育の中には、高校受験の合格実績が大変優れたものもあります。
例えば、進研ゼミは高性能なタブレット教材・赤ペン先生による添削指導・自宅で受けられるオンライン授業と、効率的な学習に必要な要素がしっかり組み込まれており、第一・第二志望校の合格率98.1%を記録しています。(2019年度実績)
また、Z会も利用者の志望校合格率97.4%と、こちらも極めて高い合格実績を誇ります。(2021年度実績)
このように、通信教育は学習効果も高く、なおかつ塾と比べて費用が安いものも多いので、塾と合わせて通信教育のチェックも忘れず行うようにしましょう。
中学生に塾は必要かどうかまとめ
中学生に塾は必要なのかまとめ
- 学校ではそこまで手厚い指導が期待できない昨今、多くの生徒にとって塾は非常に頼りになる存在である
- 授業対策、高校対策など個々の目的によって、塾の選び方やいつから通うべきかなどは異なる
- 通塾が向いていない生徒は、家庭教師や動画での勉強もおすすめ
- 通信教育なら比較的安価に添削や動画での指導が受けられる
お子様のやる気がない状態で塾に行く必要は基本的にありません。
しかし、塾に行くとなれば、塾は勉強や受験の指導が仕事ですので、生徒や保護者の要望にしっかり応えてくれます。ぜひお子さんのタイプ別に塾の選び方を模索して、ぴったり合った塾を探してください。
自宅での学習が適している生徒については、通信教育も検討してみてくださいね。