高校生が勉強しない原因とは?進学校独自の要因からやる気にさせるコツまで解説!
「高校生になってから急に勉強しなくなった」
「勉強するように言っても話すら聞いてくれない」
苦労して高校受験を経て、または内部受験をクリアして新たな気持ちで高校生活を迎える子どもたち。
中学生活とは違う新鮮な環境で取り組む高校生活にワクワクしていたはずの娘・息子が、気が付けば高校生になってから勉強しなくなるのはなぜなのでしょうか。
その原因と、進学校独自の要因からやる気にさせるコツを解説していきます。
高校生が勉強しなくなる原因についてざっくり説明すると
- 勉強するべき内容を把握していない
- 勉強に対する目的が見つけられていない
- スマホやテレビの誘惑も大きい
高校生が勉強しない理由とは?
高校生になって急に勉強しなくなったのはなぜなのか?
小中学生と高校生では違いがあるのか?
ここでは高校生が勉強をしない原因を細かく見ていきたいと思います。
勉強するべき内容を把握していない
まず高校生が自分がどこの分野をやるべきかを具体的に把握していないことが挙げられます。
勉強しない人は、自分があとどれくらい勉強をやるべきかを知らずに、勉強を自分の事として捉えられていないケースが多いです。
よって、スケジュールややるべきワークの量などがわからないことにつながっています。
また、勉強に対してやる気のない人は自分からそれらの情報を取りに行こうとするモチベーションが薄いため、やるべき勉強量がわからないケースも多いです。
勉強に対する目的が見つけられていない
学校や親から勉強の重要性は痛いほど教えられていることから、重要なのはわかっているケースが多いです。
しかし、ぼんやりとしているため、勉強の具体的な目標やそれが将来どのようにつながるかまで明確に描けていない可能性が高いです。
高校3年生になれば受験など明確な目標が決まりますが、それまでの期間に少しでも目標設定とそれに対するスケジュールを組み立てておかないと、すぐに勉強以外のことに目を向けてしまうことになります。
ただし、これに関しては言ってすぐにできるようなものではないので、子ども自身が何かの出来事をきっかけに、勉強の重要性を実際に体感して、主体性を持つ必要があります。
スマホやテレビの誘惑も大きい
ほとんどの高校生はスマホを現在所有しているので、LINEやYouTubeなどの娯楽となるコンテンツが身近におかれているケースが多いです。
例えば、LINEなどのSNSで既読が入ると返信しなければ相手からの催促を受けてしまうために、何度もLINEを確認しては返信するの繰り返しが続き、本来勉強をするはずだった時間をとられるといったケースも出ています。
また、YouTubeなどの動画コンテンツでは、一昔前のように毎週決められた時間にしか見たい番組がないという状況ではなく、いつでもどこでもスマホがあれば無制限に動画コンテンツを楽しむことができてしまいます。
そのため、自分自身が制御しない限りはずっと自分が見たい映像を見ることができる環境となっているのです。
現代の勉強できない高校生の多くが、この原因に当てはまっています。
疲れて勉強をする体力が残っていないケースも
部活をやっている生徒は、家に帰ると疲れてすぐに眠たくなってしまうケースが多いです。
また、中学生の部活時間と比較しても、高校生の部活時間は大変長く、帰宅時間も中学生の時よりも遅くなるケースが多いです。
部活中心の生活で疲れていることと時間がないことを理由に、ずるずると勉強をしない習慣が身についてしまうかもしれません。
一度勉強しない習慣がついてしまうと、疲れたタイミングで娯楽へと走りがちになってしまい、勉強に時間を割くという意識が希薄化してしまう恐れがあります。
進学校独自の勉強しない理由も
進学校ならではの勉強しない理由も存在します。
この場合は、中学までは成績が学年トップクラスであった方が、進学校に入学したことで学年中位から下位まで落ち込んでしまい、そこで大きなショックを受けてやる気が出ないことが原因として挙げられます。
特に中学校生活の中で勉強における成績に対して自信を持っていた、成績上位から落ちたことがなかった方は、進学校のレベルについていけないと感じた時点ではい上がろうとせず、そのままくすぶってしまいます。
今までの自己肯定感が否定されたので、そこから勉強していくとやる気を引っ張っていくことは、普通の場合よりもかなり難しいです。
やる気のない子をやる気にさせるポイント
ここではやる気のない娘・息子にやる気にさせるポイントを解説していきます。
やる気のない原因は勉強が分からない、できないことだけではないかもしれません。
その原因をつかんでどのように対処していくか見ていきましょう。
娘・息子の将来について考える時間を与える
勉強しない子どもほど、親の言うとおりに勉強した経験しかなく、自分の意思で勉強できていないことが多いです。
よって、まずは自分の将来について考える時間を勉強の時間とは別にして、しっかりと話し合うことが大切です。
この際、無理やり考えさせるのではなく、娘・息子にその重要性を教えながら主体的に考える環境を整えてあげることが親としては大切です。
例えば、娘・息子が将来どのような職業についてどのように生きていきたいかを抽象的でいいので聞いてみます。
子どもだけで考えても限界があるので、親も場合によっては一緒に考えて将来のなりたい姿から逆算して、今はこれくらい勉強をやらなければいけないという流れに持っていけるとGOODです。
娘・息子の勉強への主体性を褒めてあげる
娘・息子がやる気を出して勉強をしている際には、その主体性を褒めてあげることが大切です。
娘・息子が小さい頃は少しずつ小さなことができたことでも褒められてきたと思います。
その褒められるハードルが歳を重ねるたびに上がっていき、褒める機会が少なくなっていませんか?
成績が出なくてもまずは褒めていくことで、娘・息子が勉強をすることに対して良い印象を抱いてもらうことが目的です。
これがやる気を生む第1歩となります。
よいサイクルにつながるまで続ける
娘・息子を褒めて、「勉強時間が増える→定期テスト・模試での点数に繋げる→やる気を上げる→勉強時間がさらに増える」の循環に繋げていくことが大切です。
つまり、良い循環に繋げていき、やる気を自分自身で引き出せるようになることが目的です。
この主体性が身について、サイクルが定着するまでは時間がかかります。
もし娘・息子がそのサイクルに反した行動をとったとしても、すぐに叱るのではなく見守りながら辛抱強く待つことが大切です。
自由に過ごす時間を尊重してあげる
高校生は勉強以外にもやりたいことが山ほどあります。
よって、それを満足いくまでやり切れれば気持ちが切り替わって勉強に気持ちが向く場合もあります。
子どもの気持ちに立てば、満足いくまでやりたい気持ちもわかると思うので、子どもの視点に立って物事を考えてみましょう。
特に部活をやっている場合は、それを満足行くまでやりたいケースが多いので、その気持ちを尊重してあげることも時には大切です。
スマホとうまく距離を取る方法
スマホとうまく付き合って勉強のやる気を引き出すには、物理的にスマホを離して勉強を始めることがオススメです。
スマホが手元にあると、どうしても着信やLINEのお知らせが届くことが気になってしまい、確認をするために見てしまいます。
一度LINEに既読が付いてしまうと、その後のやり取りが続いてしまうために勉強時間が無くなってしまいます。
スマホを見ないための対策として、具体的には手に取るまで一手間かかるくらいの距離においておくことです。
これを繰り返すことで、スマホをいちいち触ることがめんどくさいと感じるようになり、自然と勉強のほうに意識が向くようになります。
また、家庭のルールとして勉強時間の間はスマホを親が保管することにすれば、娘・息子の友だちにも納得してもらいやすくなります。
子どもへの間違った接し方も押さえよう
ここでは子どもへの間違った接し方を見ていきたいと思います。
むやみに叱るのは逆効果
小中学生のころまでは 「勉強しなさい!」と叱ることにより、娘・息子は怖いからやっておこうということで取り組んでいたかもしれません。
しかし、高校生になったら叱られることに対して単に嫌な気持ちになるだけで勉強しない気持ちに拍車をかけるだけです。
むやみに叱るのは逆効果であり、時には勉強をしている振りだけされて乗り切ろうとするかもしれません。
親自身が子どものやる気をコントロール
親が褒めすぎて、子どものやる気が親によってコントロールされるという状態も決して望ましいものではありません。
これをしてしまうと、外からのコントロールがなくなってしまい、勉強のやる気を失ってしまいやすくなります。
また高校生がこのモチベーション管理法だといけない理由として、高校の勉強は難易度が高くなり、必ず挫折するタイミングが出てくるので、褒められるだけのモチベーション管理だけではいつか頭打ちになります。
受験生におすすめの勉強のやる気が出る名言を紹介した記事は、以下を参考にしてください。
どうしても叱らざるを得ないときの注意点
場合によっては娘・息子があまりにもやる気がなく、看過出来ないパターンも出てきます。
高校生は大人への階段を上っているとはいえ、まだ自立できていないので、時には叱ることで自分の状態について気付かせてあげることも大切です。
この際のポイントについて解説していきます。
ついでにあれこれ叱らない
叱る本題以外にも、今まで気になっていたあれこれをまとめて叱ってしまうと、子どもが親の真意を誤解して、ただ不満をぶつけているだけではないのかと錯覚してしまいます。
また、本題以外に叱ってしまうと本題の改善さえ頭に入らず忘れてしまう可能性もあります。
よって、必ず伝えたい内容だけを伝えて後は我慢しましょう。
他人の成績を引き合いに出すのはNG
これは叱る時に1番気を付けるべきポイントです。
相手の成績や勉強時間を比較してしまうと、自分が貶められている感覚に襲われます。
また、誰かと比較をしてしまうと起きている時間、遊んでよい時間、旅行に行くことなど家庭環境まで比較された時に、親の立場として「それは関係ない」と矛盾したことを伝えるかもしれません。
親だけが比較をして娘・息子が比較してはいけないといった矛盾は更なる不満を残すことになります。
あくまでもその本人の中で基準値を守れていない場合だけですから、誰かと比較をせずに叱るのがベストです。
叱ったら親側から気持ちを切り替える
叱った後にも親側でいつまでもぐちぐち言い続けるのはNGです。
親の中でも叱るラインを決めて、それが終わったら切り替えて普段通りに接していくことが大切です。
叱るのはあくまでも娘・息子に現状を気付かせる・やる気を出させることが目的ですから、叱って満足することが目的ではありません。
その点をはき違えないように認識しておくことが、気持ちを切り替える為の第1歩です。
コミュニケーションの時間を確保する
中学生から高校生になると、勉強や部活動の時間が増えることで、家族間で会話する時間がさらに減ることとなります。
コミュニケーション不足が原因ですれ違いが生じたり、どれだけ叱っても効果が出なくなったりします。
逆に普段から親子間でコミュニケーションが取れていることで、勉強や普段の生活に対しての不安や不満を確認することができ、むやみに叱る機会も解消することができます。
ここではコミュニケーション不足解消のために、子どもとの時間をどのように確保していくかを解説していきます。
娘・息子を叱った後
娘・息子を叱った後に親自身の気持ちを切り替えることの大切さは前項でお伝えしましたが、叱った後に今何で悩んでいるのか、困っていることはないかを聞くチャンスです。
叱られることをしたことには何かほかに理由があるかもしれません。
また、叱った後に話を聞く姿勢を取ることで、娘・息子に何かあったら親と相談ができると思ってもらいやすいです。
進路の話をするとき
進路に関しては出来る限り時間をとってじっくりと話をしていきましょう。
成績や勉強に対する不安は学年が上がるたびに膨れ上がります。
その際に前回聞いていた進路と変わっていても追求せずに素直に聞いてあげることが望ましいです。
子どもが最初に考えていた進路も時間が経つにつれて変化していきますから、定期的に確認していき、進路変更があった時はさらに時間をかけて話し合っていきましょう。
家族で出かけるとき
忙しい日常生活で普段コミュニケーションがなかなか取れていない方は、家族ででかけたり外食したりするときにこそ、その時間を確保するチャンスです。
「普段は忙しくてなかなか話を聞いてあげる時間がなくてごめんね」
といった切り出し方で子どもが普段どのように過ごしているかを聞いてみましょう。
時間があれば聞く姿勢があると娘・息子に思ってもらえるからこそ、親に勉強をしない理由などを話そうと考えるきっかけになるかもしれません。
勉強のやる気を出すコツや、受験生のモチベーション維持法を解説して記事は、以下を参考にしてください。
勉強をしない高校生まとめ
勉強をしない高校生をやる気にさせるコツまとめ
- 子どもの将来について考える時間を与える
- 自由に過ごす時間を尊重してあげる
- コミュニケーションを取る時間を確保して話を聞く
勉強に対してやる気のない娘・息子との接し方を振り返ってみて心当たりがある点が少しでもありましたか?
子どもの取り組み方を改善する前に、親としての接し方に一工夫入れることで変化が起こるかもしれません。
特に話し合う時間はきちんと取っていくことが大切ですね。