大学受験に落ちたらどうする?全落ちした時の対処法や絶望からの回復方法を伝授!

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「大学受験で全落ちになるとどうしたらいいの?」

「受験ですべて落ちたら就職すべき?それとも次の入試を狙うべき?」

大学入試ですべて落ちて失敗したら悩んでしまう人は多いのではないでしょうか。絶望のあまり前が全く見えないと思います。

しかし、それでもどうするのか選択をしていかなければなりません。

この記事では全落ちした場合「次にすべきこと」は何かについて詳しく解説していきます。

また、ある程度正常な精神状態でないと正しい選択はできません。そのため、親としてはどのようなメンタルケアをするのがいいのかも伝えていきます。

受験を失敗してしまった人やそれを恐れている人、さらに全落ちした受験生の親御さんまで、間違った選択をしてしまわないようにこの記事で準備してください。

大学受験に全落ちした場合についてざっくり説明すると

  • そもそも大学受験は失敗する可能性が常にある
  • 将来のためにじっくりと「次の一手」を考える必要がある
  • 周りは精神面のサポートをしてあげることが大事

大学受験に全落ちした時の選択肢と対処法

いくつもの扉の前で悩む人の画像

「大学受験に失敗した…。どうすればいいの?」

大学受験は大きなイベントなので希望通りにいかなければ、このように考える人は多いのではないでしょうか。

実際、大学受験はすべての人が希望通りに第一志望に合格するとは限らないので、「どのような選択をすべきか」「有効な対処法な何なのか」を考えて悩む人は多いです。

ここでは全落ちしてしまった人を中心に、落ちた場合のメンタルケアや将来のキャリアにおける有効な選択肢について解説していきます。

それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきますので、じっくり読み進めてください。

滑り止めの大学にいく

大学受験の失敗には第一希望の大学に合格できなかったものの滑り止めには合格したという人も入るでしょう。そのような人の場合、潔く滑り止めで受かった大学に行くことも選択肢になります。

もちろん、満足できるものではありませんが、だからといって決して良くない判断・単なる妥協になるとは限らないのです。

例えば、入学してみたら自分に合っていたり楽しかったりすることは十分に考えられます。

また偏差値や難易度だけを基準にして大学を選んでいたような人は、大学の設備については調べていない場合がほとんどです。

ところが滑り止めで合格した大学を調べてみると施設が充実していて満足できる場合もあります。そのため、決して滑り止めだからと落ち込む必要はないのです。

ただ、滑り止めの大学に行くにはデメリットももちろんあります。それは、憧れの大学に行けなかったというのがずっとつきまとうことです。

しかし、それは人生のすべてではありません。希望の大学には落ちたものの滑り止めの大学に受かった人は、周りの経験豊かな人に相談しながらどうするのがよいか決めるようにしましょう。

浪人して次年度の合格を目指す

大学受験に失敗した人に最も多い選択肢が浪人して次年度の合格を目指すものです。

滑り止めに合格した人の場合は決断するのに大きな葛藤がありますが、全落ちした人にとっては最も選びやすい選択肢といえます。

特に何としても大学進学をしたい人や絶対行きたい大学がある人の場合は、1年浪人をして次での第1志望合格を目指す人が多いです。

浪人をする最大のメリットは何といっても夢がつながることです。大学進学や希望の大学に入学できるチャンスが残るので夢を諦める必要がなくなります。

ただし、浪人をするデメリットは予備校や通信講座など次の受験の準備に費用がかなりかかってしまうことです。おおよそ30~100万円単位でかかってきます。

また、浪人したからといって必ず次は合格できるわけではありません。もし来年も不合格となってしまった場合は、1年間を無駄にしてしまう可能性すらあります。

大学受験に失敗した人の多くは浪人という選択をしますが、果たして自分には最良の選択なのかじっくりと周りの人と相談するようにしましょう。

一浪東大生が語る浪人生活の一日や合格の秘訣について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

仮面浪人して合格を目指す

滑り止めなど第一希望の大学以外に合格した人は、仮面浪人をして憧れの大学を目指す選択肢もあります。

大学の入学金や授業料を支払うので経済的な余裕がある人でなければできませんが、1つの選択肢として有効です。

仮面浪人のメリットは仮面とはいうものの大学に入学して学生という地位が確保されていることです。そのため、もし来年の受験にも失敗したとしても現状が大きく変わることはありません。

授業に出て定期試験で及第点を取っていれば、そのまま卒業を目指すことができます。

一方仮面浪人のデメリットは受験勉強と大学の勉強がかなり大変になることです。専門性のある学問に触れるので、そちらが大変で受験勉強だけに集中できません。

もちろん、忙しすぎて大学生活を楽しむのも容易ではないことも挙げられます。ただし、仮面浪人をして憧れの大学に移っていく人は毎年一定数います。

決して無理ではありませんし、大学生活を楽しむのはすべてに納得してからと頑張ることも素晴らしい選択です。

仮面浪人に悩んでいる人は、納得できるところまでとことんまでやり切ってみてはいかがでしょうか。

海外大学に留学する

大学に全部落ちてしまった人の中で日本の大学にこだわりがないという人は、心機一転海外の大学を目指すのもアリです。海外の大学に留学するメリットは時間的なロスが小さいことです。

例えば、日本の大学を目指す場合は入学までの1年間は前進することができません。しかし、海外の大学であれば同年9月に入学することが可能です。

もちろん海外には日本とは違った海外のルールがあるのでそれ相応の準備をすることが前提となりますが、約半年の浪人だけで次の大きなチャンスが巡ってくるのです。

また、一般的に海外の大学は比較的入学が簡単ともいわれているので、チャンスを掴みやすく前進しやすいといえます。

ちなみに、日本の社会では「留学」という経験は肯定的に評価されます。今後日本で生きていく上では留学が大きな武器になるので、考える価値は十分にあります。

専門学校に進学する

大学ではなく専門学校に進学する選択肢もあります。こちらは人生のステップを止めることなく前進し続けられる選択の1つです。

メリットとしては専門学校では就職に役立つ知識や技術が身につくことです。

有名なところでいえば、美容専門学校であれば美容師に近づけますし、製菓専門学校であればパティシエや調理師などになりやすくなります。

なりたい職種がすでに決まっているのであれば、専門学校に進学する方が大学進学よりも夢に近づけるケースはいくつもあります。

もちろん職種までは決まっていなくても学びたい学問が決まっているなら、同様に専門学校に進学した方がいい場合もあるのです。

ちなみに日本には780以上の大学がありますが、そのうち7割程度の大学では編入学が可能です。そうすれば2年や3年から希望の大学に入学して卒業することもできます。

ただし、編入学はかなり狭き門ですので注意が必要です。

専門学校のデメリットとしては、なりたい職種・身につけたい学問などが決まっていないと学園生活を楽しめませんし、技術や知識も身につけられなくなります。

高卒のまま就職する

進学への興味を失った人は大学への進学を諦めて高卒のまま就職することも可能です。

進学せずに就職するメリットは働けば給料がもらえるので経済的な自立ができることです。親に生活費などで負担をかけていた人はその負担を減らす、あるいはなくすことができます。

ただし、デメリットとしては高卒で就職する場合、職種に限りがあることが考えられます。また、将来的に年収や労働環境などで大卒とは差が生じる可能性があることも問題です。

それらの問題に心配がある人は大学や専門学校などへの進学を考えた方がいいでしょう。

一方で、高卒では必ず悪い労働環境になるとは限りません。実力主義の会社であれば大卒よりも先に入社している方が先に役などが就いて出世できる場合があります。

他にも、先に社会に出て経験を積んで知識を身につけておけば、社会の変化に応じて独立するチャンスを掴めるかもしれません。

決して「高卒で就職」というものをネガティブに考える必要はないのです。有効な選択肢として考えてください。

高卒の就職事情や、全落ちした人のその後まで解説した記事は、以下を参照してください。

自分探しをする

受験という大きな目標を失って「何も見えてこない」という人は、自分探しをするのもいいでしょう。

アルバイトをしながらフリーターのようにして「自分は何がしたいのか」や「自分は何に向いているのか」など自分について見つめ直すのです。

社会的な風当たりはかなりきつく、つらい思いをすることも多々あると思います。しかし、自分の人生軸を見つけるための1・2年の間の自分探しは将来かなり貴重な時間になるはずです。

もちろん、その間に「何か」を見つけられないかもしれませんが、真剣に自分と向き合ったのであれば無駄になることはありません。

旅に出たりボランティアをして社会貢献をしたり今までしなかったことに挑戦して自分について考えてみるのもおすすめです。

ちなみに、家族になかなか認められないという人でも、家事を手伝いながら気持ちを訴えれば認めてもらえるかもしれません。

受験に落ちた時のメンタルケアのポイント

絶望

「受験に失敗した人のメンタルケアってどうしたらいいの?」

受験生の親はこのような心配をするのではないでしょうか。実際、大学に落ちた後は受験生のメンタルケアをいかにするのかが今後に関わる大きなポイントです。

大学に落ちた後の選択肢はここまで説明してきた通りいくつもあります。

しかし、大学受験に失敗した後は、落ちた悔しさや思い通りにならなかった悲しさ、さらに後悔や絶望などさまざまな気持ちが入り混じっていて不安定です。

まずはこの気持ちに寄り添って立ち直らせてあげることが何よりも大切です。そうでなければ、今後の正しい選択ができません。

そこでここでは受験に落ちた人に接する方法、メンタルケアについてお伝えしていきます。

当日の手応えと合格発表までがターニングポイント

受験に失敗した人といっても、以下の通り大きく2つにわけることができます。

  • 当日の試験で手応えがなく、不合格になることが覚悟できていた人
  • 試験では十分できたと手応えがあり、受かると思っていたが落ちた人

試験を思っていたほどできず不合格を薄々感じている人の場合、合格発表までの間にショックが和らいでいくので引きずりにくく絶望していくこともあまりありません。

センシティブになっているので接し方には注意が必要ですが、親としては様子を見ながら自分を取り戻していくのを待って次のことを少しずつ話をしていきましょう。

一方、試験で手応えがあったものの落ちてしまった人は、気持ちが希望に向かって高まってから急に落ちていくのでショックも大きくなります。

引きずってしまって立ち直るのにも時間がかかりますが、親としてはゆっくり見守ってあげるようにしましょう。

このように当日の手応えと合格発表までが大きな分かれ目ですので、親御さんは合格がわかるまでは注意深く様子を見るようにしてください。

最初は失敗への後悔と絶望に苛まれる

受験に失敗した受験生の気持ちは、最初は失敗への後悔と絶望に苛まれます。希望を失うので世界が真っ暗になり、何をどうしたらいいのかわからなくなるのです。

その後は少しずつ失敗を受け入れて立ち直っていきますが、親や先生に結果の報告をするたびにショックや申し訳なさを改めて感じて気持ちは不安定なままです。

この段階では自分の気持ちに整理ができず怒りを表わしたり現実逃避したりする受験生は少なくありません。

そのため、親としては建設的な話しをするのではなく、放っておいてあげることが必要です。 自分と向き合う時間を与えてあげて、時には話を積極的に聞いてあげるようにしましょう。

間違ったことをいっていても諭すのではなく相手の話を聞いて認めてあげることで、受験生は自己重要感が満たされて精神面が安定していきます。

そうすれば受験生は正しい選択をできるようになっていきます。

大学入試に全落ちした絶望は計り知れない

大学入試に全落ちした人が受ける絶望は想像するよりも遥かに厳しいものです。

受験生は大学に受験に失敗したら自分のキャリアにダメージがつくと思っていると想像できるでしょう。しかし、実際はそれだけではありません。

周りの友人や仲間が受かっていく中で自分だけ受からないでいると、かなりの劣等感を抱くことは想像できます。

また自分なりに努力をしてきたのに全くの無駄になってしまったという虚無感もあります。

さらに、金銭的に助けてくれた親や応援してくれた先生などに対しても申し訳なく感じるなど、かなり心はぐちゃぐちゃです。

親としてはただ単に将来のキャリアなどについて考えるのではなく、受験生の立場をしっかりと見極めた上で接してあげるようにしてください。

入試に全部落ちても人生は終わらない

少し将来の話ができるようになってくれば入試にすべて落ちても人生が終わるわけではないと伝えるべきです。

受験に落ちた直後は絶望状態になっていますが少しずつ時間が経つと現状を受け入れ始めます。そうなると今の感情や固執と決別して新たなチャレンジに向けてメンタルが回復していくのです。

ここで親にとって大切なことは、子供が自発的に将来に向かって行動できるように促していくことです。また、以下のこともしっかりと伝えてあげてください。

  • 入試に落ちてもさまざまな選択肢があること
  • 希望の大学に行ったからといって、よい人生になるわけではないこと
  • 18才時点での学力が将来を決めるわけではないこと
  • 今までの努力は決して無駄になることはないこと

実際に、偏差値の高い大学に行くこと自体は好きな学問を深める手段にすぎません。手段を目的化してしまっては人生にとっては大きな損失です。

学校に通うことの本当の意味を一緒に教えてあげるようにしましょう。

子供を受け入れてサポート役に徹しよう

受験に全落ちしてしまった受験生の親は子供のすべてを受け入れて支えてあげるようにしてください。

子供は受験に失敗すると想像している以上にメンタル面にダメージを受けています。ここで親がため息を吐いたり否定するような言動を取ったりしてしまうと立ち直れないほど傷つけてしまいます。

あくまで子供を否定せず受け入れることを前提として、傷つけないように慎重に子供の声に耳を傾け、声をかけていかなければなりません。

そうしてある程度回復したら、一緒になって将来について考えて自分の力で答えを出せるように見守っていくことが大切です。

いつまでも失敗に拘泥せず行動に移すことが大切

いつまでも失敗を引きずっていては何も生まれないので「最も大切なことは行動をすること」と教えてあげてください。

仮に全落ちしてしまった場合は将来についてしっかりと考えて来年の受験に備えるのか、あるいは就職の対策をするのか答えを出さなければなりません。

念願叶わず不本意にも滑り止めの大学に入学した場合は、次の大きなイベントである就活に向けてしっかりと対策をする必要があります。うまくいけばここで大きな逆転ができるかもしれません。

特に偏差値の高い大学に合格できた人は調子に乗って何もしないで過ごす人がいますが最も危険です。それよりも偏差値は低くてもしっかりと活動した人の方が遥かに評価されます。

つまり、失敗を糧に次の挑戦をし続けることが何よりも大切なのです。親はそのことを教えてあげるようにしましょう。

大学受験に全落ちした場合についてのまとめ

大学受験に全落ちした場合についてのまとめ

  • 全落ちした場合のダメージは想像以上である
  • 全落ちしたとしてもいろいろな人生プランがある
  • すべてを受け入れてメンタルの回復を優先させる
  • 行動をし続けることが大切

大学受験で失敗をすることは人生では大きな挫折ですので、心に受けるダメージは想像以上です。

しかし、それでも次のステップに向けて進まなければなりません。

実は受験に失敗した後はいくつものプランがあります。例えば、「浪人をして次の受験に備える」「就職する」「海外や専門学校に進学する」「自分探しをする」などです。

どの選択肢にも間違いはありません。前に進んで大成できるかどうかは受験生次第なのです。

一方、親としては受験生である子供が立ち直れるように優先的に見守りつつ、次に向かって行動できるようにサポートしなければなりません。

そして同時に、失敗を引きずるのではなく行動をし続けることが大切であることも教えてあげましょう。