仮面浪人のやり方は?仮面浪人経験者がお金の問題や退学の方法・成功率まで解説!
「仮面浪人をしたいけどやり方がわからない!」
「仮面浪人をしているけどやり方があっているか不安・・・」
仮面浪人をしたい人や現在仮面浪人をしている人は、さまざまな悩みを持っているのではないでしょうか。
この記事では、仮面浪人を成功させた筆者が、仮面浪人のやり方について詳しく解説します。
仮面浪人をする際には、お金の問題、仮面浪人の成功率、仮面浪人が成功したあと大学を退学する方法など、知っておくべきことがたくさんあります。
仮面浪人を成功させたい人は、ぜひ参考にしてみてください!
仮面浪人のやり方についてざっくり説明すると
- 退学届は合格した直後に出す
- 仮面浪人の成功率は5~10%と言われている
- 移動中の電車内で隙間時間を利用し勉強するなど、勉強方法を工夫することが必要
仮面浪人のやり方
仮面浪人をする際には、高校時代の調査書、在学している大学への退学届、受験したい大学の願書など、必要になる書類がいくつかあります。
この章では、このような書類の取り寄せや提出方法などの事務作業について時系列で説明します。
仮面浪人をするときは、周りの人と一緒に調査書、願書、退学届(場合によっては休学届)をもらうことがありません。
このような書類は全て自分で取り寄せて自分で提出しなければなりませんので、期限やルールをよく確認しましょう。
仮面浪人に許可は必要?
仮面浪人をする際、親や在籍している大学に許可を得ることは必要でしょうか。
親の場合は許可があると金銭的な援助が得られるので、仮面浪人がやりやすくなります。
しかし、受験料と受験票を確保すれば受験資格を得られるため、親の許可がないまま勝手に受験してしまうことも可能です。
また、基本的には在籍している大学に他大学を受験することを知らせる必要はありません。
しかし、中には受験許可証が必要な大学もありますので、在籍している大学の規則をしっかり調べましょう。
調査書のもらい方
高校時代の調査書は、卒業してからも本人からの依頼があれば発行することができます。
高校で担任だった先生からもらうことが多いため、高校の先生に連絡して仮面浪人をする旨を伝え、調査書をもらいに行きましょう。
高校によっては、事務課、広報課などの窓口が卒業生の調査書を発行している場合もあります。
高校のHPに調査書請求の仕方が掲載されている場合もありますので、まずは出身高校のHPを見るのもよいでしょう。
仮面浪人をすると先生に打ち明けるのは勇気がいることです。
しかし、勇気を出して話すことで先生が味方になってくれたり、勉強をアドバイスをくれたりする可能性がありますので、正直に言うのが正解です。
他の受験生も同じように調査書をもらいに来ますので、余裕を持ち出願の一ヶ月以上前にお願いしておくことをおすすめします。
ただし、大学受験では発行から三カ月以内の調査書しか利用できない場合が多いので、その点は注意しましょう。
また、高校が現在住んでいるところから離れたところにあるなどの理由から、高校にもらいに行けない人は電話でお願いし、郵送で受け取る方法もあります。
願書や受験票のもらい方
願書は、本屋で手に入れることも可能ではありますが、インターネットを利用して取り寄せるのが確実です。
願書の配布は、私立大学では遅くとも10月中旬、国立大学では12月の中旬から開始されることが多いです。
私立大学の場合も国立大学の場合も、願書はなるべく早く取り寄せることがおすすめです。
受験票の場合は、受験を申し込みさえすればあとは届くのを待つだけなので、手続きはいりません。
入試要項に「○日までに受験票が届かなければ連絡してください」と書いてあり、その日までに受験票が来なかった場合には大学の窓口に連絡しましょう。
共通テスト(センター試験)の場合は、毎年9月下旬から10月上旬頃に出願が開始されます。また、受験票の到着は12月下旬頃です。
休学届は出すべきか
仮面浪人中は、休学するかどうかで悩む人が多いのではないでしょうか。
休学届は、受験に集中したい場合やあまりにも勉強時間が足りないと感じたときのみ出すのがおすすめです。
また、休学届を出すときには、休学する理由に注意が必要です。
「仮面浪人」という理由で休学許可が下りることはないため、休学届を出す場合には「一身上の都合」や「金銭的な事情」と書いて提出するのがよいでしょう。
なお、仮面浪人が休学する場合、休学後は宅浪の形を取る人が多いです。
退学届はいつ出すのか
仮面浪人が成功し合格した場合、在籍している大学に退学届を出す必要があります。
退学届を出す時期は、志望大学に合格した直後がよいでしょう。
一般的に退学は3月末までに許可されることが多いですが、退学が遅すぎると大学に二重在籍する期間ができてしまいます。
二重在籍になってしまうと、合格した大学から合格取り消し、入学取り消しの処分を受ける可能性があるため、退学届は早めに出す必要があるのです。
そもそも仮面浪人の成功率は?
この記事では、仮面浪人を経て国立医学部に合格した筆者が、仮面浪人のやり方などについて解説します。
仮面浪人の成功率は5~10%です。合格率としては低いように感じられます。
仮面浪人は勉強時間が取れないため低い合格率になってしまうのではないかと思う人もいるでしょう。実際はどうなのでしょうか。
浪人(純浪)と比べるとどうなのか
浪人(純浪)の人も周りに隠れて受験する場合も多いので、実際のところ仮面浪人と浪人(純浪)は同じくらいの合格率になっています。
浪人(純浪)は一年間自由に過ごせますが、全ての時間を勉強時間にあてられるわけではないですし、時間があっても怠けてしまいがちです。
その点から言えば、仮面浪人であっても勝てる見込みは十分あります。
一年間のうち、限られた時間で集中して計画を立て勉強する方がメリハリを付けることができます。
その長所を活かせれば、仮面浪人を成功させることができるのです。
仮面浪人の具体的な成功例は?
仮面浪人の具体的な成功例はいくつもあります。例えば以下のようなものです。
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理系・文系ともに慶応義塾大学、早稲田大学から東京大学に合格する例
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理系・文系ともにMARCHから慶応義塾大学、早稲田大学に合格する例
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理系・文系ともに関関同立から大阪大学、京都大学に合格する例
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私立医学部から国立医学部に合格する例(筆者のパターン)
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国立大学医学部から、より偏差値の高い国立医学部に合格する例
このように、仮面浪人をして上位大学への合格をした例は多々あります。
仮面浪人は決して非現実的な選択ではなく、努力次第で成功することが可能なものです。
モチベーションが低くなってしまうときには、このように成功した例を思い出して、自分にもできると気持ちを奮い立たせてください。
仮面浪人の勉強方法は?
仮面浪人の勉強方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
大学での勉強方法と、大学受験の勉強方法に分けて解説します。
大学での単位の取り方
後期は期末試験とセンター試験の時期が被ってしまうことが多いため、単位はなるべく前期に取ってしまうのがおすすめです。
後期は受験勉強に集中できることが望ましいですが、どうしても受けなければならない講義がある場合は、講義を受けながら受験勉強の追い上げもしなければなりません。
期末試験と大学入試が被ってしまうと精神的に辛くなりますが、ここが一番の踏ん張りどきです。
塾や予備校に通うべきか
休学しない限り時間がないので、仮面浪人をしながら塾や予備校に通うことは難しくなります。
仮面浪人をしながらどうしても塾や予備校に通いたい場合は、長期休暇中に講習を受けるのがよいでしょう。
塾や予備校に一年間通うタイプの仮面浪人の場合、生活としては浪人(純浪)に近くなりますので、浪人(純浪)の生活を参考にすることをおすすめします。
普段の勉強スタイルは?
仮面浪人は隙間時間を活用して勉強する形式になりますので、電車に乗っている間などの移動時間に勉強する習慣を付けておくのがよでしょう。
また、浪人生活はだらけてしまいがちですので、大学の図書館やカフェを利用し、強制的に勉強時間を増やすこともおすすめです。
仮面浪人はいつでも受験をやめられる状況にあるため、大学と大学受験の板挟みで疲れてしまったときなどには、つい「仮面浪人をやめようかな」と思ってしまうこともあります。
そうならないために「絶対仮面浪人を成功させる!」という意思を強く持つことも大事です。
仮面浪人を成功させる秘訣や、実際の合格体験記が気になる方は、以下の記事を参考にしてください。
勉強以外の仮面浪人中の生活
仮面浪人中は、勉強中心の生活をすべきだと言えます。
金銭的な問題が生じたときや息抜きをしたいときにだけ他のことをするようにして、基本的には勉強に集中するのがよいでしょう。
しかし、勉強に集中するとなると、金銭面や大学生活をどうするのかといった悩みが出てきてしまいます。
ここからは、仮面浪人中の生活面について、詳しく解説していきます。
お金の工面はどうするのか
受験生の身分である以上、十分な稼ぎをすることはできません。
まずは親に「仮面浪人をしたい」と正直に話し、援助を頼むのがよいでしょう。
どうしても親の許可や援助が得られない場合はバイトで受験料などを稼ぐことになります。
具体的にかかる費用は
大学の学費(私立大学だと年130万円程度)+参考書代・模試代(5万円)+受験料(3万円)
で、金額は140万円程度だと考えられます。
大学に通いながら受験勉強もしつつこの金額を稼ぐことはかなり難しいですので、援助が受けられるのであれば甘え、勉強に集中しましょう。
奨学金はどうなるのか
仮面浪人中に日本学生支援機構から奨学金を受けている場合、転学したあとも奨学金を受け続けることは可能です。
もともと在籍していた大学と転学先の大学の両方の学校長が認める場合、引き続き奨学金を貸与することができます。
転学したあと3ヶ月以内に「転学奨学金継続願」をもともと在籍していた大学に提出し、承認されると転学先の大学から「承認書」が発行され、奨学金の継続手続きができます。
ただし、第一種奨学金の場合、貸与機関は4年間となっている点には注意が必要です。
そのため、1年生で仮面浪人が成功したとしても、転学後の大学では3年生までしか奨学金を受けることができません。
第二種奨学金の場合は、転学先の大学を卒業するまで奨学金を継続で受けることが可能です。
バイトはするべきか
金銭的な問題があり、どうしてもアルバイトをしなければならない場合以外、無理にアルバイトをする必要はありません。
もしアルバイトをするのであれば、飲食店のような体力的にきつく時給も低いものではなく、自分の受験のためにもなる塾講師や家庭教師がおすすめです。
高校生の受験対策を担当できれば、生徒に教えるために勉強したり、内容を確認したりする際に自分自身の受験勉強にもなります。
また、塾講師や家庭講師は時給が高いアルバイトです。
受験勉強をしてお金がもらえるとも考えることができるので、大変お得なアルバイトだと言えるのです。
教えることが自分の役に立つことは、アメリカ国立訓練研究所が発表した「ラーニングピラミッド」からも言うことができます。
「ラーニングピラミッド」とは、7つの学習方法について、定着率をピラミッド型の図で表したものです。
「ラーニングピラミッド」では、人に教えるとその内容を90%定着させることができるとされており、人に教えることは自分にとってプラスになると言えます。
サークルはどうするのか
大学ではサークルに入りたいと思う人もいるでしょう。しかし、サークルに入り浸ってしまうと、仮面浪人のモチベーションが低下してしまいます。
息抜きのためにときどきサークル活動をし、あとは勉強を頑張るという場合には入ってよいですが、基本的には入らない方がよいでしょう。
人間関係はどうするのか
大学の友達と仲良くしすぎると、大学に愛着が湧きすぎて仮面浪人のモチベーションが下がってしまいます。
そのため、現在大学の友達と非常に仲がよく、いつも一緒にいるという場合には、一定の距離を取ることをおすすめします。
しかし、友達とご飯を食べたり話したりすることは息抜きになりプラスに働くと言えますので、友達とは仲良くなりすぎなければ付き合いを続けていってもよいでしょう。
友達ができない場合は、1年で大学をやめてしまうと考えれば落ち込む必要はありません。
友達ができないと悩む時間があったら、勉強に集中した方がよいと言えます。
友達がいないことは仮面浪人にとっては勉強に集中できるためむしろメリットにもなりますので、前向きに捉えましょう。
仮面浪人中の友達付き合いや大学生活のコツに関して知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
仮面浪人に失敗したらどうなるか
もし仮面浪人に失敗してしまったら、その後はどうなってしまうのでしょうか。
留年の可能性も
仮面浪人中は、受験勉強に集中するあまり単位を落としてしまう可能性もあります。
多くの大学では、1年生で単位を落としたり取得単位数が少なかったりしても留年にはなりません。
しかし、中には1年生でも留年になってしまう大学があります。
また、1年生のとき取得単位数を必要最低限にしていたせいで、2年生、3年生のときに1年生のときの遅れを挽回できず、留年してしまうことも考えられます。
仮面浪人は失敗したあとのことも考え、大学のことをおろそかにしすぎないよう気を付ける必要があるのです。
仮面浪人をもう一年続けることは難しくなる
1年生のとき仮面浪人を失敗しても、2年生でも仮面浪人を続けようと思う人もいるでしょう。
しかし、2年生になると必修科目が1年生のときより増えたり、実験や研究、課題提出が増えたりして、受験勉強に割ける時間がより少なくなっていくケースが多いです。
また、2年生では、1年生の頃のように最低限の単位しか取得しないと留年を覚悟しなければならなくなります。
そのため、一般の学生と同じ量のコマ数をこなしながら受験勉強をすることが必要です。
このような状況の中での受験になるため、2年生での仮面浪人は1年生のときよりも厳しいものになります。
モチベーションも下がってしまいがちですので、1年生のうちに仮面浪人を成功させるのが望ましいと言えます。
仮面浪人のやり方についてまとめ
仮面浪人のやり方についてまとめ
- お金の工面については親に援助を頼むのがよい
- 早慶から東京大学、私立医学部から国立医学部など、さまざまな成功例がある
- 退学届を出すのが遅すぎて二重在籍になると、合格取り消し、入学取り消しもありうる
仮面浪人は、大学に通いながら大学受験をするというとてもハードな選択肢であると言えます。
しかし、夢のために必死で勉強した結果、志望大学に合格する人は確実にいます。
現在「仮面浪人が成功するか不安・・・」と悩んでいる人も、ぜひ自分を信じて受験勉強に取り組み、合格を目指してください。
今回ご紹介したように、仮面浪人中の1年間はなるべく勉強に集中できる環境を作って努力を続ければ、きっと合格できるはずです!