[現役慶應生が解説]早慶英語の難易度は?おすすめ勉強法や英単語・長文の参考書も紹介
「早慶の英語の難易度ってどれくらい?」
「早慶英語の合格レベルになるためのおすすめ勉強法ってどんなもの?」
早慶の合格を目指している人はこのような疑問を持つのではないでしょうか。特に主要科目である英語のレベルや勉強法は他の科目よりも気になるところでしょう。
そこでこの記事では早慶の難易度からおすすめの勉強法、有効な英単語帳や長文の参考書の紹介まで行っていきます。早慶の合格を目指している人は参考にしてください。
早慶英語の難易度やおすすめの勉強法についてざっくり説明すると
- 早慶の英語はレベルがかなり高い
- 合格のためには時期に合わせて勉強法を変えていく
- レベルに合った単語帳や参考書が必要
早慶の英語の難易度
目標の大学があるなら難易度を知らなければ始まりません。ここでは早慶の難易度について詳しく解説していきます。
他大学と比べた早慶の難易度
早慶の難易度は他の大学と比べた場合かなり高いです。 MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)と比べてもその難しさは際立っています。
例えば登場する英単語の難しさや長文の長さなど、どれをとっても早慶の方が圧倒的に点が取りにくいです。
また偏差値を見ればその難しさは歴然です。早慶に合格するためには最低でも65必要で、他の大学と比べて大きく差が開いています。
ちなみに、偏差値65とは上位7%に入るレベルです。資格で比較するなら司法試験予備試験(令和元年の合格率は4.04%)や弁理士(同年合格率8.14%)など超難関国家試験に匹敵します。
英語資格と比較した早慶の難易度
早慶の英語に関しても全体の難易度と同様にかなり難しいです。 わかりやすく有名な英語の資格でレベルを比較すると以下の級・得点が目安となります。
英語の資格 | 早慶のレベル |
---|---|
英検 | 準1級 |
TOEIC | 740~820点 |
TOEFL | 80-90点 |
もっとわかりやすくいうと、英検準1級とは大学中級程度のレベルです。つまり早慶の英語を解くには高校の時点で大学生レベルの英語が必要だということです。
もちろん記述方式やリスニングなど試験によって問われ方や方式などが違うので等しくレベルをはかって結論をつけることはできません。
ただし他の大学などと比べて難しい内容であることに間違いはないでしょう。
早慶の具体的な英語の特徴
早慶の英語は難しいことは共通していますが、それぞれに違った特徴を持っています。そこでここではそれぞれの違い・特徴について紹介していきます。
早稲田の英語の特徴
早稲田の英語は私大最難関と呼ばれるほど難しいです。 すべての学部で試験時間は90分で長文は長く、出てくる単語は非常に難しいです。
その中でも法学部が難しく、1000語を超える長文が2つと文法問題・英作文と苦手分野があると合格はできません。
もちろん、他の学部でも800語程度の英語が出るのでこのレベルの英文の対策は必須といえます。
なお、社会学部や人間科学学部は文法の下線部間違え問題で「No Error」という選択肢があり、文法をしっかりと理解していないと解けないものも出題されます。
つまり、どの学部であっても高いレベルの英語力が求められるのです。
慶應の英語の特徴
慶應の英語も私大最難関レベルです。 形式に関しては学部ごとでバラバラで共通点がほとんどありません。
例えば、法学部はすべてマーク式ではあるが文法問題などで受験のレベルをはるかに超えた問題が出てきます。
経済学部は英作文が複数問出てかつ最後に非常に長い英作文を書く必要があり速さと正確さが求められます。
文学部は特殊な形式で英語の紙の辞書を持ち込んで問題を解いていくもので、それぞれに違った対策が必要です。
なお、早稲田と違うところを挙げれば、学術記事などが出る点です。専門的な単語が出てくるので文法を理解していたとしてもかなり難解です。
早慶英語の対策法
前の章で早慶の英語の特徴を説明してきましたので、ここでは合格するための具体的な対策方法について紹介していきます。
時期別勉強法
受験勉強は長期的な計画をもとに進めていきます。そのため、時期によって勉強の進め方も変えていくことが大切です。
ここでは時期に合わせた対策を紹介していきます。
高3の受験期前まで
高3の受験期に入る前までに最適な英語対策はズバリ英単語をしっかりと覚えることです。
英単語はすぐに覚えられるものではありません。時間をかけて1つ1つ覚えていかなければならないので事前にやっておく必要があります。
特に早慶レベルの英単語はかなり難しい単語が出てくるので、単語帳を1冊丸々覚えてしまうくらいの勢いで取り組んでください。
それに加えて文法書にも目を通していくつか問題も解いておくとよいでしょう。
ここでは「本気で問題に挑む」というよりは簡単な問題を解いて軽く準備をする程度で構いません。これだけで受験期に入ったときに学習が楽になります。
高3始め
高3になって受験期が始まると真っ先に文法書を読みながら短い長文を解くことをすべきです。
文法問題を解いたり長文を読み進めたりするためには文法を学ぶことは欠かせません。そのため文法書をしっかりと読んで英語の文法を頭に入れていきましょう。
その後短くても長文を読んで解くことで勉強の効率がグッと上がってきます。
長文は慣れが必要な部分があるので受験期のはじめにやっておくと後々の勉強効率がよくなってきます。
将来早慶レベルの長文を読むにしてもこの時点では短いもので構いません。まずは「慣れる」ことを目標に読み進めていきましょう。
高3夏休み
高3の夏休みではすぐに志望校の過去問を1度解いてみることがおすすめです。 これは「腕試し」ではなく「レベルを知るため」のものですので、プレッシャーを感じる必要はありません。
もちろんできることはほとんどないので結果に落ち込まず「これが早慶レベルか」くらいに思っておいてください。
その後は難しい文法書を読んだり長めの長文を解いたりしていきます。難易度が上がると読み方がわからない文章が出てくるので英文解釈本を活用して理解を深めていきます。
夏休みはこの繰り返しによって英語の実力を高めていくのです。単純作業になりますがこれをするかしないかが入試直前に大きな差となって現れてきます。
夏休みは時間があるのでとにかく文法書や長文に時間を使うようにしましょう。
高3秋から冬
受験が近づいてきた高3の秋から冬にかけては今までよりも少し高めのレベルの問題を解いていきます。 例えば、早慶よりも1つか2つ下のレベルの過去問を時間を決めて解いていくのです。
この時期は解けなくてもまだ焦る必要はありません。実際に解いてみて自分はどんな問題や分野が苦手なのかを分析して対策を進めていければ大丈夫です。
特に早慶の英語は苦手分野があればそれだけで合格が難しくなります。とにかく苦手を感じるものを洗い出していくことが大切です。
そうして早慶レベルの英語の形式を再確認しながら、それに合わせた対策を進めていくのです。
あくまで志望校の英語を解くための対策を進めていく時期で実力を試す時期ではありません。どうすれば解けるようになるのか対策を探って実行していきましょう。
入試本番直前
入試本番直前に有効な対策は志望校の過去問を何年分も集めて解き続けることです。 ただ単に解くだけでなく形式やパターンを暗記してしまうことが肝心です。
そうして点数を最大限取れる対策を考えていきます。また過去問を解く過程で見つかった苦手分野は時間がある限り克服するようにしましょう。
ここまでした後は原点に立ち返って文法書などで基礎的な部分をさらに固めるために復習するのがベストです。
試験中に極度の緊張によって頭が真っ白になることがありますが、基礎を固めておけば緊張しても問題に対応できるようになります。
入試直前は難しい問題ばかりを解きたくなりますが、基礎を確認することも忘れないようにしましょう。
具体的な勉強方法
前の章では時期によっておすすめの勉強法が違い、どのような方法がおすすめかを紹介しました。
ここからは具体的にどのようにして勉強を進めていくのかを解説していきます。
より具体的で早慶英語をマスターするキーとなる部分ですので、しっかりと熟読して試すようにしてください。
英単語をコツコツ進める
暗記が苦手な人は英単語を全然覚えられないと感じたことがあると思います。では、どのように覚えていけばいいのでしょうか?
答えは隙間時間を見つけて何度も反復して覚えていくことです。 どうすれば効率的に覚えられるのか気になるところですが、そんな魔法のような方法はありません。
地道に時間をかけて1つずつ覚えていくほかないのです。そのため受験期が始まる前から少しずつ覚えていかなければならないのです。
1つおすすめの覚え方を紹介します。それは接尾辞の特徴を覚えてしまうことです。
例えば「-able」となれば「~できる」と訳せます。「available=利用できる」「capable=能力がある・~できる」などがあります。
動詞の後ろに「-ment」と続けば動詞が名詞化されます。他にも「pro-」など接頭辞にも一定の法則がありますので、それらを覚えていくと比較的覚えやすくなるのでおすすめです。
英文解釈・長文は最低1日1つ
高3になったら英語の長文を1日最低でも1つは読んで解くようにしましょう。 長文は慣れが大切な要素の1つですので、1日読まないだけでも感覚が鈍ってしまう可能性があります。
一度鈍ってしまうともとに戻すのに余分な時間が必要になります。受験期は時間を無駄にできないので感覚を保つためにも毎日英文を読むようにしてください。
国立大学を志望する学生などは受験科目が多いので英語に多くの時間を使えないかもしれません。
しかしそれでも英文の感覚を鈍らせないために「1日1つ」を最低限の目標にして取り組みましょう。
また長文を解いているとわからない単語や文章が出てくると思います。そうすればその都度単語を調べて覚えたり英文解釈本を使ったりして理解するようにしてください。
それが大きなスキルアップにつながっていきます。英単語と同様に地道な作業になりますが続けることが大切です。
時間を意識して長文を解く
英語の長文に慣れてきたらリーディングのスピードを速めていくために時間を意識して読むようにしましょう。
英文を読む勉強を始めたすぐは時間を気にせずに英文に慣れる努力が必要です。しかし受験では時間に限りがあるので時間内に読み切るスキルが求められます。
時間をかけて読んでいては本番や模試では問題を解けずに終わってしまいます。つまり合格はできないのです。
英文を速く読むスキルを磨くためには時間を意識していかなければなりません。ただ英語を速く読むスキルを身につけられれば大きな武器になります。
なぜなら長文は試験の中で1番時間がかかる問題です。もし速く読めるようになればそれだけ問題を解く時間が増えます。
本番の試験は時間がかなり厳しめに設定されているので速読できればかなり有利になるのです。そのためにも普段から長文を読むときは時間を意識するようにしましょう。
文法は説明できるまで
英語の文法問題は文法を自分の口で説明できるくらいまで理解を深めるようにしてください。
なぜなら早慶レベルの英語は普段の問題をただ単に解けるだけでは歯が立たない可能性が高いからです。
正誤問題等が多く出題されますが「なぜ正しいのか」「何が間違っているのか」などを解説ではなく自分の言葉でいえないと実際の問題は解けません。
つまり「なんとなく解けた」では本試験では正答できないのです。論理的に「これはこうだから答えがこうなる」と説明できるレベルまで文法の理解を深めていきましょう。
このような練習をしているとわからない場所が正確にわかるので、より文法の理解が深まって早慶レベルの問題に太刀打ちできるようなスキルにアップしていきます。
早慶英語を攻略するなら通信教育や予備校もチェック
上記で具体的な勉強方法について説明してきましたが、早慶英語を攻略するには全ての英語能力についてバランスよく学習する必要があります。
独学で学習する際にはどうしても学習の漏れが生まれてしまう可能性が高いため、通信教育や予備校を活用して対策を進めることがおすすめです。
早慶専門の対策コースを準備している通信教育・予備校も多々あるため、こちらを受講することで、早慶英語に必要な力をもれなく効果的に蓄えることができます。
以下の記事では、通信教育・予備校各社の特徴について詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧ください。
早慶に合格するために必要な英語参考書
前章ではおすすめの勉強法を説明してきました。ここからは早慶に合格するレベルに到達するのに必要な参考書などを紹介していきます。
おすすめ英単語帳
まずは英単語帳です。
- 単語王
早慶の英語は実は難関国公立大学のレベルをも超えたような英単語が出てきます。そんな超高度な英単語を網羅しているのが「単語王」です。
実際難関私立大学を目指している受験生が愛用していることで有名でかなり上級者用の1冊です。
特徴は掲載されている単語の数が2202個とかなり膨大な量ですので、難しい単語にも対応できます。
- 鉄壁
鉄壁は東大を目指す受験生が愛用している英単語長です。特徴はテーマ別に構成されているので、それぞれを関連づけて覚えやすくされています。
またイラストが豊富で視覚を刺激してイメージと意味を結び付けやすくしています。さらに語源などの情報も載っているので東大だけでなく難関大学を目指している人すべてにおすすめです。
- 解体英熟語
早慶に合格するには単語だけでなく英熟語もしっかりと覚えておかなければなりません。
解体英熟語は合計で1017語も収録されているので難しい英語にも対応できるように作られています。
早慶に合格するためには単語帳とともに必須の教材の1つです。
おすすめ英文法書
次は英文法書を紹介していきます。
- Next Stage
Next Stageには基礎問題が多く載っていて解説もしっかりとしているので基礎固めにおすすめです。
早慶レベルは基本的に文法レベルが高いですが一方で基礎ができていれば解ける問題も出題されます。
そのためまずは基礎固めをしっかりとするために、早慶を目指している学生だけでなく国立志望者まで使っているこの文法書が有効といえるのです。
- 全解説頻出英文法・語法問題1000
全解説頻出英文法・語法問題1000は基礎から応用問題まで幅広いレベル帯の文法問題が載っています。
特徴なのは分厚い本で問題がたくさん載っているところです。自分のペースでさまざまな問題に触れられるので網羅的に英文法の知識が身につけられます。
おすすめ長文・英文解釈本
早慶英語は長文のレベルを高めておくことが必須です。 そこで難解な問題を解くためにこなしておきたい長文・英文解釈本を紹介していきます。
- やっておきたい英語長文シリーズ
はじめから700~1000語の長文をすると自信を失ってしまいやすいです。このシリーズは300・500・700・1000語と文の長さが分けられています。
そのため自分に合ったものから少しずつステップアップできる構成になっているのでおすすめです。また、どれも良問が揃っているので早慶を目指している人にピッタリです。
受験期後半に700や1000語をやれば直前期に早慶英語を取り組みやすくなります。
- 基礎英文解釈の100
早慶に限らず長文を読んでいればどうしても読めない文章が出てきます。そこで必要なのが英文解釈本です。
基礎英文解釈の100は長文に必須の文法がほとんど網羅されているのでおすすめです。問題数も多いので完璧にすることで文章をかなりスムーズに読めるようになります。
- ポレポレ英文読解プロセス50
早慶英語はかなりレベルが高いので、基礎英文解釈の100では対応できない文章が出てきます。そんなときにおすすめなのがポレポレ英文読解プロセス50です。
古い本ですが今の多くの受験生が使っている英文解釈本です。内容はかなり難しく問題数も多いのですべてをクリアにできれば早慶英語の長文も自信を持って読めるようになります。
大学受験の英単語の勉強法に関する記事が読みたい方は、以下の記事を参考にしてください。
早慶英語の難易度やおすすめの勉強法についてのまとめ
早慶英語の難易度やおすすめの勉強法についてのまとめ
- 早慶の英語は準1級レベル相当でかなり難しい
- 早慶レベルに到達するために時期別に学習対策を変えていくことが有効
- 英単語は「コツコツ」長文は「1日1つ」など地道な努力が必要
- 参考書などもレベルに合ったものを手に入れる
早慶の英語は準1級レベル相当といわれていてかなり難易度が高いです。 そのため曖昧な知識では合格ができません。
確かな知識に高めていくために時期別に学習方法を変えていくことが大切です。例えば、受験期前は英単語をコツコツ覚えていくのが有効です。
それと同時に英文法の知識も増やしていかなければなりません。受験期に入れば長文に慣れるために毎日英文を1つは読む努力が必要です。
またレベルを高めていくためにはレベルに合った参考書や問題集などを揃えなければなりません。
この記事ではおすすめのものをいくつも紹介しました。それらを利用すれば効率的に早慶英語の学習ができるので検討してみてください。