英語の2次対策のやり方は?現役東大生が2次試験の勉強法や長文対策法を全て解説!
「英語の二次試験に有効な勉強法ってあるの?」
「英語の2次にはどんな対策が効果的?」
国公立大学を受ける人はこのように英語の二次対策が気になるのではないでしょうか。共通テストなど他の英語のテストはある程度点数を取れるのに、2次になると急に苦戦する人は多くいます。
そこで、この記事では英語の二次試験の有効な対策を紹介していきます。長文への取り組み方や英作文の作り方など試験にそのまま直結する濃い内容です。
現役東大生が実際にやったものばかりですので苦戦している人はもちろん、これから勉強しようと思っている人もぜひ読んでみてください。試験にすぐに役立たせることができます。
英語の2次対策のやり方についてざっくり説明すると
- 英語の二次試験はさまざまな力が問われる
- 中途半端な対策は通用しない
- 過去問をいかに活用するかが大事
現役東大生が二次試験の英語のポイントを解説
大学入試での英語は共通テスト(旧:センター試験)を中心に勉強している人は多いでしょう。そのため記述式である国公立大学の二次試験では急に戸惑ってしまいます。
実際ここで立ち止まってしまう受験生や現役高校生はかなりいるのが現状です。つまり二次試験の攻略は合格の大きなポイントの1つといえます。
ここではそんな悩んでいる受験生に向けて二次試験の英語のポイントと有効な対策についてお伝えしていきます。
国公立大の英語2次試験は総合格闘技
国公立大学の英語二次試験が難しい理由は求められる力がいくつもあるからです。
例えば、以下のものが挙げられます。
- 長文の内容が多岐にわたる
- 問題のバリエーションが豊富
- 文法や単語の盤石な知識が必要
- 平易な日本語に言い換える力が必要
文法や単語の基礎的な知識を身につけるのですら難しいのに、長文の内容や出題方法がいくつもあるのです。さらに、難しい英文を簡単な日本語に言い換える力も要求されます。
では具体的にどのような内容なのか詳しく説明していきます。
長文の内容が多岐にわたる
国公立大学の長文が難しい理由の1つが「内容が多岐にわたること」です。例えば、環境問題から政治論、歴史問題までかなり幅広い範囲から出題されます。範囲を絞れないために学習が困難で対策をも難しくしているのです。
さらに、東大や京大・難関私立大学では高校の現代文でも扱われるような難解な文章や外国の文化的な知識がないと解けないような問題も出題される可能性があります。
これらは背景の知識がないと解けない場合があるのでかなり厄介です。ただし、このような難解な長文ばかりではありません。
私立大学と比べると東大や京大などの一部を除いてほとんどの国公立大学の英文は難しくありません。しっかりと単語を理解して読み進めれば理解できるものがほとんどです。
まずは単語で躓かないように基本的な英単語はしっかりと覚えておくようにしましょう。
問題のバリエーションが豊富
問題のバリエーションが多いことも難しい要因の1つです。
例えば、「下線部和訳から要約」「適語補充」「不要文章指摘」「自由英作文」「和文英訳」「リスニング」などがあります。
多くの英語の長文は読めて訳せればある程度問題を解くことができます。しかし、国公立大学の英語二次試験はそれだけの力では不十分である可能性があるのです。
問題のバリエーションが多くてそれぞれの対策が難しくなるので、受験生は心が折れてしまって余計に対策が進まなくなるのです。
文法や単語の盤石な知識が必要
日々の勉強によって文法や単語の知識も深めなければならないことも試験を難しくしています。
例えば、大学入試にみられる「英語の文章を読んで解答する系」の問題は、まず単語力という土台がしっかりとしていなければなりません。
基礎をしっかりとさせて文法力を鍛えることで文章中に出てくる構文が理解できるようになります。その先に読解力があるのです。つまり、長文の読解力を高めるにはかなりの時間を要するのです。
毎日単語や構文などをひたすら覚えたり英文の精読をしたりするのは道のりが長くゴールが見えにくくかつ負担が大きいです。そのため受験生は心が折れて受験に辿り着く前に諦めることすらあります。
このような一朝一夕で身につかないような盤石な知識が必要とされていることも英語を難しくしているのです。
平易な日本語に言い換える力が必要
英語の二次試験は英語の力だけを伸ばせばいいわけではありません。自由英作文では平易な日本語に言い換える力も必要とされるのです。
直訳したような不自然な和訳では思ったように点数をあげられません。誰が読んでも簡単に理解できるような日本語を選べる力も求められます。
つまり、英語の試験でありながら日本語の力も要求されるのです。日本語の力を磨くのは日本に住んで日本語を使っていても簡単なことではありません。
そのために何をどうしたらいいのかわからず、英語の二次対策に行き詰まってしまうのです。
早慶の英語試験の難易度や勉強法に関する情報が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
東大生による二次試験英語の対策勉強法
ここまで説明してきた通り、英語の二次試験は一筋縄ではいきません。共通テストの延長線上の勉強法では到底太刀打ちできないのです。
では、どうすれば二次試験英語で高得点が取れるのでしょうか?現役の東大生である筆者が実際に行った対策法を紹介していきます。
決して難しい方法ではありません。簡単に実践できるのですべてやり切って本試験に挑んでください。
単語帳を1冊極める
二次試験対策の基本中の基本は単語帳の1冊を完璧に仕上げることです。
ここで注意すべきは、すでに単語帳選びから受験は始まっていると認識することです。
なんとなく選んで何冊も買いこんでしまうとどれも中途半端になってしまいます。それでは英語の二次試験のレベルには到達できません。
志望校に合ったレベルの究極の1冊を選び抜いてそれを繰り返しするのが有効な勉強法です。そうして何周も反復することで語彙力を確実に増やしていくのです。
もちろんただ単に単語帳を眺めているだけでは十分な対策にはなりません。スペルを紙に書くのはもちろん発音して耳からも刺激を与えて覚えていくように心がけてください。
手と目、耳のすべてから単語を覚える勉強を毎日10分は取り組むとよいでしょう。こうしてコツコツ取り組むことで単語が着実に身について試験で使えるようになります。
ここは妥協をしないようにしてください。
文法書1冊を3周する
単語の次に大切なのが文法です。文法書もNextageやスクランブルなど自分に合ったもの1冊を吟味して購入し、それを最低3周はするようにしてください。
文法問題は長文の構造を把握するための基礎です。完璧に理解できるまで諦めずにしっかりと取り組んでおく必要があります。
文法はなんとなく単語がわかると理解した気になってしまいます。しかし、多くの場合1・2回程度読んだだけでは試験に出るような難しい問題にでくわすと迷ってしまうものです。
そうならないために最低3周は必ずやって身につけておいてください。
ちなみに、英文法を体系的に学ぶための文法書なども書店に行って見つけておくのもよいでしょう。いくつかの文法をまとめて比較しながら覚えられるので勉強効率をアップさせられます。
教科書の長文は単語と文法を書き込む
普段使っている教科書は長文の二次対策にかなり有効なので意外と重宝できます。使い方は簡単で単語と文法をただ書き込むだけです。
例えば、知らない単語が出てくれば調べられて意味を書き込みます。続いて文法構造を解析してSやV、O、Cを振っていけば構造を丸裸にできます。
つまり使い方次第で教科書が単語帳になれば文法書にもなるのです。サラッと読んでいたかもしれませんが、教科書に直接書き込むことでかなり有効な教材にできます。
時間に余裕があれば難しくてわかりにくい文章について和訳しておけば、さらに長文対策として効果的です。
長文は短いものからはじめて過去問に
長文を攻略する一番のポイントは短い文から始め、将来的に過去問に移行していくことです。
文章なんて短いものも長いものも同じと、長いものから挑戦する人がいます。
しかし、いきなり長い過去問レベルに挑戦しても読解力が低いので時間ばかりかかって効率的な学習ができません。しかも精度が低いので問題を活かし切ることもできないのです。
まずは文法や単語がある程度までいったら市販の長文問題集を使い、少しずつ長いものに変えていきましょう。目標としては3年の冬に過去問にチャレンジできればベストです。
毎日の読解がスピードアップに繋がる
「長文の読解スピードってどうやったら上がるの?」
こんな疑問を持つ人は多いと思います。その答えは毎日英語の長文に触れることです。毎日20分でも構いません。
とにかく長文に触れる機会を増やすことで、少しずつ読解スピードは速くなっていきます。
筆者の場合、毎日タイムアタックをして長文の読解スピードの向上を図っていました。身近な文章でもいいので毎日時間を計って少しでも英文を読むように心がけてください。
そうすれば、少しずつ読解スピードが速くなっていきます。
志望校に沿った二次対策なら通信教育や予備校を活用
大学入試の英語の二次試験は、それぞれの大学によってかなり毛色が異なってきます。
そのため、効果的な二次試験対策を行うためには、志望大の特色・出題傾向にあった対策をするのが1番です。
通信教育や予備校各社では、難関大学を中心に志望校別の2次試験対策講座を開講しており、そちらで自分の志望校に特化した対策を行うことができます。
各大学独自の試験で合格を掴むためのエッセンスを独学と比べて効果的に吸収することができます。
以下では、通信教育や予備校各社の特徴を詳しく解説しているので、こちらの記事も通信教育・予備校選びの参考にしてください。
直前期の点数UPに繋がる過去問活用法
英語の二次試験はここまで説明してきた通りの方法でかなり対策ができるので合格に近づけます。しかし、筆者はここからさらに点数アップを図るために過去問を活用していました。
ここでは現役東大生である筆者が直前期に実施した点数アップに直結する過去問の活用法を紹介していきます。
やることは細かいので油断しがちですが、詰めの部分で実際に合否を分けることもあります。しっかりと緊張感を持って実践していってください。
過去問は長文ノートを作る
過去問は実際に出題された貴重な問題集ですので必ず専用の長文ノートを作って学校や塾などの先生に採点してもらうようにしましょう。
長文は自分の解釈でわかったつもりになりやすいですので細かい部分までしっかりと採点してもらってください。そしてわからなかった部分は理解できるまで教えてもらうことが大切です。
また意味がわからなかった文章や間違えた問題は長文ノートに書き込んでいきます。そして解法やポイントなどを記入するのです。
特に重要なのは要約問題などを間違えたときは文章構造や結論部分がどこなのかをしっかりと理解できるように書き込むことです。
過去問は100点が取れるように仕上げ切ることが大切ですので、そのために専用の長文ノートは必ず作ってください。
和訳問題は構文と熟語
和訳問題で問われるのは構文と熟語です。これらをどれくらい知っているか・理解できているかがそのまま点数になります。
和訳問題に取り組む場合はまず文法解析を正確に行っていくのが定石です。そして知っている熟語表現がないか、あるいは知っている単語でも珍しい意味で使われていないかなどを分析していきます。
和訳問題は問題にするだけの意味・内容が必ず含まれているので、簡単そうな問題には特に注意してください。前後の文章を読んでみて違和感があれば間違っている可能性があります。
間違いを減らすためにもいろいろな視点で解いてみる癖をつけてください。そうすることで和訳問題を正確に解けるようになっていきます。
正誤判定は選択肢をチラ見
過去問で正誤判定の問題が出てきたときは文を読むのを一旦止めてまず選択肢を見るようにしてください。
なぜなら答えを効率よく探し当てられるようになるからです。
例えば選択肢を1つずつ和訳してから長文を読んでいきます。すると、似たような単語が出てくる場所があると、そこに答えのヒントがある場合が多々あるのです。
長文問題であればすべての文章を読んでから問題を解いた方が確実に答えを探し出せるかもしれません。
しかし、試験には制限時間があるので文章を味わうよりも答えを最短で見つけ出せる方法に特化する必要があるのです。
正誤判定問題が出てくれば迷わずに選択肢を見るようにしてください。それが合格への近道になるのです。
内容説明は該当箇所の訳出問題
内容や理由を説明させるような訳出問題の答えは本文中にあることが多いと考えてください。そのため該当する文章を訳せばそのまま答えになることも多々あります。
答えを導き出すには話の前後関係を正確に掴む必要があります。試験ではいかに早く探し出せるかがポイントですので過去問を使って該当箇所を素早く探し出す練習を積んでください。
自由英作文は例文暗記と添削で作り方を学ぶ
自由英作文は二次試験対策の中でも苦手意識を持っている人が多い部分です。克服するポイントはひな型となる文章や熟語表現を暗記して覚えてしまうことです。
少し単語を変えるだけで平易な表現に置き換えられるようにしておけば十分に対応できます。
また、問題集を使って英作文を作った場合、自分ではミスに気付きにくいので先生などに確認してもらうようにしましょう。
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ひな型を覚える
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自分で英作文を作ってみる
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添削してもらう
この流れが英作文を極める効果的な方法ですので実践してみてください。
なお、文章の暗記には「Z会 英作文のトレーニング」がおすすめです。筆者もこの本を使って自由英作文の作り方を学んでいました。
[自由英作文編] 英作文のトレーニング 改訂版
著者 | 出版社 | 価格 | ページ数 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
成田あゆみ | Z会 | 1,430円(税込) | 本体200ページ 別冊48ページ |
暗唱例文集には音声ダウンロードがついている |
英語の2次対策のやり方についてのまとめ
英語の2次対策のやり方についてのまとめ
- 英語の二次試験は英語の力と日本語の力も問われる
- 基本は単語帳や問題集を繰り返しする
- 過去問などで長文を読んでいく
- 自由英作文は添削してもらいながら細部まで確認する
英語の二次試験は出題される問題のバリエーションが多い上に出題範囲も広いことからなかなか難しいです。
しかも平易な日本語に言い換える日本語力も必要となってくることもより難しくしています。
そこで重要なのが基本をしっかりと固めることです。例えば単語帳を1冊極めたり問題集を繰り返し解いて文法を理解し切ったりすることが大切です。
基本が出来てきたら短い文から少しずつ長文を始めていきます。焦る必要はありません。3年の冬に過去問に挑戦できるレベルに持っていけるように毎日英文に触れるようにしましょう。
自由英作文もポイントがわかれば上達はスムーズです。まずはひな型となる文章を覚えてしまって、文章の土台を作れるようにしてください。
そうすれば後は単語を変えるだけで自由に文章が作れます。最後はそれを添削してもらえばかなりのスピードで上達していきます。
英語の二次試験は対策さえしっかりできていれば怖くありません。この記事を参考にして、今から合格のための対策を進めていってください。