浪人したくない受験生必読!国公立最高峰の東大一浪合格者が浪人生活の実態を解説!
誰しも浪人はしたくないものです。希望の国公立などの受験に失敗した時は、浪人すべきか悩むことでしょう。
浪人する受験生も、浪人したくない受験生も、「浪人生活はどんなもの?地獄?」と気になりますよね。
今回は浪人生活の実態について、本当に地獄か、メリット・デメリット、浪人しないための対策などを国公立最高峰の東大一浪合格者が解説します。
この記事をご覧になれば、浪人生活の実態や浪人することのメリット・デメリット、浪人しないための対策がよく分かるはずです。
東大一浪合格者が解説する浪人生活の実態についてざっくり説明すると
- 浪人生活は地獄か3パターンの浪人生活から見る
- 浪人にはメリットもデメリットもある
- 浪人するかしないかは落ちてから考える
- 絶対に浪人したくないなら滑り止めを受ける
浪人生活は本当に地獄なのか?
浪人生活というと何となく暗いイメージで、人によっては「地獄」だと思うかもしれませんね。しかし、本当に浪人生活は地獄なのでしょうか?
まず、一浪して東大に合格した経験から実態を紹介します。
そもそも浪人とは
浪人は、大学受験に再挑戦するために学校卒業後も大学に進まず勉強を続ける受験生です。国公立など難関大学の受験に失敗して浪人する学生は少なくありません。
浪人生活の過ごし方は、以下に説明する3つのパターンがあります。
予備校に通って浪人する場合
1つ目は、駿台や河合塾のような予備校に入る場合です。予備校では、高校の時と同じように平日の朝早くから夕方まで授業があります。休日に模試が行われることも多いです。
志望大学のレベルに合わせたクラス分けがあり、クラス担任や科目担任もいることが多く、効果的な実力向上が期待できます。
ただ年間で100万円前後の学費は馬鹿になりません。特に親元を離れて東京などで一人暮らしする場合は、寮費などの費用負担は大きいです。
自宅で浪人する場合
2つ目は自宅での浪人、「宅浪」です。基本的に独学になりますので、かかる費用は参考書代とパソコン・スマホで受ける動画講義の費用くらいです。
ただ、受験までの日々の学習内容や勉強の段取りをすべて自分で決める必要があります。生活のリズムを崩さずに、自分ひとりで着実に勉強をすることは容易ではありません。
予備校と違い相談できる友達や切磋琢磨すべき相手もいません。悩み事は自分で解決しなければならず、孤独感を感じたり、モチベーション維持が困難なこともあります。
仮面浪人する場合
3つ目は、志望校とは別の大学に入って受験勉強を続ける場合です。形だけの浪人なので「仮面浪人」といいます。
翌年再挑戦に失敗しても大学生の立場を失うわけではなく、保険をかけている状態です。安心して受験できるだけでなく、大学生活がどんなものか見聞きできるメリットもあります。
一方で、真面目に大学に通えば勉強時間が削られ、さらに学生生活を楽しんでいる周りの学生の影響を受け勉強に熱が入らなくなるリスクもあります。
仮面浪人もそれなりの悩みや辛さはありますが、およそ地獄というイメージはないでしょう。
浪人にもメリットは存在する
浪人というと暗いイメージを持つかもしれませんが、決してそうではありません。浪人にもメリットはあることを覚えておきましょう。
人生について考える時間ができる
「浪人生活は暗い、面倒は嫌だ」と第一志望を断念して他の大学に進む受験生も多いでしょう。でも浪人して希望大学に合格できれば満足感は大きく、大学生活を存分に満喫できます。
しかも浪人期間が無駄な時間ということはありません。現役の時と違い、自分ひとりで考える時間ができます。落ち着いてじっくり先のことを考えてみる良い機会です。
全力で頑張ったなら長い人生の一コマとして意味のある時間を過ごせたと振り返ることができるはずです。仮に不合格になっても、後悔することはないでしょう。
精神力が強くなる
志望校に現役で入ると確信していたのに落ちてしまったら、挫折感も大きいものです。しかも「今度は絶対に失敗できない」ともう1年勉学することを考えると、気が滅入るでしょう。
でも志望大学合格のために目標に向かって真剣な努力を続けるなら、間違いなく大きな成長につながります。先を見通す計画性や誘惑に負けないで勉強を続ける自己管理力、自分を見つめ直す分析力などがきっと身に付くことでしょう。
何よりも挫折感を乗り越えて前に進む強い精神力が育まれ、それが先々必ずあなたの強い力になるはずです。
第一志望合格の一点に向かって懸命に努力することは、それ自体とても意義あることです。
宅浪以外は浪人生同士の特別なコミュニティができる
浪人には現役時代にはなかった新たな出会いがあります。高校時代の同級生も大切な友人ですが、必ずしも同じ目標を目指す仲間とは言えません。
浪人生活で巡り合う浪人仲間は、志望大学合格という共通の目標に向かって時に励まし、時に競い合う特別の仲間です。
苦しく辛い時間を共に過ごした仲間たちとは、その後の人生でも本音で語り合うことができる大事な存在になるでしょう。
現役で大学に入った友人は知ることができない魅力であり強みです。
浪人のデメリットは?
浪人のメリットを見てきましたが、もちろん浪人のデメリットもあります。
努力しても結果が出るとは限らない
「何としても志望校に入る」と懸命に努力をしても、必ず結果が付いてくるとは限りません。
第一志望の合格率は10%程度と言われています。現役の時より良い大学に合格できる保証もありません。現実は厳しく、貴重な1年を無駄にしたと感じるかもしれません。
自分は大学合格に向けて必死に勉強したのに、友人は大学生活を謳歌していたと思うのも辛いことです。
私立大学の定員管理厳格化の影響も見過ごせません。国の助成金が不交付にならないように合格者数が抑えられ、受験倍率が厳しくなっているのです。これも浪人にとってマイナスの要素です。
浪人で第一志望を合格させる秘訣や、勉強のポイントを解説した記事は、以下を参考にしてください。
社会に出るのが遅れてしまう
大学進学が遅れれば社会に出るのも遅れます。友人が社会人として活躍し始めている姿を見るにつけ、「自分はまだ学生か」と劣等感を感じ、辛い思いをすることもあるでしょう。
また、大学卒業後も現役入社組が常に先輩という関係は変わりません。一方、定年年齢は入社時期に関係なく一律です。退職時期は同じで、生涯年収は1年分減少します。
受験うつになってしまうかもしれない
浪人生活を頑張り通すためには、自分を信じて戦い続ける粘り強さが必要です。精神的なタフさがないと、追い込まれて受験うつに陥るかもしれません。
さらに二浪・三浪となるとモチベーションがますます低下し、学力が伸びないだけでなく、孤独感が強まり精神状態も一段と悪化する懸念があります。
浪人して再受験したい気持ちはあるがモチベーションを維持できるか不安と悩む方は、失敗しても大学生でいられる仮面浪人を選ぶのが良い選択肢です。
新しい入試形式に不利になる
2021年度からセンター試験が廃止され共通テストがスタートします。問題形式や試験時間は引き続き変更予定があり、2024年からは新課程になります。
このように入試の仕組みが変わるときに浪人すると、制度の変更点をきちんと理解して準備するのは難しく、対策を取りやすい現役よりも不利になる面があります。
もっとも制度の移行期は受験生が浪人を避ける傾向が強まるので、浪人生が少なくなるというメリットもあります。
浪人を負のモチベにして頑張ろう
絶対に合格したいという思いはもちろん大切ですが、「浪人は嫌だ、絶対に浪人したくない!」という負のモチベーションも大切です。
負のモチベーションは、嫌な事態を何としても避けたいという危機意識、自己防衛本能です。正のモチベーションを上回る大きな力になると言われています。
浪人したくないという負のモチベーションを原動力にして頑張ってみることもおすすめです。
受験に落ちて初めて浪人について考えるべき
受験前から「浪人したらどうしよう」と浪人のことばかりを考え過ぎると、それも問題です。勉強する気力が低下し、本当に浪人することになりかねません。
浪人を回避したいという強い思いをバネにすることは大事ですが、浪人生活の悪いイメージをあれこれ考えるのではなく、貴重な時間は勉強に没頭すべきです。
浪人は受験に失敗してしまった時に初めて考えればよい選択肢の1つに過ぎません。
浪人するかしないか迷ったら?
それでは、浪人するかしないか迷った時はどうしたらよいのでしょうか。この章では、浪人すべきか迷っている方に判断のポイントを紹介します。
自分の体力と精神力を考えよう
浪人生活1年間を長いと感じるか短いと感じるかはあなた次第です。高校3年間を頑張ったのにさらに勉強し続けるためには、相当な精神力と体力が必要です。
「浪人するからには何としても第一志望に受からなければ」「時間を無駄にしたくない」などの思いが大きなプレッシャーになることもあります。
友人の多くが大学生活を楽しんでいる中で、寸暇を惜しんで勉強を頑張り続けなければならないのです。体力的にもきつい日が続くことでしょう。
その辛さ・厳しさと向き合い戦い抜く自信があるか、自分自身で見極める必要があります。
かかる費用や時間を得られるものと天秤にかけよう
浪人生活で必要なのは精神力と体力だけではありません。予備校に通えば大きな学費が必要です。宅浪にしても参考書代などそれなりの費用がかかります。1年間の時間も貴重です。
結構な費用と貴重な時間を費やすのは間違いありません。大学にストレートに進学すれば、そのお金と時間を留学や海外旅行、趣味など幅広い体験に使うことができます。
それでも自分は志望校を目指したいと思うのであれば、目標に向かった前進すべきです。しかし、他の選択肢に少しでも未練が残るなら浪人は鼻から避けた方がよいでしょう。
絶対に浪人しないためには
この章では、「浪人は絶対に嫌だ、したくない」と思っている人のために、浪人しないための方法・対策を伝授します。
滑り止めを受ける
絶対に浪人をしたくないという受験生ができるもっとも簡単なことは、滑り止めとして確実に受かりそうな大学に複数出願することです。
しかし、滑り止め校の選択は容易ではありません。どうしても第一志望に近い第二・第三志望校を滑り止めにしたいと考えるのが人情だからです。
でも滑り止めは合格可能性がほぼ確実な大学でなければ意味がありません。具体的には、第一志望より偏差値が10程度低いところがおすすめです。
一方で、滑り止め校も受験するためにはお金と時間がかかります。出願数をむやみに増やすべきではなく、絶対に入りたくない大学も後悔しないために選択肢から外した方がよいです。
推薦やAO入試など別の方法で受験してみる
一般入試ではなく、推薦やAO入試も浪人回避の選択肢です。推薦入試は高校長の推薦で出願できます。AO入試は受験生が要件を満たせば高校長の推薦がなくても出願可能です。
選考方法は大学によって違いますが、どちらも学校の評定が必要になります。日頃の学校生活の過ごし方や成績もないがしろにはできません。
推薦やAO入試が一概にラクというわけではありません。
現役合格には通信教育の活用が有効
「どうしても浪人したくない、必ず現役合格する」という受験生は、ぜひ通信教育の活用を検討されてみてはいかがでしょうか?
特にお近くに予備校がない方や、部活動などで時間の融通が利きづらい方は、時間を気にせず学習を進められる通信教育は最適であるといえるでしょう。
また、近年オンライン学習化が急速に進んだことで、通信教育のクオリティも高くなっており、通信教育でも質の高い学習を期待できる点も通信教育での学習を後押しするポイントの一つです。
以下の記事では、通信教育各社の特徴について詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧ください。
東大一浪合格者が解説する浪人生活の実態についてまとめ
東大一浪合格者が解説する浪人生活の実態についてまとめ
- 仮面浪人は地獄というイメージではない
- 浪人は結果が出るとは限らないなどデメリットもあるが、人生について考える時間・精神力が強くなるなどのメリットもある
- 浪人すべきか迷ったら、体力・精神力も勘案し、費用・時間と得られるものを比較して考える
- 絶対に浪人したくないなら、滑り止めや推薦・AO入試などの方策もある
浪人生活の実態について、メリット・デメリットを含め解説してきました。
浪人生活は時間に追われ精神的にも厳しいですが、それを地獄と感じるか、目標実現に向けた大切なステップと考えるかは本人次第です。
浪人したくない受験性も、難関国公立などを目指して浪人すると決めた受験生も、この記事を参考にしてモチベーションを上げて頑張りましょう。