勉強ができない小学生の特徴は?苦手の理由や親ができる対策法まで徹底解説!
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「小学生の子どもが家で勉強をしてくれない!」
学校から持ち帰った試験の結果を眺めながら、そんな悩みを抱えているお母さん、お父さんは意外と多いのかもしれません。
あるいは、勉強しているはずなのに、どうして成績が伸び悩んでいるのか答えを見つけられないために、勉強が嫌いになってしまうなんてことも。
そこでここでは勉強ができない小学生の特徴に注目しながら、苦手の理由や親ができる対策法まで徹底解説します!
勉強ができない小学生の子ついてざっくり説明すると
- 学習習慣がないことや、疑問を解決する癖がないことが影響
- だらだらと長時間勉強するのは非効率
- 家庭の勉強環境を改善することも必要
勉強ができない小学生の特徴
今は教育に熱心な親が増えており、子どもの将来を考えた習いごとを、子どもが幼い頃から始める傾向が強まっています。
しかし、そんな親の気持ちとは裏腹に、なかなか勉強ができない子はいるというのも事実でしょう。
ここでは、勉強ができない小学生の子が抱えている課題について確認していきましょう。
勉強時間が長すぎる
まず最初に、勉強ができない小学生の特徴の一つとして、勉強時間が長すぎることが挙げられます。
親からすると、とても意外に感じる話です。勉強と言えば、勉強時間が必要なものだと考えてしまっても不思議ではありません。
しかし、現役の進学塾の講師に同様の質問をしたところ、小学生の頃の勉強において一番重要なことは、短時間で集中して勉強することなのだそうです。
長時間子供が机に向かっていても、スマホを触っていたり参考書に落書きをしていたりなどしていれば、実際に身につく内容は少ないでしょう。
代わりに、1日に学習する時間を区切り、その時間の学習内容をしっかりと身につける勉強法を取り入れられれば、日々の勉強の成果をはっきりと自覚できるようになるでしょう。
以下の記事では、小学生の平均勉強時間について解説しています。こちらの記事を参考にして、お子さんの勉強時間が極端に長くなってしまっていないか確認してみましょう。
勉強習慣がない
続いて、勉強ができない小学生の特徴として挙げられるのが、勉強習慣がない子どもです。
こうした子たちは、学校からの宿題や課題など、勉強をしなければならない状況が発生した時には勉強をするものの、それ以外では勉強の機会がほとんどない子が多いです。
つまり、日常的に勉強する習慣を持たないため、予習や復習がされておらず、学力不足に陥りやすいのです。
勉強をわからないままにする
勉強のできない子は、分からない箇所が出てきたときに解決せずに放置してしまう癖がついてしまっている場合も多いです。
また、自分の分かる範囲のみを繰り返し勉強し、自分が分からない問題や課題についての学習をしようとしない子もいます。
この場合は、自宅で勉強する姿があるので傍目から見ていると安心感があるのですが、実際の学力にはほとんど反映されないので注意が必要です。
勉強がつまらないと思っている
勉強ができない小学生の特徴として、勉強がつまらないと思っている傾向があることも挙げられます。
勉強がつまらないと思っている訳ですから、当然ながら自分から勉強をしようとはしません。それどころか、他人が勉強していることに疑問を感じることもあるようで、勉強している友達の邪魔をしてしまうこともあります。
学力向上のためにはどうすれば良い?
子どもの学力向上のためにどうすれば良いのでしょうか。年頃の子どもの親としては、思案のしどころです。
子どもの学習環境の改善は、親ができる子どもの勉強のお手伝いの中でも最も効果的と言えます。
我が子にとって最適な勉強環境に近づけていくことで、子どもの勉強不足や成績不振を改善していくことができるでしょう。
勉強時間が長い人は?
勉強時間が長い人は、勉強そのものに対する時間の使い方を考え直すと良いでしょう。
勉強とは、費やした時間よりも学んだ内容と正確さが評価されるという認識を親子で共有できるように心がけてみましょう。子どもの勉強に対する時間の感覚が鋭くなります。
そうすることで、より短い時間で沢山の物事を正確に学ぶためにはどうすれば良いのか、子ども自身が考えるきっかけにもなるでしょう。
時間の長さよりも内容を求める学習方法が効果的
いわゆる「一日に〇時間勉強する」という内容の学習目標を立てて勉強に励んできた子どもの場合、費やした時間の長さと、学んだ勉強内容の量が反比例してしまうことがあります。
本来であれば、勉強時間に比例した学力が育つと信じたいところなのですが、勉強方法が充分に身についていない小学生の場合、勉強時間の長さは逆効果になってしまうことも。
そこで、時間の長さではなく勉強する内容を決めることが効果的となります。
- 1日1時間の勉強よりも1日5問の文章問題
- 1日1ページの漢字学習よりも1日10単語の漢字暗記
といったように、学習内容にフォーカスして目標を定めると良いでしょう。
気が散るものをなくそう
勉強には使わないものや、勉強中に目につくと気が散るものをなくそうと努力することでも、勉強時間の集中力を保つ効果が期待できます。
また、私たちは日常の生活の中で「探す」という行為に非常に多くの時間を費やしてしまっています。
気が散るような物を片付け、必要な物だけがしっかりと整理されていれば「探す」必要性も生じないので、その分だけ早く作業を終わらせることができるでしょう。
スマートフォンは勉強の道具?
最近では、配信されている授業を自宅でパソコンやタブレット、スマートフォンを使って視聴しながら学習する機会が増えてきました。
また、学習用の資料や動画をスマートフォンにダウンロードして持ち歩き、通学時の待ち時間に眺めたり、聴いたりしながら過ごすことも珍しくない時代になりました。
ところが、勉強の道具として使っていたはずのスマートフォンに、唐突に友達からのSNSが届いてしまうことも。
そうなると、勉強中だったことも忘れて、友達とのやりとりに没頭してしまうことにもなりかねません。
スマートフォンがあるから便利に過ごせる一方で、その使い方には注意が必要です。
「必要のない時はスマートフォンを閉まっておく」「勉強している間はSNS等は控える」など、勉強する上での決まりを作っておくのも効果的でしょう。
困ったらすぐに相談できる状態を作ろう
子どもと毎日接していると、子どもが迷っていることに気づくことがあります。
例えば、普段と比べて少し距離をおこうとしている動作が見受けられるなど、いつもとは違う返事の仕方をしていると感じ取れる時には、心配で声をかけたくなるものです。
実は、子どもの学力向上のためにも、普段からの声かけはとても大きな意味を持ちます。
小学生を対象とするアンケート調査では、次のような傾向があることが指摘されています。
- 小学生の子どもの学力が奮わなくなる原因の多くは、日常的な勉強方法の間違いによる
- 勉強が嫌いになってしまう原因の一つは、子どもと親とのコミュニケーション不足が疑われる
- 勉強を親に相談できない子どもに、学力低下がみられる場合が多い
これらは傾向があることが指摘されているに過ぎませんが、確かに、家庭において勉強の進め方を親に相談できる子どもであれば、学力向上を期待することができそうです。
親への相談ができる子どもを育てる秘訣は
親への相談ができる子どもを育てる秘訣は、とても簡単です。
まずは、親から子どもに悩みを打ち明けて、親子で悩みを共有することを目指しましょう。
多くの場合、子どもは自分の親からの相談を歓迎する傾向にあると言われています。そして、親の悩みを解決するために知恵を絞ります。
これを何度か繰り返すことで、今度は、子どもからの相談を受けることができるようになるでしょう。
はじめは勉強後にインセンティブを
勉強に対して特に苦手意識が大きい子に対しては、はじめのうちはインセンティブを用意しても良いでしょう。
インセンティブとしては、勉強後のおやつを用意するなどでも十分効果的です。子どもとって嬉しいものをプレゼントとして、勉強への第一歩を後押ししてあげましょう。
ただし、インセンティブを与え続けると、子供は「ご褒美をもらうための勉強」しかしなくなる恐れがあるので注意が必要です。子供の勉強に対する苦手意識が解消されたら、徐々に自主的な勉強をするようにアプローチを変えていきましょう。
褒めることから始める
学力向上を目的に、子どもに勉強を勧める場合、多くの親は勉強の大切さを子どもに説く傾向があると言われています。
しかし、ほとんどの子どもはピンときません。
これに対して、新しい内容を学ぶために、自分で勉強する習慣を身につけている子どもは、勉強することで得られる楽しさや、大切さを身に染みて理解していると言います。
両者の違いはどこにあるのでしょう?
その答えの一つと言われているのが、親から褒められた体験の有無だと考えられています。
勉強中の子どもを褒めたことのある体験の有無が、新しい内容を学ぶために、自分で勉強する子どもを育てることに関係していると考えられているのです。
実際、「子どもの自尊感情と生活のあり方との関係についての研究」のように、褒めることにより子供の自尊感情が高まり、授業中の挙手や発言行動にプラスの影響を与えるという論文も発表されています。
試験の結果以外にも褒めるところは沢山
「そもそも、勉強中の子どもの何を褒めるのか?」という疑問をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、褒める内容に頭を悩ませる必要はありません。
「今日はどこまで進んだのかな。昨日よりも早く進められているね。時間を上手に使えるようになったね」
「丁寧な字が書けているね。読み易いから、お母さん(お父さん)も、綺麗な字で書くようにしないとね」
など、勉強している子供に対して優しく接することで、子供は勉強に対してポジティブな印象を持つようになるでしょう。
絶対にしからない
勉強ができない子供に対して、叱ってしまうのは逆効果になる場合が大変多いです。
親が勉強ができないことに対して叱ってしまうと、子供は親に気軽に「ここが分からない」といった質問ができなくなってしまいます。
勉強を教えていると、なかなか理解してくれない子供にイライラしてしまうこともあるかと思いますが、根気強く付き合ってあげましょう。
勉強を身近に
家庭での勉強習慣をこれから身につけようとしているのであれば、できるだけ勉強を身近にできる環境を整えることにも注意を払いたいところです。
それは、子どもに対して、勉強のための専用の環境を用意することではありません。
小学校で行われたアンケートによれば、自宅で自分のための勉強部屋を持っている子どもの割合は、高学年ほど多くなる傾向にあることが示されています。
しかし、勉強する習慣がまだ身についていない小学生にとっては、格好の隠れ家が提供されたようなもの。
親の目の届かない勉強部屋で、勉強に使うと言って持ち込んだスマートフォンでゲームをしていたと言う話も珍しくありません。
勉強部屋よりも目の届く距離で
勉強習慣が身につくまでの間は、親の目の前で勉強道具を広げることができるように、リビングやキッチンのテーブルの上を仮の勉強机として整頓するのも効果的です。
その時は「分からないことは何でも聞いて!」と伝えてあげるのも良いでしょう。
そして、子どもから何回も同じ質問を受けたとしても、根気強く、優しく教えてあげましょう。
なかなか家で勉強できない子は?
親としてはしっかりと家でも勉強して欲しいものですが、学校から帰ると遊んでばかり、という子も少なくありません。
そんな子に対してはどのように接すれば良いのでしょうか。
友達と一緒に宿題をしてから遊ぶ
勉強習慣が身に付いていないうちから一人で勉強するのは、ハードルが高い場合があります。
その場合は、例えば友達の家に宿題を持っていき、一緒に宿題を終わらせてから遊ぶことを約束させるのも効果的です。
子どもたち同士で一緒に宿題を終わらせることで、お互いに教え合う機会も増え、内容の理解も深まるでしょう。
早起きして勉強も効果的
朝に早起きして勉強するのも効果的です。
朝は放課後と違って突発的な用事等も入りにくい上に、友達と遊ぶという誘惑もないので、毎日決まった時間に必ず勉強することができます。
また、最近では夜遅くまでスマホやゲームをして夜更かしをしてしまう子も増えていますが、朝に勉強する時間を設けることで夜早く寝る習慣をつけることができるので、健康的な生活サイクルを形成することにもつながるでしょう。
通信教育で飽きずに勉強できる!
自主的に勉強を始めることが苦手な子供でも、タブレット教材等で楽しく学べる通信教育であれば、抵抗感がなく前向きに勉強することが期待されます。
また、勉強する時間を柔軟に調整できる上に、塾へ通う時間も勉強に使うことができる通信教育の方が、勉強がはかどることが多いです。
特に、短い時間で勉強に取り組み、自分の時間を作ることを意識している子どもにとっては、知りたい内容に集中できる通信教育は、理想的な勉強法となります。
自分のやりたいことに使える時間を増やせる勉強法は、これからの子どもの未来を考えた勉強法と言えるでしょう。
小学生におすすめの通信教育は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
子どもの声に耳を傾ける大事さ
子どもの教育の話となると、途端に訳知り顔で話を始めてしまう親の姿を目にすることがあります。
しかし、その傍に見つける子どもの表情は、親の雰囲気とは異なっているように見えることも少なくありません。
良いとされる勉強法は、一つではありません。
昔であれば、家庭教師や塾が良いと言われた時代もありましたが、多様化が進む今日では、図書館での独学や、個人別に学習内容が選べる通信教育も人気があります。
もしも、子どもに高い学習能力を期待するのであれば、どんな教育が自分の子どもに合っているのかどうかを判断するのは、子ども本人であるべきでしょう。
親も一緒に勉強するつもりで
どんな勉強方法を選ぶとしても、実際に勉強するのは子どもなのですから、子どもの意見に耳を傾けるのを忘れていはいけません。
子どもは、時に大人以上に周りの環境に目を光らせています。そして、大人には聞き取れないほど細やかな噂話まで耳にしていることも少なくありません。
そんな子どもが求めているのは、押しつけではなく、自分の意見を受け入れてくれる親の姿に違いありません。
固定観念にとらわれず、子どもと一緒に素敵な学習環境を作り上げていきましょう。
勉強ができない小学生の特徴についてまとめ
勉強ができない小学生の特徴についてまとめ
- 勉強時間が長くても勉強ができるようにならない場合もある
- 宿題はしても、日常的に勉強する習慣がない子も
- 最適な勉強環境を維持することで勉強習慣が身に着く
- 時間に縛られない通信教育も人気
小学生の子が勉強ができない時には、どのような原因があるのか、またどのように接すると良いのかについてお伝えしました!
勉強ができない子には様々な特徴がありますが、多くの場合、親の正しい頑張りがあれば改善に向かうものです。
しっかりと子どもとコミュニケーションを取りながら、ぜひ子どもに合った勉強法を見つけていってください!