高2から受験勉強は必要?現役東大生が勉強法から勉強スケジュールまで全て解説!
「高2から受験勉強は必要なの?」
「高校2年生から始めるならどのような勉強法・勉強スケジュールが良い?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
結論から先に言うと、受験勉強は高校2年生から始めるべきです。特にMARCH以上の難関大学を目指す人や部活で忙しいという人はその方が良いでしょう。
今回は高校2年生からの受験勉強の必要性について解説します。
現役東大生がおすすめする勉強法や勉強スケジュールも紹介するので参考にしてください。
高2からの受験勉強の必要性についてざっくり説明すると
- 早く始めることで入試本番までの勉強量・勉強時間を十分に確保できる
- 特に早慶などの難関大学を目指すなら必要
- 部活で忙しいなら通信教育を活用するべき
高2から受験勉強を進めれば受験をリードできる
高校2年生から受験勉強を始めれば、ライバルより一歩リードすることができます。
それはわかっているものの、他にはどんなメリットがあるのか、具体的にはどのような勉強法・スケジュールを始めれば良いのかがわからないという方もいるはずです。
よって以下では高2から受験勉強を始めるメリットやその具体的な方法などを解説します。
高2から受験勉強を始めるメリット
受験勉強を早く始めればそれだけ入試本番までに多くのことを勉強できるわけはなので、より学力を高めた状態で受験に臨める可能性が高くなります。
よって基本的に受験勉強の開始時期は早ければ早いほど良いです。
そもそも受験勉強では試験日こそ予め決められているものの、受験勉強の開始時期は定められていません。そのため、高3から勉強を始める合理的な理由はないのです。
事実、私立中高一貫校では中1の段階から大学受験を見据えた授業がなされるということも珍しくありません。
高1や高2から大学受験の勉強をするべき人
特に以下のような人には高1・高2から受験勉強を始めることをおすすめします。
難関大学を目指す人
難関大学を目指すなら、到達すべき最終目標が高いわけなのでそれだけ必要な勉強量も多くなります。よって早くから勉強を始めておくことに越したことはありません。
特に東大や京大、早慶などを志望するなら、高3の1年間だけでは必要な勉強量をこなせない可能性が高いです。そのため、高1・高2の段階から地道に問題演習をこなしていくのが良いでしょう。
実際、そのようなスタイルで勉強している難関大志望の受験生は多いです。彼らの中には高2の段階のセンター同日で9割超えを出すような者もいます。
よって高い志を持つなら、「周りはまだ受験ムードじゃないから」などと言い訳を作らずにストイックな姿勢で勉強に励むのが良いでしょう。
忙しい部活に所属している人
忙しい人ほど勉強をしなければならないというのは矛盾しているようですが、ハードな部活に所属している学生は授業の予習復習で手一杯で、受験勉強にはとても手が出せないという人が多いです。
しかし、それでは部活が終わった時点から受験勉強を開始することになるので、到底間に合わないでしょう。よって部活で忙しい人ほど、多忙の合間を縫って受験勉強を積み立てていく必要があるのです。
特にラグビー部や吹奏楽部など、引退時期が夏休み後になってしまうような部活に入っている場合は、早いうちからコツコツ受験勉強をしておかないと引退後の追い上げができません。
勉強が習慣化していない人
高3の受験シーズンになると毎日のように勉強しなければいけません。しかし、それまで全く勉強をしてこなかったという人が、いきなり毎日長時間勉強するというスタイルに切り替えるのは難しいでしょう。
よって勉強の習慣がないという人は、高1・高2の段階から受験勉強を始め、高3になる頃には勉強をすることが苦にならないような状態にしておくべきです。
またそもそも高校の勉強は中学のそれよりもずいぶん難しいので、特に勉強が苦手な人の場合はコツコツ自学自習をしておかないとすぐについていけなくなってしまいます。
よって勉強の習慣がない高校生は、時期にかかわらず今すぐその習慣を身に付けるべきです。
中学内容が身についていない人
勉強は基礎からの積み重ねであり、高校内容の基礎は中学内容にあります。よって中学時代にろくに勉強せず高校に進学してしまったという人が受験勉強をするなら、まずは中学内容の復習から始めなければなりません。
高3の段階で中学内容を学んでいる余裕はとてもないので、その場合は遅くとも高2から勉強を始めるのが良いでしょう。
高2から受験勉強を開始すれば、たとえ最初は中学内容すらわかっていなかったとしても早慶合格くらいは狙えます。努力次第では東大合格もあるでしょう。
早慶志望なら3,000時間以上の勉強が必要
高校2年生から受験勉強を始めることの最大のメリットは勉強時間を増やせるということです。以下では参考までに難関大学合格にはどのくらいの勉強時間が必要なのかを解説しておきましょう。
MARCH合格には2,000時間が必要
MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)は、早慶上智に次ぐトップレベルの私立大学群です。最近は学習院大学を加えてGMARCHと呼ばれることもあります。
この大学群に合格するには2,000時間の勉強時間が目安と言われています。。つまり高2の春から入試本番まで1日3〜4時間を毎日続けてやっと合格できるというレベルだということになります。
1日6〜8時間勉強して3年生の1年間で仕上げるということも不可能ではないですが、よりMARCH合格を確実なものとするには、やはり高2のうちからコツコツ勉強しておくのがおすすめです。
また上記より、MARCHレベルでも高校3年生から受験勉強を開始したのでは少し遅いと考えられることから、高3からの勉強で手堅く合格できるのはワンランク下の日東駒専までと言えるでしょう。
それもある程度元々の学力が高い学生に限ります。
早慶合格には3,000〜4,000時間が必要
早稲田大学と慶應義塾大学は言わずと知れた私立大学のトップ2ですが、それぞれに合格するには3,000〜4,000時間の勉強が必要だと言われています。
4,000時間というのは高1の春から受験本番まで1日4〜5時間毎日勉強してようやく到達できるというレベルです。高2の春から勉強を始めるなら、1日6〜7時間程度は必要になります。
なお、高3の春から勉強を始めるなら1日13時間以上勉強しないといけない計算になるので、それは現実的ではありません。
よって、早慶に合格したいなら高校2年生から勉強を始めるのはマストと言えるでしょう。またできるなら高1からコツコツ勉強を重ねていくのが理想的です。
ちなみに東大や京大をはじめとする旧帝大ですが、これらは一般的には早慶よりも難しいと考えられています。そのため、東大や京大を目指す場合は尚更早期から受験勉強を始めるのが良いでしょう。
高校2年生から始める大学受験の勉強スケジュール
高校2年生から受験勉強を始めることの重要性はお伝えしたので、続いては具体的な勉強法やスケジュールを解説します。
高校2年生の受験勉強の勉強法は?
高2の段階ではまだ学校のカリキュラムを全て学び終えていない人が多いはずなので、過去問演習や分野複合的な問題の演習などは時期尚早です。
よって高2の段階では苦手科目を重点的に特訓したり、基礎固めをするなどして、既習の分野や単元の精度を高めることを重視しましょう。
国語の勉強法
国語は古文単語や漢文の句法をまず覚えるのが良いでしょう。また現代文なら対比構造や譲歩表現、古文なら助動詞の意味などを勉強し、現古漢それぞれの基本的な読み方をマスターすることも大切です。
国語に関してはそれらをきちんと押さえれば入試レベルの問題演習もできるようになるので、高2の段階から過去問演習など、より入試向けの勉強にチャンレンジするというのもおすすめできます。
数学の勉強法
数学は単元の先取り学習をするよりも、既習内容の中でハイレベルな問題にチャンレンジしていくのが良いでしょう。
青チャートや1対1対応の演習などの比較的レベルの高い参考書を使って問題演習を行い、数学的思考力と処理能力を磨くのがおすすめです。
英語の勉強法
英語も国語同様、単語と文法をある程度覚えてしまえば、あとはどんどん問題演習に取り組んでいくことができます。
よってまずはそれらの基礎を固め、その後は教科書レベルから大学入試レベルまで、徐々にレベルを上げつつ問題演習をするのが良いでしょう。
理科の勉強法
物理は計算がメインですが、化学と生物に関しては暗記の側面が強い科目と言えます。化学に関しては半分は計算問題ですが、それも要は解法パターンの暗記です。
よって化学と生物は既習内容の復習を徹底的に行い、用語と解法を暗記するのが良いでしょう。
一方で物理に関しては幅広い問題に触れて、受験で必要な応用力を磨くべきです。また大学入試で最も重視されるのは力学なので、分野としてはまずは力学を完成させましょう。
社会の勉強法
社会は基本的には暗記科目と言えるので、こちらも適宜既習内容の復習をして知識を増やしていくことが重要になります。
また歴史なら同時代史、地理なら統計資料などの比較的高度な内容についても、自分なりにノートにまとめてみるなりして暗記をするのが良いでしょう。
特に早慶などを受験するなら、社会では重箱のすみを突くような出題がなされるので、教科書の細かい注釈なども含めて隅々まで暗記しておくべきです。
高校2年生の勉強スケジュール
ここからは高校2年生の勉強スケジュールを時期ごとに解説します。
夏休みまでは1日2〜4時間程度
春から夏休み直前までは、平日なら1日2時間、休日なら1日4時間程度を目安に勉強するのが良いでしょう。
この時期はまずは長時間の勉強に慣れるということを重視するべきです。よって勉強内容については受験や志望校合格をそれほど意識しなくても構いません。
各教科の基礎固めや学校の予習・復習など、無理なく続けられるものを選びましょう。
夏休みは1日6時間以上勉強する
夏休みは1日6時間以上たっぷり勉強するのが良いでしょう。秋からは発展レベルの問題演習で応用力を鍛える段階に入りたいので、夏休みの間に既習内容については完璧に仕上げておきたいところです。
よって苦手分野の克服を中心に、各科目を徹底的に勉強しましょう。
部活をしているなら勉強時間の確保が難しいこともあるでしょうが、スキマ時間も有効利用すれば1日6時間はなんとか捻出できるはずです。
冬休みまでは1日3〜6時間程度
高2の秋になると、難関大志望者を中心に受験勉強を開始する者が徐々に多くなっていきます。
高2の春から勉強を始めておけば、秋ごろには長時間勉強することにも慣れ、ある程度基礎も固まっているはずなので、そろそろ応用問題に取り組んでも良い頃です。
よって入試レベルの問題で演習を繰り返し、実践的な思考力を培うのが良いでしょう。
勉強時間は平日なら1日3時間、休日なら1日6時間以上勉強するのが理想的です。
冬休みは1日7時間以上勉強する
冬休みには夏休みよりも1時間増やして1日7時間以上勉強するのが良いでしょう。また冬休み明けからは平日は1日3時間、休日は1日7時間以上勉強するのが望ましいです。
勉強内容ですが、最終年の良いスタートを切るために高3内容を先取りするのも良いですし、既習内容を中心に共通テスト(旧センター試験)対策を行うというのもおすすめできます。
いずれにせよ、自身の志望校合格に向けて、より本格的な受験勉強へとシフトしていきましょう。
オープンキャンパスも忘れずに
受験勉強に没頭していると忘れがちですが、オープンキャンパスにも積極的に参加してみましょう。
志望校の雰囲気や学びの内容などをよりリアルに知ることができるので、受験勉強を頑張る上での良いモチベーションとなるはずです。
ただし、志望校がはっきりしている方や忙しくて満足に勉強時間が確保できないという方にとっては、オープンキャンパスは最優先事項ではありません。場合によっては参加せずに勉強を優先させるのも良いでしょう。
オープンキャンパスでできること
参考までにオープンキャンパスとは何かということを解説しておきましょう。
オープンキャンパスでは、第一に大学構内の施設や設備を見学するキャンパスツアーというのに参加します。
入学後にどんな環境で勉強や研究をするのかを知ることは、モチベーションを高める上でも良い経験となるでしょう。また体験授業で大学での学習内容を先取りすることもできるので、こちらも良い刺激となるはずです。
さらに大学受験や進学後の学生生活についての様々な疑問や悩みを教職員や在校生に相談できる機会もあります。高1・高2の時にはどのような勉強をしていたのか先輩に聞いて見るのも良いでしょう。
総じて参加して損はないのがオープンキャンパスなので、時間に余裕があるなら積極的に参加してみてください。
高2の受験勉強はモチベーション維持が大切
高2のうちは大学受験が間近に迫っているわけではないため、モチベーション維持が課題になります。
実際、「なんとなく張り合いがない」「いまいち頑張りきれない」と感じている高校2年生も多いでしょう。
以下では高2が受験勉強のモチベーションを維持するための方法についてお伝えします。
予備校や通信講座を利用する
孤独な勉強ではモチベーションを保てないというなら、意識を含めてレベルの高い仲間と切磋琢磨しながら学べるような塾に通うというのも良いでしょう。
高校1年生や高校2年生の早期から塾に通う人はそう多くありません。大抵は高校2年生の冬ごろから通い始めます。
よって早期から塾に通う生徒には受験勉強への思い入れが強い人たちが多いはずなので、自分のその仲間に入って勉強すれば、周囲から良い刺激を受けながら順調に学力を高めていけるでしょう。
部活生の受験勉強なら通信教育
勉強だけでなく部活にも打ち込みたいという方は、通信教育を活用するのが良いでしょう。
通信教育であればちょっとした隙間時間にも効率よく勉強できるので、毎日遅くまで部活がある人でもコツコツ実力を積み上げることができるでしょう。
以下の記事では、主要通信教育について各社の特徴を詳しく比較していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
小さな目標をたくさん立てる
「○○大学合格のために勉強する」というような目標は、立派なように見えて実際は何の意味もありません。具体性が一切ないため、そこから何らの行動を見出すことができないからです。
その点、「今週は△△という参考書を×ページまでやる」というような目標は具体的な行動が見えて非常に良いでしょう。
よって学習計画を立てる際は、志望校合格に向けて必要なことをリストアップし、それを具体的かつ詳細な目標に落とし込んでいくのがおすすめです。
上記のような小さな目標を順番にクリアしていくことによって、日々達成感を得ながら前向きに勉強を続けることができます。
その都度やるべきことが明確になっており、その達成によって逐一満足感を得られるので、モチベーションも維持しやすいでしょう。
模試や定期テストを積極的に活用する
模擬試験や定期テストは、現状のレベルや理解度を測るには絶好の機会であると言えます。そのため、それらは積極的に活用するのが良いでしょう。
特に「共通テスト(旧:センター)同日模試」などは、ゴールに対する現在の位置取りが明確にわかるため、高1・高2のうちから受験しておくべきです。
またある程度学力に自信があるなら、「早慶オープン」などの志望校別の模試にも挑戦してみましょう。
効率の良い勉強法や定期テスト対策のコツについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
高2からの受験勉強の必要性まとめ
高2からの受験勉強の必要性まとめ
- 早慶以上を目指すならマスト
- モチベ維持が難しいなら塾に通うのも良い
- 忙しい人は通信教育で効率よく学ぶべし
高2からの受験勉強の必要性について解説しました。
結論から言うと、高校2年生から受験勉強を始めることは必要で、特に早慶以上の難関大学を目指すなら絶対です。
既習内容の完成度を上げることを中心に、早期からコツコツ勉強を積み上げていきましょう。
なお、受験本番が差し迫っているわけではない高2の受験勉強ではモチベーション維持が難しいので、場合によっては塾に通うのも良いでしょう。
また忙しい部活生は通信教育を活用するべきです。部活をしていると引退後から一気に追い上げないといけないため、高2のうちから着々とその準備をしておくのが良いでしょう。