予備校での浪人費用はどれくらい?学費や授業料など大手10社を徹底比較!

「予備校での浪人費用ってどのくらいかかるの?」

「入会金はどのくらい?授業料は高い?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

結論から言うと、予備校で浪人すれば年間で100万円程度の費用が必要です。そのため、しっかりと自分に合った予備校を見極めなければなりません。

今回は予備校での浪人にはどのくらいの費用がかかるのかを明らかにするべく、大手10社の入会金や授業料などを比較・検討します。

これを読んで、浪人をする際の参考にしてください。

予備校での浪人費用についてざっくり説明すると

  • 年間で70〜100万円程度の費用が必要
  • 割引制度や奨学金制度も利用するべき
  • 通信教育を利用して宅浪するという選択肢もある

予備校で1年間浪人した場合の費用相場

豚の貯金箱

予備校に1年間通えば、70〜100万円程度の費用が必要になる場合が多いため、自分にあった予備校を選ぶことが非常に大切です。

浪人パターンで費用は大きく異なる

そもそも浪人には以下の3種類あります。

  • 予備校に通って浪人
  • 予備校に通わず、自宅学習をして浪人(自宅浪人)
  • 大学に籍を置いて浪人(仮面浪人)

上記のうち、自宅浪人の場合は数万円の参考書代と生活費済むパターンも多いです

仮面浪人の場合は予備校に通うか否かでかかる費用が変わります。

目安としては、

予備校に通う場合・・・「大学の学費+予備校に通って浪人する場合にかかる費用」

予備校に通わない場合・・・「大学の学費+自宅で浪人する場合にかかる費用」程度と言えるでしょう。

費用がネックなのであれば、自分がどの浪人パターンで浪人をしていくのか、しっかりと検討する必要があります。

以下では予備校に通う浪人生のかかる費用をメインに詳しく解説していきます。

予備校浪人の学費相場は100万円

予備校に通えば、全教科の年間授業に加えて、夏季講習などの講習費用に模擬試験の受験料なども必要なので、年間では100万円程度の費用がかかることが多いです。

ちなみにその内訳は以下の通りです。

  • 授業料 70万円程度
  • 夏季講習などの講習費用 20万円程度
  • 入学金 5〜10万円程度

ただし、医学部専門予備校などは基本的に費用がはるかに高いです。これは生徒のスケジュールを徹底管理させるなどの手間がかかってるためで、1年で200~800万程度かかるケースが多いようです。

現役生なら授業料はもっと安い

現役生の場合は、浪人生ほど授業時間が長くないので、年間の費用はもっと安く済みます。授業料は1教科10~20万円前後で済むことが多いです。

また講習費用は5〜10万円、入学金も2〜5万円程度であることが多いので、国数英の指導を受けたとしても年間50万円程度で落ち着くパターンがよく見られます。

予備校では授業料以外にもお金がかかる

予備校では授業料以外に講習費用や入学金が必要です。また予備校までの交通費や模擬試験の受験料などもかかります。

それ以外にも、夏期・冬期に開催される講習を受ける場合は、すでに予備校生であっても別途講習代が発生する予備校も少なくありません。

講習代が別にかかってしまうかどうかは入学前に必ずチェックしておきましょう。

さらに地方出身者が都市圏の予備校に通う場合は現地に住むことになるため、家賃や食費でも相当出費が嵩みます。

そのため、浪人生の予備校は現役生が通う塾とは別物だと考えておいた方が良いでしょう。

予備校は値段の割に効果が低い?

浪人生の中には、予備校に通わず、通信教育や市販の参考書・問題集で勉強して合格を目指す者もいます。これらは、「宅浪(自宅浪人)」と一般的に呼ばれています。

もし自分できちんと学習管理ができて、学力を伸ばす自信があるなら、宅浪の方がコスパが良いと言えるでしょう。

予備校に通ったところで確実に合格できるわけではなく、宅浪で東大や京大に合格する人も大勢いるからです。

ただし、他人の目がないと勉強できないという人や、プロ講師からの対面授業を受けたいという人は予備校を利用するのが良いでしょう。

大手予備校の授業料や季節講習の金額を比較

リポートする男性

駿台・河合塾・代々木ゼミナールの3つは、知名度の高さなどから3大予備校と呼ばれます。以下ではこの3大予備校に武田塾をはじめとするいくつかの予備校を加えて、費用を比較してみましょう。

河合塾の費用は約90万円

河合塾の「大学受験基礎・高卒認定対応コース」の費用は以下の通りです。

項目 費用
入学金 100,000円
授業料 760,000円
夏季講習や冬季講習 1講座17,600円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

河合塾は非常にコースが多く複雑であるので公式HPを確認するのが良いでしょう。ここでは志望校別に詳しくコースの授業料をざっくり解説します。

志望校 年間費用
国立理系 750,000~1,100,000円
私立理系 750,000~1,000,000円
国立文系 750,000~1,100,000円
私立文系 750,000~1,100,000円
国立医学部 750,000~1,500,000円
私立医学部 2,000,000円~3,500,000円

上記より、入学金と授業料だけでも86万円が必要であり、そこに季節講習の費用を合わせると、年間では90〜100万円前後が必要になるでしょう。

また河合塾では、私立の医学部をはじめとした医学部コースの価格が非常に高いので注意が必要です。

駿台の費用は約100万円

駿台では「スーパー東大理系演習コース」や「スーパー京大文系コース」など、文理や志望校別に豊富なコースが用意されています。

費用はコースによって異なるものの、概ね以下の通りです。

項目 費用
入学金 100,000円
授業料 600,000〜800,000円
夏季講習や冬季講習 1講座20,000円程度

よって全てを合わせると年間で100〜110万円程度が必要になるでしょう。

以下でコース別に詳しく見ていきましょう。

<理系の場合>

・国公立理系向け

コース名 年間費用
スーパー東大理系演習 890,000円
スーパー東大•京大•東工大 860,000円
スーパー国公立大理系 860,000円
国公立大理系プレミアムサポートコース 860,000円

・私立理系向け

コース名 年間費用
スーパー早慶大理系 790,000円
私立大理系プレミアムサポート 790,000円

・国立医学部向け

コース名 年間費用
EX国公立大医系演習 860,000円
スーパー国公立大医系 860,000円
国公立大医系プレミアムサポートコース 860,000円

・私立医学部向け

コース名 年間費用
EX私立大医系演習コース 820,000円
スーパー私立大医系コース 790,000円
私立大医系プレミアムサポートコース 790,000円
私立大医系プログレスコース ※市谷校舎へお問合せください。

<文系の場合>

・国公立文系向け

コース名 年間費用
スーパー東大文系演習 890,000円
スーパー東大•京大•一橋大 860,000円
スーパー国公立大文系 860,000円
国公立大文系プレミアムサポートコース 860,000円

・私立文系向け

コース名 年間費用
EX早大文系演習コース 820,000円
EX慶大文系演習コース 820,000円
スーパー早慶大文系 790,000円
私立大文系プレミアムサポート 790,000円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

東大や医系など、志望校のレベルが高いコースは金額も高いと言えるでしょう。

しかし通常だと医学部志望者のコースは料金が跳ね上がることが多いので他の理系と同じくらいの価格で受講できる駿台はかなりリーズナブルと言えるでしょう。

医学部志望者には、高い合格実績の割に費用が安い駿台がおすすめです。

代々木ゼミナールの費用は90万円

代々木ゼミナールの大学受験科(高卒生向け)は、理系コース・医系コース・文系コースの3つに分類され、それぞれで志望校レベル別のコースが豊富に用意されています。

費用はコースによって異なりますが、概ね以下の通りです。

項目 費用
入学金 80,000〜100,000円
授業料 600,000〜800,000円
夏季講習や冬季講習 1講座17,500円程度

またそれぞれ代表的なコースの料金は以下のようになっています。

<理系の授業料>

コース名 年間費用
オリジナルカリキュラム[国公立理系] 755,000円
エグゼクティブ東大理科 795,000円
オリジナルカリキュラム[私立理系) 725,000円

<文系の授業料>

コース名 年間費用
オリジナルカリキュラム[国公立文系) 755,000円
エグゼクティブ東大文科 795,000円
オリジナルカリキュラム[私立文系] 725,000円
早慶文系 725,000円
GMARCH文系 725,000円
[基礎強化]私立文系 750,000円

<医系の授業料>

コース名 年間費用
オリジナルカリキュラム[国公立医系] 755,000円
エグゼクティブ国公立医学 785,000円
オリジナルカリキュラム[私立医系] 725,000円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

以上を合計すると90〜100万円程度が必要になりますが、代ゼミは割引制度が豊富なので、実際はもう少し安く済む場合が多いでしょう。

例えば、前年度の代ゼミの在籍生であれば、授業料が44,000円減額されます。さらに大学合格や入学辞退による学費返金制度もあります。

東進ハイスクールの費用は100万円

東進ハイスクールで浪人する場合は、以下のような費用がかかります。

項目 費用
入学金 101,200円
授業料 700,000〜800,000円 ※特訓本科コースなら682,000円
コース外受講料 1講座77,000円 ※90分×15回の講座は57,750円
講習講座や単価講座 【90分×5回+講座修了判定テスト1回】:19,250円 【90分×10回+講座修了判定テスト1回】:38,500円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

よって東進ハイスクールで浪人する場合は、年間100万円以上かかることになるでしょう。

東進衛生予備校の費用は60万円

東進衛生予備校では、映像授業の視聴を中心に学習を進めます。費用は以下の通りです。

項目 費用
入学金 33,000円
通期講座 1講座77,000円程度
担任指導費(チューターによる質問回答など) 33,000円
模試費用 26,400円
講習講座 【90分×5回+講座修了判定テスト1回】:19,250円 【90分×10回+講座修了判定テスト1回】:38,500円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

どれだけ講座を受講するかによって費用は大きく異なりますが、年間で60〜70万円程度かかるのが一般的です。

四谷学院の費用は80万円

四谷学院の特徴は科目別能力別授業と55段階個別指導であり、費用は学習スタイルやコースによって異なりますが、概ね以下の通りです。

項目 費用
入学金 100,000円
授業料 500,000〜600,000円程度
諸経費 70,000〜80,000円程度
講習費用 1科目15,000円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

以上より、年間では70〜80万円程度かかることになるでしょう。

武田塾の費用は50万円

「日本初!授業をしない。」というフレーズで有名な武田塾では、効率的な自主学習で偏差値を高めます。よって費用は以下の通り、他の予備校に比べると少し安めです。

項目 費用
入学金 40,000円
授業料 500,000〜800,000円程度

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

なお、武田塾には夏季講習や冬季講習がないため、年間の費用は60〜90万円程度で済みます

進研ゼミの費用は20万円

進研ゼミは現役生しか受講できないというイメージかもしれませんが、浪人生でも受講することができます。進研ゼミなら入会金や再入会金はかからず、受講料も安いため、出費を抑えたいという方にはおすすめです。

ちなみに進研ゼミ高校講座の受講費・受講システムは以下の通りです。

コース名 費用(一括払い) 費用(毎月払い)
新入試基本講座 8,480円/月 9,710円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策1科目 9,480円/月 10,860円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策2科目 10,380円/月 11,890円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策3科目 11,180円/月 12,800円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策4科目 11,880円/月 13,610円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策5科目 12,480円/月 14,290円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策6科目 13,080円/月 14,970円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策7科目 13,680円/月 15,650円/月
新入試基本講座 + 個別試験対策8科目 14,280円/月 16,330円/月

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

上記より、「新入試基本講座 + 個別試験対策8科目」を選択した場合でも、年間では20万円を下回るため、予備校に比べるとずいぶん安いと言えるでしょう。

浪人生の進研ゼミの活用法に関して知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

スタディサプリの費用は12万円

スタディサプリ大学受験講座は月額1,980円で一流講師の映像授業が見放題という通信教育です。もちろん浪人生でも受講できます。

また月額9,800円の合格特訓コースを利用すれば、現役難関大コーチによる学習アドバイスをはじめとする各種のサポートが受けることが可能です。

映像授業を視聴するだけなら、年間23,760円で利用できるので、予備校に比べると圧倒的にリーズナブルであると言えるでしょう。入会金も必要ないため、とにかく費用を抑えたいという方におすすめです。

なお、合格特訓コースでも年間117,600円なので十分安いと言えるでしょう。

さらにスタディサプリはキャンペーンも多いため、入会時期によってはさらに安く利用できる可能性もあります。ちなみに2020年8月度に入会すれば、ベーシックは月額1,480円、合格特訓は月額6,800円で受講が可能です。

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

スタディサプリを活用した大学受験対策について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

Z会の費用は30万円程度

添削指導で有名なZ会の通信教育も浪人生にはおすすめです。大学受験生向けコースでは、志望校レベル別の様々な講座が用意されているのでご自身にぴったりのものが見つかるでしょう。

Z会大学受験コースの受講料金は以下の通りです。なお、料金は全て12ヶ月一括払いの1ヶ月あたりの金額を記載しています。

<本科>

コース 受講料金(税込)
東大コース・京大コース・医学科コース・難関国公立コース・早慶コース・難関私大コース 5,082円
標準国公私大コース 4,530円

<専科>

講座 受講料金(税込)
共通テスト攻略演習 2,975円
小論文 5,082円
東大即応演習・京大即応演習 5,082円
分野別攻略コース(通年) 2,533円
分野別攻略コース(半年) 2,831円
ハイクグレード実戦演習 ※高卒生を対象にした講座 2,533円

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

年間の費用はどのコースや講座を受講するかによっても異なりますが、概ね30万円程度でおさまるでしょう。Z会では予備校のように入会金なども必要ないので、かなりリーズナブルです。

なお、現役生を対象とした一般の通信教育は効率よく勉強することが重視されているため、浪人生には物足りない可能性があります。

しかし、Z会大学受験コースは高3生と高卒生が対象なので、浪人生にもやりごたえは十分でしょう。

Z会にはセット割引もある

Z会では本科の講座を3講座受講することによって以下の割引を受けることができます。

12ヶ月一括払い 6ヶ月一括払い 毎月払い
-6,000円 -3,000円 -500円

※割引に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

なお、一括払いを選択して途中解約した場合、残金は返金されるため、お得に受講したいなら12ヶ月一括払いで本科を3講座以上受講するのがおすすめです。

ハイグレード実戦演習は浪人生向け

ハイグレード実戦演習は高卒生を対象にした講座なので、浪人生にはおすすめです。英語・文系数学・理系数学の3つが開講されています。

月に1回の添削問題で、英語では記述力・表現力、文系数学と理系数学では初見の問題への対応力・思考過程の答案に表現する力を養うことができます。

なお、開講期間は3〜12月の10ヶ月で、1ヶ月あたりの学習時間の目安はそれぞれ以下の通りです。

講座 添削問題 復習
英語 90分 60分
文系数学 120分 90分
理系数学 180分 135分

※料金に関しては執筆時の情報を参考にしておりますので、最新情報については公式サイトより確認してください

Z会高校講座を活用した大学受験対策について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

大手予備校は割引制度が充実している

笑顔の少女

予備校に通うと年間で100万円以上のお金がかかることもありますが、割引制度を利用すればもう少し安く済む可能性もあります。

各予備校が成績や過去の受講歴などに関する様々な割引制度を用意しているため、入会する際は利用できないかどうかを確認してみましょう。

受講歴による割引

河合塾や駿台では、現役生の時に在籍していたら受講料が半額になるという割引制度があります。

この割引を利用すれば、年間で30〜40万円程度お得になるため、予備校を利用するハードルも下がります。

そのため、現役生の時にそれらの予備校を利用していたのであれば、浪人する際に引き続き利用するのも良いでしょう。

ネット経由による割引

こちらも河合塾や駿台などの話ですが、ネット経由で申し込みを行えば入学金が半額になるという割引制度もあります。ネット経由の方が申し込みも楽なので、一石二鳥の選択と言えるでしょう。

また高校時代に河合塾や駿台などで模擬試験や講習会を受けた経験がある場合も、この割引を受けることが可能です。

なお、通っていた高校によっては、学校が割引価格で一括申し込みをしてくれることもあります。

在籍高校・成績による割引

代々木ゼミナールでは、出身高校や現役時のセンターでの成績などによって、20〜30万円程度の割引が受けられる可能性があります。

なお、出身高校による割引を受けるには、県内トップクラスの進学校を卒業していなければなりません。

またそこまで偏差値の高い高校に通っていなかったとしても、模擬試験の結果が良ければ割引を受けられる場合があります

兄弟割引

河合塾や駿台などでは、兄弟・姉妹で予備校に在籍した場合に、10,000〜15,000円の割引が受けられるという制度があります。

金額としてはそこまで大きくありませんが、それでも安くなるのはありがたいと言えるでしょう。

また代々木ゼミナールには、在籍生からの紹介で入会することによって3,000円分の図書カードがもらえるという「後輩・友達紹介制度」もあります。

奨学金制度

多くの予備校には、成績優秀者や経済的に予備校に通えない者を対象にした学費免除や奨学金の制度があります。

ただし、経済的に困窮した者を対象にする奨学金制度は審査基準が厳しく、大学にも通えないほどの世帯収入でなければ認可されないため、一般的な家庭では利用するのは難しいでしょう。

しかし、「家が貧しい」という理由で予備校に行くことを諦めている方は、奨学金制度が利用できる可能性があるので、一度確認してみてください。

民間の奨学金を利用するという手もある

予備校に通うのが経済的に厳しいという場合は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)など民間の奨学金を利用するという選択肢もあります。

JASSOであれば、「高等学校等を卒業後2年の間に入学が認められ進学する予定の人」、つまり2浪までの人なら申し込むことが可能です。

教育ローンで借りるという選択肢も

奨学金に該当するような収入状況ではないが、予備校に回せるほどのお金の余裕はないという場合もあるでしょう。

そのような場合は、教育ローンを組んで当座の資金を調達するという方法もあります。例えば、日本政策金融公庫の教育ローンなら、審査をパスするには一定の年収が必要ですが、1%台の低金利で借りることが可能です。

また民間の金融機関でも3%台の金利の教育ローンを利用することができます。

予備校への入会は簡単に諦められるような問題ではないはずなので、様々な方法を検討してみましょう。

予備校を選ぶときの基準

スマホを見る女

以下では予備校を選ぶ時に基準にすべき事柄について解説します。

学費

先述した通り、予備校に通うには年間で100万円前後の費用が必要になります。そのため、出費を極力抑えたいという場合は、上記で解説した割引制度や優待制度が受けられる予備校を選ぶと良いでしょう。

また予備校で浪人するか滑り止めに進学するかで悩む場合は、大学4年間の学費も含めて検討するのがおすすめです。

例えば、滑り止めの私立に進学するなら、予備校に通って国立大学に進学した方がトータルの金額が安く済む場合もあります。

通学時間

自宅から予備校までが遠いと、移動時間で勉強時間が削られてしまいます。また年間の交通費も馬鹿になりません。

そのため、時間的及び経済的コスパを考えるなら、自宅から通いやすい予備校を選ぶべきです。

また自宅から予備校までがあまりにも遠い場合は、予備校近くに下宿するか、予備校が用意している寮に入ることを検討するのも良いでしょう。

予備校の寮に入るという選択肢もある

自宅からは予備校に通えないという場合は、寮に入るという選択肢もあります。以下では大手予備校の寮の費用と特徴を確認してみましょう。

予備校 年間の費用 内訳 特徴
河合塾 1,600,000円程度 入寮費・水光熱費・月々の賃料 学習アドバイザーによる相談や質問対応のサポートがある・利用者からの評判は良い
駿台 2,000,000円程度 入寮費・保証金・電気料金・通信設備料・月々の賃料など セキュリティ管理がしっかりしている・家具や寝具なども全て揃っている
代々木ゼミナール 1,700,000円程度 入寮費・光熱費・月々の賃料 寮生面談で生活の悩みや進路に関する相談ができる・スタッフが生活態度や学習状況をきちんとチェックしてくれる
四谷学院 1,500,000円程度 入寮費・保証金・管理費・光熱費・月々の賃料など 栄養士監修の美味しい朝食・夕食が食べられる・セキュリティも万全

なお、上記以外に東進でも食事付きの学生マンションを利用することができます。また武田塾では校舎近くの寮を紹介してもらうことが可能です。

講師の質

予備校に通うなら、在籍している講師の実力や授業・教材のクオリティも重視するべきです。また講師や教材が良くても自分に合わない可能性もあるので、自分との相性も含めてよく比較・検討するのが良いでしょう。

どんな予備校に通ってどういう大学に進学するかは、今後の人生を大きく左右するため、自分が納得できる予備校を選ぶことをおすすめします。

特に講師との相性が悪いと値段の割にあまり学力が伸びなかったというようなことにもなりかねないので、注意しましょう。

校舎の清潔感

少なくとも1年間は通うわけですから、校舎の清潔さというのも重要な観点です。

いくら授業が良くても、トイレが汚かったり、机や椅子がボロボロなら勉強も捗らない可能性があります。

そのため、校舎を見学できる機会があるなら、1年間通えそうかを下見しておくのが良いでしょう。せっかくなら綺麗でリラックスできるような環境で勉強するべきです。

実際にどこの予備校を受講すべき?

ここまで、様々な予備校の費用を中心にみてきて、価格面での特徴はおおよそつかめたでしょう。

ただ、納得のいく予備校選びをするためには、各予備校の指導や環境面の特徴も頭に入れたうえで選ぶ必要があります

以下の記事では、本日ご紹介した各予備校の特徴をまとめているので、ぜひこちらも併せてご覧ください。

予備校での浪人費用についてまとめ

予備校での浪人費用についてまとめ

  • 授業料以外にかかる料金をしっかりと把握するべき
  • 寮に入るならさらにお金がかかる
  • 講師や教材のクオリティも重視するべき
  • 自分の志望校に強い予備校にしよう

予備校での浪人費用について解説しました。

予備校で浪人する場合は、年間で100万円程度の費用が必要であるパターンが多いです。ただし、割引制度や奨学金制度などを利用すれば、もう少し出費を抑えられる可能性もあります。

なお、予備校選ぶ際は学費だけでなく、講師や教材のクオリティ、自宅からの通いやすさ、校舎の清潔さなども考慮に入れるべきです。

また通信教育を利用して宅浪するのも良いでしょう。結果合格できるならその方がずっとコスパは良いです。

以上を参考に、ご自身に合った予備校や通信教育を探してみてください。