ドラゴン桜の勉強法で合格できる?東大在卒生が偏差値35からの逆転方法を徹底調査!
東大合格請負漫画として、老若男女幅広い層に支持される漫画「ドラゴン桜」。
続編である「ドラゴン桜2」も2021年4月にドラマ化されており、最短合格を可能にする教師陣の東大攻略法が話題になっています。
一方で「ドラゴン桜の勉強法って本当に正しいの?」、「このやり方で本当に東大に受かるのかな?」と内容に対して懐疑的な人もいらっしゃるでしょう。
そこで弊社在籍の東大在卒生が、ドラゴン桜で紹介されている勉強法について徹底調査を行いました!
今回はドラゴン桜の教科別勉強法を、実際に合格した東大生の意見も交えてご紹介します。
ドラゴン桜のあらすじ
偏差値の低さや治安の悪さが原因となり、倒産の危機に直面していた龍山高校。債務整理にやってきた桜木は学校の再建を決意します。
龍山高校の超進学校化を目標とし、「5年後に東大合格者100人輩出」、「1年以内に東大合格者輩出」を掲げる桜木。
東大合格請負人である最強教師陣を集めた「特別進学クラス」を設立し、水野・矢島の二人を理科1類合格に導きます。
マトモに机に向かったこともない二人は、果たして「1年」という短い時間で東大合格を達成することができるのでしょうか?
教師陣の眼から鱗の指導法だけでなく、学生同士・教師同士の人間ドラマなど、見所満載の作品です。
【数学編】ドラゴン桜の勉強法
まずは、数学の鬼・柳鉄之助先生の提唱する勉強法をご紹介します。
圧倒的な東大進学実績を誇った「柳塾」の塾長であり、スパルタながら活気に溢れる授業を行っています。
まずは基礎の計算を完璧に!
勉強法の概要
数学勉強の初めは、とにかく基礎の計算問題を解きまくるよう指導します。
ドラゴン桜では、「柳塾100問プリント」を配布し、10分で解き切るという勉強法を行っていました。
柳先生の計算練習の特徴は「全問正解するまで合格とせず、100問プリントを繰り返す」という点です。
完璧以外を認めず基礎訓練を徹底することで、実際の試験で点数の取りこぼしが発生する確率を減らすことができます。
また、「反復による基礎の習得」「忘れにくくするトレーニング」「基礎勉強体力をつける」の3つの力を効率的に伸ばすことも可能です。
東大生のコメント
初期に基礎基本を徹底させることは大切。
当たり前に微分できる、当たり前に積分できる、ということが大事。
簡単な微分積分を脳死でできる、ひいては基礎的な四則演算を素早く間違えずにすることが数学の最低ライン。
など、初期に基礎的な計算を完璧にすることが大切である、という点には東大生も同意見であるようです。
また、「計算を間違えず素早くできれば、より多くの問題に取り組むことができるし、モチベーション維持にも役立つので、結果的に数学が得意になると思う。」といったコメントも見られました。
自分で問題を作成してみよう
勉強法の概要
数学の問題(特に文章題)を攻略する際には、「出題者の立場に立って、出題の意図を読み取ること」が非常に大切になります。
このトレーニングとして最適なのが、実際に自分で問題を作ってみることです。
どんな公式を使ってどのように解かせたいのか、その部分が理解できる力を身につけると、問題へのアプローチがしやすくなります。
また、出題者の意図を読み取るためのヒントが多く隠されていることから、「問題は文章題から解け」、と指導しています。
東大生のコメント
東大生からも「確かに、この問題はこの公式や考え方を使って解かせたいのだな、と推測できる力は非常に大事」など、出題者の意図を読み取ることが攻略に繋がると言った意見がいくつか見られました。
一方で、
これはしっかりと数学をやりこんだ人がやるもので、微妙な知識がある時にこれをやってもあまり効果がないかもしれません。
また、このようなトレーニングを積んでいるような余裕がない、といった可能性も考えられます。
という意見も。
学習の初期に行うのではなく、東大数学に対応できるような数学力が身についてから行う方がより高い効果が期待できる、と言えるでしょう。
同時解法プリントで問題数をこなせ
勉強法の概要
試験で最も重要なのは「どのように解き始めるか」という点であり、問題攻略はスタートで決まると柳先生は語ります。
このスタートで躓かないためのトレーニングとして効果的なのが、「柳式問題回答同時プリント」を生かした学習法です。
問題のプリントと解答のプリントがセットになっており、問題を見る→3分以内に頭の中で解き方をイメージする→3分後に答えを見て解き始めが合っていればOK、という勉強の方法です。
短い時間で大量の問題に触れることが可能な上に、東大数学攻略において重要な時間配分の感覚も身につけることができます。
ただし、この勉強法だけでは、計算力が身に付かず解答の書き方も覚えることができません。
そのためドラゴン桜では、上記の計算問題などと組み合わせて学習を行っていました。
東大生のコメント
「解く際は初手が非常に重要であること」や「できる限り多くの問題に触れると良いこと」については、東大生からも肯定的な意見が挙がっていました。
実際に、同じような勉強法を実践していた東大生もいるようです。
加えて、「やはり、見てわかることと実際に解き切ることは違う」「もっとスピードを上げるべき」などの点から、以下のような勉強法がより適していると考えています。
これに近い方法を実際にやっていました!ただ、3分は遅いかも。
もっとスムーズに(理想は2秒で)解法を思いつかないと、東大の数学では間に合わない可能性があります。
最初は全部丁寧に解き切った方が良いでしょう。
「見てわかること」と「実際に解けること」は全然違うので、できる気がするだけの問題が増える、という危険性があります。
こういう時間を作ってイメージ練習をしたり、一度解いた問題のチェックをしたり、という点では効果があるでしょう。
効率良く数学を習得することのできる優れた方法ですが、全部これではやはり「点数を取る力」や「一から思考する力」が養われない場合があります。
実際に手を動かして、問題を最後まで解き切る練習も、忘れずに行うようにすると良いでしょう。
【英語編】ドラゴン桜の勉強法
英語教師は川口洋先生です。駿台予備校講師の竹岡広信先生がモデルとなっており、ユニークな授業が特徴的です。
「英語は楽しく」をモットーにした「楽楽英語」で、東大英語完全攻略を目指します。
英語は楽しみながら勉強しよう
勉強法の概要
英語に不慣れな生徒のために、川口先生が最初に行ったのが「歌ったり踊ったりしながら英語に触れる」という勉強です。
作中では、ビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」を用いており、丸暗記することで中学英語の多くをカバーすることができます。
また、歌詞はストーリー仕立てになっていることも多く、意味をイメージしながら暗記することも比較的容易です。
東大生のコメント
英語の勉強初期にはかなりアリだと思います。
僕も中学校の時は洋楽で勉強したりしました。
歌って踊る必要はないと思いますが、英語の曲を聴くのはよくやっていました。
ビートルズではないですが、英語の曲をディクテーションしたりしてましたね。
英語に慣れ親しむという目的で、学習初期の段階でこれらの勉強法を用いることは、東大生目線でも「アリ」という回答が多かったです。
一方で、「もっと体系だった学習を行う方が東大対策としては適切」「アメリカの曲のスラングなどには気をつける必要がある」などのコメントもありました。
あくまで慣れ親しむための方法であり、本格的な受験対策のための英語学習はまた別で必要である、という点に注意が必要でしょう。
東大受験には2000語の暗記でOK
勉強法の概要
東大の英語は早慶上智と比較して、難単語が多数出てくるわけではありません。そのため英単語帳「ターゲット1900」に掲載されている単語の暗記のみで十分だ、としています。
また、基礎的な単語の暗記の際に、語源についての知識が備わっていれば、初見の単語でも意味を推測することができます。
加えて、辞書は非常にためになる例文を掲載していることから勉強になりますが、意味を調べる際には基本的に単語帳を利用することを推奨しています。
東大生のコメント
「意味の推測は確かに大事」「英作・リスニングの配点が高いのでギリ2000で足りるかも」などの意見がある一方で「さすがに2000ではちょっと足りないかも」という意見が大半でした。
確かに早慶より難しい単語は出ませんが、だからと言って「2000単語で行ける」とは思わないです。2000単語では、共通テストのレベル程度しかカバーできません。
また推測は確かに大事ですが、間違ってしまうぐらいであればボキャブラリーを増やす努力をする方が短期間での対策には適していると思います。
単語数が2000で良いとは思いませんが、単語数を増やすことにこだわるのもよくないです。
東大の英語で点を取るなら要約、英作文、リスニングなどの技術も練習すべきと言えるでしょう。
リスニング・英作文などの対策により多くの時間を割くことはもちろん重要ですが、受験用の単語帳2冊は最低限やっておくべきだと言えるでしょう。
英語の勉強は「英作文」から始めよう
勉強法の概要
水に入らず陸で泳ぐ練習をしていても、水泳は上手くなりません。それと同様で、英語も「使うこと」を積極的に行わないとなかなか上達しないと言います。
この「英語を使う」を最も効果的に行えるのが英作文です。東大英語の出題内容を考慮しても適していると言えます。
また、単語・文法の暗記→和訳→英作文というステップで学習するよりも、途中の混乱や挫折を防げる、というメリットもあります。
東大生のコメント
作中では、文法学習も並行して英作文練習を行なっていたので、効率が良いかもしれません。
文法事項の定着と英作文能力向上が同時に見込めるので。
英語はフレーズで覚えるのが早い、というのは共感できます。
英語は言語なので、単語・文法に縛られすぎるとカタコト英語人間になってしまいがちですが、この勉強法ならそれも抑制できます。
などのように、英作文学習の効果を評価し、アリなのではないかと考えている意見がいくつかありました。
一方で、やはりこのような学習方法を実践した東大生はそこまで多くないことから、「正直良し悪しが判定しづらい」というコメントも多かったです。
東大英作文でも簡単な英語でOK
勉強法の概要
日本一の大学である「東大英作文」と聞くと、「難しい単語や文法の知識が必要なのではないか?」と思いがちですが、そんなことはありません。
東大の英作文では減点法を採用しているため、難しい英語の知識よりも知っている単語・文法で意思を伝える能力が重要になります。
拙い英語だとしても、とにかく間違えずに知っている英語で内容を伝える、ということを意識すると、英作文の得点は安定する、と語ります。
東大生のコメント
「英作文では当たり前のこと」として、アンケート調査を行ったほぼ全ての東大生が肯定のコメントをしていました。
「とにかく間違えずに、知っている英語で内容を伝える」はとても大事だと思います。下手に難しい単語・文法を使うよりよっぽど良いです。
ただ、本当に減点法か、と言われると確証はありません。ネイティブが感覚採点しているという噂を聞いたことがあります。
医学部と違って、東大の英作文では難しい専門用語や構文を要求されることは少ないです。
最低限の単語や文法を確実なものにして、それを実践することで点が取れます。
アプローチの方法は適切ですが、採点基準が公開されているわけではないので「絶対に減点法だ」と決めてかかるのは少し危険だ、と言えるでしょう。
【国語編】ドラゴン桜の勉強法
龍山高校の講師陣の一人として、国語を教えているのが芥山龍三郎先生です。
「読む力」をキーワードに、考える力の養成、受験テクニックの習得両面に効果的な授業を行います。
夏までは国語を徹底学習せよ!
勉強法の概要
芥山先生は「国語は全ての教科の基礎である」とおっしゃいます。
数学・理科・社会の問題文は全て日本語である上に、英語でさえ日本語に訳して考える場合がほとんどです。
このように様々な面で読解力や文章の理解力が必要になることから、夏までは国語の学習を行うことで、全教科の基礎力アップにつながる、と説きます。
東大生のコメント
「国語が全教科の基礎であって、確かに読解力は大事」「直前期にやる時間がないので早期に対策すべき」などの点では東大生も同意見であるようです。
一方で、夏休みは大切な時期であり、さらに理1を目指すのであれば「国語一辺倒では絶対にダメ」とも語っています。
国語の勉強「も」すべき、がより適切だと思います。もちろん全体的な読解力を鍛える、という点では国語は重要です。
ただ、勉強するほど差がつく教科とは言えないので、特に理系で学習のメインに据えるのは違います。
直前期に国語やる時間とかあまりないので、読解力が致命的な場合はある程度やっておくと良いかもしれません。
また、国語の勉強をしないと他教科で得点の頭打ちが来る場合があるので、読解力+全体的な得点を伸ばすという意味でも、国語が基礎は納得だな、と感じました。
理系であっても、国語は早めにある程度完成させるべき教科です。
ただし、夏休みという貴重な時間を活用する場合は、他教科とのバランスにも注意して取り組むことが必要となるでしょう。
速読法で東大国語を攻略!
勉強法の概要
読むのが遅い人は、問題文を読んでいるだけで相当な時間を食ってしまいます。特に、時間制限の厳しい東大では圧倒的に不利です。
そのため、国語の学習の際にはまず読むスピードを上げることを意識します。
自分が読んでいて楽しいもの・面白いと感じるものを一気に読む、という訓練を積むことで速読法が身に付くと芥山先生は語ります。
東大生のコメント
「国語は確かに読むスピードが大事」「東大受験だけでなく、共通テスト対策にも通じる」など、読むスピードを意識していた東大生が多かったです。
また、以下のコメントでは、東大生が実践していた読む際のテクニックを紹介しています。
読んだ内容を「音声化」してしまう人は、読むのが遅くなるので注意。
こういう人は文字を視覚情報だけで認識することを心がけると良いと思う。
速読の訓練を積むことで、その感覚が掴めるようになると思います。
現代文(特に評論)に関しては「読み方」を勉強すれば、ある程度点が取れるようになると思います。
ただ読むのではなく、対立構造に注目しながら線を引くなどの技術があるので、それも同時に行うと、試験対策として効果的です。
「正しく読む」訓練として街に出かける
勉強法の概要
「正しく読む」とは、スラスラ読み進めながらも、書いてある内容と筆者の意見を把握することを意味します。
この訓練をする際には、教室でただ本に向かい合って勉強をする必要はありません。
街に出て様々な物に疑問や好奇心・興味を持ち、世の中の様々な動きを読み取る努力をすることが肝心なのです。
東大生のコメント
「日常の中で様々な点に興味・関心を持つことは、直接的でないにせよ国語能力向上に役立つ」と肯定的な意見が多く見られました。
また受験以外だけでなく、社会に出る上で役立つスキルでもあるでしょう。
日常に疑問を持つことは、重要な学問的要素です。
「街に出ること」は必ずしもすべきではないですが、気分転換にもなるという点で良いでしょう。
直接的に受験国語に活かせる、とは言い難い部分がありますが、日常生活中で思考放棄せずになぜ?を考え続けることは重要な学問的要素です。
そのため、「常に思考放棄せずに考えること」が大事っていうのは、すごく賛成できます。
古文・漢文アレルギーは漫画で克服しよう
勉強法の概要
東大理1対策として、桜木先生が推奨していた勉強法の一つです。
古典がピンと来ず、面白くないと感じられる原因の一つに「そもそもその時代のことがわからないから」という点が挙げられます。
そういう人には、古典作品を漫画化した書籍を読み、時代背景などといったある程度の知識を頭に入れることがおすすめです。
また、東大理1は古文・漢文の配点が高いため、ここで得点を多く稼ぐことが非常に重要、とも語っています。
東大生のコメント
漫画で古典知識を得るという勉強法は、今回アンケートを行った東大生の中にも実践している人が何人かいました。
また、理系・文系に関わらず、国語は古文・漢文の得点を安定させることが鍵となるようです。
当時の常識を知っていることは、読解において大いに役立ちます。その一つの方法として、漫画を用いるのはアリだと思います。
また、古文の題材は比較的使い回されやすいので、頻出題材を読んでおくと知っている内容が出題される可能性がある、という点でもメリットが大きいです。
文系も理系も同様です。国語の点は古典で取りましょう。
また、東大の理系合格者は
- 数学・物理・化学で鬼のように点数をとる化け物
- 国語や英語でもしっかり点を稼ぐオールラウンダー
の2種類に分けられるので、理系でも国語で点を稼ぐことは大事です。
【理科編】ドラゴン桜の勉強法
龍山高校特進クラスで理科を教えているのが、阿院先生です。「でヒ」が口癖の特徴的なキャラクターです。
わかりづらい理科の内容も、図解などを通して非常に分かりやすく解説してくれます。
※阿院先生は 作中で物理と地学を教えていますが、今回の記事では物理の勉強法に中心にご紹介します。
夏休みは理科を充実させよう
勉強法の概要
阿院先生は、理系受験においては理科こそが最大の戦場であると考えており、夏休みは理科の徹底的な対策をすることが大事だ、と説きます。
また、理科は勉強する内容が他の科目より狭く、しっかりと勉強した分だけ点数に返ってきやすいです。
そのため夏休みの時期に理科を詰め、高得点を取れるようになれば、他の科目でのミスも取り返して安定した得点が取れるようになるのです。
東大生のコメント
「理科に時間を使って対策を行うこと」や「3年生の時に理科を徹底的にやりこむこと」の重要性については、東大生からも賛成の声が挙がっていました。
一方で、「人によって教科別の練度がことなるから、必ずしも夏休みに理科とは言えないと思う」など、学習カリキュラムは個々に異なるものであるため、鵜呑みにするのは危険、というコメントもいくつか見られました。
また、物理の場合は数学が絡む分野もあり、数学の内容を理解してから取り組んだほうが効率が良いため、こういった点でも一概に「夏休みに理科」とは言えない部分があります。
ドラゴン桜のカリキュラムであれば、夏休みに理科を徹底する、で正解なのかもしれませんが、実際のところ何を勉強するかは人それぞれです。
「この時期は〜〜を勉強すべき」といった内容は、自分の状況と照らし合わせた上で正しいかどうか判断すべきでしょう。
数学が絡む物理の場合は、数学で内容を勉強してから取り組んだ方が理にかなっています。こういった点も考慮しましょう。
また、公立高校の場合は「夏に理科を徹底的に勉強しよう」というよりは、「理科の授業が遅れがちなので夏に頑張って間に合わせよう」に近い気がします。
やはり理系で合格するためには、理科の徹底学習が必要であり、ドラゴン桜のスケジュールの場合は夏休みに詰める、というカリキュラムで問題ないのでしょう。
しかし、夏の段階でどのくらいの進捗であるかはやはり個人差があります。そのため、夏休みにやるべきことはそれぞれで大きく異なる、という点は理解しておくべきでしょう。
絵や漫画・語呂合わせを活用して暗記
勉強法の概要
イメージが掴みづらい物理の分野を学習する際には、絵や漫画・語呂合わせなどを用いて記憶に定着させることが重要です。
阿院先生の理科短期間必勝攻略テキスト「阿院の物理」では、上の画像のように力学などの説明がコマ割りの漫画のように示されています。
印象深いイメージとして記憶に定着しやすいだけでなく、教科書に掲載されているような線だけの図よりも親しみやすい、というメリットがあるのです。
東大生のコメント
「物理の内容を絵や図の形式で暗記することは大事」としながらも、「まずは本質的な理解が大事」「丸暗記では太刀打ちできない」など、単なる暗記ではダメという意見が多く見られました。
視覚的なイメージとして記憶に留めることは大切ですが、まずは根本にある考え方をしっかりと理解することからスタートしましょう。
まずは基礎の理解が優先で、そこがしっかりできているなら、より忘れづらくするという意味で語呂合わせなどを用いるのは良いと思います。
基礎理解が足りない段階から、暗記に頼ろうとするのはあまりおすすめできません。
図を書いてみたり、視覚的情報として理解することはとても大切ですが、少なくとも自分は物理の勉強をする際に「暗記」はあまりしなかったと思います。
東大の問題は丸暗記では少ししか解けるようにならないし、理科が嫌いになってしまう原因にもなりかねません。
暗記にはメモリーツリーを利用するのが効果的
勉強法の概要
阿院先生が紹介するメモリーツリーによる暗記法は、理科だけでなく社会など他の教科にも利用することができます。作中では、まず世界史の暗記で活用されていました。
メモリーツリーは脳科学において「イメージマップ」と呼ばれるもので、「関連付け」「強調」の二つの効果で記憶の定着を促します。
具体的には、用語や事象などを言葉だけでなく、繋がりのある内容と共にグループ分けをしたり、イメージと関連付けたりしながら暗記を行います。
また、絵やシンボルなども書き込むことで、より鮮明なイメージとして記憶に残すことが可能です。
東大生のコメント
「構造化・体系化されることで頭に入りやすくなりそう」「知り合いがメモリーツリーを推奨していた」など、東大生からも「暗記方法の一つとしてアリ」というコメントが多かったです。
一方で、「こういうのは作って満足しやすい点に注意」「すでに確立されている暗記法があるならそれでOK」など、利用方法に一定の注意点があることを指摘する意見もいくつかありました。
メモリーツリーで構造化・体系化することで、整理されて頭に入りやすいという点ではアリだと思います。
ただ作って満足では「ここに書いたやつなんだけど、なんのことだっけ・・・」となってしまいやすい方法でもあるな、と感じました。
効果的な暗記方法であると思いますが、やはりある程度の暗記をするための努力は必要でしょう。
視覚的に物事を関連付けることで、知識の紐付きが強くなるというのは、わかります。
なので、良い暗記方法ではあると思いますが、すでに自分で確立した暗記方法があるのであればそれで覚えれば良い、とも思います。
また、ツリー状という形状の関係から、ノートを作る際にある程度の工夫は必要だな、と感じました。
正攻法を理解し問題数をこなせ!
勉強法の概要
阿院先生は物理の得点アップの秘訣を、数学と同様「とにかく問題数をこなすこと」だと説きます。
地道に自分を信じて問題を解き続けることが重要、ということです。
1年という短い時間での東大対策だとしても、基本的な解法を覚えて多くの問題に触れるという、正攻法の学習方法が最も安定して得点を取れるようになります。
東大生のコメント
「手を動かして問題を解きまくることは、確かに大事」「応用を効かせるためにも、まず基本パターンを暗記すべき」など、得点を伸ばすための堅実な方法として評価するコメントが多かったです。
一方、「物理の場合は解法の暗記を重視するのはちょっと不安」と言った意見もあり、解法を記憶の前にまずはしっかりと理解することが、やはり重要だと言えるでしょう。
問題を解く上での反復練習は確かに大事です。
ただ、解き方の暗記を優先させるのではなく、やはりきちんと理解し納得して、自分で思考を再現する、ということを優先しましょう。
「解法を暗記」としてしまうのはあまり良くないです。
学習期間の短さに関わらず、基本的にはこのようにして物理は学習すると思います。
全部に通用するわけではありませんが、基本パターンを暗記することで応用が効く、というのはわかります。
【社会編】ドラゴン桜の勉強法
社会の教師は、龍山高校特別進学クラスの担任でもある桜木健二先生です。
桜木先生は高校に進学しておらず、歴史の知識は浅いものの、合理的な社会攻略方法を紹介しています。
東大理1攻略なら「世界史」を選べ
勉強法の概要
センター試験の社会は、地理歴史の中でも一番点が取りやすい「世界史」を選ぶべき、と作中では紹介されています。
というのも、センター試験社会の中では最も努力が得点として反映されやすい教科であるからです。
また、センターの日本史は他の教科と比べて難易度が高いという理由から、あまりおすすめでない教科、であるようです。
東大生のコメント
「センター社会で点を稼ぐなら世界史は効率が良い」「世界史は努力が反映されやすい、というのは本当かも」など世界史を選択するメリットについては肯定の意見もいくつかみられました。
一方で、「理系ならやっぱり地理がおすすめ」「自分が興味あるものを選ぶべき」など、世界史一択とは必ずしも言えない状況であることも理解しておきましょう。
実際、今回アンケートを行った理系東大生の多くが、地理を選択していました。
センターの社会で9割のような高い点数を取りたい場合は、確かに世界史の方が効率が良いです。
一方で、7〜8割を目指すなら地理の方がおすすめです。東大はセンターの比率が小さいのでそれで十分な場合も考えられます。
「世界史は努力が反映されやすい」というのは本当なのかもしれませんが、やはり自分の好きなものを選んだ方が良いです。
学びやすいですし、もともとある程度の知識が備わっている場合もあります。
自分は地理が好きなので、センター試験も地理を選択して受験しました。
スクラム勉強法で仲間と共に学ぶ
勉強法の概要
暗記ものは一人で勉強していると苦痛に感じ、途中で嫌になってしまうことも少なくありません。
こういう時、共に戦う仲間とスクラムを組むように一緒に勉強することで安心して進めることができました。
作中では、生徒二人だけでなく、社会担当の桜木先生も生徒と共に勉強をし、協力して上記のメモリーツリー作成を行っていました。
暗記ものの問題をお互いに出し合うだけでも効果があるだけでなく、自分が怠けることで相手に迷惑がかかってしまうことからモチベーション維持がしやすいというメリットがあります。
東大生のコメント
「グループでワイワイ暗記をやっていた友達も現役合格していた」「受験勉強のリフレッシュにもなりそう」「ライバルがいるとモチベーションが高まりそう」と言った意見がみられました。
一方で、「人によっては集中できなそう」「一人で勉強する時間も忘れずに取るべき」など、団体として勉強する際には危険性があることも、把握しておくべきです。
この勉強法が合うかどうかは、人によると思います。僕は友達と一緒に勉強するとあまり身につきませんでした。
ただ、グループで勉強する方が良い、と言ってワイワイ暗記の勉強してた友達も、現役で合格しています。
受験勉強のリフレッシュができてモチベーショ維持につながったり、「あいつには負けない」というライバルが居て頑張れる場合があると思います。
ただ、友達と雑談してしまって集中できない場合も考えられますし、自分で勉強する時間もしっかり取るべきです。
歴史は遡って勉強せよ
勉強法の概要
歴史の出来事は「因果関係」に注目し、繋げて考えると非常にわかりやすいです。
そのため、教科書の頭からではなく、歴史を後ろから遡るようにして勉強を行い、「何故そうなったのか?」を辿るようにしてするとより効率的に学ぶことができます。
また、最近の歴史の方が興味が沸きやすいため、勉強の途中で飽きてしまうことも少なくなります。
東大生のコメント
因果関係を重視するという点は確かに非常に大事です。その意味では、一つ一つの事象については遡るように勉強するのも良いかもしれません。
ただ特に世界史では、ある出来事が複数の国に波及して多くの出来事に繋がる、という場合が多いです。
複数の出来事の影響を受けてある出来事が生じたりするので、おそらく世界史全体を後ろから勉強するのは難しいでしょう。
また、普通に前から勉強する場合も、教科書を一周した後に何周も回すことで、後ろに控える出来事への影響を想像できるようにしていくやり方が身につきやすくなると思います。
因果関係に着目することは確かに重要ですが、世界史のように多様な国に波及する場合は横の広がりが大きくなりすぎて、逆に理解が難しくなる可能性があります。
ドラゴン桜のようにメモリーツリーを利用して学習する場合は、わかりやすくまとめることが可能ですが、教科書を読んで普通にノートを取る場合は整理しづらくなってしまうこともあるでしょう。
人の感情に注目して歴史の学習をしよう
勉強法の概要
歴史の勉強の際に、淡々と並ぶ事実を追っているだけでは飽きやすくなってしまいます。
そのような時に、歴史の合間で現れる「人間の感情」に想像を膨らませながら勉強をすると、理解もスムーズで面白いです。
例えば、歴史を大きく変える要因である「侵略・戦争」については、「ムカつく」という人間の感情が根本にあると考えます。
このように、感情の変化を追いながら歴史を読み解くと、ストーリーとして流れを理解しやすいのです。
東大生のコメント
暗記方法の一つとして、アリだと思います。
僕も無意識のうちに、ある人物やある派閥が持っていた感情をイメージして世界史を学んでいたと思います。
そうすることで出来事を抽象化してストーリー記憶ができるので、頭に残りやすいです。
よくある歴史マンガとかって、まさしくこれですよね。
歴史のようにストーリーのある内容を集中して勉強できている時は、無意識に感情をイメージして、頭の中でお話を作っていることが確かにあります。
感情以外にも、漫画のように会話や場面なども意識的にイメージするようにすると、歴史の内容をより楽しく理解することができるでしょう。
ドラゴン桜の勉強法についてまとめ
今回は、ドラゴン桜の教科別勉強法を、東大生のコメントと共にご紹介しました。
東大生から見ても、「東大攻略」の方法として実際に活用できる勉強法が多く、十分参考になる内容であることがわかります。
一方で、自分の状況を鑑みず漫画の内容を鵜呑みにしてしまうと、少なからず危険性が伴うものもいくつか見られました。
今回ご紹介した東大生のコメントも参考にしつつ、自身の学習進捗や受験までの期間も考慮して勉強法をアップデートさせると、より効果的な東大対策ができるようになる、と言えるでしょう。