そろばんの自宅学習はおすすめ?自宅での効率的な教え方や教材・デメリットまで紹介
「そろばんを教えるのは難しい?」
「教室に通わなくても身に付けられる?」
集中力や計算力が身につくと言われるそろばんは、自宅学習も可能です。
親子で行う自宅そろばん学習について、メリット・デメリットを紹介しましょう。
また、初めてそろばんに触れる子供におすすめの教材や、そろばんの教え方、学習継続のコツを解説します。
そろばん学習のノウハウを学んで、親子でそろばんにチャレンジしてみましょう!
そろばんの自宅学習・効率的な教え方や教材についてざっくり説明すると
- 基礎は自宅で親が教えることが可能
- レベルが上がると親が教えるのは困難
- 簡単な教材から取り組もう
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そろばんを自宅で学習するメリットは?
子供を教室に通わせず、自宅で親がそろばんを教えると得られるメリットについて紹介します。
早くから始めることができる
算数の概念は早くから身に付けておくとよいと言われますが、自宅でのそろばん学習なら、幼児期の早い段階からでも始められます。
一般的なそろばん教室は、年齢制限が設けられていることが多く、対象年齢が小学校入学前の5歳くらいからとなっている教室が多いです。
しかし、そろばんは、5歳前の幼児でも始めるのは十分可能ですし、 年齢制限よりも早くそろばんを学ぼうと思うのなら自宅で学習するしかありません。
なぜそろばん教室は幼児が通えない?
なぜ一般的なそろばん教室は幼児の入室を断るのでしょうか?
それは、以下のような理由からです。
- 幼児はじっと座っていられないから
- 話をきちんと聞くことが出来ないから
しかし、幼児の中にも算数に興味を持つ子はいます。
早い時期から算数への興味を持った子が学ぶためには、自宅でそろばん学習をさせるのがよい方法です。
毎日そろばんに触れることが可能
自宅でそろばん学習するメリットとして、毎日そろばんに触れられるということがあります。
そろばんの習得にはコツコツ継続することが重要ですが、教室に通う場合には、教室に行っている時間にしか学習のモチベーションが上がらないという子が多いです。
教室でしかそろばんを使っていないと、だんだんと自主的にそろばんに触れなくなってしまうでしょう。
しかし、自宅学習としてそろばんを行うことで、 いつでもそろばんに触れることが可能になり、学習の機会も増えることが期待できます。
保護者の通塾の負担が減る
そろばん学習を自宅で行うことで、通塾の負担がなくなるのもメリットです。
教室に通うとなると送り迎えが必要になりますし、そろばん教室の場合は、スポーツなどの習い事に比べて1週間の通塾回数が多いので送迎でしょう。
自宅学習なら、通塾の負担は一切なく、親の負担がかからないのでおすすめです。
家庭でそろばんを学べると、 送迎がない分空いた時間を家事や自分のための時間に使えます。
親の頭の体操にもなる
そろばんを子供に教えることで親も頭の体操になるので、自宅そろばん学習はおすすめです。
そもそも、 素早く珠をはじいて計算し、答えを出すというそろばんでの行為自体が脳のトレーニングにつながります。
そろばんは、親も教えることで脳トレになりますし、指先で珠を正確にはじくという細かい作業は、それだけで脳に刺激を与えるものです。
また、 親がそろばんに触れることで子供もそろばんに興味を持つようになるので、まずは親が率先してそろばん学習に取り組む姿を見せましょう。
そろばんを親子で自宅で学習するデメリットは?
親子でそろばんの自宅学習をするデメリットについて紹介します。
強制力がない
そろばん教室に通う場合には、「この日のこの時間帯はそろばんを学ぶ日である」との強制力が働きますが、自宅は強制力が発揮されにくい環境です。
親が積極的に働きかけ、そろばん学習をさせる工夫がないと、強制力が働かず子供もだらけてしまう可能性は大いにあります。
自宅でそろばん学習を始めるなら、
- 毎日のルーティンに組み込む
- 目につきやすい・手に振れやすい場所にそろばんを置く
- 学習後のご褒美を与える
などのように、自宅学習を続けられるような工夫が必要になるでしょう。
一緒に学ぶ仲間がいない
自宅学習では、一緒に学ぶ仲間がいないため向上心が生まれにくいのもデメリットです。
一般的なそろばん教室に通うと、同じ教室の仲間がたくさんいて、お友達と競ったり教えあったりしながら向上を図ります。
教室のように競争相手となる人がいると、学習のモチベーションは上がるのですが、自宅ではそういったモチベーション管理は難しいです。
自宅でそろばん学習をするなら、お母さんはもちろん、お父さん・おじいちゃん・おばあちゃん・兄弟姉妹も巻き込んで、夢中になって競い合える環境を作るのが好ましいでしょう。
レベルが上がると自宅で教えるのが困難
そろばんは、基礎的な学習は簡単なので教えられますが、レベルが上がってくると親が教えるのは困難です。
そろばんの学習は、レベルが上がるたびに桁が多くなり複雑な計算になるので、教えられる範囲には限界があります。
また、そろばんは専門性の高い習い事なので、親が経験者でないとハイレベルの学習を教えるのは厳しいです。
自宅でそろばん学習を始める際には、基礎レベルは自宅で親が教え、レベルが上がってきたらそろばん教室に任せるという計画をしておくといいでしょう。
自宅だと集中できないことも
自宅は、場合によっては集中力しにくい環境であることもデメリットです。
そろばんは、集中力が必用不可欠で、集中できていないと計算ミスなどが起こりやすくなります。
しかし、テレビやゲームなどの誘惑が多い自宅は、集中を欠くような環境にあると言え、そろばん学習がしにくい環境の可能性があります。
自宅でそろばん学習をするなら、誘惑物が目に入らないようにするなどの配慮が必要です。
そろばん教室に通うと集中力が付く
一般的に、そろばん教室に通うと集中力が付くと言われています。
集中力が必要となるそろばんを、教室で週2~3日取り組むことで、集中力のトレーニングになるからです。
子供に集中力を付けさせたいと思っていて、自宅でのモチベーション維持や集中できる環境作りが困難な場合は、そろばん教室に通うのをおすすめします。
そろばんはいつまで自宅で教えるの?
そろばんは、自宅である程度まで教えて、途中からは教室に通わせることがおすすめです。
以下では、どのタイミングで教室に通わせ始めるか、そろばん教室に移行する時期の目安を紹介します。
- 子供のレベルが上がって親が自分で教えることが難しくなってしまったとき
- 自宅では子供が集中できない
- 子供が自分で通えるようになったら
- 親が忙しくなり教える時間が取れなくなってしまったとき
- 親に甘えて学習してくれない
子供がそろばんの学習を自宅でしなかったり、親のキャパシティーが限界を迎えたときというのが、そろばん塾移行のタイミングです。
自宅でのそろばん学習が困難になってきたと感じたら、無理はせず、そろばんの教室に任せましょう。
算数の力全体を身につけるには?
自宅学習でそろばん学習を行おうと考えている人の中には、子供に算数の力を身につけて欲しいとの思いを持っている人も多いでしょう。
そのような人の場合、自宅学習でそろばんをある程度行ったあとには、RI算数に特化した通信教育を利用することもおすすめです。
通信教育は、自宅で学習するので引き続き通塾が必要なく、親の負担にならないので忙しい家庭にも向いています。
算数を伸ばしたい方におすすめのものも含めて、小学生におすすめの通信教育はこちらの記事で紹介しています。
子供に教える際の基本のそろばんの教え方
そろばんを子供に教える際、親が基本を知っていなければ何も教えられません。
下記では、そろばんの基本的な教え方についてわかりやすく解説します。
そろばんとは
子供がはじめてそろばんを触れる際、そろばんがどのような道具なのかについて、しっかり教えておきましょう。
そろばんは、計算の補助道具で、現在は電卓などで簡単に計算できますが、昔はそろばんが補助道具としてポピュラーなものでした。
そろばんは、丸い数珠を「珠(たま)」といい、それをはじくことで計算をしていきます。
定位点と位
そろばんには、定位点と位があります。
定位点とは、そろばんの珠が区切られている横の棒に付いている点です。
そろばんで計算する際は、どの定位点を使うかを決めて、その定位点の縦軸を一の位とします。
決めた定位点が一の位、その左が十の位、その隣が百の位です。
珠の役割
珠には二通りの役割があり、上に上がっている場合と下に下がっている場合で役割が異なります。
上の一つだけの珠が「5」、その下の4つの珠はそれぞれ「1」となり、上下の珠をすべて合わせると「9」です。
そろばんの計算を始めるときは、5の珠はすべて上に、1の珠はすべて下に下げて「0」の状態にします。
そろばんを使用した計算の仕方
そろばんの基礎的な計算の仕方を簡単に説明します。
たし算の仕方
そろばんを使った基本的なたし算の仕方を紹介します。
例えば、「5+2」の計算をする場合、
-
5を表す上の珠を下に下げる
-
下の4つある珠の内2つを上に上げる
-
上下合わせて7という答えになる
そろばんは、定位点の方に珠を寄せると加算され、定位点から珠を離すと減算されます。
引き算の仕方
引き算も、基本的な計算を簡単に説明します。
例えば「4-2」を計算する場合、
-
下の珠を4つ上に上げて4を作る
-
上げた珠の内2つを下に下げ、2を引く
-
残った珠が2つなので答えは2
引き算の場合は、始めに引かれる数字を作っておき(例の場合は4)、そこから計算を始めます。
繰り上がりのあるたし算
繰り上がりの計算は少し難しいですが、慣れてしまえば簡単です。
例えば「9+3」を計算する場合、
-
一の位で9を作る
-
3を足すとなって繰り上がることがわかったら次のけた(今回は十の位)の珠を1つ上げる
-
3に何を足すと10になるかを考える(10-3をする)
-
その数(今回は7)を一の位から引く
-
答えは12となる
そろばんでは、繰り上がりの際、残っている珠からいくつ引くと10になるのかという計算の仕方をします。
子供に教える際のそろばん教材・本の選び方
自宅でそろばんを教える際におすすめの参考書を紹介します。
教材のレベルを確認しよう
参考書選びで重要なのが、教材のレベルが子供に合っているかということです。
そろばんに限ったことではありませんが、簡単すぎると学びがなく、難しすぎるとそろばんが嫌いになる可能性があります。
教材を選ぶ際は、子供に合ったレベルのものを選ぶのはもちろんですが、 少し簡単目な教材を選択することがおすすめです。
逆に、難しすぎる教材を選んで苦手意識を植え付けることが最も良くないので気を付けましょう。
また、すでにそろばん教室に通っている子の自宅学習の場合は、教室の先生に何級を目指すレベルなのかを聞き、それに合った教材を選ぶようにしてください。
最初はページ数が少ないものを選ぼう
そろばんを始めたばかりの子は、まずはページ数が少ないものからチャレンジするようにしましょう。
始めからどっさりと教材を与えられると、苦手意識を植え付ける可能性があり、そろばん嫌いや算数嫌いになってしまう可能性があります。
逆に、簡単で短めなものからクリアしていくと、自信を付けてそろばん好きになるためおすすめです。
短めの教材は、1冊やり終える達成感をすぐに味わうことができるので、その後のモチベーションアップにつながるでしょう。
目指したい級に対応しているものを選ぶ
そろばんには段や級があり、最終目標は試験を受けて級を取ることとなります。
そろばん学習も、ある程度進むと級を意識しだすので、その際は必ず過去問や級に対応している問題集を選びましょう。
級や段の取得は、そろばん学習の目標にもなります。
そろばん検定の受け方
そろばん教室に通っている場合は、教室が加盟している連盟の検定を受けることができますが、自宅学習ではそうはいきません。
教室に通っていない子がそろばん検定を受けたい場合は、日本珠算連盟のホームページで試験日や申し込み日を確認しましょう。
申し込みは、各市区町村の商工会議所や、郵送・銀行振込でも申し込みが可能です。
詳細については、連盟のホームページをよく確認してください。
教材の雰囲気も確認しよう
教材購入の際には、内容や雰囲気も見て選びましょう。
教材によっては、明るい雰囲気なもの・簡素なものなど色々種類があります。
子供がそろばんをやりたい、この教材で学びたいと思う気持ちが何より大切なので、 子供が気に入った教材を選んでください。
逆に、どれだけいい教材でも、子供がやる気にならなければ意味がありません。
おすすめのそろばん教材・本
解説した教材の選び方をもとに、おすすめの教材をピックアップしました。
パッチートレーニング
そろばん教室でも採用しているところが多い「パッチートレーニング」は、 絵付きの説明でわかりやすく解説されていて、はじめてのそろばんにもおすすめです。
多くの教室が採用しているように、有名な教材なので安心ですし、0-6巻まであり、基礎からしっかり学べます。
はじめてそろばんに触れる幼児~小学校低学年の子供におすすめです。
いちばんわかりやすいそろばん入門
「いちばんわかりやすいそろばん入門」も、 イラスト付きでわかりやすい教材なので、はじめてのそろばん教材としておすすめです。
この教材は、たし算・引き算・かけ算・割り算まで練習できる万能な教材で、全179ページとボリュームがあります。
1冊ですべての基礎を身に付けたい方にはピッタリの教材です。
ちびっこそろばん
0-11巻まである「ちびっこそろばん」は、パッチートレーニングと同じシリーズものの教材です。
この教材は、 図解採用でわかりやすく、細かいところまで親切に指導してくれることでよく知られています。
シリーズで細かく単元がわかれているので、途中からでも取り組みやすく
子供に合ったレベルのものを選択可能です。
そろばんドリル
「そろばんドリル」も、0-8巻までているシリーズもの教材です。
学校のそろばんの授業でも使用されることも多い教材で、要所を抑えた解説に定評があります。
基礎をしっかり学べるので、そろばん教室に通っている人も復習に使用する人がいる教材です。
そろばんを自宅学習している人の評判・口コミ
そろばんを自宅で学んでいる人はどのような感想や体験をしているのでしょうか。
ここでは実際にそろばんを自宅で学んでいるご家庭の声をみていきましょう。
自宅でそろばんを教えている方からは、特に学習進捗等に不安を抱えているような声は見られませんでした。自宅でも十分教えられるということが伺えますね。
コロナウイルスの影響で自宅でそろばんを学ばせるご家庭も増えているようです。
ぜひこの機会にそろばんの自宅学習を始めてみてはいかがでしょうか。
そろばんの自宅学習まとめ
そろばん自宅学習の教材と教え方まとめ
- 教材を使って基礎を学ぼう
- 継続するためのモチベーションが大切
- レベルが上がってきたら教室入室を考えよう
そろばんの基礎的な学習は、自宅でも十分に可能です。
そろばんは集中力や計算力を養うので、ぜひ親子でチャレンジしてみましょう。
また、そろばんを自宅で始める際には、集中しやすい環境や継続するための工夫を凝らすことが大切です。
教材選びにも注意して、コツコツ続けられるよう頑張りましょう。
なおそろばん学習は、レベルが上がってくると親が教えるのは少しずつ困難になってきます。
レベルが上がって親が教えるのに限界を感じたら、いずれそろばん教室に入室することも考えておきましょう。