国語力がない原因とは?読解力を上げる方法や中学生・高校生におすすめの本を紹介!
「国語力がないのはどのような点に原因があるの?」
「読解力を上げる方法ってあるの?」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
国語を苦手としている学生にとって、国語力を鍛えることは喫緊の課題でしょう。
読解力を鍛えることで国語力は伸びていくため、多くの演習や文章読解を行うことが重要です。
こちらの記事で、国語力がない原因や読解力を上げる方法などについて、詳しく解説していきます!
国語力を伸ばす方法についてざっくり説明すると
- 読書量を増やし、読解力を鍛えることが大切
- 斜め読みをするのではなく、丁寧に読むことを心掛けよう
- センスが無くても問題はなく、文章に読み慣れることが大切
- 大人になっても、読解力が求められる場面は多い
国語力がない原因とは?
文字だけを追って読解してることが主な要因
文章の読み方には二種類あります。
一つ目はしっかりと意味を理解しながら文字を読む読み方、二つ目は意味を理解しないまま、ぼんやりと活字の羅列に対して目を移動させているだけの読み方です。
二つ目の読み方だと意味が理解できていないため、問題で問われている内容を詳細に掴むことができません。
その結果、雰囲気だけで問題に取り組んでしまい失点してしまう可能性があるのです。
国語の読解力不足で悩んでいる方の主な要因はこの点にあるので、まずはしっかりと意味を理解しながら文章を読むことを心掛けるべきです。
読書量が少ないと文章に慣れられない
文章の意味を素早く理解するスキルが習得できれば、国語力は飛躍的に向上します。
このスキルを習得するためには読書量の多さも大切になってくるので、意識的に読書にいそしむことも重要です。
そもそもの読書量が少ない場合、触れられる文章の量が少ないので文章に慣れることができません。
そのため、文章を読んだ上で問題で問われていることを正確に読み取り、意味をしっかりと理解するステップに進めないのです。
読書量が増えることで様々なテーマの内容に触れて知識を増やすことができ、結果として内容理解がスムーズにできる効果も期待できるのです。
現代はテレビ番組の影響も大きい
テレビは読解力の喪失に繋がるため、長時間見るのはおすすめしません。
テレビ番組ではそもそも読解力を鍛えることを主眼に置いていないので、視聴者が内容を理解できるように過剰な字幕や編集などの加工がされています。
つまり、テレビを見ていると頭を使わなくても内容が理解できる習慣ができてしまうので、国語力がどんどん失われてしまいます。
テレビを見る時間が増えて本を読む時間が少なくなると、頭を使う機会が減り文章理解力が落ちてしまうので、極力テレビは見ない生活を心掛けると良いでしょう。
読解力を上げる方法
そもそも国語力を短期間で上げる方法は無い
国語力を短期間で上げる方法は残念ながら無いため、長いスパンで地道に頑張っていくしかありません。
特に、国語が苦手な学生は本格的な受験シーズンが到来する前に、早い段階から国語対策に着手するべきです。
読解力は一朝一夕の対策で伸びるものではないので、たくさんの問題演習に取り組んだり新聞や論説文を読み込んだりして対策しましょう。
国語に関しては「文章中に必ず答えが隠れている」科目なので、しっかりと対策を行えば得点源にすることも可能です。
ついつい国語の対策を後回しにしてしまう学生は多くいますが、避けて通ることはできない科目である以上は早い段階で対策を行っておくべきなのです。
まずは丁寧に読むことが大切
国語力が低い学生は、無意識の内に文章を読み飛ばしていたり勝手に自分で想像して意味を補っていたりするので、正確な読み取りができていません。
また、文章の意味とは違う内容を同じ文章から読み取ってしまったりすることもあるので、自然と失点が増えてしまうのです。
そのため、国語力に自信がない学生の場合、最初の内は素早く読むことを意識するのではなく丁寧にしっかりと理解しながら読むことを心掛けるべきです。
読むことに慣れていけば、自然と早く正確に内容を理解するスキルが身に着いていくでしょう。
意味を理解しながら読む
字面だけを追っていても文章の内容は頭に入らないため、丁寧に読むことを心掛けて文章の意味を理解しながら読むことが大切です。
字面だけを追うと文章の表面的な意味しか理解できませんが、意味を理解しながら読むことで「なぜそうなったのか」などを理解することができます。
例えば、国語の文章で「姑はとにかくいじわるでケチだ。~ごはんのとき、嫁のごはんだけは姑がいつもよそっている」という文章があったとしましょう。
この際に、字面だけ追っている学生は「姑はいじわるでケチ」「嫁のご飯だけは姑がいつもよそう」という断片的な理解しかできません。
しかし、内容まで理解する学生は「姑が意地悪でケチ」という描写を読んだ後に様々な仮定や想像をイメージしながら読み進めることができるので、問題に対しても冷静に対応できるのです。
読書量をとにかく増やす
読解力を鍛えるためには、読書量を増やすことが欠かせません。
内容を理解しながら文章を読む癖を身に着けるためにも、意識的に読む本の量を増やしていきましょう。
最初の内は時間がかかりますが、触れる文章量が増えていくにつれて徐々に読解力が鍛えられていきます。
なお、読みたい本が見つからない場合は、新聞を読む習慣を身に着けると良いでしょう。
かっこ要約が効果的
かっこ要約とは、文章のあらすじや要約の一部分が()抜きになっていて、そこに正しい言葉を本文から書き入れる作業です。
例えば、
Aは(ア)をされてしまったので、怒ってしまいました。そのため、(イ)をしました。
という問題が出てきたとします。
文章の意味を理解しながら読んでいれば簡単に答えられる問題ですが、字面だけを追って読んでいる場合はこのようなかっこ要約の問題に対応できません。
また、解けたとしても意味を理解しながら読んでいる学生に比べて時間がかかってしまうので、意味を理解しながら読むということは非常に重要なのです。
何度も音読を繰り返す
文章を理解するためには「文章を読んで頭の中で音声化し、音声化した文章の意味を理解する」というプロセスが必要となります。
字面だけ追っていると「文章を読んで頭の中で音声化する」という段階で止まってしまっていることが多いので、読解力がなかなか伸びないのです。
「音声化した文章の意味を理解する」ということも意識すれば文章理解力も伸びていくので、何度も音読を繰り返してじっくりと内容を理解する勉強法は有効です。
中学生・高校生におすすめの国語勉強法
こちらのトピックでは、国語が苦手な中学生・高校生が国語力を伸ばすための勉強法について解説していきます。
国語はセンスではない
「国語にはセンスが必要」という意見がありますが、必ずしもそうではありません。
国語のセンスがある生徒は確かに有利ですが、センスがすべてではありません。
中学生や高校生の国語で求められているレベルの読解力を習得する方法はある程度決まっているため、センスが無くても対応することは可能なのです。
つまり、解法や読み方などを身に着けて出題パターンを把握し、演習を繰り返すことで誰でも国語の点数を上げることが可能です。
長文読解の対策法
小説や随筆は情景をイメージしながら
小説や随筆は読みやすいものが多いため、対策が比較的しやすいです。
「いつ・どこで・だれが」という「時間・場所・人物」の情景をイメージしながら読み込むことで、筆者の考えも見えてきます。
また、情景をイメージすることで物語の重要ポイントを把握することができるため、この点を強く意識する癖を身に着けましょう。
説明文や論説文は前後の文章のつながりを意識
論説文や論説文は一般的になじみがない話題を扱っていることが多いため、じっくりと読み込まなければ筆者の主張を理解することはできません。
しかし、読解のコツとしては接続詞などに注意するのがおすすめです。
接続詞に印などを付けながら前後の文章のつながりを意識し、段落ごとにその要旨を理解しながら読み進めると良いでしょう。
中学生向けの国語力をあげるのにおすすめの本
中学国語をひとつひとつわかりやすく。
「中学国語をひとつひとつわかりやすく。」は基礎的な内容を扱っているので、国語に苦手意識を持っている学生に特におすすめです。
また、図やイラストが豊富に使われており難しい文章でも読解しやすくなるような工夫がされています。
丁寧な解説も売りなので、国語の得点力を伸ばしたい学生は手元に置いておくべき参考書と言えるでしょう。
「解き方」がわかる国語 文章読解 (高校入試 塾の先生が教えるシリーズ)
この参考書の著者である石関直子さんは予備校講師を務めており、現代文と小論文を担当しています。
丁寧な指導で受講生から高い評価を受けており、この参考書では普段の指導のノウハウを活かして読解問題の解き方と答え方をわかりやすく解説してくれています。
随所に漢字や語句の小問題もあるため、読解力のみならず語彙力を鍛えることができる点も大きな魅力です。
小説文5題・随筆文2題・論説文5題とバランス良く問題が収録されているので、総合的な国語力を鍛えたい学生に非常におすすめです。
高校生向けの国語力をあげるのにおすすめの本
現代文キーワード読解
「現代文キーワード読解」は受験で頻出の現代文の語彙について、テーマごとにまとめた参考書です。
高校生になると文章で出てくる語彙のレベルが上がり一気に難しくなるので、現代文特有の語彙力を身に着ける必要があります。
図解やイラストが多く用いられているので抽象的なワードも視覚的に理解しやすく、着実に語彙力を鍛えることができるでしょう。
《改訂版》田村のやさしく語る現代文
「《改訂版》田村のやさしく語る現代文」は24年前から何度も重版されるほどの人気の参考書なので、その信頼性は抜群に高いです。
国語が苦手で、特に現代文の読み方がわからない学生に非常におすすめです。
第1部では現代文を読み解くポイントを学び、第2部では問題演習をこなすことができます。
著者である田村秀行さんは1982年から代々木ゼミナールの現代文専任講師となり、現在は小論文や古典の講座も担当している実力派講師なので、内容も非常に分かりやすくなっています。
読解力以外も国語力に関係
漢字の覚え方
読解力を鍛えるためには、漢字の知識も重要になってきます。
漢字を読めないとその単語の読み方と意味を理解することができないため、読解力はなかなか伸びません。
漢字の九割を占めている形成文字は意味を表す文字と読みを表す文字の組み合わせでできているため、この点を押さえて読み方のコツを掴んでおけば知らない漢字が出てきた時でも対応することができます。
また、熟語を構成する漢字は音読みするという法則があるので、その点も知っていると役立つでしょう。
文法問題の対策法
品詞の知識などを身に着けておくことで、文章の主語と述語を正確に把握することができます。
実際に文法の知識を身に着けておくと文章読解をするときに役立つ場面が多くあるので、この点も押さえておくと良いでしょう。
また、内容の理解だけでなく文法問題の出題も多くあるので、品詞ごとに整理して必要な知識を身に着けておくと安心です。
記述力の身につけ方
文章は何となく読めていても、問題の意図や要旨を把握することができなければ問題を解くことができません。
そのため、本文だけでなく設問文もしっかりと読み、何を求められているのかをしっかりと理解しましょう。
適切な回答をすることを意識するだけで得点に繋がるので、記述力を身に着けることも重要です。
定期テストの国語の対策
入試改革に伴い、記述式の問題を出す学校や教科書以外の問題を出す学校が増えてきています。
教科書に載っている範囲の問題は対策がしやすく、周囲のライバルも得点してくるため、失点しないように対策しておく必要があります。
具体的に対策としては、出版社別の教科書準拠問題集に取り組んだり、教科書に載っている出題範囲の文章を読み込むことがおすすめです。
文章をきちんと理解してから定期テストに臨むことで、読解スピードを速めることができます。
大人になっても国語が苦手な人は多い
残念ながら、近年は読書量が減っていることもあり大人の国語力も衰えています。
国語力が乏しいと日常生活でも様々な支障が出てくるので、国語力を鍛えることは非常に重要なのです。
学習量が大きく減少することが主な原因
大人になってから国語の勉強している人は少なく、また近年は新聞を購読している世帯も減少していることから自然と国語力は衰えてしまっています。
また、社会人になると勉強に割く時間が無く、学生時代と比べて学習量が非常に少なくなってしまう点も大人の国語力が衰える要因と言えるでしょう。
終身雇用制度がまだ健在であれば社会人になった後は勉強をする必要は薄かったのですが、終身雇用が崩壊していて働き方が多様化した不安定な時代においては、大人も意識的に勉強するべきなのです。
国語力がないことによるデメリット
国語力がないことで、日常生活に支障をきたしてしまったり無用なトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあります。
国語力が乏しいことで考えられるデメリットについて解説してくので、参考にしてください。
詐欺などに引っかかってしまうケースも
国語力が乏しいと、スマホや保険の契約の際に販売員に丸め込まれてしまい、必要のない費用まで取られてしまったり半ば強引に契約を結ばされてしまうケースがあります。
本当は契約者が理解した上で契約をしなければならないのですが、完全に理解していないまま「販売員におすすめされたから」という理由で契約してしまっているケースが多いのが実情です。
また、近年社会問題になっている詐欺メールやフィッシング詐欺などに引っかかってしまう危険もあります。
このような詐欺メールや偽サイトは接続詞などの細かい日本語がおかしいことが多いですが、国語力が低いとおかしい点に気付くことができずに騙されてしまうのです。
相手との文字によるやり取りで支障が出る
最近はLineをはじめとするSNSなどの発達に伴い、以前よりもコミュニケーションを取る手段が増えて相手とやり取りする機会も増えています。
このように誰とでも気軽にコミュニケーションを取れるようになったからこそ、国語力が重要となります。
国語力が乏しいと相手が理解しづらい文章を書いてしまったり、相手の文章をきちんと理解できずに円滑にコミュニケーションを取ることができない恐れがあります。
他人と円滑にコミュニケーションを取れないと社会で生きていく上で多くの支障が出てくるので、非常に問題です。
仕事で情報をきちんと把握できない
人数の多い大規模な組織では、共有事項などを文字で共有することが多いです。
国語力が乏しいと周りが理解できていることが理解できなかったり、間違って理解してしまう恐れがあります。
つまり、国語力が乏しいことで仕事に悪影響が出てしまうのです。
仕事で必要となる情報をきちんと把握し、信頼を得るためにも国語力は必須なのです。
国語力を伸ばす方法まとめ
国語力を伸ばす方法まとめ
- センスが無くても国語力は伸びるので、地道に努力を重ねよう
- 国語力は短期間では伸びないため、早い段階から対策に着手するべき
- 意識的に読書をして、文章を読むトレーニングをしておこう
- 面倒でも斜め読みはせず、丁寧に読み進めよう
国語力を伸ばすためには、早い段階から読書をしたり問題演習に取り組むなどの対策が不可欠です。
国語力は受験やテストのみならず生活していく上で非常に重要なスキルなので、意識的に鍛えておくと様々なメリットがあります。
綿密な対策をしておけば苦手意識がなくなり、得点源にすることも可能なので、ぜひこちらの記事を国語対策に役立ててください!