現代文を勉強しないのはアリ?現代文ができない人の特徴や勉強法・塾の必要性まで解説

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「本をよく読んでいるのに、現代文の成績が今一つなのはなぜ?」

「現代文の正しい勉強方法はどうやるの?」

現代文というと、特に勉強しなくても点数が取れるイメージを抱く人も多いかもしれません。ですが、読書好きなのに得点に結びつかなくて困っている人や、確実に国語の点数を伸ばすために、現代文の正しい学習方法を知りたい人はいませんか?

この記事では、現代文を学習する上での注意点や勉強法、塾の必要性などについて解説します

現代文についての正しい学習法を身に着けて、受験だけでなく将来の社会人生活でも役立ててください!

「現代文が苦手な人の特徴や勉強法」についてざっくり説明すると

  • 「現代文は感覚やセンスで解くもの」と考えている
  • そもそも正しい読み方がどのようなものかが分からない
  • 現代文の得意な人であっても、現代文が得意な理由を自分で理解できていない

現代文を勉強しないで受験に臨むのはアリ?

本

現代文は「評論文」(説明文)と「小説」のジャンルに分けられます。それぞれ学習方法が異なりますので、まずはそのようなジャンルがあるということを覚えておいてください。

現代文を勉強しないのはナシ

読書が好きな人が「これだけ本を読んでいるのだから、自分は現代文の勉強をしなくても合格できるはず」と信じているケースがあります。これは果たして正しいのでしょうか。

答えは、「NO」です。

現代文で出題される文章は、普段趣味で読んでいるジャンルとは一致しないケースが大半だからです。高校生で評論文を日頃から趣味として読んでいる人は、めったにいないでしょう。

文章を読むことに慣れていると言う点ではアドバンテージがありますが、カンやまぐれに頼っているようでは、テストの点数は安定しません。正しい勉強法を身につけることで、未知の文章に出会った際でも点数を取りやすくなるので、合格するためには問題演習などが欠かせないのです。

現代文はセンスや才能で決まらない

よく、国語の成績がいい人が「特に勉強しなくても現代文は点数が取れた」と言っていたり、苦手な人が「授業を真面目に受けていても点数に結びつかないから、やるだけ無駄だろう」と言ったりするのを聞いたことはありませんか?

これは、どちらも誤りです。

現代文の問題の読解力は決して個人のセンスというような曖昧なものに頼ったものではなく、問題文から論理的に筆者の主張を読み取り、考えてまとめることのできる力が試されているからです

国語の成績が良い人はこれを普段から自然に行っているために、なぜ自分の成績が良いのか理解していないことも多いのです。したがって得点のコツさえつかめば、読書量が少ない人や苦手意識のあった人でも、国語の成績を上げることが可能なのです

なぜ現代文はセンスや地頭だと言われるのか

では、なぜこのような誤解が広まっているのでしょうか。

学校の授業は、現代文の授業が文章の鑑賞に偏りがちで、「文章の意図を読み取り、筋道立てて考える正しい方法」までは教えてくれないうちに、次の単元に移ることも多いからです。

学校の限られた授業時間内では、数学や英語のように理論的な解き方を教えているのはまれであり、必然的に先生の解釈論を聞いて終わりになってしまいます。

そのために、授業を真面目に受けている生徒ほど外部模試などで点数が伸びず、「現代文はセンスが大事だ」という誤解が生まれているのです。

現代文の正しい解き方を身につけよう

「現代文の点数UPに特別な勉強はいらない」と考えている人には、2つのパターンがあります。

  1. 小さい頃から読書に慣れ親しんでおり、文章の正しい読み方の基礎力があるので何となくセンスや感覚で解答を導き出せるタイプ

学校などでは、「読書に親しむと現代文が得意になる」と宣伝されていて、読書教育のおすすめの根拠として引用されています。もちろんこの論法に従えば、文章をスラスラと読めるアドバンテージは得られます。

ただし、「自由気ままに読んで良い趣味の読み方」と、「試験用に正しい答えを導き出す読み方」の違いについては、あまり触れられていません。

  1. 隠れて必死に勉強しているタイプ

最初の主張と矛盾するようですが、こちらは他の教科の学習方法を自然と応用しているパターンです。わかりやすい例では、「数学的な思考」、すなわち「仮定」「結論」「理由・説明」「総論」という数学の証明方法を、文章の読解にも応用しているのが代表的でしょう。

いずれにせよ、「現代文は勉強しなくても解けるはず」というのは大きな誤りです。読書量をやたらに増やして読解力を向上させようとするのも非効率な方法ですから、お勧めしません。

現代文の点数を上げるには、問題演習を通して文章の正しい読み方や正しい理由の考え方を学ぶのが一番手っ取り早くて確実です。

現代文の正しい読み方・解き方を身につける方法

読書をする女性

それでは、どのようにすれば現代文の正しい読み方や解き方が自分のものにできるのでしょうか。

文章の構造を把握して読む

現代文を読むときに、冒頭から読み進めるうちに疲れてきて、結局考えるのを止めてしまうことはありませんか?

現代文を読む際には、文章を構造化して読む習慣をつけると、課題文の意図をつかみやすくなります。文全体を「主張」「根拠となる理由」「結論」などに分け、さらに設問文の手がかりとなりそうなキーワードにチェックを入れておきましょう。

具体的な実践方法として、文全体を構造化して読むには「だから」「ところで」「故に」などの接続詞に注目します。筆者の主張部分や主張を補足する段落、反論になりそうなパート、反論に対してさらに反論を繰り返している論旨などに区切っていくと、構造化して読みやすくなるでしょう。

最初は主張を押さえるところから

文全体を構造化して読める前提として、「接続詞の正しい用法を身に付けている」のが大切です。正しい文法知識が身についているのが暗黙の了解事項なので、それすら怪しい人は、文全体を構造化する作業はお手上げになるでしょう。

その場合には、最初は筆者の主張をつかむことのみに集中します

特に評論文は、筆者は何を言いたいのかを意識して読むだけでも、主張部分が見つけやすくなります。

注目するポイントとしては、筆者の主張は最初もしくは最後に書かれている事が多いものです。まずは、その部分を見つけ出し、主張らしき部分にチェックを入れましょう。

根拠を持って答えることが大切

現代文の点数が伸び悩んでいる人に共通しているのは、「漠然とした感覚で正解を選ぼう」としている点です。

現代文の解答は、問題文の文中に答えが必ず隠されています。該当部分を本文から探し当て、それを手がかりに解答すれば得点に結びつくのです。

これは地頭や才能とは関係なく、練習を積めば誰でもできるようになる解答方法です。自分の主観を頼りにするのではなく、文中から客観的な根拠を探し出して解答する習慣をつけましょう

背景知識は大きなアドバンテージに

では、なぜ「読書は現代文の勉強に有効」と言われるようになったのでしょうか。

現代文のセンスがあると言われている人が何となく問題が解けてしまうのは、長い文章を読むのに慣れていたり、読書を通して出題されやすい話題の背景知識を仕入れていたりするからです。

背景知識があれば、素材の文を理解するスピードは当然早くなりますので、テストでは有利に働きます。逆に言えば、読書の習慣がない人や特定のジャンルの本しか読まない人は、点数が安定しにくくなるのです

高校の現代文では、言語論や医療問題、経済論、歴史、思想史などがよく出題されていますから、これらの知識を意識的に増やしておくと良いでしょう。

語彙力のUPで正確な読解ができる

また、現代文の問題において正確な読解力を身につけるためには、語彙力も必要です。読書習慣のある人が現代文で有利となるのは、例えば新聞などを通して語彙力を強化しているからです。

実際の問題は、抽象的な言い回しを別の表現で言い換えさせる問題が多く出題されます。その際に、問題文に「概念」「観念」「相対化」「自我」などの言葉がよく含まれていますが、これらの正しい意味と使い方を理解していないと、問題文の意味自体がわからないでしょう。

これらの単語は、現代文の参考書などで頻出語句としてまとめて解説されていることもあります。難しい言い回しに慣れていなければ、それらの教材を活用して日頃から慣れるようにしておくと良いでしょう。

現代文ができる人・できない人の特徴

違い

では、現代文ができる人とそうでない人の特徴は、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれについて見ていきましょう。

現代文ができる人の特徴

まずは、現代文が得意な人には次のような共通点があります。

  • ロジカル・シンキングが身についていること
  • 日頃から読書に慣れ親しんでいること
  • 社会問題について一定の関心や理解があること
  • 難しい言い回しや単語に慣れていること

現代文ができる人は、理論的に物事を考えるために文章を構造化し、客観的に文章を把握しようとします。また、日頃から医療問題や環境問題、社会情勢、経済などにも関心を持っているので、それらをテーマとした文章に遭遇しても、文章の趣旨が難なく理解できるのです。

勉強しなくても現代文ができる人の特徴

特に勉強を意識しなくても何となく現代文の問題が解けてしまう人は、先の段落のような作業を、無意識のうちに行っていることが多いものです。

例えば、家庭内でニュースを話題にするときに医療問題や経済の問題が登場したり、読書の本を選ぶ場合にも社会問題に触れている本や新聞を選んだりしていると、自ずとそれらの知識は身についているものです。もちろん、わからない言葉が登場したときには、辞書を引いて調べる習慣もついています。

勉強しなくても現代文ができる人は、普段からこのような生活習慣の中で「高校までに身に着けたい語彙力」や「社会問題に対する知見」、「文章構造を体感的に理解できる力」「理論的に説明する文章の作り方」などを会得していることが多く、決して先天的な能力ではないのです

現代文ができない人の特徴

したがって、現代文が苦手な人の特徴は、得意な人とは逆の性質を持つ人ですね。

つまり

  • 「現代文はセンスの問題だ」と信じている人
  • ニュースや新聞に関心が薄い人
  • ボキャブラリーが貧弱な人
  • そもそも、文章を読むのが面倒な人

は現代文に苦手意識を持ちやすいということです。

文章の内容を理解するためには、じっくりと読まなければなりませんから、面倒な作業に感じる人も多いでしょう。ですが、問題の作成者もその点をわきまえていて、設問に登場するのは抽象的な言い回しの言い換え問題などが多いものです。

現代文の成績を上げるには、演習問題をこなすだけではなく、このような日頃の生活習慣も大きな影響がある点も押さえましょう。

おすすめの現代文の勉強法を紹介

なるほど

さて、ここからは評論文と小説文それぞれの勉強法について解説していきます。

「え?どちらも同じ学習方法ではないの?」と思った方もいるかもしれませんね。

実際にはそれぞれの学習方法が少し異なるので、もう少し具体的に説明してきましょう。

現代文は評論と小説で勉強法が異なる

まずは評論文の勉強方法から説明します。

評論文

そもそも評論文とは、筆者が自分の意見を仮設として立てて、その仮設の根拠や具体例を説明し最後に結論を述べる文章形式です。特に筆者の主張に具体性を持たせるために、筆者の意見とは異なる意見を提示し、筆者の考えを明確にする論法(二項対立)は出題率の高い理論形式と言えます

どの評論でも必ず筆者が読者に伝えたい主張(テーマ)がありますので、それを正確に読み取るのが、評論文の最終目的です

小説

一方で小説は、高校生に馴染みのある「学校生活」や「親子」をテーマとした題材がよく用いられています。

例えば、旧センター試験において直近3年の本試験の出題作品を見ると、次のような題材とテーマが取り上げられました。

出題年 作品名 筆者 テーマ
令和2年度 原 民喜 家族
平成31年度 花の精 上林 暁 家族
平成30年度 キュウリいろいろ 井上 荒野 家族

参考|大学入試センター

ただし、ここで「普段から馴染みのあるテーマ」だからと油断してはいけません。

扱っているテーマは普遍的であっても、昔の作品を題材とすることも多く、必ずしも筆者の価値観が現代の価値観に合っていないことも多いからです。この点は、普段の読書と大きく異なるので注意しましょう。

場面設定や登場人物の心情などは、あくまでも筆者の目線で読み解かなければいけないことを念頭に置いて、問題に臨まなくてはいけません。

評論は特有の語彙や知識を身に付ける

現代文の成績を上げるためには、まずは基本的な語彙力を上げましょう。

特に評論文では、普段使わないような語句も頻繁に出てきます。

ここで、「語彙力って何?」という疑問が浮かぶ方もいるかもしれませんね。

例えばテーマが「機械論」であったとしましょう。

「機械」という単語だけであれば、誰もが知っているはずです。ですが評論文の中で使われていた場合は、「機械の使い方」というようなノウハウを求めていないのは、何となく想像できるでしょう。

これに加えて「還元」「唯物論」といったキーワードも一緒に登場し、さらに、「機械」が登場したのは科学技術が発達した近代以降の出来事であるという知識もあれば、筆者は「現代における一律的・合理的な考え方に対して疑問を投げかけたいのではないか」という理論が浮かび上がってきます。

このように、言葉や単語を知っているだけでなく、その背景や適切な使われ方までどれだけ知っているのかが、「語彙力」を上げるポイントです。語彙力が上がれば自ずと初めての評論文でも理解しやすくなるので、できる限り語彙のバリエーションを増やしていきましょう。

教科書の語彙を完璧にしよう

さて、方法は分かりましたが実際には膨大な量の「語彙力」を上げろと言われても、途方に暮れる人がほとんどでしょう。

そこで、まずは「教科書の語彙」を完璧にしましょう

なぜならば、教科書の語彙であれば、よく現代文で取り上げられる語彙が多く含まれているからです。また、学校の授業で必ず先生が丁寧に解説をしてくれるので、詳しい周辺知識がなくても理解しやすいと言えます。

このように、コツコツと理解できる語彙数を増やしていくと、問題演習をこなしていくうちにわからない言葉は少なくなってきます。すると、新しい問題であっても、以前に出会った言葉が登場した場合に、既に周辺知識があるので文章を読むスピードも上がりやすくなります。

評論は線を引きながら文章を読もう

また、現代文が苦手な人によく見られる行動として、「問題文と設問文をその都度見比べながら読み進める」というのがあります。実は、これも筆者の主張をつかみにくくする原因の一つです。

「読む作業」と別の作業を同時に進めるマルチタスクの読書法を「ながら読み」とも言います。「ながら読み」をすると、どこを読んでいるのかわからなくなったり、設問文が全部正しく見えてしまったりして、筆者の主張を見失い失点につながりやすくなります。

それを防ぐには、「主張や結論と思われる部分に線を引きながら読み進める」のがおすすめです。この方法を取ると、集中して読みやすいだけでなく、設問の選択肢同士の相違点や筆者の意図に沿った解答であるかという点がはっきりするので、論理的に解答を導くのに役立ちます。

評論は主語と述語に注意して読もう

高校生になると国文法に注力する学習機会が減るので盲点になりがちですが、文章が正しく読めていない原因として、「文法が正しく理解できていない」ケースが散見されます。

高校生で読む評論文は、文全体の長さだけでなく、一文あたりの語句数が増えたり、修飾パーツが増えたりして意味が捉えにくくなります。そこで、手早く筆者の意図をつかむために「主語」と「述語」を意識して読みましょう。

「述語」というのは、一つの文の中での結論部分です。これを段落単位で読み進める場合にも応用すると、そこが筆者の強調したい部分ですから、設問文には必ず類似の表現が出ています。

この作業ができると、長い文章を読んでいても内容が理解しやすくなるので、やはり正解に結びつきやすくなるでしょう。

小説は情景変化に着目

さて、今度は小説の読解ポイントについてお伝えします。

小説の問題では、比喩的な表現の解釈を求められることも多いのですが、その際に注目するべきなのは「情景変化」です。

例えば、雨が止みかけているにも関わらず、それを気に留めることもなく、「もっと降り続いたらかえってサバサバするのに」と考えていた少年がいたとします。この場合は、雨は少年の憂鬱な感情の比喩表現と捉えることができるでしょう。

続いて、「にじが出てるよ。」という子供の声に立ち止まり、思わずもっとよく見える場所を探して歩道橋へ駆け上る場面が登場します。

この場合は、文中で「虹」というブレイクポイントを設定し、少年の心境の変化の瞬間を適切に捉えた表現と言えるでしょう。

このように、小説は情景と登場人物の心境を重ね合わせた場面がよく出題されます。小説を題材にした問題では、このような点にも意識を向けてみましょう。

小説は時代背景を押さえる

前の段落で取り上げたのは中学生用の題材ですが、高校生の題材では、やや時代設定が古い小説も登場します。特に明治時代や戦前、昭和50年~60年代などの作品が取り上げられることが多く、現在とは社会的な常識や道徳観念が異なる点に注意しましょう

令和2年度にセンター試験で出題された「翳」を例にすると、魚芳の小僧が親方に包丁さばきのコツを黙って見て学ぶように教え諭される場面があります。現代では「パワーハラスメント」として問題になりかねない表現ですが、当時はそれが常識であったことを念頭において、問題を読まなければなりません

この後、彼の人柄を表すエピソードの一つとして、これと似た行動の意味を問う問題が出題されています。このように、問題を解く際には時代背景や当時の社会常識などにも注意を払いながら解答するようにしてください。

小説は読書をして文章に慣れよう

小説での正答率を上げるには、さまざまな作品を読んでおくのがおすすめです。

評論文の場合と異なり、さまざまなジャンルの表現方法や時代背景などを知る機会にもなるので、物語の展開パターンや登場人物の感情の様式などが読み取りやすくなるでしょう

また、評論文よりも親しみやすい素材も多いため、読書スピードが上がりやすくなります。即効的な効果は期待できませんが、長い目で見れば問題を解く上でのアドバンテージを得られるでしょう。

現代文のおすすめ参考書について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

塾に通わないで現代文を勉強できる?

授業風景

現代文の学習をするに当たって、学校の授業に不満がある人もいるかもしれませんね。先に述べたように、学校の授業において現代文の授業内容は作品鑑賞にとどまっていることが多く、具体的な解法までは踏み込んでいないからです。

では、結局は塾に頼って現代文の勉強方法を学ぶしかないのでしょうか。

ここからは、外部機関を利用して現代文の学習をする際のポイントについて解説していきます。

いつまでにどれくらいの勉強量が必要?

現代文だけではありませんが、志望校に合格するために必要な勉強量や時間は、人によって異なります。そこで、目安として便利なのは「共通テスト(旧センター試験)」の得点です

今年度から名称が「共通テスト」に変わりましたが、教科書レベルの知識を出題される点においては、以前の方針が維持されています。基礎的な内容を中心に出題されるので、センター試験の過去問で8割正解できるようだったら、「現代文が苦手」というレベルは脱したと判断して良いでしょう。

また、有名私立大学や国公立大学の難易度を図る指標としても、便利です。MARCHクラスの大学を狙うのであれば8割程度、早慶や東大、旧帝国大クラスを狙うのであれば9割前後は必要と言われています。

実際の受験で出題される問題は学校によってそれぞれの特色がありますが、共通の指標としてセンター試験の点数を目安に学習量を割り出してみましょう。

塾で現代文を勉強しないのはマズい?

最後に、「塾で現代文の正しい勉強方法を学習しないと、点数を伸ばしにくいのか」という疑問にお答えしましょう。

結論は、「学校以外の外部教育機関を利用したほうが、点数は伸びやすい」です。

問題文の鑑賞に偏りがちな学校の授業と異なり、塾では効率よく正解を導くノウハウを教えてくれるので、多くの例題を用いながら正しい読み方や解き方を身につけられるでしょう。

大手の塾では、志望大学の出題傾向に合わせた問題が用意されていたり、学校ごとの採点基準に合わせた記述問題の添削を受けたりするのも可能です。

ただし、「塾の授業料が高い」「部活などで通塾する時間が確保できない」といった問題を抱える高校生も多い のではないでしょうか。

そこでおすすめなのは、通信教育を利用して現代文の学習に慣れる方法です。通信教育なら、価格を抑えられる・好きな時間で学習を進められるなど、塾のデメリットを解消することができます。

塾同様に現代文の正しい学習方法を教えてくれるのみならず、記述問題の添削指導を通じて正しい文章理解も教えてくれます。

ただ、1人での学習となり、学習モチベーションを保ちづらいなどチェックしておくべきポイントはいくつかあるため、その点には注意が必要となります。

以下の記事では、通信教育・予備校各社の特徴について詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧ください。

「現代文の成績が伸び悩む理由や効率的な学習方法」についてまとめ

「現代文の成績が伸び悩む理由や効率的な学習方法」についてまとめ

  • 現代文が得意な人は、豊富な語彙力に支えられた読解力がある
  • 現代文の点数を伸ばすためには、正しい読み方を身につけるのが大切である
  • 正しい読み方が身についてるかの指標には共通テスト(旧センター試験)を使うのが良い

現代文の正しい学び方は、学校ではなかなか教えてくれません。ですがそれらの知識があると、入試だけに留まらず、大学入学後に論文と向かい合う場面や、社会に出て会社の資料を読み込まなければならない場合などにも、大いに役立つでしょう

正しい文章の読み方を身につけて、ぜひ社会で活躍する際の強みの一つにしてくださいね!