小学生に勉強のやる気を出させる方法は?親ができる対策からおすすめ勉強場所まで解説!
「子供が全然勉強をしていない…」
「学校から帰ってきたらすぐにゲームをしてしまう…」
「小学生に勉強のやる気を出させる方法は?」
子供に勉強をさせたいけど、どうすれば子供が自発的に勉強をできるようになるのかわからないと心配しているお母さん、お父さんは意外と多いのかもしれません。
そこで、親ができる子供の勉強対策から自宅でのおすすめ勉強場所まで、小学生の低学年から自宅での勉強習慣が身に付く方法を詳しく解説します!
小学生やる気を出させる方法についてざっくり説明すると
- スマホなど気が散るものはなくす
- 褒めてやる気を出させる
- すぐに相談できるような環境作りを親がしてあげる
- 褒め方に注意してアンダーマイニング効果を避ける
- リビングで勉強する習慣づくり
小学生の子供の勉強のやる気を引き出すには?
「子供が自分から勉強しようとしない…」
「集中力が全然続かずに、すぐにゲームをしてしまう」
このような悩みを抱えている親御様は多くいらっしゃいます。
小学生の子供の勉強のやる気を引き出すには、子供のやる気を上手に刺激する方法を見つけて、子供と一緒に頑張る気持ちが大切です。
特に、小学校低学年の子供の場合、勉強と言っても、まだ、難しい内容が少ないに違いないと親が勝手に思い込んでしまうことがあります。
しかし、子供にとってはその勉強内容に難しさを感じてしまい勉強のやる気がなくなっているのかもしれません。
必ず、子供に尋ねてみて、相談しながら話を進めることで、子供も安心して親に自分の考えを示すことができるようになります。
親に自分の考えを言葉に出して伝えるという行為を通して、失敗を恐れずに挑戦する気持ちを上手に育てて行きましょう。
そのような子供の自発的な発言は、将来、社会の物事を自分で学ぶための力になります。
褒めることを忘れない
子供の相談に乗ってあげるときに特に大事になってくることが、褒めることを忘れないことです。
大人にとっては些細な出来事と思える言葉であっても、子供にとっては、勇気を振り絞った結果ということが少なくありません。
子供にとって、親に褒められるということは、単に嬉しいという話に止まりません。
褒めて貰えたからこそ、次に向かって頑張るという意欲をかき立てられるだけでなく、自分の選んだ行動は正しかったのだという自己肯定感を育てることに繋がります。
どんなに小さなことでもいいので、子供に褒められたという経験をさせてあげることが重要です。
このような自分の行動が正しかったという認識を繰り返し学習することで、子供は自分の心の中に、自分なりの行動基準を作ることができるようになります。
その結果、子供のやる気は掻き立てられて次の行動へポジティブになることができます。
テストの点よりも行動を褒めること
以上のように子供を褒める際には注意すべきポイントが一つ存在します。
褒めると言っても、テストの点数のように、数えられる形を褒めることは避けるべきです。
小学生の子供にとって、テストの点数は数字に過ぎません。
テストの数字が大きい(または、小さい)ことが、どのような変化を及ぼすのかについて、十分に理解することは困難な年齢と言えます。
そのため、テストの数値よりも「わからないことを質問できているみたいだね」と、子供の選んだ行動を褒めるように心がけてください。
そうすることで次回から、褒められた行動を選択する回数が増えて行く傾向があります。
勉強時間と範囲は細かく刻む
何か勉強を始めるときに、「数学の宿題を終わらせよう」などと決めて取り掛かる子供がいますが、実際には具体的な終わりが見えないため、途中で集中力が切れてしまう可能性があります。
そのため、何か宿題に取り組む時にはもっと具体的に数学の宿題のこの部分を20分で終了させるなどの目標を立てることをお勧めします。
そうすることで、子供の勉強のやる気が出るだけでなく、日々そのような制限時間を設けることで、問題を解くまでにかかる時間が徐々に短くなっていくことを実感することができます。
このような変化を子供と一緒に確認しながら勉強を進めることで、勉強を通して、自分が成長していることを子供自身が納得して進めることができるようになります。
目標はできるだけ具体的に絞り込んでから挑戦する
学校の宿題を終わらせることを目標にする場合には、できるだけ具体的に絞り込んでから挑戦するようにしましょう。
理解の進み具合によっては、最初の問題を解くために多大な時間を使ってしまい、そこで飽きてしまって、次への集中力が途切れてしまうことも。
小学生の子供が勉強に集中して取り組める時間は、5分から15分ほどと言われています。
そのため、算数の文章問題や、国語の読解問題を解く場合も、1問がこの時間内に収まるようにすると良いでしょう。
キリが悪くてもやめさせる
子供が勉強する様子を見ていると、後少しでキリが良いところまで進められるのにと、親の視点で感じてしまうことがあります。
しかし、そこで安易に勉強時間の延長を判断するべきではありません。
お風呂に入る時間、夕食の時間、寝る時間、家族で暮らす限り、守らなければならない時間があることを子供に説明しましょう。
次回から、限られた勉強時間の中で終わらせることができるように諭すことで子供の意識が変化し、勉強することへの集中力が高められて行きます。
また、勉強の途中で中断することで続きが気になってしまうので早く再開したいというモチベーションを作ることもできます。
ご褒美以外でモチベーションを引き出す
褒めることは子供のやる気を引き出させるのに役立つことはすでに述べてきたことですが、その際のご褒美に何か報酬をあげるというのはあまりよくありません。
大人としては、子供に対する労いの気持ちを表したつもりであっても、子供からすれば、ご褒美欲しさに挑戦していた訳ではありません。
求めていなった報酬が示されることで、多くの場合は意欲の向上が促されることになりますが、子供が小学生の低学年であった場合、逆効果になってしまうことがあります。
これは次の見出しで説明するアンダーマイニング効果によるものとされています。
アンダーマイニング効果について知ろう
アンダーマイニング効果とは、自分の立てた目標に向かって努力していた意志の力が、他者から褒美や報酬を受け取ることで、意欲(内発的動機)から欲望(外発的動機)へと行動理由が変異してしまうことを言います。
小学生低学年の子供の場合、自分自身が勉強ができるようになりたいと思って取り組むことで、勉強したいという動機が形作られています。これを内発的動機と言います。
しかし、お小遣いや、おやつという報酬が親によって用意されてしまうと、見返りを得るために勉強する心理状態が生まれてしまうことがあります。これを外発的動機と言います。
アンダーマイニング効果は、このように目的が手段へと変ってしまうことを言います。アンダーマイニング効果が起きると、意欲が著しく減退することで知られています。
その結果、報酬としての代価を求める心理が強く働くと、もはや自分では勉強に対するモチベーションを保てなくなってしまうのです。
アンダーマイニング効果についての論文の代表例としては、「やる気と脳-価値と動機付けの脳機能イメージング」があります。
褒め上手な親になろう
子供の自発的な動機づけをアンダーマイニング効果によって奪うことのないように、褒め上手な親を目指しましょう。
その際、褒める時には子供が自分で決めた行動そのものを意識した言葉を使いましょう。
比較対象を用いた褒め言葉や、数字、色、形を評価の対象とする褒め方は、アンダーマイニング効果を招くきっかけとなることがあります。
特に小学生低学年のうちは、褒められたいという自発的な行動意欲が勉強をする主な目的となります。
子供にとっての勉強の目的が何かを考えながら、成果よりも、毎日の勉強習慣として机に向かう姿勢を意識できる褒め言葉を選びましょう。
勉強嫌いな子供のおすすめ通信教育は?
通信教育は学校の教材と比べてわかりやすい説明をしてくれることが特徴として挙げられます。
わかりやすい参考書があることでスムーズに学習を進められるため、勉強を気軽に始めやすいところがメリットとしてあげられるでしょう。
小学生におすすめの通信教育は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
勉強する気を出させるための環境構築
勉強のやる気を引き出させるための環境構築で重要なことは、今の子供に合わせた環境づくりを意識することです。
例えるならば、小学生に対しては小学生なりの環境を目指すのであって、そこに親の理想や考え方が大きく働かないように注意すると、子供にとって使い易い環境になります。
とは言え、すべてを子供自身に任せっきりと言う訳にも行きません。
そこで、参考となるのが小学校での授業風景です。
小学校では、学びに必要な最小限の道具が机に用意され、それぞれの科目に応じた勉強ができるように目指されています。
自宅での勉強環境の準備に迷ったら、小学校での勉強机の様子を思い浮かべてみてください。
短時間で勉強する気を出させるための環境構築の答えが見つかるはずです。
スマホなど気が散るものはなくす
最近では、スマートフォンを使って、配信されている授業を視聴しながらの勉強法も一般的になりつつありますが、小学生向けにはおすすめできません。
その理由は、機能が集約されているスマートフォンでは、勉強中に友達からSNSが入ってしまったり、操作を誤ってゲーム画面が起動してしまったりと、誘惑が多いからです。
子供と相談した上で、勉強中は学校での試験時間と同じように、スマートフォンと距離を置いて、机の上の課題に集中できるようにすることが良いでしょう。
リビングで勉強する習慣づくり
一部の小学校の調査によると、過半数の子供の家庭にて、自宅に子供専用の勉強机や、部屋が用意されていると言うアンケート結果があるようです。
それが子供にとって最良の勉強環境であるのかどうかは別にして、子供の勉強に対する親の期待の高さを物語っている話です。
しかし、小学生の低学年を対象として考えた場合、子供部屋を用意しての勉強は、返って、勉強に対する興味を失わせる原因の一つになっている可能性が指摘されています。
その理由は、誰の目も届かない場所での勉強となってしまうため、分からない場所をそのままにして、分かる部分だけを繰り返し学習する傾向があるためだと言われています。
そこで、子供と一緒に勉強できる環境として、リビングのテーブルを使った勉強法が注目を集めています。
リビングで勉強するメリット
自分の部屋で勉強する方が静かな環境なので、勉強が捗るに違いない。そう考える気持ちも、理解できなくはありません。
しかし、それはすでに自分で学習する勉強習慣が身についている場合の話です。
これから、自分で勉強する学習習慣を身につけようとしている小学生の場合、勉強中に分からない箇所をすぐに親に質問することができる、リビングでの学習がおすすめです。
またそのほかのメリットとしては、ある程度の雑音があったほうが集中力が発揮されるというデータもあるようです。
親の目の前で勉強するのは嫌だと感じる子供も少なくありませんが、親が自分に勉強を教えてくれる安心感は、親への信頼を高めることに繋がります。
すぐに相談できる環境
学校に通っているものの先生には質問することができず、勉強について行けないと感じている子供ほど、分からないと言うことを認めようとしない性質があると言われます。
その結果、分かっている振りをしてしまい、尚更、勉強が分からないまま放置して、勉強が嫌いになってしまうことがあります。
そのため、家庭では子供がいつでも声をかけることができるように、すぐに相談できる環境を用意すると、日常の会話を通して子供との勉強の話ができるようになります。
子供がすぐに相談できる環境を親が整えるのは親の役目の一つです。
子供の失敗をしからない
子供が相談してきたときに注意すべきことが一つあります。 それは相談してきた内容によって、子供の失敗をしからないことです。
起きてしまった問題に対して、どうすれば良かったのかを一緒に話し合うこともあるでしょう。
そんな時は「どうすれば良かったのか?よりも、「どんなふうにできれば良かったのか」を一つ、一つ順番を追って相談に乗るつもりで、聞き役に徹すると良いでしょう。
子供にとって、親に相談するためには、友達に話すよりも沢山の勇気が必要な場合があります。
まずは、相談してくれたことを感謝し、親としては、子供の成長を褒められる心の余裕を持てるように心がけましょう。
親が勉強する姿を見せる
リビングで子供が勉強する際には、子供の目線から見える位置で、親が勉強する姿を見せることも効果的です。
これから自分で勉強する習慣を身につけようとしている時には、お母さん(お父さん)も一緒に勉強していると言う連帯感が大事になります。
連帯感が高まることで、相談する際のお互いの距離を縮めることができます。
また、親が集中して勉強する姿を見せることで、子供は親の姿を見ながら、勉強する際の姿勢や集中の仕方を見取り稽古のように学ぶことができるようになります。
子供の前で本を読むことも勉強につながる
子供はまだ学校で習っていない漢字だけでなく、親との会話の中で使ったことのない言葉の漢字にも難しさを感じます。
実際、幼稚園や保育園に通っている子供であっても、寝る前に両親が本を読み聞かせてくれていたと話す家庭の子供の方が、漢字の習得が早いというデータが存在します。
そのため、漢字を習得させようと子供にばかり本を読ませるのではなく、親が本を読む機会も設けることが、子供の成長を助けるでしょう。
やる気が起きやすい時間帯は?
子供が勉強する気を出させるための環境構築を終えたのならば、次は子供のやる気を刺激する生活習慣の整え方に気を配りましょう。
小学生のうちは、子供は学校に通うことを念頭においた生活習慣を守っています。
子供自身の体調を管理する上でも、夜更かしは避けるべきです。
すると、子供が勉強に使うことができる時間は、一日の中でも意外と少ないことに気づかされます。
だからこそ、勉強は時間の長さよりも、どのように集中すれば、より短い時間で勉強内容を身につけることができるのかに重点を置いた学習方法を意識する必要があります。
帰宅後すぐは勉強する気にならない
子供は、帰宅後すぐは勉強する気にならないものです。
これは大人にも同じことが言えます。勤務先での仕事を終えて帰宅した直後に、持ち帰った仕事を自宅で始めるというのは、体力的にも、精神的にも辛いものです。
大人の場合、気持ちを切り替えるための自分なりの方法を会得しているものですが、小学生は意識を集中できる時間が短く、帰宅後すぐの勉強はおすすめできません。
集中して学習する時間帯を意識する
帰宅後は、友達と遊ぶ約束をしてきたからと言って、すぐに遊びに出かけてしまうことも珍しくないかもしれません。
それを指して、子供が怠けていると感じる必要はありません。
逆に、しっかり遊ぶ時間を作ることで、集中して学習する時間帯とのメリハリを意識できるように心がけましょう。
勉強する時間帯は固定する
子供が自分から勉強を始める習慣を身につけるためには、毎日の勉強する時間帯は固定する方が望ましいと言われています。
いくつか理由がありますが、勉強時間を固定することによる最大のメリットはその時間・場所で「勉強モード」に入りやすいことがあげられます。
今日はいつどこで勉強するのかといったことは考える必要がなく、スムーズに日々の生活に勉強を取り入れることができるようになります。
朝の勉強は習慣化しやすい
1日の中でも、早朝は頭がすっきりとしていて、勉強に向いている時間帯と言うことができます。
勉強する時間帯について、子供と相談の機会を設けても、なかなか勉強を始める時間帯が決められない場合には、早朝の勉強開始を試してみてください。
そのためには、次の二つの約束を家族のみんなで守れるようにしましょう。
- 前日に十分な睡眠をとること
- 勉強を開始する時間を守ること
勉強開始の時間帯が定着すると、自然に意識が向いて、勉強が始められるようになります。
子供の学習意欲を高めるために
不安や不満は、集中力を妨げてしまうものです。
この問題の答えは合っているのだろうか?
そんなことを考えながら悩む問題は、解くまでにも時間がかかってしまい、試験であれば点数も奮わないという悪循環を招くこともあります。
そこで子供の学習意欲を高めるためにおすすめなのが、その日の勉強内容と勉強時間を子供が書き込めるように、専用カレンダーを用意して記録する方法です。
最近では、100円で雑貨品を販売するお店が増えて、家族5人くらいの予定を書き込むことができる壁掛けカレンダーも多くの店で取り扱われるようになりました。
このスケジュール管理用のカレンダーを子供の手が届く場所に貼り付けて、例えば、5教科の勉強内容と、その日の勉強時間を書き込めるように挑戦してみましょう。
一週間後には、勉強習慣の習得に向けての子供の大まかな勉強時間と勉強内容が、一覧で確認することができるようになります。
カレンダーへの記入は子供ができるように
デジタル化が進み、ペーパーレス化が叫ばれる今日では、カレンダーをスマートフォンやタブレットの中で管理しようとする風潮があります。
手帳を持ち歩くことを考えると大人にとってはスマートフォンの中の方が便利なのですが、子どもの学力向上には紙のカレンダーの利用がおすすめです。
いくつか理由はありますが、特筆すべき点は、自分の手で丁寧に字を書く練習につながる点です。
学習内容が濃密であるほど、書き方を工夫しなければ綺麗に書き込むことができません。
そのため、子供は誰に言われるでもなく、どうすれば読み易く書き込むことができるのかを試行錯誤しながら、毎日の勉強内容をカレンダーに記入することになります。
一ヶ月間を終えた頃には、しっかりとした学習習慣が身についていることでしょう。
小学生にやる気を出させる方法についてまとめ
小学生にやる気を出させる方法についてまとめ
- スマホなど気が散るものはなくす
- 褒め方に注意してアンダーマイニング効果を避ける
- リビングで勉強する習慣づくり
- 壁掛けカレンダーに毎日の学習内容を子供が記載することで家族で成長を確認する
小学生に勉強のやる気を出させる方法は、まずは子供が自宅での勉強を始め易い時間帯を子供と相談して決めることです。
毎日の勉強の開始時間を家庭のルールとすることで、自然と勉強に取り組む意識が育まれます。勉強を続ける姿勢を上手に褒めることも大事です。
そして、勉強していて分からない部分をすぐに相談することができるように、親が近くにいられる環境を用意すると良いでしょう。
おすすめは、リビングでの勉強です。その際、親も一緒に読書の時間を持つことで、子供の漢字力の強化にも繋がります。
自分で勉強する習慣が身についたら、通信教育や自発的な読書を通して、子供の学力向上のための勉強方法へと発展させてあげましょう。