家庭学習ができない子供の特徴やその理由は?自宅で勉強するための方法を徹底解説!
「コロナ禍でこどもに家庭学習に取り組ませてみたけれど、思っていたよりしっかりできていなかった!」
「家でももっと勉強してほしいけれど、できないところがあるとすぐに諦めてしまうのでどうしよう…」
このような悩みを抱えている親御さんも多いのではないでしょうか。
コロナ禍で通塾にも制約が出てしまい、家庭学習について見直すご家庭が増えています。ですが、自宅学習に取り組ませてはみたものの、親の期待ほどしっかり勉強せず、親子で戸惑っているかもしれませんね。
この記事では、こどもが家で勉強できない理由や、小学生に家庭学習を習慣づける方法について詳しく解説しています。たび重なる学校の事情の変化にもしっかり対応していきたい方は、ぜひ参考にしてくださいね!
「家庭学習ができない原因やこどもの特徴」についてざっくり説明すると
- 家庭で学校の学習環境を再現するのは難しい
- こどもに家庭学習の習慣を身に着けさせるには、親の手助けが不可欠
- 家で勉強できない子どもには、親自身に理由があることも
このページにはプロモーションが含まれています
家庭学習が出来ない人が多い理由は?
小学生のこどもを持つ親御さんの間で最近良く耳にするのが、「家庭学習の重要性」ではないでしょうか。
コロナ禍で親御さん自身もテレワークなどに移行し、自宅でこどもの様子を目にする機会も増えたという声も、多く聞かれるようになりました。
ですが、「こどもがなかなか集中して取り組んでくれない」「勉強に対する心構えをめぐって、こどもと喧嘩になる」という悩みを抱えている親御さんも多いものです。
なぜ、家庭では親の理想通りに学習してくれないのでしょうか。
以下の項目で、詳しく解説していきます。
こどもの学校と家での勉強は全く違う
保護者で止むを得ずテレワークに従事している方でも、「会社で仕事をする場合では勝手が全く違う」と感じる人は多いのではないでしょうか。
家で家族の様子を見ながらだと集中できなかったり、時間がルーズになって緊張感に欠けたりすることもあるかもしれませんね。
子どもも同じように、学校では程よく緊張感があってできていたことも、自宅では実践できないこどもはよくいるものです。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。主な原因として考えられるのは、次のような理由です。
- テレビや漫画など、家では誘惑が多い
- 先生など学習の管理者が全くいない
- 仲間や友達がおらず、一人で学習を進めなければならない
これらの条件は本人の努力だけではカバーしにくい部分ですから、学校と同じように進めるのはそもそも無理があると言えるでしょう。
学校は社会的な生活体験をする場所
学習面だけにとらわれがちですが、学校では友達との触れ合いも非常に大切です。
学校では友達と一緒に問題について考えたり、時にはライバルとして競い合ったりすることもあるでしょう。学校は、程好い刺激を受けて自分もやる気が引き出されやすい環境にあると考えられるのではないでしょうか。
また、雑談などでコミュニケーションを取る中で、社会的なスキルも磨かれていきます。感情の機微の読み取りや、対人関係の対処方法は、家での人間関係や教科書だけでは学べないものです。
学校ではこのような社会的意義もあることを、心に留めておくべきでしょう。
小学生低学年の家庭学習は難しい
また、コロナ禍を受けて行われているオンライン授業では、どうしてもインプットが中心になりがちです。
ですが、元々小学生の低学年では学習すべき量はさほどでもありません。インプットよりも、学んだことを問題演習などで使えるようにするインテイク・アウトプットの学習が重要だと言えます。
高学年になると、身についた知識や技術も増えてきたり、繋ぎ合わせたり出来るようになるので、インプット中心の学習でも良いでしょう。
ですが、そもそも小学生低学年のこどもには、理由付けを考えさせるインプット勉強の基礎が出来ておらず。むしろアウトプット学習が大切です。そして低学年のこどもに対してそれらを自宅学習で自発的に身に付けさせるには、難しいと言えます。
こどもが自分を管理するのが難しい
小学生、特に低~中学年では自己管理能力に乏しいと言えます。まだ勉強の大切さや家で勉強する必要性が実感として理解できない年頃であり、時間をコントロールする習慣も身についていません。
大人であれば、コロナ禍の中で自己管理ツールを利用して仕事と家庭のスイッチの切り替えを行っている人もいるかもしれませんが、時間の見積もりができない小学生に同様のツールを与えても、使いこなすのは難しいと言えます。
また、丸投げしてしまうのもNGです。学習の総量や時間単位の見積もりもできないのに、すべてやらなければならないことだけは理解していますから、ゴールまでの途中過程が見えにくいのです。
そのような状態に置かれると心理的な負担は非常に大きくなり、思春期に差し掛かるまでに勉強に対してしなければならない理由は分かっていても嫌悪感を覚え、最終的に「できない子」になりかねません。
よって、小学生のうちは親が適度に管理して、指示を出してあげることが大切なのです。
時間の管理も友達がいないと難しい
また、学校生活では友達の言動も時間管理のきっかけになっています。学校では集団生活を行うのが基本であり、先生が指示を出して皆がそれに従うのが一般的な学校のスタイルでしょう。
仮に、先生がいなかったとしても集団心理が働き、スケジュールについて友達に聞いたり友人の動きを見たりすれば、おおよそのスケジュールは守れるものです。
言い換えれば、特に厳しい指示を出されなくても、集団生活を通して自ずと自己管理能力が身につけられる場が、学校なのです。
家庭学習ができる子とできない子の特徴の違いは?
ここまでは、大半の人に当てはまる事例について説明してきました。
次は、他のこどもよりもさらに勉強ができない子や、他の人と異なる特徴について解説します。
家庭学習習慣の有無
まずは、宿題をこなすことだけで満足していたこどもに起こりがちな事例について説明しましょう。
担任の先生の指導方針によっては、「家では子どもの自主性を尊重する」として、宿題を出さない先生もいます。
この場合、どの程度学習すれば良いのか分からなかったり、そもそも単なるラッキーと受け止めて、勉強を怠けたりして、学力の低下を招く危険性があるでしょう。
また、コロナ禍で自宅学習が一般化した現在、これまで学習習慣を身につけてきた生徒と比較すると、学力の格差が広がりやすいのは明らかです。
学習習慣を身につけるには、日々の宿題に加えて、それ以外の勉強も行う習慣を、少しずつでも取り入れることがおすすめです。
学習習慣を身に着けるためには?
ここまで読んで、学習習慣を身につける必要については十分理解できたでしょう。
今度は具体的な方法についてです。
まずは、学習するドリル(タスク)が必要です。市販の教材を利用するのが一般的ですが、書店を覗いてみても、莫大な種類や数のドリルがあり、レベルも良くわからず途方に暮れてしまうのではないでしょうか。
また、ドリルに書き込みをしてしまうと、そのドリルが完了した場合にもう一度購入しなければなりません。
これを避けるには、タブレット型などの通信教育の利用がおすすめです。
- こどもの学力に合った問題を選びやすい
- 何回でもやり直しができ、ゲーム感覚で進めやすい
- 市販のドリルだけでは学習できないプログラミングなどの教材も用意されている
などの工夫がされているので、勉強に馴染んでいない低学年のこどもでも、勉強に向き合うスイッチが入りやすいでしょう。
タブレット学習ができる通信教育について詳しくはこちらで解説しています。
家庭の学習環境が整っているかいないか
また、家での学習環境が整っているかどうかも重要です。「学習環境」と一口に言ってもさまざまな要因がありますが、まずは次の点を振り返ってみましょう。
- こどもが学習している際の親の態度
- 学習場所やその周辺の環境
これらについて、子どもが家庭学習をやらない理由に心当たりがあるならば、早急な改善が必要です。
親の学習の際の態度を見直そう
こどもが勉強している側で、親がテレビを見ながら笑っていたり、スマホをいじって夢中になっていたりしませんか?
こどもに対して「勉強しなさい」と言っているにも関わらず、親自身が「勉強」の素振りも見せないのでは、全く説得力がありません。もちろん親に対して子は不信感を持ちますし、第一、気が散ってしまい集中力も身につかないでしょう。
できるだけ勉強の様子を見守ったり、読書をしながら側でスタンバイする、もしくは家事や仕事に励んだりするむなど親も真剣に取り組んでいる姿を見せましょう。
空間的な学習環境の見直し
学習する場所の周りに、漫画やゲーム、スマホが置きっぱなしになっていることはありませんか?もちろん、常時テレビのスイッチが入っているのも良くありません。
勉強をサボりたくなるような誘惑が多いと、勉強に集中できずに、すぐに誘惑の元へ手が伸びてしまうので、気が散る要因は遠ざけたほうがよいです。
また、散らかっていたり、落ち着いて勉強できる場所がなかったりするのも問題です。ふとした瞬間に乱雑な環境が目に入ると、やはり集中力が削がれるだけでなく学習効率も低下します。
勉強する場合は、ある程度整理整頓された環境で、集中できる状況を整えましょう。
学習障害を持っている可能性も
学習環境を整え学習習慣が身につく条件がそろっているにも関わらず、なかなか勉強してくれない子どもの場合は、どう対処すれば良いのでしょうか。
学校の先生から、「学校の授業も上の空で聞いているようだ」「普通の生徒ができることが出来ていない」などの特徴を指摘された場合は、学習障害の疑いもあります。
現在1クラスのうち数%は何らかの学習障害を持つという報告もあり、これらの生徒は通常の生徒とは違った対処が必要です。
そのような疑いがある場合は、早目に専門機関に相談し、これからの学習方法について指導を仰ぎましょう。
親御さん自身も悩むかもしれませんが、学習障害は脳の病気により働きが通常の人と異なり、学習障害という形になって現れます。子どもはもちろん、親御さん自身の責任でもありませんから、まずは専門家に相談するのが大切です。
こどもが家で勉強をできるようになるためには?
ここまで、勉強ができない人の原因について解説してきました。ですが、嘆いているだけでは状況は改善されませんよね。
次は、改善策について解説します。
生活の軸を決めて習慣的に学習する
まずは、生活の中で普段必ず行うことを、子どもの生活の中から見つけ出しましょう。
たとえば、学校から帰宅した後に次のような行動を取る子どもも多いのではないでしょうか。
- おやつを食べる
- テレビのアニメを見る
- 友達と遊びに行く
これらの軸になる行動の軸の前後に勉強を持ってくると、時間のメリハリがつけやすくなります。上記の例の場合、
- おやつを食べる時間を決めて、食べ終わったら片付けて勉強に取り掛かる
- 楽しみにしている番組の前に勉強を終わらしてしまい、テレビをゆっくり楽しむ
- 友達と遊ぶ時間は夕方のチャイムまでにして、その後夕食前に勉強を片付ける
というように、特定の習慣と勉強を紐付けて約束事として決めておくと、自己管理や意識もしやすく、学習習慣が身につく効果が期待できます。
細かく分けて軸を決めよう
ただし、一度に大量の学習をこなそうとするのはおすすめしません。なぜならば未熟な小学生には難しく、集中力も途切れがちだからです。
毎日の生活ローテーションの中でも、上記の例で言うならば
3の時間帯:学校の宿題+算数のドリル 2の時間帯:国語のドリル 1の時間帯:通信教材のワーク
など複数の生活軸に合わせ、その前後の時間を見計らいながら3~4回に分けて学習をしましょう。
さらに取り組む学習内容も具体的に決めておくと、やるべきことが明確化するので、細かく分けても取り組みやすくなります。
自己管理を段階的に行わせる
ここまで述べたように、生活の軸を見つけて約束事を守っていくというのは、自己管理を段階的に行わせるという練習も兼ねています。
他にも、寝る時間や起きる時間、学習時間、遊ぶ時間、ゲームの時間など、家では時間の制約を設けた方が良い場面はいくつもあります。
一度に全て守らせようとするのではなく、一つできたらもう一つ約束事を増やすというように、段階的に自己管理を行わせると、心理的にも負担がかかりにくいでしょう。
集中力を高めよう
集中できるものがあると、時間を忘れて取り組めて効率もアップします。たとえば趣味に没頭しているときは、大人でも時間が経つのを忘れますよね。
家庭学習で集中力を上げるには、次のような方法が効果的です。
- 目標を毎日立てる
- 得意なものから始める
- 休憩を適度に取る
以下の項目で、詳しく解説しましょう。
目標を毎日立てる
目標があると、それを達成しようとして集中しやすくなります。たとえば、「算数のドリルで80点以上取ろう」と決めると、漫然とやるよりも、途中過程の細かい計算ミスも自分で気付けるようになるでしょう。
また、「今日の勉強は、何ページやろう」というようにページ数を目標にしてもOKです。
いずれにせよ、メリハリをつけると集中力がアップしますから、子どもと一緒に学習目標を設定してみましょう。
得意なものから始める
苦手な教科や分野から勉強に取り掛かると、嫌々やるのでその気分を引きずったまま、時間だけが過ぎてしまいがちです。
得意科目から始めると、その科目に集中しやすくなりますから、その勢いで苦手な教科に取り組んでも、はかどりやすくなります。
親としては「苦手なものほど頑張ってほしい」という思いもあるかもしれませんが、無理に押し付けてさらに苦手意識が強くなっても困ります。「最後に終わっていればOK」くらいの気持ちで見守りましょう。
休憩を適度にとる
以上の2つを実行しても、長時間の学習ではどうしても、集中力が切れてしまいます。
大人の感じる1時間と子どもの感じる1時間では、時間の流れの体感が全く異なるものです。集中力が一度途切れるともう一度切り替えて集中するのは難しくなります。
よって、適度に休憩を挟みながら、次第に学習時間を伸ばしていけるようにしましょう。
学習環境を整えよう
先に述べたように、集中力をアップさせるには学習環境が整っていることも非常に大切です。
繰り返しになりますが、再度以下の環境が整っているかどうか、子どもが勉強に取り組む前に確認してみましょう。
- 側にいる親の生活態度
- テレビのスイッチのオン・オフの見直し
- 学習スペースの確保、片付け
- 学習スペースの周りに漫画やゲームなどの誘惑物がないか
親が子どもの様子を見守りやすいリビング学習でも同様です。気軽に子どもの勉強を見守りやすい反面、上記の注意点が甘くなりがちな要素もそろっていると言えます。
リビング学習を実践する場合にも、上記の項目を確認してください。
勉強に対してのモチベーションをあげよう
家庭学習を継続させるには、勉強に対するモチベーションアップも大切です。学習効率が上がるだけでなく、勉強に対して「好き」「楽しい」という前向きな気持ちを持つことで、続けやすくなります。
モチベーションを上げるには、次のような方法が考えられるでしょう。
- 家族や友達に目標を宣言させる
- 勉強が終わった後にご褒美を用意しておく
目標を宣言・作成することでやる気を引き出すのは、たとえばクラブ活動などでも経験的に分かるのではないでしょうか。
また、ご褒美はそれだけが目標になるのは良くありません。ですが、「将来のため」という漠然とした目標を掲げても、小学生のうちはまだ「将来」という実感が伴わない場合が多いです。
理想論を語るよりも、「勉強を頑張ったご褒美として、おやつに好きなものを用意しておく」などの工夫をしましょう。親が子どもの頑張りを認めてあげるご褒美を用意した方が、学習習慣を身につけるには効果的です。
こどものために親ができること
最後に、子どものために親が出来ることは何でしょうか。
親は勉強していない子どもを見ると、自分自身の不安から叱ったりすることもあるかもしれません。
ですが、一方的に叱るのは逆効果です。その場の感情に任せて叱るのをやめて、寄り添いながらサポートしましょう。
できるサポートは次の通りです。
- 学習計画・目標を一緒に考える
- 学習環境を整える
- モチベーションを上げる手助けをする
- 答え合わせや解説など、学習のサポートをする
子どもの自主性に任せるだけでなく、これらの親のサポートを交えながら子どもと二人三脚で取り組むと、勉強ができる子どもに育っていくでしょう。
「家庭学習ができない原因やこどもの特徴」についてまとめ
「家庭学習ができない原因やこどもの特徴」についてまとめ
- 家庭で学校と同じ学習環境を再現するよりも、成長期の特徴に合わせたサポートを
- 大人の時間管理とこどもの場合を同一に考えない
- 家庭学習がしやすい環境を整えるのも、親ならではのサポート
コロナにより家で子どもと向き合う時間が増え、今まで学校に任せていた学習面のサポートにおいても、親御さんの果たす役割は重要になっています。
ですが、「学校に同じように頑張らせなければ」と課題を詰め込みすぎて、家庭学習の本質を見失う親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
学校は学校の特徴があり、逆に家庭だからこそできるサポートもあるのです。通信教育などを上手に取り入れながら、親子の信頼関係を築き上げて、家庭学習を楽しい時間にしてあげてくださいね!