大学入試共通テストの難易度はどれくらい?偏差値別のボーダーや各科目の勉強法も紹介

「共通テストの難易度はどれくらいなの?」

「偏差値別のボーダー・各科目の勉強法について詳しく知りたい!」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

大学入試の試験がセンター試験から共通テストに変わり、対策に追われている高校生も多いのではないでしょうか?

共通テストの対策は共通テストと大きく変わりませんが難易度はやや高くなると言われているので、しっかりと対策する必要があります。

こちらの記事では、共通テストの難易度や偏差値別のボーダー・得点率などについて、詳しく解説していきます!

大学入試共通テストの難易度についてざっくり説明すると

  • センター試験より難易度は上がると言われている
  • 使う教材はセンター試験用のもので問題ない
  • 日ごろの演習から高いレベルを目指して、高い偏差値を目指そう
  • 予備校の情報も集めると良い

共通テストの難易度は難しくなる?

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共通テストの難易度は、様々な観点から高いと言えます。

まずは、共通テストが難しいと言われている理由を確認していきましょう。

センター試験よりも難しいとの予想

共通テストは、以前の大学入試の形態であるセンター試験より難しいと言われています。

その理由として、思考力や判断力を測るような問題が増えたことや制限時間が厳しくなったことが挙げられます。

つまり、以前は暗記である程度対応できていたものの「内容を理解できているか」「思考力を身に着けているかどうか」が問われるので、一筋縄ではいかない問題が多いと考えられているのです。

【難しさの理由1】配点や試験時間が変わる

センター試験の時と比べて、共通テストでは配点や時間の制限に対して変更点がありこの点も難化している理由です。

具体的な変更点としては、センター試験では60分だった数学1Aが70分となって延長された点、また英語に関してはリスニングの配点が50点から2倍の100点に上昇したことが挙げられます。

これらの配点や試験時間の変更が行われたことで、全体としてセンター試験よりもボリュームアップした内容になっているので、難易度が高くなったと言われているのです。

【難しさの理由2】暗記が通用しなくなる

前述したように、共通テストでは思考力や判断力が問われる問題が多く出題されるため、センター試験と違い暗記だけでは点数をとる事が難しくなります。

共通テストの問題は、以前までのような正誤判定や語句選択問題が減少し、対話や歴史的な文書など様々な資料を読ませて理解できているかを問う問題が多く出てきます。

その資料から答えを導き出させるような「思考力・判断力」も求めるような問題形式である可能性が高いため、難易度は高くなったと言えるのです。

【難しさの理由3】制限時間が厳しくなる

試行調査の内容をみる限り、共通テストでは制限時間が厳しい科目が複数存在します。

つまり「早く正確に問題を解く」ことが求められるのです。

共通テストでは、以前は暗記するだけで解けていた問題でも、資料の読み込みや様々な意見や解釈の整理とすり合わせて解かなければなりません。

つまり、しっかりと考えて解かなければならないので「より頭を使って考え、解答する」事が必要になり、1問当たりに使う時間が長くなっているのです。

例えば、共通テスト英語リーディングの試験で問題中に登場する英単語数は1000語増えたにも関わらず制限時間は同じであることを考えると、難易度は高くなったと言えるでしょう。

【難しさの理由4】平均点が50点代の予想

試行調査の結果によると、共通テストの平均点は50~55点程度になるように設定されています。

センター試験の平均点が60点くらいであることを考えると、大幅な得点率の減少であると言えるでしょう。

この点数の減少の理由としては、今まで出題されていたような「計算のやり方さえ覚えていれば解ける」問題が減ることが考えられます。

つまり、暗記力のみならず思考力・判断力を身に着けなければ解くことができない問題が出題されるため、難易度が高くなると考えられるのです。

実際に、数学などでは平均点が30点~40点代まで落ち込んだことからも、綿密な対策が必要と言えるでしょう。

【難しさの理由5】2021年度が初試験

共通テストは、2021年度が初の試験となります。

つまり、過去問が存在しないため対策が困難である点も難易度が高くなる要因として考えられます。

共通テストのプレテストと言われる「大学入試試行調査」も、現時点で2回しか行われておらず、対策がしにくくなっています。

つまり、初見の問題にも冷静に対応できる力が求められるため、以前の試験よりも難易度が高いと考えられるのです。

受験科目や志望大の偏差値で難易度は異なる

話し合う人たち

河合塾などの様々な予備校が共通テストの情報を載せているので、これらも併せてチェックしましょう。

科目によって難易度の上昇率が異なる

共通テストの難易度の変化は、科目によって異なります。

例えば、英語の試験では「語彙数の増加」や「リスニングの比重が増えた」の影響があるため、難易度は以前よりも高くなったと言えるでしょう。

しかし、世界史の試験はセンター試験の時から「受験生の思考力を試すような問題」が出題されていたため、難易度において大きな変化があるとは言えません。

つまり、センター試験との変更点をしっかりと把握して、各科目の対策法を考えることが重要なのです。

ボーダラインの有無で異なる

共通テストの難易度は、受験生の受ける大学のボーダーラインの有無で異なります。

ボーダーラインとは「志望大学に受かるために、共通テストで取るべき最低限の点数」を指しているため、ボーダーが低い受験生であれば難化した共通テストもそこまで影響しないことになります。

しかし、ボーダーが高い受験生であれば難化の影響が出るため、綿密な対策を考える必要があります。

なお、国公立志望の受験生は各大学が設定するボーダーラインを超える必要があるため、こちらも併せて押さえておきましょう。

一方で、私大志望の受験生は共通テストを利用しなくても大学入試試験を受ける事が可能です。

大学偏差値別のボーダライン

ここで、河合塾の資料を基に大学偏差値別のボーダーラインを見てみましょう。

大学名 共通テストのボーダーライン 学部
東大 783/900 文科1〜3類
京大 220/250 医学部
早稲田 45/50 文学部
慶應 - 法学部

出典:Kei-Net 河合塾の大学入試情報サイト

上記の表を見ると分かる通り、これらの大学のボーダーラインを超えるためには高校生の平均点である得点率5割を超える必要があります。

そのため、共通テストはかなり難易度の高い試験であると言えるでしょう。

難関大学を目指す場合は5割では足りないので、日頃の演習の段階から7割~8割を意識すると良いでしょう。

得点を上げるための勉強対策法

多くの参考書

それでは、共通テストで得点を上げるための勉強法を紹介していきます。

得意分野と苦手分野を知る

まずは、勉強にメリハリをつけるためにも自分の得意分野と苦手分野を知ることが重要です。

安定して得点力を伸ばすためには苦手を少しでも潰しておくことが有効なので、自分の苦手分野を知る事が得点率アップに繋がるのです。

また、苦手分野を知ることで苦手に特化した勉強が出来るため、効率よく勉強できます。

つまり、できるだけ苦手分を潰しておき、どのような問題が出てきても解けるようにしておくことが重要です。

まずは基礎固めから

共通テストは難易度の高い試験であると紹介してきましたが、まず行うべきことは基礎固めを怠らないことです。

難易度の高い試験であっても、共通テストは平均点が5割になるような基礎的な問題が出題されるため、しっかりと基礎の勉強をすることは重要なのです。

応用問題は基礎的な知識があって初めて解けるため、難易度の高い問題を解くためにも基礎固めは重要です。

まずは教科書レベルの基礎的な問題を解けるように仕上げておき、その上でたくさんの問題演習を重ねると良いでしょう。

読解力を上げて新傾向問題に対処

共通テストでは、受験生の思考力が試されるような問題が多く出てくるため、しっかりと理論や理屈を押さえることが重要です。

また、問題文や出題者の意図を正確に理解するために読解力を鍛えることも重要です。

なお、読解力を上げる鍛えるためには、解答する際に「どういう根拠を持ってこの正解を選んだのかを、説明出来るかどうか」を基準にすると良いでしょう。

この癖をつけておけば自然と応用力が鍛えられるため、非常におすすめです。

時間制限をつけて予行練習

前述したように、共通テストでは制限時間が厳しいことが予想されるため、早く正確に解くことが求められます。

集中力を持って問題を解かなければ後半に時間が無くなってしまいきつくなるため、日ごろから高いレベルの演習をしておく必要があります。

集中力を高めるためには、普段から勉強する際に時間を意識する事がおすすめで、具体的には問題を解く際に実際の制限時間をタイマーで計ると良いでしょう。

時間制限を設けた予行練習を多くこなしておけば本番でも冷静に問題に取り組めるので、ぜひ実践してみてください。

共通テスト国語の勉強法

開かれたページ

こちらのトピックでは、具体的な科目別の勉強方法を紹介していきます。

現代文は複文テキストに対応できるように

現代文では、共通テストの新しい形式である「複数テキスト」に慣れることが重要です。

複数テキストの問題では1つの大問に2種類以上の文章が出てくるので、この問題形式に慣れることが得点力アップに繋がります。

複数テキストに慣れるためには、日頃からたくさんの文章を読み文章の内容を比較したり、まとめたりする訓練をしておくのが有効です。

また、新聞などを読みながら資料と文章中の該当箇所を対応付けをしたり、難解な文章を読む習慣を身に着けておくことをおすすめします。

古典は敬語などの文法をしっかり覚えよう

古文では、文法を問題で聞かれることも多いため、基本的な文法をしっかりと押さえましょう。

特に、文法の中でも古文の対策では敬語などの勉強から始めるのがおすすめです。

敬語表現はどの文章にも登場する上に設問としてもよく出題される頻出テーマなので、敬語を勉強することで得点アップにつながる可能性が非常に高いです。

また、敬語の種類を正確に読み解くことでその文章の主語を理解して文章を読むことが出来るため、難しい古典の文章が読みやすくなるメリットがあります。

古文は読み慣れず外国語を勉強している感覚を得がちですが、慣れることができれば得点源にすることも可能です。

対話形式に注意

古文では、試行調査の結果から対話形式の問題を解かせる可能性が高いです。

試行調査では和歌の意味解釈問題が会話形式の他に、前後の文脈や古語の知識が無いと解けない問題も出題されました。

このことを踏まえると、読解の練習もこなしておく必要があるため、幅広い出題に対応できるように知識を仕上げておきましょう。

漢文は句法をマスターしよう

漢文では、句法を完璧に理解することが重要です。

具体的には、句法には使役・反語・抑揚・限定などがあるため、それぞれの用法や使われる場面をしっかりと押さえておきましょう。

文法が分からないと漢文の長文問題を理解するのは難しいため、句法や用法を理解することは非常に重要です。

そのため、日ごろの演習から「どのような意味なのか」「どういう場面で使われることが多いのか」を理解することを意識し、じっくり句形の説明を読み込むことを心掛けましょう。

その後、句型の使われている文の音読して、その意味と使われている漢字をインプットすると良いでしょう。

古典と同様に漢文にも対話問題が出題される可能性が高いため、しっかりと対策しておきましょう。

共通テスト英語の勉強法

勉強する人

リーディングでは速読できるように

英語のリーディング問題では、速読できることが大切になってきます。

各予備校によると、共通テストの問題ではセンター試験よりも語彙数が増えると言われているため、しっかりと単語力を身に着けて早く正確に読むことを意識しましょう。

しかし、難易度は高くなるものの制限時間はセンター試験と変わらないため、限られた時間内でより多くの英語情報を処理しなければなりません。

速読をマスターするためには、単語・文法などの基礎知識を正確に覚えたり精読を出来るようにしておく必要があります。

分からない単語や文法があれば逐一調べて、着実に知識を増やしていきましょう。

リーディングは幅広い問題に慣れよう

リーディング問題も対策が必須です。

実際に、共通テストでは料理のメニューやブログなど日常生活に根ざした文章が出題される可能性が高いため、幅広い出題ケースに対応できるようになっておきましょう。

以前のように小説文章や論説的文章では不要だった語彙も必要になるので、それも理解した上で勉強する必要があります。

具体的には、英検などの問題集を活用して多様な文章に触れることが有効な対策になります。

初見の問題が出てきても慌てないように、幅広い知識を仕入れておきましょう。

リスニングでは発音の確認をしよう

共通テストではリスニングの配点が100点になったため、綿密な対策が欠かせません。

なお、リスニングを勉強する際には発音の確認も併せて行いましょう。

人間は、自分が発音出来ない音は聞こえない性質を持っているため、正確に聞き取るためには自分自身が正確に発音できなければなりません。

そのため、日ごろの演習から読まれた英文の単語を一つ一つ声に出して、正しい発音ができるかどうかを確認しましょう。

リスニングは形式の確認も忘れずに

リスニング問題では「予めどんな形式が出るかを知っていないと混乱して解けない」ような問題も増えています。

また、リスニングの音声についても1回しか流れないため、出題の形式に慣れていないと解くのは難しいでしょう。

そのため、しっかりと試行調査の形式を体験しておき、出題形式に慣れておくことも重要です。

共通テストの英語の勉強法についてさらに詳しく知りたいという方は以下の記事も参考にしてみてください。

共通テスト数学の勉強法

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次に、数学はどのような勉強法をすれば良いのか、見ていきましょう。

数学はプロセスを確認しよう

共通テスト数学試験の問題はセンター試験に比べて誘導が少ないため、しっかりと自分で回答までのプロセスをイメージしなければなりません。

また、問題では計算の過程だけではなく答えに至るまでの着想やアプローチなどのプロセスも問われるため、単に暗記しているだけでは得点になりません。

そのため、数学の公式などをただ暗記していた方は、応用力を身に着けるためにも日常的な事象を数学的モデルに落とし込んだりして、自分の頭で構想を練るトレーニングを行いましょう。

普段から問題を解く際に、公式を機械的に当てはめて解くのではなく「どのようにアプローチするか「途中式や答えに至るまでのプロセスが合っているか」「なぜこの解法を選んだのか」などを模範解答で確認すると良いでしょう。

別解や難しい典型題にもチャレンジ

余裕があれば、難しい典型問題の演習や別解での解き方を学んで、応用力を鍛えることをおすすめします。

試行調査では一部の出題では「知っていれば解けるような有名な典型問題」の出題も見られたため、チャート式などの網羅問題集を用いて難しい典型問題をマスターする勉強方法が有効です。

また、多様なアプローチで問題を解くという状況に慣れるためにも、チャート式などの問題集が役立ちます。

これらの問題集を用いて別解の可能性について考えてみたり、実際に手を動かして解いてみることでインプットすることができ、最終的には得点力アップに繋がるのです。

素早く解く練習を

センター試験から受け継いでいる傾向はありますが、数学は他の教科よりも時間制限が厳しい傾向にあります。

そのため、他の教科よりも「早く正確に解く」ことを意識する必要があり、素早い処理能力と判断能力を身に着ける練習は欠かせません。

確実に分かる問題は素早く正確に処理し、難しい問題は自分の学力を冷静に見極めて場合によっては「捨てる」など、得点を最大化するためのトレーニングをしっかり行いましょう。

また、センターではある程度通用していた詰め込みは共通テストでは通用しないので、早い段階から対策に着手しておきましょう。

共通テスト社会の勉強法

女性の疑問

社会の出題では資料を読む機会が増える可能性が高いため、資料を早く正確に読むトレーニングを重ねておきましょう。

資料を早く読めるためには「この資料で問われているテーマが何であるのか」を常に意識しましょう。

問われているテーマを把握することで、出題者の意図を汲み取ることができます。

また、共通テスト対策用の問題集を活用して、資料問題に慣れておくことも重要です。

世界史では暗記も大切

試行調査の結果から、世界史の問題では「資料から読解出来る情報を史実と照らし合わせて判断させる問題」が問われる可能性が高いです。

思考力はもちろんのこと、その問題を解く上でキーワードとなるものを見つけて正確に出題の意図を汲み取るスキルも求められます。

なお、「史実」の問題では世界史の知識を応用して解くことが必要になってくるため、今までの暗記ベースの勉強を続けていても対応は可能です。

資料問題に関しても写真やグラフの読み取り問題などが増えることが予想されますが、これらは資料集をよく読み込んでおけば対応できるものが多いです。

そのため、日頃の演習から資料集を眺める習慣を身に着けて、写真などがどの時代の何を象徴する物なのか覚えておくと良いでしょう。

地理では問題に慣れよう

地理の出題内容はセンター試験と同様である可能性が高いものの、形式が異なる問題が数題出題される可能性があります。

そのため、これらの手のこんだ難易度の高い問題に対して「問題慣れ」する必要があるため、しっかりと問題演習を重ねて実践力を鍛えておきましょう。

例えば、複数の資料を比較・分析する問題などが出題される可能性が高いので、このような出題に慣れておくと良いでしょう。

日本史は事実を解釈する練習をしよう

日本史では正解が複数ある問題などが出題される可能性があるため、正確な知識の暗記が求められます。

また、起こった事象に対する評価とその根拠を選ばせる問題が出題される可能性があるため、時代背景や影響についても押さえておきましょう。

歴史で起こった事実を解釈するトレーニングをしておけばこのような出題にも対応できるようになるため、暗記に頼る勉強はやめるべきです。

また、資料問題や会話問題に対処するため知識問題を早く正確に解くための知識の定着も欠かせません。

現代社会は制度の意味を説明できるように

現代社会はセンター試験と問題形式が変わる可能性が高いため、新しい問題形式に慣れる必要があります。

具体的には、センター試験では大問ごとに示された問題文や会話文に下線が引かれ、それに関連する出題が多くありました。

しかし、共通テストではその大問の数が減る可能性が高く、組み合わせ問題が増えて受験生による考察や意見の適切性を判断させる問題が増える見込みです。

そのため、これまで一問一答などで単純な暗記作業をしていた方は制度や法律名などの単語を丸暗記するだけでは無く、その単語の意味や意義まで理解しておく必要があります。

倫理は細かい点もチェックしよう

倫理では「絵や写真を用いた問題」など、思考力が試される問題が増える可能性が高いため、しっかりと対策をしておきましょう。

また、「複数の宗教を比較し、共通点と違う点を答えさせるような問題」も出題される可能性があり、倫理への深い理解が試される出題が予想されています。

そのため、資料集などをフル活用して細かい知識の補充をしたり、比較表などがあったらチェックしておく対策が有効です。

政治経済は語句の意味を正確に

政治経済では、教科書の範囲を超えるような内容はあまり出題されない可能性が高く、比較的対策がしやすいと言えるでしょう。

また、語句や文章の正しい組み合わせを選ばせる問題が増えると予測されるため、語句の意味を正しく理解し正確に覚えておく必要があります。

そのため、教科書レベルの基本事項は確実に押さえておき、会話問題や考察力を試す問題が出てきても対処できる学力を身に着けましょう。

冷静に落ち着いて解けばある程度は対応できるはずなので、しっかりと問題演習をこなしておけば問題無いでしょう。

理科の勉強法

笑顔の女性

こちらのトピックでは、理科科目の生物・化学・物理・地学の勉強法を紹介していきます。

生物はセンターの過去問が使える

生物でも他の共通テストと同様に「思考力が問われる問題」が多く出題される見込みです。

そのため、生物の名称を答えさせるような単純な問題よりも、会話形式や身近な話題形式で思考を経た上で答えを求めさせる問題が多く出題される可能性が高いです。

また、生物基礎では試行調査の結果から、センター試験と同じ内容の問題が見られたため、センター試験の過去問を解くことも有効な対策となります。

「生物は理系科目の中では暗記で対応できる」という認識が一般的でしたが、共通テストでは変化が見られそうなので注意しましょう。

化学ではプロセスを大切にしよう

試行調査の結果を踏まえると、化学も単純な暗記問題よりも「問題を解くための過程を重視する」という共通テストの方向性を反映した試験となる可能性が高いです。

つまり、暗記して基本的な知識は覚えつつも、問題を解くプロセスを重視することが重要です。

例えば、試行調査では実験で得たデータから方眼紙にグラフを作成し、作成したグラフを元に結論を求める問題のような、実際の実験プロセスに根ざした問題が出題されました。

そのため、実験を行う際は「なぜこの実験を行っているのか」という目的を意識しながら、資料集も上手に活用しつつ理解を深めていきましょう。

物理では実験や計算に慣れよう

試行調査を見ると、物理では実験結果を考察するような思考力が求められる問題が多く出題される可能性が高いです。

そのため、単に公式を暗記するだけでは無く、公式の途中式などの過程も意識しながら「公式の理屈」を理解するようにしましょう。

このように理屈や考え方を理解することにより応用力が身に着き、レベルの高い問題が出てきても解答できる学力が鍛えられます。

また、計算結果を埋めさせるような問題も出題されるため、こまめに途中式を見直してしっかりと正解できるようにしておきましょう。

しっかりと問題演習をこなしておかないと対応できない恐れがあるので、アウトプットは重点的に行ってください。

地学ではグラフの読み取りを出来るように

地学では、図や読み取りの問題が多く出題される可能性が高く、読み取らなければならない要素が複数になったり作業の分量が増えると予想されます。

また、試行調査では教科書には載っていないグラフが多く出題されたため、資料を正確に読解する力も求められます。

以前は、地学は生物と同様に「暗記しておけばある程度対応できる」科目でしたが、共通テストでは暗記しているだけでは一筋縄ではいきません。

「出題されたグラフから何が読み取れるのか」を考えられる力が大切になるため、見慣れない問題でも落ち着いて取り組むようにしましょう。

高校生におすすめの勉強計画の立て方

パソコンをいじる人

次に、高校生のおすすめの勉強計画の立て方を紹介していきます。

動画や記事で情報収集をしよう

共通テストは2021年に初めて行われるので、情報が少なくて不安を感じている方もいるでしょう。

不安な場合は、河合塾などの予備校のページなどを活用して正確に情報収集をしましょう。

しっかりと情報取集をすることで具体的な対策法が見えてきて、自分のやるべきことがハッキリして不安も徐々に解消することができるでしょう。

共通テストに関しては情報が錯綜した経緯もあるため、最新の記事や動画をチェックすることが大切です。

最新の体系化された情報をしっかりと集めて、間違った情報に踊らされないよう気を付けましょう。

参考書を読もう

共通テストになっても出題範囲は大きく変わらないため、参考書をじっくりと読むことが有効な対策となります。

参考書を読むことで基礎的なレベルの内容の理解を深めることができ、また参考書を読むことで問題を解く際の正しい考え方やアプローチを押さえることができます。

最低でも参考書は3周読み返し、この読み込みの作業は春から夏までには終わらせるのがベストです。

また、参考書を読んで分からないところがあったら理解できるまで読み返して、疑問を残さないようにしましょう。

問題演習をしよう

参考書を読んだら、知識を定着させるために問題演習を行いましょう。

問題演習をこなすことで、参考書で理解した内容が「問題が解けるレベルで脳に定着しているかどうかどうか」を確認できます。

共通テストのプレ模試が本格的に始まる秋前までには、問題演習はこなしておきましょう。

問題演習をこなすことで応用力や実践力を鍛えることができるので、試験対策上非常に重要なプロセスと言えるのです。

試行調査で傾向を知ろう

実際に試行調査2回分の問題を解いてみるのもおすすめです。

試行調査とは、共通テストの試験が始まる前にどんな問題を出題するのかを大学入試センターが試験形式で発表したものなので、出題パターンを知るためには非常に参考になる資料です。

また、試行調査を活用することで問題の傾向を深く知ることができ、早めに試験対策を練ることが可能になります。

共通テストはまだ1度も行われたことが無いため、試行調査の内容は非常に参考になるはずです。

模試を受験しよう

受験勉強がいよいよ本格化する秋に差し掛かると模試を実施する機関が出てくるので、ぜひこの機会を利用して模試を受験しましょう。

模試を受けることで本番さながらの雰囲気や時間配分を体感することができ、また自分の苦手分野を発見出来たり自分の偏差値を知る事ができるメリットがあります。

周囲のライバルと比較して自分のレベルはどの程度なのか、どの分野を伸ばせば偏差値が上がるのかを把握できるため、その後の勉強を効率化する事が可能となります。

そのため、日程が合えば必ず模試は受験しましょう。

センター試験の過去問を解こう

共通テスト対策において、センター試験の過去問を解いてみることも有効な対策です。

センター試験は共通テストと同じく、大学入試センターが運営元であるため、出題の癖や出題範囲は踏襲すると考えられるからです。

加えて、試行調査の結果から、難易度は共通テストの方が高いものの出題パターンとしてはセンター試験の内容を参考にした問題も多いことが分かっています。

そのため、模試やセンター試験の過去問を参考にして対策をすることも有意義な勉強となるでしょう。

国公立志望の人は対策をしっかりと

国立・公立志望の方は、特に力を入れて共通テスト対策をしっかりと行う必要があります。

具体的には「自分のボーダーラインを超えられるレベル」を目標にすると良く、このレベルを目指せば自然と好成績を残すことができるでしょう。

また、共通テストの問題は国立・公立入試2次試験よりも高い可能性があるため、共通テストの問題が2次試験をしっかり解けるレベルに仕上げておくことが2次試験対策にもなります。

そのため、国立・公立志望の方も受験期直前まではセンター試験の過去問を解いたりして共通テストの対策をしっかりこなしておきましょう。

私大志望は2次対策も

私立大学志望の方は、2次対策も十分に行っておく必要があります。

私立大学の問題には学部の性質上、出題されやすい分野があるため、過去物出題実績を調べたり過去問を解いておくことがおすすめです。

出題されやすい分野を把握しておけば、その部分を重点的に勉強することで効率よく得点できる可能性が高まります。

しかし、共通テストの内容は私大の入試試験にも出題されるような基礎的なレベルが多いため、共通テストの勉強も行っておけば自然と2次試験対策も仕上がっていきます。

新テストの分析は通信教育や予備校で

共通テスト対策に不安の思いを抱いている方には、通信教育や予備校を活用した対策をおすすめします。

各講座のプロ講師が共通テストの傾向を徹底分析して、指導内容を構築しており、新傾向を踏まえた質の高い講義を受けることができます。

また、演習の機会も豊富に設けられており、傾向を実際に体感する機会も独学時と比較して多く与えられるので、目標点をもぎ取る力をみにつけることができます。

以下の記事では、通信教育・予備校各社の特徴について詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧ください。

大学入試共通テストの難易度まとめ

大学入試共通テストの難易度まとめ

  • センター試験との変更点はしっかりと押さえておこう
  • 苦手分野はできるだけ潰しておこう
  • 河合塾などの予備校を活用して情報収集を行おう
  • 各科目の対策をしっかりと行おう

共通テストは2021年から始まる試験なので、データが無く不安に思うのは仕方のないことです。

とはいえ、出題範囲は変わらないため、学校の教科書や参考書が勉強の軸になることは変わりありません。

また、河合塾などの予備校のページを活用して正確な情報を集めることも重要です。

こちらの記事を、ぜひ大学入試の共通テストの攻略に役立ててください!