小学生の習い事はいくつが平均?費用相場や多すぎるデメリット・習い事の選び方も解説

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「小学生の習い事はいくつさせるべき?」

「費用の相場は?多すぎると良くない?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

小学生の8割は習い事をしています。実際、小学生の子供に習い事をさせたいと考えている方もいるはずです。

しかし、習い事はさせたいがどのくらいさせるべきなのか分からないという方もいるでしょう。

今回は小学生の習い事の個数について、費用の相場や多過ぎる場合のデメリット、習い事の選び方を含めて解説します。

これを読んで、小学生のお子さんに習い事をさせる際の参考にしてください。

小学生の習い事の個数についてざっくり説明すると

  • 小学生の習い事の平均は2個
  • 費用は月に20,000円程度のことが多い
  • 多過ぎると生活リズムが乱れる恐れも

小学生の習い事はいくつが多いの?

スマホを見る女性

以下では小学生の習い事の数について、学年別のデータや週間の回数、平均費用などを解説します。

習い事は平均2つ

小学生は平均して2つの習い事をしているようです。

また習い事をしている小学生の割合は、全体の8割にのぼると言われています。一方で習い事をしていない小学生は2割です。

参考までに、2018年1月に「いこーよ」という親子のおでかけ情報サイトが発表したデータをご覧ください。

時期 習い事をしている子供の割合
幼稚園や保育園入園時(4歳) 79%
小学2年生(8歳) 89%

学年別の習い事の数

小学生の習い事の数は、全国平均で1.92個と言われています。

学年が上がるにつれて、習い事の個数も増えていく傾向にあるようです。詳しくは以下のデータをご覧ください。

学年 習い事の個数
未就学児 1.62個
小学校低学年 2.02個
小学校高学年 2.14個

また習い事への熱心さは年々増加しており、例えば首都圏のデータでは2015年は1.97個であった平均値が、2017年には2.04個になっています。

塾は習い事に入れる?

習い事には基本的に塾も含まれます。そのため、小学校高学年になって習い事の数が増えるのは、塾に通い始める子供が多くなることも関係しています。

ちなみに中学受験を目指す場合は、小学4年生から塾に通い始めるのが一般的です。また小学校高学年からは授業のレベルが上がるので、学校のフォローアップを目的に補習塾に通い始めるケースもよくあります。

週に何回くらい習い事をしているのか

以下は1週間における習い事の回数に関するデータです。

回数 割合
週1日 36%
週2日 29%
週3日以上 35%

なお、「週3日以上」の中には平日全部という子供も含まれています。割合にして全体の5%程度です。

何時間くらいやってるの?

以下は習い事の時間に関するデータです。

時間(平日) 割合
1〜3時間くらい 48.8%
3〜5時間くらい 21.8%
5〜7時間くらい 13.2%
時間(休日) 割合
1〜2時間くらい 38.7%
2〜3時間くらい 19.8%
3〜4時間くらい 14.1%

平均で平日が4.1時間、休日が3.1時間です。

平日の方が1時間多くなっていますが、土日が2日しかないことを踏まえると、週末に習い事に通う小学生も多いことが分かります。

平均費用はいくらなの?

文部科学省の調査によると、小学生の習い事のかかる費用は、公立小学校の場合で年間217,826円(月に20,000円程度)、私立小学校の場合で年間613,022円(月に50,000円程度)だそうです。

先述した通り、習い事には塾も含まれるため、塾に通うのがより一般的な私立小学校の方が費用は高くなっています。

習い事の費用の内訳

ベネッセ教育総合研究所のデータを参考に、習い事別・学年別の費用について考えてみましょう。

全体 スポーツ活動 芸塾活動 家庭学習活動 教室学習活動
小学1年生 11,600円 4,400円 1,900円 1,700円 3,600円
小学2年生 11,900円 4,600円 1,900円 1,900円 3,500円
小学3年生 14,800円 5,100円 2,100円 2,500円 5,100円
小学4年生 16,500円 4,900円 2,200円 2,800円 6,600円
小学5年生 18,700円 4,600円 1,900円 3,000円 9,200円
小学6年生 18,400円 4,600円 1,900円 3,100円 9,300円

上記を見ると、ほとんどの習い事では学年が上がっても費用は横這いであることが分かります。

一方で家庭学習活動と教室学習活動に関しては、学年と共に費用も上昇しています。

習い事が多すぎるデメリットは?

憂鬱な少年

多過ぎる習い事には以下のようなデメリットがあります。

宿題ができず生活リズムが乱れる

習い事によっては、練習がない日も自宅でトレーニングが必要になることもあります。そのため、放課後の時間の多くを習い事に費やさなければなりません。

習い事が忙しく、宿題をやる時間が夜遅くになると、生活リズムが乱れてしまう可能性もあります

生活リズムが乱れると朝起きられないなどの弊害が生じる危険性があります。

かなりの費用がかかる

一つの習い事をする場合、月謝だけでも5,000〜20,000円程度かかります。また道具代などの初期費用も必要です。

さらに衣装代や遠征代、試験の受験料などが要る場合もあるので、相当な出費になるでしょう。複数の習い事をさせるとなると、かなり出費はかさみます。

そのため、習い事を始める際には、本当に子供が継続できそうかをよく考えるべきです。すぐに辞めてしまうと道具代などが無駄になってしまいます。

親の時間的負担が増加する

小学生の習い事では、親が送り迎えをしなければならないことも多いです。

特にスポーツの場合は、毎回家から離れた運動場等に送迎が必要なこともあります。試合の日には早朝から遠方の会場に向かわなければならないこともあるでしょう。

また夜遅くに迎えに行かなければならないこともあります。そのため、親にかかる負担はかなり大きいと言えるでしょう。

遊びの時間がなくなる

いくら子供のためとはいえ、週に5〜7日も習い事を詰め込んでしまうと、子供は友達と遊ぶ時間がなくなってしまいます。

放課後に友達を遊ぶことは、学校での良好な交友関係や心の健康・発達に大きく関係するため、子供にとってはとても大切な時間です。

そのため、遊びの時間がなくなるほど習い事をさせるのはおすすめできません。

家族で過ごす時間が減る

習い事をすれば、友達との時間に加え、家族で過ごす時間も減ってしまいます。

夕方家にいないというだけならまだしも、夜遅くまで習い事があり、夕食の時間がバラバラになってしまうこともあるでしょう。

子供の健全な発育には家族と話すことも重要です。親とよく会話する子供の方が学力が高いというデータもあります。

そのため、家族で過ごす時間が失われるほど無理なスケジュールを立てるのもおすすめできません。

習い事を多くするメリット

寝そべる少年

詰め込み過ぎるのはおすすめできませんが、適度な習い事には以下のようなメリットがあります。

友達がたくさん増える

習い事をすれば、学校では出会わない人たちとチームメイトやクラスメイトになることもあります。そのため、新しい友達ができることも多いです。

違う小学校や地域の子供と友達になれば、普段の周りとは違う価値観に触れることができるので、子供の世界が広がります。

習い事が多くなればなるほど、交友関係も増えていくので、特に社交的な子供の場合は毎日がより一層楽しくなるでしょう。

ちなみに仲の良い友達の存在は、習い事を続ける良いモチベーションにもなります。

様々な能力が身につく

習い事をすれば、特定の分野に関するスキルを伸ばすことができます。それは学校や日常生活では身に付けるのが難しいものです。

そのため、習い事をしていれば、学校などで活躍できる機会も多くなるでしょう。友人の前で活躍し、自信を付けられることは習い事の大きなメリットです。

しかし、あまりにも習い事が多いと疲れてしまい、学習の能率が落ちてしまいます。子供のやる気が低下してしまう可能性もあるので、適度な量にとどめるべきです。

メンタルの成長につながる

習い事では精神面が鍛えられることも多いです。例えば、チームスポーツなら集団との協調性や仲間への思いやりを学ぶことができます。

また個人競技では自分の努力次第で結果が変わるので、粘り強さや忍耐力を身に付けることができるでしょう。

さらに競技のルールや教室内での規則を守ることで、社会性を習得することもできます。視野の広さやリーダーシップを身に付けることも可能です。

習い事とはどう向き合う?

親指を立てる少年

子供に習い事をさせる際には以下の内容を参考にしてください。

文化系と運動系の習い事のバランス

複数の習い事をさせる場合は、文化系と運動系のバランスをよく考えるべきです。どちら一方に偏っていると飽きてしまったり、疲れてしまう可能性があります。

また子供が意外な才能を発揮することもあるので、一見向いていないと思われるようなことには一度は挑戦させてみると良いでしょう。

ちなみに文化系とはピアノや書道、英会話など、運動系とはサッカーや水泳、空手などを指します。

一個始めたら一個やめる

先述した通り、習い事を詰め込み過ぎることはおすすめできません。

要領の良い子供なら4つくらいまでは上手くこなせる場合もありますが、基本的には平均値である2つを目安にすると良いでしょう。

そのため、新たに習い事を始める時は、習い事を一つやめることも検討するべきです。

どのタイミングでやめれば良い?

新しい習い事を始める前というのが、習い事をやめる一つの目安になります。新しいことに集中できるように、他をスッキリ辞めてしまうのも良いでしょう。

また子供のやる気が続かなくなったり、始める前に決めた目標を達成したタイミングでやめるのもおすすめです。

習い事の辞め時に悩む方も多いので、辞めるタイミングを始める前に決めておくのも良いでしょう。

目標を決めて始める

ゴールがある方が子供はより頑張ろうという気持ちになれるので、習い事を始める前に目標を決めるのもおすすめです。

目標は子供と一緒に考えるのが良いでしょう。上記で解説した通り、目標は習い事を辞める良いタイミングにもなります。

「めんどくさい」や「辞めたい」と思いながらだらだら続けても有意義とは言えないので、習い事にはメリハリを持って取り組むべきです。

人気の組み合わせ5パターン

ベネッセ教育総合研究所によると、「スポーツ活動」「芸術活動」「教室学習活動」「家庭学習活動」の組み合わせは、以下のパターンが人気のようです。

<小学校低学年の場合>

組み合わせ 割合
家庭学習+スポーツ+教室学習 17.6%
家庭学習+スポーツ 11.6%
家庭学習+スポーツ+教室学習+芸術 9.5%
スポーツのみ 8.2%
スポーツ+教室学習 8.1%

<小学校高学年の場合>

組み合わせ 割合
家庭学習+スポーツ 17.6%
家庭学習+スポーツ+教室学習 15.0%
家庭学習のみ 9.3%
家庭学習+スポーツ+教室学習+芸術 8.6%
家庭学習+スポーツ+芸術 7.9%

上記を見ると、スポーツはやはり人気であることが分かります。また高学年になると、勉強とスポーツ、芸術の全てを習う小学生も一定数いるようです。

おすすめの習い事6選

パソコンを見る二人

小学生の習い事には以下6つがおすすめです。

水泳

水泳を習っている子供は多いので、泳げないと学校の体育などで苦労する可能性があります。そのため、最低限は泳げるようにさせてあげるのが良いでしょう。

また水泳は全身運動なので、体力向上にも役立ちます。免疫力アップやアレルギー体質の改善にも効果があるとされているので、体が弱い子供にもおすすめです。

水泳教室の月謝ですが、一般のコースだと5,000〜6,000円程度、選手コースなら8,000〜10,000円程度でしょう。

英会話・英語

小さいうちから英会話に慣れておけば、英語を話すことへの抵抗感がなくなるため、英会話教室に通うことには一定のメリットがあります。

しかし、小学生時代に週1で英会話に通う程度では、英語が流暢に話せるようにはなりません。

また英語のリスニング力を鍛えたいなら、別の方法もあります。例えば、東大生がおすすめする方法に、ディズニー映画を英語で観るというものがあります。

これなら子供でも楽しく続けられるので、リスニング力を鍛えるにはおすすめです。

特にシャイな子供にとっては、英会話教室での授業は苦痛になる可能性もあるので、自宅学習の方が向いていると言えるでしょう。

一方で誰にでも積極的に話しかけられる社交的な子供なら、英会話教室もおすすめできます。

月謝の相場は、グループレッスンの場合で5,000円前後、マンツーマンなら5,000〜10,000円程度が目安となるでしょう。

ピアノ

小さいうちからピアノを習えば、音感が良くなると言われています。そのため、他の楽器を習得するのも容易になるでしょう。人によっては歌が上達することもあります。

またピアノは左右の指を別々に動かしたり、楽譜を読んだり、何かと頭を使うことが多い習い事です。知能の発達に良いとされており、成績アップに繋がる可能性もあります。

東大生の半数ほどはピアノ経験者であるというデータもあるため、優秀な子供にぴったりの習い事であると言えるでしょう。

大手のピアノ教室の場合、最初のうちの月謝は5,000〜10,000円程度です。しかし、レベルが上がってくると個別レッスンになり、料金も高くなります。

また発表会があるため、参加費や衣装代も必要です。よって何かとお金のかかる習い事と言えるでしょう。

通信教育

通信教育のメリットは、いつでもどこでも学習ができるということです。塾に通う場合は送り迎えが必要ですが、自宅学習の通信教育ならその必要はありません。

また最近流行りのタブレット学習なら、移動中などスキマ時間での学習も可能です。

教材は小学生が一人でも勉強できるような内容に設計されているため、多忙で勉強の面倒が見られない家庭にもおすすめできます。

さらに塾と比べると格安の費用で受講できることも魅力的です。ひと月あたりの料金は小学1年生で3,000円程度、小学6年生で6,000円程度なので、出費を極力抑えたいという方にもおすすめできます。

通信教育では主要4教科に加え、英語やプログラミングが追加料金なしで受講できるのが一般的なので、比較的リーズナブルな上にコスパの良い習い事と言えるでしょう。

以下の記事で、小学生におすすめの通信教育についてまとめています。

サッカー

集団で目標に向かって努力するチームスポーツでは、協調性やチームワークの大切さを学ぶことができます

またサッカーは常にフィールドを駆け回るため、体力向上にも有用です。プレーを通して視野の広さを身に付けることもできるでしょう。

人気のチームスポーツなので学校の体育の授業で行われることも多く、友達の前で活躍できる機会も増えるはずです。そのため、子供に自信を持たせたいという場合にもおすすめできます。

チームの強さや練習の日数によって月謝は変わりますが、概ね5,000〜20,000円程度のことが多いでしょう。しかし、遠征や合宿などがある場合は追加の費用が必要です。

チームによって強さや目指すところが違うので、どのくらい本気でやらせたいかによって、チームを選ぶと良いでしょう。

そもそも習い事は必要なのか?

顔を隠す少年

「そもそも小学生に習い事は必要なの?」

「習い事なんて意味ないんじゃないの?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

習い事をいくつさせるかという問題の前に、習い事をさせるべきかどうかについて考えることも重要です。

ゴールデンエイジ期の運動は大事

昨今は子供の運動能力の低下が問題になっています。スポーツ庁が令和元年度に実施した調査では、小学生男子の結果が過去最低を記録しました。

またスマホやゲームなどの利用時間が長い子供ほど体力が低いというデータも示されいています。

そのため、運動能力や体力の向上を目的に、子供にスポーツを習わせるのは合理的な選択です。

ちなみに5〜12歳は運動神経及び運動能力が大きく発達する「ゴールデンエイジ」と言われています。

この時期の運動は後の運動能力に大きな影響を与えるため、小学生の間に十分な運動をしておくことは重要です。

習い事でスポーツに打ち込めば、高校や大学でスポーツ推薦を勝ち取ったり、将来プロスポーツ選手になれる可能性もあります。

しかし、小学生の間に全く運動をしなければ、そうした可能性は大きく萎んでしまいます。

目標に向かって努力する経験は大切

中学以降になると、誰でも部活や定期テスト、受験を経験するようになるため、目標に向かって努力するという機会は珍しくありません。

一方で小学生のうちは、ただ学校に通っているだけではそうした機会に乏しいと言えます。

習い事をすれば、大会や級を上げることを目標に努力する機会を得ることが可能です。時には挫折することもあるでしょうが、壁を乗り越えることで大きな成長が期待できます。

また特定のスキルだけはなく、粘り強さや協調性などの内面的な力も身に付くため、子供がより一層たくましくなることでしょう。

よって子供の成長を考えると、小学生のうちは習い事を通して様々な経験をさせるのがおすすめです。

無理にさせる必要はない

子供が嫌がっているのに無理やり習い事をさせるべきではありません。やる気のない状態では能率も上がらないため、基本的には子供も納得した上で習わせるべきです。

先述した通り、習い事をさせるには相当の費用が必要になります。また送り迎えなど親の負担も軽くありません。

そのため、場合によって習い事をしないという選択肢もあるでしょう。

小学生の習い事の個数まとめ

小学生の習い事の個数まとめ

  • 文化系と運動系のバランスが大事
  • 1個始めたら1個やめるのもおすすめ
  • 目標を決めて始めるのも良い

小学生の習い事の個数について解説しました。

小学生の習い事の個数は2個が平均です。費用ですが、公立小学校の場合は年間で22万円程度(月2万円程度)と言われています。

習い事を増やすと、その分友達や身に付けられるスキルも増えますが、多過ぎると生活リズムが乱れたり、出費が嵩むなどのデメリットがあります。

そのため、習い事をさせる際は平均の2個を目安に、文化系と運動系のバランスを考えてやることを選ぶと良いでしょう。

新しい習い事を始めたら、1つ習い事をやめるというのもおすすめです。

習い事をすれば特定のスキルだけでなく、メンタル面の成長も期待できるので、子供が興味を持っているなら積極的にやらせてあげましょう。